妄想と現実

 

オードリーのオールナイトニッポン 2019年8月10日

 

若林:こんばんは。オードリー若林です。

春日:土曜の夜、カスミン

若林:よろしくお願いいたします。

春日:ひとつよしなに。

若林:春日さんも(春日:なんじゃいこら)引っ越してね。

春日:ええ。

若林:提案なんですけどもね。

春日:うん。

若林:3人で住もうかなっていうのがあんのよね。

春日:それはおかしな話じゃない。「住もうかなと思ってる」じゃなくて、おかしいじゃない、勝手に思ってるの。

若林:ま、ちょっとクミさん次第みたいなとこもあるけどね。

春日:いやいやいやいや

若林:「頭おかしいのか」と言われるかもしんないけど、俺の嫁みたいな部分もあるしな。

春日:頭おかしいのか。誘い込まれたよ。

若林:サトミツ、ちょっとクミさんに今LINEで聞いてみて。(春日:いや、おかしいだろ)俺も一緒に住みたいんだけど、クミさん的にどう思うのか。

春日:いや、おかしいだろ。いいよ、しなくて。飛ばすな、電波を無駄に使うな! 幾ら無料とは(いえ)…

若林:カスキン、

春日:誰がユーチューバだよ

若林:3人いるわけじゃない。

春日:3人いるってどういうことよ?

若林:俺とクミさんが、俺とクミさんと春日で。俺とクミが

春日:おい、呼び捨てはやめてくれよな!

若林:一緒に住もうって言えば、過半数取れちゃってるわけよ。

春日:いや、おかしいじゃない。

若林:過半数どころか、国民投票したとしても憲法変わるからね、3分の2で。

春日:(笑)いやいや、そういう問題じゃないじゃん。

若林:憲法変えられる選挙できるから。

春日:いやいや、多数決で決める話じゃないから、それは。

若林:そうなの?

春日:おかしな話だよ。なんでそこに、何なの? 何でなの? 理由、理由を聞こうじゃないか。とりあえず。

若林:結局、だから、なんか、俺の嫁でもあるし。

春日:どういうことなんだよ、それ。

若林:あと、俺の旦那でもあるからね、お前は。

春日:ハッハッハッハッハッ おい、行き来するなよ!

若林:これはちょっと

春日:妻と旦那の(笑)ゾーンを行き来するなよ。

若林:どうかなぁと思ってるのよ。

春日:飛び越えるなよ。「どうかな」じゃないよ。ヤダよ。無理だよ、それは。

若林:どういう、何LDKなの? 引っ越した部屋は。それによるけど。

春日:それはツーLよ。言ったじゃん、私

若林:ああ、2LDKね? ツーLDKというか。

春日:2LDKね。それはやっぱり若林さんがいるところはないからね。

若林:別にリビングでいいけどね。

春日:なんで一番広い部屋をとってんだよ。おかしいだろ、それ。

若林:飯食ってさ、3人で。俺はタダで住ませてくれって言ってないよ。

春日:いやいや。

若林:ちゃんと食費も入れるし。家賃は入れないけどな。

春日:なんで入れないんだよ! 入れたところで、だけどね。

若林:お金がないから。

春日:…いやいやいや。

若林:お金がないから。

春日:織田裕二さんじゃねぇんだからさ。「お金がない」じゃないんだよ。

若林:映画のタイトルね?

春日:ドラマね、ドラマ。いや、いいのよ。いいのよっていうか、おかしいでしょうよ。ヤダよ、そんもなん。

若林:家族…家族じゃない、俺たち。

春日:いや(笑)いやいや。

若林:家族経営じゃない。

春日:ファミリーならファミリーっぽいことをしてもらいたいけどもね。普段からね。

若林:ハハハ

春日:急に言うんじゃなくて。

若林:あ、そう。

春日:うん。いや、無理無理。それは無理よ。だって、それはもうね。

若林:それ、クミさんに聞いてみないとね、それは。

春日:いや、「いい」と言ったとしてもだよ。

若林:3人で住むっていう。

春日:アタシがヤダよ、そんなもん。向こうはもしかして「いい」って言うかもしんないよ。

若林:クミが?

春日:呼び捨てはやめてくれよな。逆に、クミさんの友人がどうしてもって言われたら、私は逆に「いい」って言うかもしれない。

若林:「喜んで住みます」っていう返信来たって。

春日:どうなってんだよ? ノリを見せるな、ノリを。

若林:ハハハ

春日:ノリを出さなくていいんだよ。

若林:あ、そう?

春日:いい、いい、いい、いい。

若林:ちょっとねぇ、人が作ったご飯食べたいっていうのあんだよなぁ。

春日:それはなんか、誰かしかるべき人を見つけるなり、(若林:無理だと思うよ)ゴンちゃんに作ってもらうなりさ。手っとり早いとこでね。

若林:ゴンちゃんが作る料理って、うどんと鶏肉のやつだろ? 毎日同じやつ食べてるやつだろ?

春日:知らないよ。

若林:鶏肉ブロックで買って。

春日:何食ってるか知らないけどね。手料理だったらゴンちゃんに頼むのが一番早いんじゃない?

若林:なるほど、なるほど。

春日:それは無理よ、一緒に住むのはおかしな話だ。

若林:いいと思うけどな。同じ現場の時は2人で。

春日:気持ち悪りぃなぁ!

若林:あと、ヒルナンデスも一緒に行けるだろう? 俺の車で。

春日:いいよ別に。

若林:どうせ現場一緒なんだから。

春日:電車で行くよ。

若林:あ、お皿買ってあるみたい。俺の分も。

春日:いや、ちょっと待ってくれよ。なんか皿大量に買うなと思ってたんだよ。

若林:俺の分も入ってる。

春日:若林さんの分も入ってたのかい!

若林:箸に名前が彫ってあるやつが多分あると思うな。

春日:ハハハ

若林:「まさやす」って。

春日:名前を(笑)。若林さんが来た時はこれを出す、みたいなね。

若林:そうそうそう。

春日:実家じぇねぇんだからさ。

若林:どう?3人で住むっていうのはさぁ。

春日:いや、無理だねぇ。

若林:無理かねぇ。

春日:うん。3人で住むほどの広さの部屋でもないしね。

若林:あ、そう?

春日:それがすごく広い部屋だとしても、それはおかしな話だよ。

若林:そうかなぁ。

春日:それこそ若手の時だったらまだね。お金もないし、一緒に住む、みたいなことあるかもしれないけど、一緒に住み始めるコンビなんて聞いたことないぜ。最初住んでて、今は別々に独り暮らししてます、みたいなことはわかるけど、それぞれ別で暮らしてて、一緒に住み始める奴なんかいないでしょ。

若林:これはやらしい話だけど、トークはふえるからなぁ、一緒に住んだら、3人で。テレビもほっとかねぇよ。奥さんと3人で住んでるなんつったら、テレビはほっとかねないぞ~そういうトークを。

春日:うん。トーク番組一回りできるな。一回りどころじゃねぇな。

若林:一回りできる。「3人で住んでるって話いつもすんな」っていう芸人になれるよ。

春日:そうだね。

若林:で、俺がいいなと思うのは2つあってさ、例えば、オールナイト終わった後も一緒に助手席に乗って帰ったらいいんだよ。

春日:別にいいよ、そんな。

若林:したら、反省会もできるしさ。

春日:面倒くせぇな!

若林:反省だらけじゃない? 俺も含めてよ。

春日:(笑)もう反省なんかしたくないんだよ。

若林:ハハハ だからなんだよお前は!

春日:(笑)いや、よっぽどの時はそれはしなきゃいけないかもしれないけど。

若林:だけどさ、春日のことを見てるとさ、テレビ出たての1~2年目なんかさ、やっぱりスベれないっていう気持ちでやるけどさ、全然平気だもんね、スベりまくってるもんね。

春日:言い方悪いな! いやいや、そんなことはない。

若林:なんか、いいじゃない、だって、それは。

春日:まぁ、そうだね。出始めの時よりは、やっぱりグッとこなくなってるね、スベってもね。

若林:ハハハハ

春日:まぁまぁまぁまぁ、みたいな感じ(笑)。

若林:だからなんだよお前は! だからお前、徐々に暇になってんだよ。

春日:ハハハハ 暇じゃないわ!

若林:ハハハ

春日:めちゃくちゃ忙しいっていうんだよ!

若林:忙しい?(笑)

春日:めちゃくちゃ忙しいよ!

若林:俺やりたいんだよね、3人でユーチューブ。

春日:いやぁ、面倒くせぇな。

若林:『クミの部屋』。

春日:なんだよ、面倒くせぇな。

若林:『クミの部屋』やりたいんだよね。

春日:面倒くせぇな、ヤダよ。

若林:3人で晩酌しながら。

春日:うわ、もうヤダわぁ。

若林:質問を募集して(春日:面倒くせぇな)答えるっていうさ。

春日:何が面白れぇんだ、それの。

若林:どう?

春日:何が面白れぇんだよ、それ。

若林:やらない?

春日:それはゴンちゃんとやってくれよ。ゴンちゃんとグリと一緒に3人でやればいいじゃん。

若林:まぁ、あいつらもなぁ、達者だけどな、確かにな。

春日:いや、どこが達者なんだよ(笑)。

若林:ハハハハ

春日:3人でやりたいんだったら、我々を巻き込まないでくれよ。

若林:でも、なんか、山里さんしかり、春日しかりさ、いろいろ生活が変わってんじゃない。なんか次のステージに行ってんの? みんな、それは。何やってんの? 次のステージに行ってんの? 何やってんの?

春日:いや、それはわからんよ。

若林:ハハハハ

春日:ステージ進めようと思ってやってることでもないしね。

若林:フェーズって言うの? 次のフェーズに行ってんの? 何してんの?

春日:なんだ、フェーズって。難しいな。難しいこと言うなよ!

若林:フフフ 多分そんな難しくないんだ、働いてる人にとってはフェーズなんて言葉。

春日:あ、そうなの? 初めて聞いたよ、なんだよそれ。

若林:なんかそういう話すんの?クミさんと。「次のフェーズ行ってるよね、俺たち」みたいな。

春日:するわけないじゃん、そんなもん。

若林:あ、そう。

春日:うん。全然、何を買おうかと、まだそのぐらいの段階だから。

若林:なんかこれから…プレゼントするよ。何か欲しいもんあんの?

春日:いい、いい、いい、別に。

若林:なんでよ? 引っ越し祝い渡してないからさ、まださ。

春日:いい、いい。別に要らない。

若林:要らないの?

春日:いい、いい、いい、いい。それは。

若林:あ、そう。

春日:申しわけないから。

若林:あげたいけどね。引っ越し祝い。

春日:それは別にこっちから指定するよりもね。指定はなんか催促してるみたいで、それは申しわけないじゃん。

若林:刺身盛れる食器、皿、平べったいやつあるだろ?

春日:要らないよ。

若林:いいやつ。

春日:いいやつ。なんか、青白い、みたいなやつ?

若林:そう。青白くていい刺身盛るやつ。

春日:刺身盛るやつ(笑)。

若林:あれ、お前に買ってあげたい(笑)。

春日:いや、要らないわ! 盛らねぇもん、刺身。

若林:え?刺身食べないの?家で。

春日:刺身食べる時はあるかもしんないけど

若林:そういえば、クミさんの手料理もやってんの? 食べてんの?

春日:手料理は、この間1回食べたな。カレー。なんか、なんだっけな、ナンチャラカレー。普通のカレーじゃない。

若林:クミさんて料理好きだもんな。壁に張り付けたナン焼く人だもんな、家でな。

春日:フッ(笑)

若林:壁に張り付ける。

春日:壁じゃないでしょ。窯でしょ? 窯。

若林:どっちだっていいよ、別に、そんな気持ち悪りぃな!

春日:(笑)いや、気持ち悪くない。壁に張り付けてナンは焼けないだろう。

若林:いいんだよ!

春日:窯なんかないんだよ、うちにインド料理屋、カレー屋さんにあるような窯。

若林:ハハハハハ

春日:窯あったらやってるかもしんないけどね。

若林:なんか作るらしいじゃん。ホットプレートで湯葉

春日:ハハハハ

若林:ホットプレートにさ。

春日:なんかやったな。何でやったんだっけな、それ。

若林:豆のさ、1枚ずつやって。

春日:何でやったんだっけな。

若林:まだ放送されてないソレダメだよ。

春日:ハハハハ

若林:言ってやったらいいんだよ、先に、こんなのは。

春日:ダメだよ! それを肝にしてる可能性あるだろう。

若林:大丈夫だよ。層が別だよ、ラジオのリスナーとソレダメ観る層は。

春日:何ができるんでしょうか?で引っ張ろうとしてるかもしれないだろう。

若林:大丈夫、大丈夫、それはさ。

春日:まぁま、ソレダメ観たらやるかもしれんな。

若林:近くに住むみたいな生ぬるいことしたくないんだよね。住むなら一緒に住む。俺は。

春日:いや、近く

若林:これは言わせてくれ。

春日:近くにも住まなくていいよ、別に。

若林:あ、そう?

春日:な、な、なんだ、いいよ、大丈夫。

若林:近くに住んだほうがいろいろ合理的に進むじゃない。

春日:何がよ?もう別にない。

若林:反省会とか。

春日:面倒くせぇな!

若林:反省する、俺も含めてよ。反省することがいっぱいあるじゃない(笑)。

春日:なんだよ、それだったら1人でやってくれよ。

若林:ハハハハ

春日:いいよ、毎回、毎回反省会なんて。

若林:ああ、そうか、そうか。

春日:大丈夫、大丈夫。

若林:やってんの?裸にエプロンとかは。

春日:まだやってないわ!

若林:やってない?

春日:そんなもん。

若林:気をつけてくれよな、こんなこと言っといて、俺がもしかしたらモデルとか女優とつき合ってるかもしんないからな。リアルタイムでな。それだけは気をつけろ、お前。

春日:…いや、何に気をつけるのよ? 何?何?今さら。

若林:みんなそうやってんだろ?

春日:何が?

若林:急に結婚して発表したりするだろ?

春日:まぁね。

若林:俺がこんなこと言っといて、すごいビッグネームと。

春日:実はつって

若林:実はしてる

春日:おい、なんだったんだよって、備えとけってこと?

若林:予想してみ。当たってたら「正解」って言ってやるよ。

春日:何がよ?

若林:俺が今交際している有名人当てたら「正解」って言ってやるよ。

春日:有名人?

若林:うん。

春日:有名人、若林さんが?

若林:うん。

春日:えー、誰だろうなぁ…。矢田亜希子さんとか。

若林:ハハハハ お前さぁ。

春日:世代だからね。

若林:なんでそんな内角高め放ってくんの?

春日:いやいやいや、世代じゃない。我々の。その辺だなっていう。

若林:それは無理よ、それは。

春日:言うから。それはわからんよ。

若林:違います。不正解。

春日:ヒヒヒヒ そうだろうね。そりゃそうだろうね。

若林:当たってたら「当たってる」って言ってやるよ。

春日:えー? 誰だろうなぁ。結構意外にしてたりするもんな、同世代とかだとな。

 

若林:この間山ちゃんがラジオでさ、滝川クリステルさんと小泉進次郎さんの(春日:びっくりしたぁ)結婚がすごいビッグニュース過ぎてさ、俺の結婚のニュースが消えただろ!つって、吹き飛ばされたって言ってたんだけどさ、上のレベルの戦い過ぎてさ、直視できないよ、俺は。

春日:フッ(笑)まぁま、そうだね。

若林:行われてる嫉妬が上過ぎて、俺は目がチカチカして痛いよ。

春日:いや、そうだね。

若林:俺は監視してんだよね。

春日:何がよ?

若林:持たざる者の振りをしないか監視してんの、山ちゃんを。

春日:ハハハ

若林:この期に及んで。

春日:今、ど、ど、どう? 大丈夫? まだ大丈夫?

若林:ちょっと怪しいねぇ。

春日:フハハハハ

若林:ハハハハ その吹き飛ばされたはちょっと怪しいね。

春日:まぁ、そうだね。そんなことないしな。

 

若林:そうそう。なんか、でも、お前に買わなきゃなとは思ってる。フィリピンのお土産もあるし。

春日:いや、いいよ、いいよ、別に。

若林:あれのお返しもっていう、で、引っ越し祝い

春日:いいよ、あれは別にそういうつもりでお渡しした、あれはやっぱおすそ分けみたいなさ。

若林:書き足しちゃったけどね、家でマジックで「PUB」をね。アイ・ラブ・フィリンの横にPUBって書いちゃったけどね。

春日:PUBって何よ。どういうことよ?PUBって。

若林:まぁ、パブってこと。

春日:ハハハ

若林:変わるよ。アイ・ラブ・フィリンとアイ・ラブ・フィリンパブって書いてあるの、やっぱ存在感が変わる。部屋の中で。

春日:何で足しちゃうのよ。

若林:いや、なんか。

春日:フィリピンのままでいいでしょうが、それ。

若林:でも、なんか、フィールド・オブ・ドリームスかって言われちゃうかもしんないけど、「パブって足せ」っていう声が聞こえたんだよね。

春日:フィールド・オブ・ドリームスか!

若林:トウモロコシ畑で。ハハハ

春日:フィールド・オブ・ドリームスか!とか言うよりも、そっから引っ張ってきてるしね、絶対。元に戻っただけだわ。ハハハハ 頼むよ、それは使ってやってくれよ。

若林:まぁまぁまぁまぁいいけど。

春日:別にそれはもういいから。お返しとかね。大丈夫。こっちはこっちで大丈夫だから。

若林:そっか、大丈夫なの?

春日:大丈夫だから。徐々に徐々にいろいろやっていきますから。

 

若林:ああ、そう。え?もう同じベッドで寝てんの?

春日:もちろん、もちろん。

若林:でも、人と2人で寝るなんてさ、シズエぶりじゃないの?

春日:いやいやいや(笑)

若林:家で人と隣で寝るなんて、シズエ以来じゃない? シズエからクミの間はあいてんじゃないの? まぁま、いろんな肉体関係が人生であったと思うけど。

春日:なんちゅうことを言うんだよ!

若林:日常じゃないとしてさ。

春日:ハハハハ いやいや、そん、まぁ、うーん、ま、そうかぁ。そうだなぁ。うーん、いや、でも、とはいえ、ほら、急に新居に引っ越してから共に寝てるわけでもなくて。

若林:ああ、そうか、実家にいる時同じ布団に寝てたってこと?

春日:うん。それこそ狭い、その時はね、1人用のベッドだから。

若林:に2人で寝てたわけ?

春日:そうよ、そうよ。

若林:そんな、お前なんて、だって大男なんだから。

春日:もちろん。

若林:足とか腕とかぶつかってしょうがなかったでしょ?

春日:まぁま、そうね。だから、頭と足を逆にして寝たりもしたもんね。

若林:そのほうがスペース的にはいいの?

春日:そうそう。スペースは空くじゃない。

若林:じゃ、お前の角質がこり固まった足がさ(春日:ハハハハ)クミさんの顔の、お前、サンダルしか履かないから。

春日:まず踵がね。

若林:横にあるってこと?

春日:ま、ま、そういうことだね。そういう時もあったりとか、いろいろ工夫しながら寝てましたけどね。

若林:ま、そうか。

春日:だから、今に始まったことではないけども。

若林:はいはいはいはい。じゃ、お互い、目覚めるでしょう。まぁ、こういう言い方はあんまりよくないかもしれない。2人とも足臭いから。

春日:いやいやいや(笑)。

若林:途中で目覚めるし

春日:大丈夫だわ。

若林:肥だめに落ちた夢見て、目覚めるんじゃないの? 夢が連動するやつ。

春日:「ハッ」つって「ああ、夢か」っていうやつ? いやいやいや、そんなことはないですよ。

若林:そんなことない?

春日:そんなことはないけど、共に寝たりするのが普通なんだってね?

若林:えーーっ? サトミツは寝てないよ、一緒に。

春日:あ、そうなの?

若林:うん。サトミツは夜眠れないから、あいつ。

春日:ああ。はいはいはい。

若林:ね? 別なんだよね? サトミツは。

春日:ああ、そう。

若林:飯塚とか寝てんだ、奥さんと。

春日:ヅカも?

若林:ヅカと石井ちゃんは寝てんじゃないの?

春日:石井ちゃんも?

若林:同じベッドで。あ、ひろしもそう? えっ?ひろしは違うの? 寝てないの?同じ部屋で。

春日:ひろしは? 全く別の部屋ってこと? それは当初から?

若林:何それ? どういう契約でそうなるのよ?

春日:向こうが?

若林:なんで1人で寝たいの?

春日:まぁ、わかる、わかる。かみさんは? おかみさんはどういうこっちゃってなったでしょ?

若林:それはなんて言ったのよ?

春日:それ、どうしたの?それ。 喧嘩にはなんないの?それ。 ハハハ

若林:でも、自分を通したのね。そういうタイプの人もいんだよね。

春日:なるほどね。

若林:何?なんかえらい食いついてたじゃない、ひろしの話。

春日:アタシも1人で寝たいと思ったのよ。当初。だけど、「な、な、何それ。は?」ってなったから。

若林:だって、ほら、お前がアレがあったからさ、やっぱり。

春日:ハハハハハ

若林:発言権はちょっと弱いもんな。

春日:いやいや、その前から言ってたのよ。ずいぶん前から。共に暮らした時は、当たり前のように

若林:それはね、俺もね経験あるけどね、「布団で寝るほうが深く眠れるんだよ」って言ったほうがいいよ。俺そうだから。

春日:布団で眠るほうがってこと? ベッドとかじゃなくて。

若林:ベッドでしょ?今。

春日:そうよ。

若林:だから、「ベッドより布団ほうが眠れるから、どうしても布団がいいんだけど」つって言って、俺そうだからさ。

春日:そうだからってさ、それ(笑)誰に言うの? 独り言じゃん、それ。独り言だよ、それ、単純に。

若林:まぁ、独り言っていうか、別に。

春日:独り言よ。

若林:俺もなんか、妄想と現実の区別つかないけどね。

春日:もう危ないじゃない。わかった上での発言だったら怖いよ。

若林:危なくても別にいいや、別に。

春日:ハハハ

 

若林:それでさ、3人で寝よう。(春日:おかしいんだ)じゃ、一緒に住んで、川の字になって。

春日:おかしいよ、そんなの。

若林:お前真ん中な。

春日:なんでだよ!

若林:お前どこがいい。俺とクミと

春日:呼び捨てはやめてくれよな。

若林:カスキンで寝る(春日:誰がユーチューバだよ!)、3人で寝るとしたら、お前どこがいい? 書いて、そこに。

春日:川でしょう。だから、こう。

若林:俺と春日、あ、間違い、カスキンと。

春日:ウフフ

若林:クミの順番書いてみ、お前。それは固定するからね。その順番の寝方で。

春日:ああ、そうか。

若林:壁際なの?ベッドは。それとも、

春日:壁際っていうか、部屋に、部屋いっぱいっていうの?なんていうの?

若林:それとも、部屋の右と左に同じぐらいのスペースがあって、枕の上に有線のチャンネルが変えられるようになって、

春日:それ、ラブホテルのやつじゃねぇか!(笑)

若林:横にちっちゃい自動販売機あってバイブが売ってる

春日:いやいや、ブティックホテルのやつじゃないかよ。今で言うね。

若林:え?ブティックホテルじゃなかったっけ?

春日:何が?

若林:家。

春日:ブティックホテルじゃないわ!

若林:ブティックホテルに引っ越したんじゃなかったっけ?

春日:ブティックホテルの部屋を月単位で借りてるっていう。ハハハハハ

若林:違ったっけ?

春日:違うよ!

若林:あ、違うか。

春日:違いますよ。

若林:ハハハ

春日:そういうベッドじゃないんだけどね。

若林:ハハハハ 海の波の音聴いてるつってな。有線で。

春日:有線でね(笑)。

若林:どこがいい? 真ん中春日だな。

春日:でも、そうだね。真ん中がアタシになるわね。

若林:スタンドマイク的には、俺が右手になんのか、春日の。

春日:スタンドマイク的に?

若林:漫才の立ち位置で寝るとしたらな。

春日:まぁ、だから、右でも左でも、別にどっちでも

若林:でも、漫才の立ち位置で寝たらさ、俺たち寝言で始まっちゃうかもな、掛け合いが。

春日:まぁ、そうだな。

若林:俺たちって漫才から始まってるから。

春日:そうだね。並び立ったら始まっちゃうからね。

若林:俺が寝言で「はい、どうもオードリーでーす」って言ったら終わりよ。

春日:終わり、終わり。

若林:そっからもう、30分近くいっちゃうから。どうせ。

春日:「皆さん」つって始まっちゃうからね。ハッハッハ

若林:お前だったら、もし寝言で言うとしたら、「皆さん」何て言うのよ。

春日:面倒くせぇな!

若林:ハハハハ

春日:いいんだよ、そういうのは(笑)。

若林:ハハハハ でも「春日のここ空いてますよ」はできないね。ツカミで。クミがいるから。

春日:まぁ、ま、呼び捨てはやめてもらいたいけど。

若林:でも、クミもなんか漫才師の血流れてるから

春日:流れてねーわ!

若林:トリオ漫才始まっちゃうかもねぇ。

春日:流れてねーわ!

若林:始まっちゃうけど、クミ千頭身が始まっちゃうかもしんないね。

春日:ハハハハ

若林:3人で寝たらな。クミ千頭身が。

春日:(笑)

 

若林:なんだよ!このオープニングお前恥ずかしい! ハッハッハッハッ

春日:ほんとだよ、怒られるよ。いやいや、それはやっぱ無理よ。

若林:なるほどな。

春日:せいぜい、住むのは無理よ。いろいろ整ったら、見に来てもらうぐらいじゃない。部屋を見に来てもらうぐらいが関の山よ。

若林:そうか。部屋を見に行くのはいつにしようかなと思ってんのよ。

春日:それは別にいいよ。見に行く必要もないしね。

若林:あれはイヤなんだよね、番組で行って、春日の部屋の壁にマッキーでなんか描くような、ああいうことはしたくないな。

春日:それはダメよ。

若林:このラジオで行っていいの?

春日:ダメよ。

若林:クミも含めた3人の放送

春日:ダメダメダメ、それはおかしな話。

若林:ダメ?

春日:ダメダメダメ。

若林:それはもうやらない? 新しい春日家からの放送は。

春日:それはもうやらないよ。

若林:へー。やっぱむつみ荘とは違うんだ。

春日:違う違う違う。それはだから、むつみはほんと特殊だったわけで、アタシというよりもさ、大家さまが「いい」っていう話だからね。

若林:確かになぁ。

春日:そこだよね。

若林:そうだよなぁ。

春日:アタシっていうよりもっていう、そういうのが出てくるじゃない。普通はでもそうなんだろうけどね。

 

若林:でも、春日が結婚してるっていうのって、そういえばどうなってんの? 一般の人の間では結構有名に。あのほら、モニタリングはさ、アレあるじゃない、話題としては。

春日:うんうんうん。

若林:なんかみんな口をつぐんでいるよね。アレがあって、しゃべっちゃいけないのか

春日:そんなことないわ! そんなことはないわ。

若林:でかめのトーク番組が2~3本飛んだっていうもんね、あの一件で。

春日:ハハハハハ うーん、それはね、何だったのか怖くて聞けてないけども。噂レベルで私の中にとどめてるけどね。真相を聞いちゃったら、もうちょっとね。

若林:飛んだっていう話も噂かもしれないし。

春日:噂レベルでね。いや、全然、全然。今日なんかもゴールドジムで、一回も話したことないトレーニングしてるおじさんから「結婚おめでとうございます」つって。

若林:へえ。

春日:私がちょっとインターバルの時にスッと近づかれて、耳元で「結婚おめでとうございます」つって、で「うっす」って言って、フーッ、フーッ。ハハハハ

若林:そこは会話しないんだ。

春日:しない。それだけ言われて、向こうもトレーニングあるから、お互いのインターバル中にスッと近づかれて、言われて。

若林:それ、ジムとかである?「リトルトゥースなんですよ」とか言われることとかって。

春日:たまにだね。たまぁに。基本的になんかあんまり。気づいてもらえてる、もらってるんだろうけど、暗黙の了解で、お互いやってるから、あんまりテンポっていうかさ、あるのよ。これやって、あれやって、インターバル中にちょっと気持ち整えて、みたいな、何となくリズムみたいのがあるから、あんまり言われたりしないね。

 

(中略)

春日:状況にもよるけど、CAの方に言うかもしれない。

若林:え?何?何を言うのよ?

春日:席が、あの

若林:え、ちゃうちゃう、座ってんのよ、もう。

春日:座ってて、

若林:何で言わないのよ?

春日:近くにいなかったら、CAの方がね。直接言うかもしんないけど。

若林:なんで直接言わないの? お前あれだよ。直接言えな過ぎるよ、人に。いろんなことを。

春日:ああ、でも、あ、うーん。

若林:ちゃんと言ってんの?奥さんに「愛してる」って。

春日:いや、それ、別に言ってないよ、「愛してる」なんて言わないじゃん。

若林:これは、俺の経験上、形にするっていうのは大事よ。

春日:形、言うってこと?

若林:言葉にする、か。言葉にするのは大事よ。

春日:まぁまぁまぁね。

若林:言ってる?

春日:それは別に言ってない。言ってないよ。

若林:ご飯も作ってくれたら「おいしい」って言ってる?ちゃんと。

春日:それは特に、あぁあぁ、ま、言ってる。それは言う。無言では食べない。

若林:どうやって言ってるの? 「おいしい」ってどうやって言ってんのよ?奥さんに。

春日:食べて?

若林:食べて。リアルでちょうだいよ。「おいしい」っていう言い方。

春日:食べるじゃん、カレー。あぁあぁ、あぁあぁ、あぁ、いいね。

若林:えっ?

春日:うん、えー、あー。うんうんうん。

若林:あーた、そんな言い方してんの?

春日:これぐらいよ。

若林:あーた、そんな言い方してんの?

春日:(笑)これぐらいっすよ、でも。

若林:フッフッフッハッハッ

春日:デビ夫人ね、ほんとにこれぐらいっすよ。

若林:ハッハッハッ

春日:うわっ旨いね!とかって言うのも逆にウソくさくなるじゃないですか。

若林:ハッハッハッハッ

春日:食べる勢いと量とで見せていきたいなっていうのは思うよね。

若林:その、おぉおぉ、ほぉほぉとか一番ダメだよ。

春日:おかわりもしたしね。

若林:俺はわかってんだよ。クミさんの気持ちわかってる。俺はネタ見せた時のお前の不貞腐れた顔、顔面蹴り飛ばしてやりたい。

春日:ハッハッハッハッ

若林:春日に初めてネタ渡した時の見方、こう。ほぉほぉほぉ。

春日:ハハハハハ

若林:はいはいはい。

春日:ハハハハハ

若林:マジで一回も笑ったことないよな?サトミツ、なぁ。俺が初めてコイツにプリントアウトした原稿渡した時。キンコスでプリントアウトしてきてんだよ、こっちは。

春日:ハハハハハ

若林:キンコスで。

春日:わざわざすまんね(笑)。

若林:それを、ほぉほぉほぉ。

春日:ハッハッハッ

若林:お前はほんとにポジティブなことを他人に言うのが苦手だな。

春日:ハハハハハ

若林:だから、今、付け焼き刃にちゃんと言ったほうがいい。

春日:何をよ?

若林:「いつもありがとう」って。

春日:いや、別に(笑)おかしいじゃん、急になんで付け焼き刃に言わなきゃないの。

若林:荒井に言いな。マネージャーの荒井にこのラジオを通して。今聴いている。オードリーファンなんだから、あいつ。

春日:(笑)聴いてんじゃねぇっていうもあるし。ハハハハ

若林:そういうお前は古いタイプのスカシ芸人で、おしゃれ芸人やめろ! テレビの前で泣けねぇタイプのおしゃれ芸人、やめろ! おれは岡田に言えるよ。

春日:なんてよ?

若林:いい加減にしろよ(笑)。

春日:お礼じゃねぇじゃねぇか。言えねぇじゃん(笑)。

 

 

若林さんの仕掛けに戸惑いつつ応える春日さん。第507回目のオープニングはジャズのようだった。楽しかった。

 

 

カレーを食べに行った話

 

有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER 2019年8月11日

 

有吉:俺、ちょっと休みあったから、アルコの酒井とカレー食べに行ったの。知ってる? カレーさ、今、超人気のところって2時間とか待ったりとか、2時間待ちとか、そんなとこがあるの。

で、いわゆる食べログみたいなやつで1位になってるやつね。いわゆる「カレー 東京」とかで調べたら、必ずそれが1位。4点超える、みたいな。それが荻窪にあんの。その店が。なかなか行けないじゃん。荻窪っていう場所もあるし、2時間並ぶっていうのもなかなかしんどいなと思って。1人で行くのも。酒井も結構カレー好きだから、「どうだ?行ってみようよ」「行きましょう、行きましょう」って言うから、11時半開店だから、9時半に荻窪に集合して。灼熱よ。東京の9時半なんて灼熱地獄。だから、それこそ俺、松崎にもちょっと言ってたから、麦茶2リットルね。

松崎:ハハハハ

和賀:人に言ってしまった手前。

有吉:倒れるわけにいかない。タオル3枚。Tシャツ2枚。で、2時間並ぶ。2時間並ぶし、カレー食べた後、絶対また汗かくから。このスパイスで。絶対2枚は要るなと思って。

荻窪行って、9時半に酒井来て、「よし、行こうか」「ちょっと9時半早いんじゃないですかね」「いやいや、9時半、東京一の点数の名店と言われるとこだし、食べログとか見たら、2時間前から結構行列ができ始めてたっていうの載ってるよ」「いやぁ、まぁ、でも、ちょっと2時間早いんじゃないかなぁ」「いや、もう来たんだから並ぼう」つって、商店街抜けて店の前行ったら、まだ誰もいないのよ。酒井が「ねぇ、やっぱりね」「でも、いい。1番に並んで2時間並ぼう」したらさ、店の前にさ「臨時休業」って書いてある。

松崎・和賀:ハハハハ

 

有吉:だから、9時半に集合して、行ったら9時40分の時点で臨時休業なってるから諦めて。でも、まだ9時40分だから、結構融通はきくんだよ。どこへ行ったってまだ並べるから。あとは、行きたいところもあったんだけど、酒井が詳しいから、したら、「荻窪にはまだあと2軒ぐらい名店と呼ばれてるところがありますから、そっち行きますか? ただし、そんな2時間前から並ばなくていいですよ」っていう(笑)。1位のところは特別行列すごいから。並んでる段階で、開店時間になった時点で、「あ、すいません、ここまででたぶん終わります」というような店だから、どうしても並ばなきゃいけないんだけど。

だけど、あとのところも点数高くておいしいんだけど、2時間並ぶほどの行列はないから、じゃ、次の店行ってみようかつって、行ったら、そこはお店が見える位置、行列が見える位置から喫茶店があったのよ。喫茶店入っちゃえつって、お茶しながら、ちょっと行列ができてきたなと思ったらそこ行けばいいから、これはいいねつって。でも、9時50分。まだあと1時間半ぐらいあるから、ちょっとずつお茶飲みながら見てさ。

俺、食べログみたいなものを見たらさ、結構、正しいかどうかわからないけど、ネットの評判ではね、「めちゃめちゃ緊張して食べるカレー」って書いてあるのよ。

松崎:緊張?

和賀:ほぉ?

有吉:常識的なことなんだけど、常識的なことを店主の人は求めてるんだけど、それにしてもルールを知らない人にとってはちょっと厳しい。まず、私語しないっていう。

和賀:お客さんがしちゃダメっていうこと?

有吉:カレー出るまではいいけど、カレー出てきたからにはちゃんと。なんでかというと、やっぱり回転上げたいから。待ってる人もいっぱいいるから。だから、終わってもダラダラおしゃべりしてたら、回転あれだから、おしゃべりやめてくださいとか、食器は取りに来てくださいとか、いろいろあるんだよ。注文は1回聞いたら変更できませんとか、そういう細々した。別に大したルールじゃない。ただ、ネット的には「緊張する」とか「すばらしい緊張感の中でごちそうさまでした」(笑)

松崎・和賀:ハハハハ

有吉:こっちも緊張高まってきてさ、喫茶店でずっとそれ見て覚えるのよ。まずは、ここに並んで、注文はこれとこれとこれを頼む。やり直しきかないから。「じゃ、酒井ちょっと一回練習しよ」

松崎・和賀:ハハハハハ

有吉:「はい、ご注文は?」「えーと、普通の盛りの、ルーも普通で、辛口です」「トッピングは?」「はい、はい、へ、へー」みたいな。これじゃダメだぞ酒井。

そこ、喫茶店で練習してたらさ、朝だからご近所のおじさんたちがいるんだ、喫茶店には。したらさ、で、ちょくちょくカレー屋さんのほうを見ながらそういうお話ばっかりしてるからさ、「おい!あそこ行くの?」「あ、はい」。俺は無視だから、酒井が「はい、行くんですよ」「うるさいぞー!」

和賀:へえ、有名なんだ。

有吉:「店主がうるさいぞー!」あと、おばあちゃんがさ、その店の前一回行って並ぶかどうかを迷ってたらさ、俺らの様子見てさ、おばあちゃんが「行くの? 辛いよー」

松崎:ハハハ なんかネガティブ情報が集まる。近所のご評判が。

有吉:結局並んでばっかりだからさ、ご近所の人も気軽に行けないからさ、たぶんそういうふうになるんだろうけどさ。でも、あれはおいしいよ、これはおいしいよとか教えてくれるんだけどさ、そんなの余計なお世話なの。俺らめちゃめちゃ勉強してるから。

松崎・和賀:ハハハハ

松崎:決めてますもんね。

有吉:決めてます。結局は、30分前に1人並び始めて、俺らも急いで行って、30分前でよかった。行列自体は。

松崎・和賀:ハハハハ

有吉:めちゃめちゃ復習してたから、めちゃめちゃスムーズだし、完璧だった。一切怒られることなく、俺らは3番目に入って1番に出ていくという。店主嬉しそうだった。(こいつら、いい奴だな)で、まぁ、うまかったし。緊張が乗ってるから、さらにうまく感じてます。

松崎:ネットの記事と一緒のことを言ってますけど。

和賀:ハハハハ

松崎:いい緊張感があるから。

有吉:松崎も和賀もコミケで頑張ってるから、俺もちょっと頑張ろうと思ってさ、酒井呼んでやったんだけど。30分でよかったんだけど。

  

 

 

アルコ&ピース DCGARAGE 2019年8月13日

 

酒井:この間、2週間ぐらい前かな。名古屋で仕事してて、泊まりで。2日目終わって、帰る時に有吉さんからメール来て、「荻窪のカレー屋行こう」つって。

平子:うん? カレー?

酒井:カレー。有吉さん、もうバカみてぇに今カレーにハマってて。

平子:(笑)

酒井:バカみてぇにハマってんのよ。俺もまぁまぁ、わりといろんなとこに食べに行ったりするから。

平子:そうだね。詳しいもんね。

酒井:知ってるから「行こう」って。食べログとかめちゃめちゃ点数高い。

平子:へえ、あるんだ。

酒井:日本で1番と言っても過言じゃないぐらい。

平子:へえ。有名店?

酒井:有名店。そこに行こうつって。で、11時半開店なの、その店が。「2時間並ぶぞ」つって「9時半、荻窪に集合して一緒に行こう」って、俺メール見てぞっとして。

平子:そうだね。

酒井:いろんなシミュレーションをするわけじゃん。2時間殿方と並ぶとか。

平子:並びっぱなし、立ちっぱなしでしょう?

酒井:サシだし。これ、いろいろ考える。

平子:ま、ま、そうだね。

酒井:まず1つ。2時間並ぶ。激暑。灼熱じゃないですか。

平子:そうだね。朝から暑い。

酒井:これはなんか一発気利かしといたほうがいいなと思って。

平子:なるほど、なるほど。

酒井:タクシーの中でどうしようと思って、あ、小っちゃな扇風機みてぇの買ってこうと思って、これ、東京戻ったら店やってねぇわと思って、もう夜遅いから。名古屋の駅前の電気屋行って。

平子:ウフフフ

酒井:ちっちゃなハンディの扇風機見てて、したら、今、首にかけるヘッドホンみてぇな。

平子:うん、あるあるある。

酒井:ファンが2つ付いてて、これいいやと思って、これ2つ買ってって殿に渡せば、バカ可愛い後輩だし。

平子:断っちゃえよ(笑)。

酒井:暑いとイライラしよるやん。

平子:ハハハハ

酒井:したら怖ぇじゃん。最悪な事態。

平子:しないよ。しないよ(笑)。むしろそういうの買ってくる側の人だから。

酒井:(笑)で、買おうとしたら、品切れでとか言われて。

平子:人気だからね。あれはみんなやってる。

酒井:しょうがないから、東京戻って、ドンキホーテ行って、買って、冷えピタも買っとこうかなと思って。

平子:(笑)いい。

酒井:暑くてイライラしたらもうしゃあないから。

平子:しないよ、イライラ。

酒井:これだけはほんとケアしとかないと。

平子:自分から誘ってんだからさ。「悪りぃな、暑ちぃのにな」言う人じゃん。

酒井:万全の、こっちは何言われても「持ってます」っていうスタンスでいこうと。暑さだけは。倒れても困るし。めちゃくちゃ本当に暑いから。全部用意して、自分の分も首かけ扇風機買って。

で、次の日、9時半。朝。早めに行こうと思って、9時15分ぐらいに着くように行ったら、10分ぐらいに有吉さんからメール来て「もう居るから」。

平子:うわっ!(笑)

酒井:いや、早い。早っ! 早っや! 俺、電車の中で道順とか全部調べて、最短距離とか調べて行ってんだけど、もっと準備いい人いたのよ。ちょっと遅れて来いよっていう。

平子:そうだよね。

酒井:先輩なんだから堂々と。

平子:悪りぃなってね。

酒井:悪りぃなつって。で、俺、丸ノ内線からトコトコ上ってったら、有吉さん、荻窪の有吉さんてミスマッチ過ぎて、なんか変な感じするんだ。有吉さんが。

平子:わけわかんなくなるね。

酒井:荻窪にいるって。ハハハハ

平子:CG処理みたいなね。

酒井:CG処理みたい。そっから『正直さんぽ』ですよ。歩いてく~歩いてく~♪って2人でゆっくり歩いて、真っ直ぐ~正直に~♪(笑)

そのカレー屋さん近いから、ワーッて歩いてって、相当並んでんだろうなって有吉さんは踏んでる。ただ、俺、正直、2時間はさすがに並ばねぇだろ。

平子:まぁまぁね。最高で2時間とか記録がネットとかにあるとかね。

酒井:うん。で、店の角まで来たら、角んとこで並んでるイメージだったんけど、「ほら、見てください。並んでないじゃないですか」つって「大丈夫ですよ」つって店の前まで行ったらシャッター閉まってて「臨時休業」ってなってたの。

平子:あの人そういうの多くね? 有吉さんて。

酒井:辛(つら)っ!

平子:9時半でしょ?まだ。

酒井:まだ9時半。

平子:なんにもすることねぇじゃん。

酒井:ただ、「有吉君が食べたかったのは」で最後出てくるやつ。正直さんぽ。ハハハハ

平子:ハハハ 後日スタッフさんが撮るやつ。

酒井:どうしようつって。ただ、荻窪ってカレーの名店結構あるんです。結構あって、もう一つ行きたいとこ、俺はぴんときてて1つ。そのためにもちょっと用意してたの。

平子:ああ、できるね、それは。

酒井:「そこ行きましょう」つって。ただ、めちゃめちゃ店主癖あります。めちゃめちゃ癖ありますって言って、また歩いてく~歩いてく~して。店の前まで行って、シャッター閉まってるんだけど、まだ。そこも11時とか11時半開店で。じゃ、さすがにここにしようつって、待つかつって、どっか喫茶店入る?って言ってたの。したらおばさんが歩いてきて、「あれ、ここのカレー屋さん行こうとしてんの? おいしいけど店主うるさいわよ~」

平子:ハハハハ 荻窪だな。

酒井:「すんごいおいしんだけどね、うるさいのよ」ハハハハ

平子:ハハハハ

酒井:有吉さんしゃべるわけにはいかないから、俺が相手「へえ、そうなんすか」つって結構長い間しゃべって、暑っちぃなとか思いながら。ほんとに暑い日だったから、外で待つのは行列はさすがに無理だわつって、通り挟んで目の前にコーヒー屋さんあったから、2人でコーヒー飲もうつって。

しかも、有吉さん、ずっとその店の掟、メニュー、ルールを見てる。出されたカレーは自分で取りにいかなきゃいけないとか、私語厳禁。なかなか厳しめの。ちゃんとカレーに集中してくださいということなのよ。

平子:ああ、ま、ま、まぁね。

酒井:ずっと見てる。俺、ずっと店のカレー屋さんの前見てんのよ。有吉さんもチラッて、まだ誰も並んでないな。ベテランデカと新人デカの。ハハハハ

平子:あんパン食いながらのやつ?

酒井:あんパン食いながらのやつ(笑)。で、コーヒー飲んでて。したら、隣のおじさん2人組に「あそこのカレー屋行こうとしてんのかい?」

平子:(笑)

酒井:なんだ、このまちは。

平子:RPGの村人だよ。ハッハッハッ 「あんたらあそこに行くのかい? やめといたほうがいい」

酒井:やっぱ厳しいっていうのは地元じゃ超有名。だけど、やっぱりおいしいはおいしい。「このトッピングとかしたら、すごいおいしいよ」とか教えてくれた。「あ、ありがとうございます」。有吉さんもいろいろ調べてて、メニューの仕方とか。怒られるイヤだから。

平子:そうだね。

酒井:「お前怒られるだろう、俺、ラジオでしゃべってやんよ」とか言って。

平子:ハハハハ

酒井:「無理、無理、無理! 俺ヤダそういうの。怖ぇよ」とかって言ってて、したら、1時間前ぐらいかな、40分ぐらい前かな、1人並び出したのよ。「あ、有吉さん並びだしました。行きましょう」つって、2番手俺ら。並んでて「暑っちぃな」とか言い出して。はい、きました。チャンスターイム! 「有吉さん、これ実は首にかける扇風機あります」って言ったら、「お前バカか」と。

平子:えっ?

酒井:「暑さもスパイスだ」って。

平子:ハハハハ

酒井:「はい! (?)!」

平子:完全論破。ハハハハ

酒井:論破。ハハハハ

平子:そらそうだよ。

酒井:冷えピタなんか出す暇なかった。出せなかった。

平子:ほんとだよ。ぶっ飛ばされるよ。

酒井:「俺、麦茶凍らせて持ってきてっから」

平子:ハハハハ

酒井:すげぇ! やっぱりすげぇ、この人。ハッハッハッ

平子:サッカー少年団じゃん。ハハハハ

酒井:開店の時間5分前ぐらいになったらお店の人降りてきて、メニュー渡されて、もうすぐそこで注文する。並み盛りでルーが辛口と甘口、ハーフとかって、「じゃ、ハーフで」とか言ってて、アチャールっていうなんかあんのよ。インドの漬け物みたい。有吉さん、それ頼もうとして。俺頼み終わって、有吉さん次で、並み盛りでミックス。アチャールってトッピング言おうとしたんだけど、アチャ、アチャチャールみたいな。たぶん緊張して、ちょっとね。あんま噛まない人。

平子:そうだね。

酒井:さすがに緊張して噛んでた。ハハハハ

平子:いいだろ、別に(笑)。いいだろ、言い慣れてねぇことだ(笑)。怒られるから。ハハハハ ガタガタ震えてんだな。

酒井:めちゃくちゃビビってんだもん、有吉さん、すげぇ。で、店入って。テーブル席の相席みたいな、前に女の子2人座って、全然有吉さんバレない。カレーも「何番の方」とか言ったら、すぐ有吉さん取りに行って。

平子:予習してるからね。

酒井:なんにもしゃべんなんで、黙々とカレー食べて。まぁ、でも、旨いの。すんげぇ旨くて、一番最初に並んでた人よりも先に食べ終わって完食して、カウンターに置いて、何にもしゃべらず。帰ろうとしたら有吉さんが「あー、ここ5年で一番緊張した」ハハハ

平子:ハハハハ

酒井:「もっと緊張するところ有吉さんはあるでしょう」つって(笑)。なんだかんだで、俺、先週か先々週の月曜日行ったから、そのまま一緒に有吉さんと丸ノ内線に乗って。「電車乗るんだ!?」って、マジでCGみたい。ほんとに。丸ノ内線に殿座ってさ。ハッハッハッ

でも、結局、いい先輩っていうか、ここ5年で一番緊張してるわけないし、なんかちょっと弱いとこ見せてくれたりとか、なんかいい先輩だなって。

平子:あるね。いや、あの人そう。こっちの失敗、自分の失敗を例に出して教えてくれるからね。俺も同じ失敗、緊張したよとか。

酒井:ほんとすばらしい。

平子:実はね、裏、そういう人だからね。

酒井:ほんとの人格者だなって。

 

 

スペシャルウィークのゲスト

 

佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO) 2019年8月14日

 

佐久間:またスペシャルウィークがやってきましたよ。再来週かな。8月28日の放送にゲストが来ます。いろんなゲスト来たけど、スペシャルウィークだけで言うと、僕のスペシャルウィークでは、1発目が劇団ひとり、2発目が千鳥だったのかな。今回はこの人です。オードリー若林!

8月はですね、若様です。ゴリゴリの土曜日のオールナイトニッポンを担当する1部のエース。ハハハハ 基本的に演者と仲よくしない私、佐久間が、プライベートでも数少なく仲よくしている芸人でございます。だから、簡単に言うと“友達”です。ハハハハ 生きざま芸人の若林君と一体どんな話をしましょうかということで、詳しい内容は来週発表なんですけど。

若林君とは、最初に会ったのは、このラジオで話したかもしんないけど、どうやら、若林君が昔書いてたブログによると、ネタ番組以外のバラエティで初めて出たのが『ゴッドタン』なんだって。それはいろんな巡り合わせで。それが「キモンスター」っていう企画で、春日がキモンスターになって走ったりしたんだけど、その時にあまりに楽しくて、「『あ、やった、これからこういう日々が毎日続くんだ!』と思ったら、全然違った」って若林君言ってた。テレビの世界って結構大変だなって思ってたけど、最初のネタ番組以外がそうだったらしくて。

その時にバナナマンとかに相談したらしいね。その頃ってオードリーはどこ行ってもネタやらされてて、その頃までは若林は全部違うネタ作ってたんだって。なんだけど、大変じゃん。だから、バナナマンとかいろんな人に相談したら、そんなの同じネタでいいんだよと。テレビは。最初は。それ以外の、その後の企画に集中しろと。そうすると残っていけるから。毎回変わるネタを一生懸命やってるよりも、番組を面白くすることをやったほうがいい、みたいになってからモードが切り替わった、みたいなことを言ってたかな。

そんなようなぐらいのつき合いで、そっからちょくちょく『ゴッドタン』とかいろんな番組に出てもらって。

だって、俺、オールナイトが一番最初に決まって、第1回聴いた時、「うわ面白!」と思って、思わず当時のマネージャーに連絡して、「若林君に『オールナイトめちゃめちゃ面白い』って言って」というふうに言ったぐらい、オードリーのラジオもすごい好きだし。

コントドラマの『SICKS』というのも一緒にやったし、小説家とのトーク番組『ご本、出しときますね?』っていうのもやったし、最近は『あちこちオードリー』というトーク番組をやって、それがまた9月にもう1本、2回目がやる。大変好評で。という感じでポツポツ仕事している間柄ですね。

でも、本当に数少なく定期的にご飯食べるのは若林君だけなので。LINE知ってるのももしかしたら若林君くらいかもしんないね。三四郎の2人とも連絡先知らないでしょう。だから、僕と若林と小説家の朝井リョウ君と小説家の西加奈子さんとかで定期的に半年に1回ぐらいずっと飲んでたんだよね。それ、たぶん、若林君に頼まれてじゃなかったかな。小説家の人とかと会っていろんな話したいって。その頃。

今はさ、クソバスケット野郎でしょ。ハハハ 謎の深夜のバスケット野郎でしょう。あれ、なんかよくわかんねぇんだけど。ハハハ 練習してんでしょ。大会もねぇーのに。ハハハハハ 何に向けて練習してんだ、アイツは。ハッハッハッ

ということなので、結構つき合いが長いので、いろんな話ができる。

でもね、面と向かって話したことは一回もないのよ。こういうところで現場とか。取材もないし。番組の取材も4~5人だったりでするから、サシで話すこともないから、怪物揃いのミレニアム世代ですからね。平子、山里、若林、ラジオスターばっかりで。…いや、平子は違うか。ハッハッハッハッ 本当のラジオスターということで。

ということで、再来週8月28日の放送にはオードリー若林君が来ますので、ぜひお聴きください。

(中略)

佐久間:では、メールを紹介していきましょう。リアクションメールが来てます。ラジオネーム:スーパー春日ファン「なんでよ?なんで若林だけで春日さんが来ないのよ。なんなの? 佐久間は春日さんのこと嫌いなの? あれかしら、佐久間みたいなお腹ブヨブヨ大魔神は、春日さんの締まった筋肉の魅力がわからないのかしら。あー、もう知らない!『ゴッドタン』終わっちゃえ!死ね!」

ハッハッハッ ちょっと待って。そんなに? なんで春日を呼ばないかの理由は1コだけよ。ほんとに。“友達じゃないから”よ(笑)。春日のファンてこんなにヤベェ奴なの? 確かに一時期若林が「春日のファンが怖ぇ」って言ってた時期あるからな。ハッハッハッ

春日なぁ。いやいや、春日君も来てほしいと思うけど、今回はオードリーじゃなくて若林とサシで話してみたいなということで若林君に来てもらうということですよ。

 

 

これだから岩井やめらんねぇーぜ!

 

ハライチのターン! 2019年8月8日

 

澤部佑:この間ね、ワタナベエンターテインメントライブ、夏の大きいライブ「WEL FES」というのがありましてね。

岩井勇気:ありましたね。毎年やってるんだよね。

澤部:毎年やってますね。ちょっと大きい箱でね。イイノホールでしたっけ?

岩井:イイノホールね。

澤部:やってね。久しぶりだよね「WEL」に出るのもね。ちょっとまた間あいて。

岩井:まぁ、通常回に出てないからね。

澤部:そうね。久しぶりにまた行って、芸人たち大部屋なんだよね。大部屋で、その辺にバーッといるんですけど、朝行ってさ、楽屋バッと入ったら、ほとんど知らない若手ばっかりになってるね。もうね。

岩井:知らないねぇ。もうほんとにわかんない。

澤部:気づいたら上のほうになってるな。

岩井:うん。バッタバッタと倒れていったなぁ。

澤部:(笑)倒れていった…まぁ、そうね。

岩井:ほんとに、あいつらどうしたんだ?って後になって気づくもんね。

澤部:あるよね。入れ代わりが早いというかね。

で、やっぱり人見知りだしさ、これ、ヤバいと。澤部、どうしようこんな知らない後輩たちばっかり。昼夜あったでしょう、ライブ。

岩井:昼夜あった。

澤部:結構空き時間もあるだろうし、どうしようかつって。

岩井:そうそうそう。なんだかんだ、楽屋にいなきゃいけなくなるね。

澤部:そうそう。だから、おそらく携帯アプリのパワプロをやりまくる時間の過ごし方になるだろうと思って。

岩井:ウフフフ

澤部:まずコンセントが近い席を確保して、電池なくなったらすぐ充電できるように確保できて、何とか。

岩井:すごいね。

澤部:よし、これ、まぁまぁ乗り越えられるだろうつって、楽屋でね。

岩井:ほんとに隅のほう、クラスの隅のほうにいる林間学校じゃねぇーか(笑)。

澤部:ハハハハ まず、そっち確保してね。そこの席に座ってたら、たまたま四千頭身の後藤が隣の席で。

岩井:へー。

澤部:したら、なんか意外とというか、結構話しかけてくんの、あいつのほうから。

岩井:あ、そう。

澤部:そのイメージじゃなかったからさ、何となくね。

岩井:確かにね。

澤部:ちょうどお昼ぐらい、お弁当出たじゃない。

岩井:うん。

澤部:お弁当をなんか食べてたのかな、2人で。後藤食べながらさ、「今、ダイエットしてるんすよ」みたいに俺に話しかけてきて。「いやいや、食っちゃってるじゃん、結構がっつり」「いや、いいんす。昼は食べてもいいんすよ」みたいな。「あ、そうなの。どういうダイエット?」つったら、「夜はね、グリーンスムージーだけにしてるんです」

岩井:えっ?

澤部:グリーンスムージー、粉に水入れて、グリーンスムージー作って。

岩井:粉?

澤部:それを5分ぐらい放置するんだって。ドロッドロになって、すごい腹にたまるんです。それがあんまおいしくないし、食欲なくなるんで、それをやってるんですって。

岩井:グリーンスムージーってそういうもんなんだっけ?

澤部:ウーン、わかんない。どうなんだろうね。体にいいやつだからね、「それやってるんです」みたいな。「ああ、そうか」。「一人暮らし始めたいんですよね」みたいな。まだ実家なんだよね、あいつね。「一人暮らし始めたいんですね。どこがいいですかね?澤部さんどこでした?」みたいな普通の会話。あれ?ってなって、俺はさ。昔の、1年前ぐらいの尖り倒してた後藤はどこ行った?

岩井:ああ、たしかにな。

澤部:なんだ、ダイエットと引っ越しの話。後藤らしくない。

岩井:グリーンスムージー飲んで(笑)。

澤部:グリーンスムージーなんか飲んで、モデルみてぇーな。は? あの時の後藤、どこ行った? 昔の後藤だったら「澤部さん、芸人殺せるんなら誰殺します?」

岩井:ハハハハ

澤部:そういう質問するのが後藤だから!

岩井:確かにね。

澤部:そう。おかしいよって。

岩井:「あんたのパワプロ消していいですか?」

澤部:ハハハハ 「いいっすよね?」つってね。アイスピックで画面を突き刺すのが後藤だから。それがなんだ? 「お前なんか丸くなったな?」って言ったら、「いや、もともとです~」って。

澤部・岩井:ハハハハ

澤部:なんだよコイツ! えっ?ってなっちゃって。

岩井:牙抜かれてんなぁ。

澤部:そう。俺はがっかりというかさ、「変わっちゃったのかな、後藤」と思いながらね。

 

で、リハーサルだと。昼のライブに向けてまず。芸人たち客席にたまるじゃない、まずバーッと座って。1組ずつリハしてく、みたいな。客席に座ってる時も俺ひとりぼっちになっちゃってね、まず。

岩井:ウフフフ

澤部:後輩ばっかでひとりぼっちになってたら、すり寄ってきてくれるね、菊田が。ハナコの。

岩井:ハナコの菊田な。

澤部:ハナコの菊田が来てくれてさ。菊田もすごい笑顔で「澤部さん!」来てくれてさ、「時計買いたいんすよね、今」。あいつちょっと売れたら、「ちょっといい時計買いたいんすよね」みたいな。「ああ、ま、確かにな。時計は、いい仕事とか大きい仕事できた時に買うと記念になるって聞くしな」。

岩井:澤部も好きだしな。

澤部:そうそう。チョロョロね。だから「いいじゃん」て。「じゃ、キングオブコント優勝した時に買えばよかったな」みたいな。「でも、キングオブコント優勝した時はお洋服いっぱい買っちゃったからな」。菊田と話してると、笑いは何も起きない。一切ね。

岩井:あいつってしゃべってるだけだからね。

澤部:そうそう。

岩井:会話別にしてないから。

澤部:ハハハハ ただ音を発してるだけでね。

岩井:そうそうそう。

澤部:でも、その時の俺にとったらさ、相手をしてくれるというかね、ほんとに和むというか、心安らがせてくれる菊田ありがとうつってね。菊田と話ながら、リハも終わってさ。ライブ終えて。

だから、夜と昼の空き時間にまた一人で座ってさ、ケータイいじったりなんかしてたら、俺が座ってる席の後ろのテーブルの席に菊田が座ってて、菊田が後輩2~3人周りに座らせてしゃべってんの。

岩井:俺もなんか見たわ、それ(笑)。

澤部:あ、俺の菊田が、和みの菊田が、今、後輩としゃべってるんだと思いながら聞いてたら、菊田は後輩だと違うの、なんか(笑)。「あ、おーい!お前なんだっけ?名前。お前!」

岩井:ハハハ

澤部:「何々です」

岩井:そうなんだよな。

澤部:「あ、そうか。お前の名前全然入ってこないわ! うわ、お前なんかえげつないセッ○スしそうだな」

澤部・岩井:ハハハハ

澤部:菊田がさ。

岩井:そうなんだよ。俺も聞いてたわ。

澤部:びっくりしちゃって。

岩井:全然違うんだ、菊田が。

澤部:全然違う。「チ○コの写真送れよ。おい!」みたいな。あ、あーっ、えっ?

岩井:ヤバいよね。

澤部:俺の、俺の和み菊田が、ほんとに関西豪腕デリカシーない先輩みたいな、に化しちゃって、菊田が、あぁ、怖い。菊田も変わってしまった。あぁってなっちゃった。

岩井:秋山と岡部は謙虚な感じだけどさ。

澤部:そうだね。

岩井:典型的な売れてやらかしていなくなる奴のパターンだよ(笑)。

 

澤部:ハハハハ ああいう奴なんだろうけどね、多分前からね。後藤と菊田が変わっちゃったなんて思いながらさ。どうすればいいんだろう、後輩との絡み方も悩みながら、一人でまたいたら、今度は全く知らない若手。ユースフルデイズのしょーご。

岩井:うん、しょーごね。

澤部:知ってる?

岩井:わかります。

澤部:めちゃくちゃ男前のね。2人とも男前でポップな漫才師。

岩井:歌ネタのね。

澤部:そう。音楽に合わせて漫才する、みたいなね。そいつが近づいてきて、「バスケお好きなんですよね?澤部さん。僕もすごいバスケ好きで」「ああ、そうなんだ。俺NBS好きでね」「楽天TVさんのバスケの番組とかも出てますよね、澤部さん」「あ、そうそう。観てくれてるんだ、ありがとう」「あの、なんか仕事ください、僕に」「いや、あん?」 いきなりなんだ?

岩井:ハハハ 早いね。

澤部:早いよね。「いやいや、そんな力ないよ、俺」「いや、ほんとにお願いします。バスケ大好きなんですよ。仕事なんかありませんかね。ください」「いや、それは別にでも、今日もネタ頑張って、その後、好きなことで仕事できたらいいよね。ごほうび的なさ。まず今日頑張れよ」みたいな言ったら「いや、それはわかってますけど、それはわかってますけど、そういうんじゃなくて、仕事が欲しくて。澤部さん、なんかバスケの」なんだコイツと思って。

岩井:バスケの仕事くれる奴じゃないよ(笑)。

澤部:「バスケの仕事くださいよ」つって。「NBS、Bリーグって、日本のプロリーグが盛り上がってるんだけど、まだチャンスはあるんじゃない?」つって。地元、北海道っていうから、「北海道のチームがあるから、そこをめちゃくゃ応援して、めちゃくちゃ詳しくなって、そういうのも仕事になったりするんじゃない?」って言ったら「そういうので応援するのイヤなんですよね。仕事ください、澤部さん」

岩井:ハハハ なんかやれよ。

澤部:なんだ、コイツ。

岩井:なんかやれよ(笑)

澤部:なんだよ、コイツつって、そういう若手もいるんだと思いながらさ、誰ともうまく絡めなくなってきちゃったな、なんて思ってたら、そんな中変わらないのが岩井先生ね。

 

岩井:なんですか?

澤部:丸山礼嫌いというかね。

岩井:ウフフフ

澤部:丸山礼っていう、うちのモノマネやったりしてるピン芸人。女性の。今、ユーチューブとかでちょっと人気が出てきてんのかな?

岩井:はいはい。

澤部:ユーチューブでちょっと人気出てきてるから、なんか社員さんとかもちょっと対応変わったりすんのね、多少ね。その日もずっとユーチューブ、ライブ配信みたいなね、何時間もそいつがやってたりとか。そんな中、岩井さん変わらずずっとね、丸山にきつくこう(笑)。あんまり合わない。数年前、丸山礼のネタにずっと、「あんまあのネタさ」みたいに岩井が言ってたら泣いちゃったんだよね、丸山礼がね。

岩井:そうそうそうそう。

澤部:そこからあんまりね。

岩井:「モノマネ、似てなくない?あれ」って(笑)。

澤部:ハハハハ

岩井:俺が言ったんじゃないんだよ。ほかの人が言ったことに。ザブングルの加藤さんが。

澤部:加藤さんが最初言ってたんだよね(笑)。ワーッと言ってたら泣いちゃってね。

岩井:そうそうそう。

澤部:「泣くのは違うだろ」みたいなね、岩井的には。

岩井:泣くんじゃねぇーよって。

澤部:そこがちょっと合わなくなっちゃって。今回も、夜のライブのエンディングで丸山礼が前へ出てきて、ユーチューバーがよく持ってるちっちゃい棒に付いたカメラみたいな、持ってきてて、「最後に私がいつもユーチューブでやってる自己紹介みんなでやりたいです」みたいな。「丸山礼ぴょんです! ナンタラカンタラ、パンパンパン! イェイ!みたいなやつをみんなでやりたいです」。したら、岩井がそういうの得意だからつってね、みんなで岩井を押し出して、岩井にやらそうってなって。

岩井:なんで俺なんだよ、ふざけんなよ。お前が先行して言ってたな。

澤部:ハハハハハ 「岩井さんが得意だから、やってもらいな」つってね。

岩井:まず、それ自体が面白くないんだから。

澤部:ハハハハハ

岩井:それ自体がどっかで笑いが起こってたら別にやってもいいけど。

澤部:そうね。そのフレーズ? やってること自体が? で、岩井が文句言いながら、パンパンパンみたいのやって、したら、ウケるわ。岩井が無理やりやってる感じとかもね、お客さんバッと盛り上がって。

岩井:あれ怖かったなぁ。なんにも面白くないくだりを、一番尖ってる奴に、みんなで「やれ、やれ」って言ってパワハラしてる感じ。ほんと、あれ怖かったんだよなー。

澤部:みんなヘラヘラしながら一斉に岩井のほう見てね。

岩井:全体で「おい、やれ、やれよ」って言って。

澤部:「岩井行こう!」みたいなね。

岩井:そうそう。なんか、クラスの一番のいじめっこを一番下に貶める瞬間、みたいな。

澤部:天地が一気にひっくり返った瞬間ね。

岩井:怖かった、あれ。

澤部:大貧民みたいな、革命が起こったみたいなね。

岩井:ウワー!ってなってさ、みんな弱者たちの集まりだからさ(笑)。

澤部:ハハハハハ ナベプロの芸人。ワーッと、でもウケて、ワーッとこのままエンディングで、「ありがとうございましたー」みたいな、最後緞帳がバーッと下りてきて、したら最後、岩井さんも緞帳が下りきる瞬間に丸山礼が持ってたカメラをバッと取って、ステージ上、シュン!て滑らせて、緞帳が下りるぎりぎりのところでカメラがスン!て客席にコロコロコロって、それで緞帳バーン!と閉まる、みたいなね。客席のほう行っちゃった、カメラ。丸山礼は「ちょっとナンすか!岩井さ~ん」みたいな。

岩井:キャー!みたいな。

澤部:キャー!みたいな。

岩井:叫ぶんじゃねぇーよと思ったんだよ、俺は。

澤部:で、岩井が一言「これでいい映像撮れたろ」つって。ウワーッ!てもう緞帳のステージ上の芸人は、ウワーッ岩井!

岩井:ハハハハ

澤部:アンガールズの田中さんとか中岡さんとか「これだから岩井やめらんねぇーぜ!」みたいな。

岩井:ハハハハ

澤部:ウワーッ!岩井!みたいな盛り上がっちゃって。岩井~!って(笑)。

 

 

ヒップホップとは文脈回収

 

ACTION 2019年8月7日

 

幸坂理加:ここからはパーソナリティが見たこと、聞いたこと、考えたことなど、日常の出来事をお話しするコラムコーナー「パーソナリティアクション」です。松永さん、今日のアクションは?

DJ松永:「ヒップホップとは文脈回収」。

幸坂理加:文脈回収ですか?

DJ松永:文脈回収なんですよ、ヒップホップっていうのは。

今日、Creepy Nutsの新しいアルバム「よふかしのうた」がリリースされるんですが、今回作った私たちの作品も漏れなく文脈回収。あらゆる文脈回収を得てできた作品だなと思っていて、ヒップホップは文脈回収が非常に大事なんです。

なぜかというと、以前にも話しましたけれども、ヒップホップは、歌う人が直接歌詞を書く。しかも、自分の人生を歌詞に綴る。自分の人生を、人間を切り売りするジャンルなんですね。

幸坂理加:リアルを書くんですよね?

DJ松永:そうそう。自分のね。そうなってくると、人間と人間の表現、格闘技の煽りVを思い浮かべてほしいんです。やっぱり、知らない人同士が戦う試合より、因縁があって、コイツがこういう何々を経て、もう一回、負け越してるけど、コイツが次に勝ち星を狙うとか、もともとこういう奴だったが、こういう紆余曲折を経て、ここにまでたどり着いた、みたいな、そういう因縁、文脈があると気持ちが入るじゃないですか。

幸坂理加:うん。物語があるとね。

DJ松永:そう。ストーリーがあるとより楽しく感情移入できる。だから、ラッパーの歌詞は自分の人生を書くわけだから、過去にこういう人だった人が、今、こういう歌詞を書くんだ、みたいな。今、現状こうだけど、こうなってやるんだ、みたいなとこの背景、ストーリーが見えると、より新しい楽しみ方、楽しみ方が広がるんですよね。

幸坂理加:はい。

DJ松永:ちなみに、今回の私たちのアルバムの「よふかしのうた」の表題曲というのが、「よふかしのうた」。これは、オードリーのオールナイトニッポンの10周年の全国ツアーに我々Creepy Nutsが書き下ろしさせていただいたんですね。これもとてつもない文脈回収を得てできた作品なんですが。

だいぶさかのぼると、俺は学生時代、カーストみたいなものがあるとすれば、俺はたぶん真ん中ぐらいだったと思うんですよね。下にも上に行ききれない。一番人の目線を気にする立場だなと思っていて、上に行ききれたら楽ですよね。でも、かといって一番下のほうに行って、ちゃんと自分の世界を築けてる人、自分は特に別に抗う必要もなく、自分たちの立ち位置を理解して、自分たちの楽しい世界を作っていくっていうわけでもなく、俺は下にも行きたくないし、上にも見られたい、よく見られたい。でも、上に行くほどの度量はないが、みたいな感じ。下にも見られたくない、みたいな感じで、一番紆余曲折してる。

でも、そういう人たちがたぶん結構人口多くを占めていると思うんですが、そういう真ん中の人間だったにもかかわらず、俺の周りの仲間には、結構マッチョなタイプの仲間が多かったんですよ。だから、結構、自分の仮面をかぶって学生生活を送っていたなという記憶がすごいあって。

特に、俺ら10代の頃は、例えば『アメトーーク』の人見知り芸人とかが放送される前。だから、恥ずかしいこと、ダサいこと、かっこ悪いことを全部惜しげもなく表現して、人と傷を慰め合ったり、共感し合ったり、笑い合ったり、共有し合ったりという発想がまだ、価値観がなかったんですよ。だから、ずっとうっすら仮面をかぶって、無理して学校生活を送ってたなぁと。今思うと。だから、ずっとうっすら辛かったんだろうなと思うんですけれども。

そんな中で、2008年にオードリーがM-1優勝するわけですよ。翌年の2009年にオールナイトニッポンがスタートするんですよね。そのタイミングで、俺、深夜ラジオ好きだったから、その流れでパッと聴いた。「あ、オードリーがラジオをやってだ、ふーん」と思って聴いてたら、若林さんが、ずっと売れない頃から急にポーンとM-1で売れて、初めて芸能界という社会に出て感じる不満や劣等感みたいな悩みを全部惜しげもなくしゃべってたんですよね。それ聴いて、あれ?俺が仮面をかぶって封じ込めていた気持ちをしゃべってる人がいる。しかもラジオで、と思って。初めて俺、そこで芸能人に共感するっていう体験をしたんです。

幸坂理加:ああ。

DJ松永:しかも、その話がめちゃくちゃ笑えるんだけど、面白いってなって、単純にうしろめたいと思って封じ込めてた気持ちが、あ、人を楽しませるエンターテイメントになるんだというところにすごい救われて、そっからずっとオードリーのオールナイトに寄り添い、寄り添ってもらいながら生活をするようになったんですが。

それで、2016年、Creepy Nutsが初めての作品を出すんですが、ヒップホップはリアルを言葉にする、音楽にするジャンルですから、1枚目の作品だから、俺とR‐指定で話し合って、自己紹介的なアルバムにしたいよねって話し合ったんですよ。どうしようってなった時に思い浮かんだのが、オードリーの若林さんと南海キャンディーズの山里さんが「たりないふたり」というコンビを組んでたんですよね。それは何かというと、それこそたりない2人を笑いに、エンターテイメントに消化するっていう趣旨でやっていた2人で、これ、俺らにそのままオマージュさせてもらって、作品出すの、ぴったりかもね、というので出した作品、「たりないふたり」なんですよね。

そっから、発売日、いろいろ奇跡が起こったんです。その後に。発売日当日に、面識も何もないですよ。南キャンの山里さんが『不毛な議論』で「たりないふたり」をかけてくださる。ラジオで。

幸坂理加:えー?!

DJ松永:その後しばらくしたら、詳細は伏せますが、若林さんとすごい奇跡的なつながりがあった。若林さんと直接会ってご飯行くような機会ができてきて、そっからオードリーのオールナイトに何度も何度も、結構出てるんですけど、出させていただけるようになって、プライベートでも仲よくさせていただけるようになり、ついにはオードリーのオールナイト、俺が救われた、俺が救われたラジオ番組の10周年の全国ツアーのテーマソング、「Creepy Nuts書いてよ」って若林さんに直接連絡もらって、それで書くようにまで至った。だから、とてつもなく、10代のころからの文脈が全て回収した作品が「よふかしのうた」。

「よふかしのうた」の内容は、夜ふかし、ラジオ、初めてラジオを聴いた10代の頃、深夜に、起きちゃいけない時間にラジオを聴いてる背徳感、ドキドキみたいな、いけない世界に足を踏み込んでいるんじゃないかっていうドキドキを、そういうのをヒップホップもそうだなと思って。

ヒップホップも「よふかしのうた」って置き換えられるんじゃないかと思って、広義の意味で、深夜ラジオ、ヒップホップを「よふかしのうた」というふうに言い換えて、初めてラジオとかヒップホップに出会った原体験を曲にしたやつが、それをオードリーのオールナイトの10周年に書き下ろさせていただくという、とてつもない文脈回収を得て。

それで、2016年に「たりないふたり」を出して、その次に「助演男優賞」というのを出して、その後に「クリープ・ショー」というのを出して、その後に「よふかしのうた」、今回なんですけれども、ヒップホップはその時の都度のリアルを歌う音楽だから、「たりないふたり」を出した時は、やっぱりその時、俺ら、ルサンチマンを溜め込んで、全然俺らは評価されない。俺らのこと、誰も理解してくれないんだっていうところにちょっと卑屈な目線から出した作品が「たりないふたり」「助演男優賞」なんですけれども、そこから多少我々みたいなものでも活動が軌道に乗っていくんですよね。そうなってきたら、悩みの種類も変わってくるんですよ。ちょっと評価されるようになっているのにまだ「たりないふたり」出してたら、やっぱり整合性とれなくなってくるんです。

そうなってくると、ウソつくことになるから、それをやるとリアルっていうヒップホップ的なルールからバッティングしちゃうから、ちゃんとリアルを綴るとなってくると、「クリープ・ショー」で、俺らも成長した。いつまでも「たりないふたり」って言っちゃダメだよな。じゃ、次のフェーズに俺らも進むよっていうのを「クリープ・ショー」で提示して、「クリープ・ショー」を出した後に、よりステップアップして、自分のあらゆる現場も場数も踏んでいって、ついに俺らが自信がついてきたんですよね。

ヒップホップの一番よくある歌詞。セルフボースティングって言うんですけれども、それってよく、ヒップホップのよく聞く歌詞って、とにかく強気じゃないですか。イケイケ。俺が最強、みたいなことを書くのがセルフボースティング。それが一般的なんですが、初めて俺らCreepy Nuts、セルフボースティング、手出してもいいかも、今なら。「たりないふたり」の俺らがちゃんと段階を踏んでいって、ついに俺らセルフボースティングできるわってなって作ったのがアルバムの最後に入ってる「生業」という曲だったりするんですよね。

だから、今、現時点では俺らはそういうセルフボースティングできるメンタル、立場になってたなと思っていて。でも、かといって、これからめちゃめちゃ、ほんとにどん底で落ちて、めちゃめちゃルサンチマン100%みたいな状態になるかもしれない。そうしたらまた「たりないふたり」みたいな曲出すかもしれないです。でも、もう幸せに満たされて、どうしようもなく幸せ、幸せってなったら、そういう曲出すんですよね。ちゃんとリアルであるというルールだけをのっとっていることが大事なんだなと思って、その都度、自分の立場とか、自分が何を言うか。何を言えるか。どういう状況にいるんだろう。自分、今どう思ってるっていうのをちゃんと考えながら、ちゃんと把握しながら書くことが大事なのかなと思っていて。

だから、今回のアルバム、1曲目が「よふかしのうた」で、最後が「生業」なんですが、ヒップホップにとって大事な文脈回収、とても大きな文脈回収ができたアルバムだなと思っていて、よかったら皆さんに聴いていただきたいなという作品でございます。

じゃ、ここで1曲、その表題曲を聴いていただきましょうか。Creepy Nutsで「よふかしのうた」

www.youtube.com

 

 

生きざま芸人②

 

佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO) 2019年8月7日

 

佐久間:明日またでかい仕事が入っているんでしょ?

R‐指定:そうなんですよ。明日、僕、単体で『ダウンタウンDX』に出るんです。

3人:ハハハハハ

R‐指定:なんやねん、それ!

DJ松永:でけぇな。

R‐指定:どういうことなんすか? ほんで、マジで俺焦ってるから、さっきの佐久間さんのフリートークでバラエティのアンケートのとかずっと話してた。その時、じゃ、俺のアンケートあかんかったかなとか思いながら、マジでどうしたら…。ほんで、明日『ダウンタウンDX』なんですよ、どうしたらいいんですかってCM中に聞いて。

佐久間:『ダウンタウンDX』ってすげぇ量アンケート来るでしょ?

R‐指定:めっちゃ来ました。

佐久間:そうそう。そうなんだよ。その中から選ばれるからね。しかも、並びがミュージシャン枠でしょ?

R‐指定:大物でバラエティも慣れまくってるミュージシャンばっかり、みたいな。

佐久間:演歌歌手の大御所とか、そういう人たちの中にR‐指定が1人。ハッハッハッハッ

DJ松永:すごいね。

R‐指定:どうしよう思てホンマに。

佐久間:そういうのもひっくるめてラジオで話せるからいいよね。

DJ松永:たしかに。

R‐指定:それはホンマにそうっすね。さっきもちょっと。

佐久間:さっきもちょっと話してたんだけどね。

R‐指定:ヒップホップとか特に、この仕事やったらダサいって言われるとか、この仕事やったら文句言われるみたいなのが結構細かく多いんすよ。ヒップホップって。

佐久間:そうだよね。

R‐指定:でも、それを、俺らオールナイトさせてもらうようになって、あんまり悩んで選ばずに、「ま、やってみようぜ、これ」みたいになりましたね。なぜならラジオでその話できるから。

DJ松永:しかも文脈とかも作れるし、やった背景とかもしゃべれるから。それこそ、この間、『おはスタ』で流れてるアニメの声優やったんすけど、それはたぶんラジオやってなかったらできなかった内容かなと思うんですよね。

R‐指定:そやな。

佐久間:わかる、わかる。だから、それってすげぇなと思うのがさ、俺たちは、岡村さんとかのラジオをそうやって聴いてたのよ。ナイナイの岡村さんが、東京でダウンタウンと初絡みするけど大スベりして戻ってくるとかが、でも、俺たちはファンだから、ラジオでしゃべってくれるなって思って聴いてたの。

DJ松永:なるほど。

佐久間:たぶんクリービーのファンもそういう気持ちで聴いてると思うんだよね。

DJ松永:ああ、そうなんだ。

佐久間:と思うよ。そして、そういうファンを、ありがたいんだけど、いつしか伊集院さんのように「ファンに殺される」と思うようになるから。ハハハハ この間の伊集院さんの話ね。

R‐指定:この間の伊集院さんの話な。

佐久間:山ちゃんの「絶対にファンを裏切れない」と思ったっていう話とかね。

DJ松永:都度、自分が成長していっている、更新していったことを常に言っとかないとダメだなと思って。

佐久間:言っといたほうがいい。それ、若林のやり方だよね。

DJ松永:そうそうそうそう。

佐久間:若林はだから、ラジオが楽になるだけじゃなくて、ちょくちょくリスナーに現状報告を全部してるから、なんだったら女優とつき合いましたって出ても、リスナーが「裏切りやがって」ってなんないけど、でも、山ちゃんはずっと守ってきたから、ほんと怖かったんだろうね。

DJ松永:そうっすね。あっちのほうが茨っすよね。

R‐指定:だから、よりあの結婚した時のラジオの最後の独白みたいのはグッときましたけど。俺らとかは、特にヒップホップアーティストやから、結構その都度その都度、曲でも出せるし、ここ、ラジオでも出せるっていうのはありがたいなぁとは思いますね。

DJ松永:だから、若林さんはよりヒップホップ的だなと思う。

R‐指定:確かにね。

佐久間:ああ、そうか、そうか、そうだね。

R‐指定:ドキュメント型というかね。

DJ松永:その時その時のリアルだから。

佐久間:そうだね。マジでホントに、俺、若林があんな生きざま芸人だと思わなかったよ。

3人:ハハハハハ

DJ松永:あの人、マジ、生きざまっす。

佐久間:マジで生きざま芸人だよね。

DJ松永:あの人、ほんと人間切り売りし倒してる、ほんとに。超ドキュメントですもん、あの人。

 

 

 

I'll be back

 

オードリーのオールナイトニッポン 2019年8月3日

 

若林:俺、だから、言えなかった話ってあるかなとか考えてたの。春日がいない間。もう一個あって、それはだから、クミさんが望んでるのかなとも思うんだけど、私服を変えてさ、ロンハーマンに買い物行った話したじゃん。

春日:はいはいはい。

若林:めちゃくちゃつまんなかった、あのトーク

春日:ハハハハ はいはいはいはい。

若林:それは俺の個人の感想だから、リトルトゥースとは違うかもしんないけど、俺はね、あれ結構がっかりしてね。春日フリークとしては。やっぱ俺は言うよ。「あの服何だ! 週刊誌に撮られたままの服装で」俺は言うけど、オンでは。だけど、なんかロンハーマン行ったら、春日 is deadみたいな。

春日:ハハハハ

若林:それ、上がっちゃった(春日:わかる、わかる)芸人さんというか。

春日:はいはいはいはい。

若林:ロンハーマンは。やっぱあれ、俺はカッコいいと思ってた、あの服を。いつも名古屋駅に現れる、子どもの頃のウォーズマンのお前のスタイルは。なんでカッコいいかと思うか、ちょっと言ってもいい?

春日:うん、それはね。

若林:やっぱり、この資本主義の経済の中で、市場を全く無視してる。なんつうんだろ、パンクの格好自体が、もう市場に、市場と添い寝しちゃってんだと思うんだよ。だって、パンクファッションて言われてるものが流行っちゃってるんだから。春日の私服っていうのは最もファッションに対してパンクだと思ってたんだよ。

春日:ハハハハ

若林:やっぱり、あのクロックス。真冬にクロックスでスウェットで。俺は言うよ、口では。「なんだ貴様」と。「帰れ! 出ていけ!」って。

春日:ハハハハ

若林:ハハハ フードに裸足っていうのがあんなパンクなことはないし、俺はそれはカッコいいと思ってた。だけど、お前がロンハーマン行って、なんだろうな、あんなスリッポンみたいな靴を履き始めたね、白い。なんだろうな、ちょっと寂しさはあったよね。

春日:うんうんうんうん。

若林:ああ、終わってくんだなっていうか。

春日:まぁま、そうだね。うんうんうん。

若林:それはあったね。

春日:うんうんうん。

若林:それはでも、しょうがないんだよね? 指輪するのと一緒で、首輪に近いロンハーマンというか。

春日:まぁ、まぁ、あの時はね。あの時はほら、あのぉ

若林:あ、今は?

春日:今はだから

若林:徐々に?

春日:徐々に徐々に、ま、待って、待っててくれよ。

若林:ハハハハハ

春日:あんま言うとね

若林:言っちゃいけないんだ。

春日:言っちゃいけないよ。

若林:靴は今?…あ、もう草履じゃない!

春日:うん、もう、今もうそうよ。

若林:俺はホントに一番カッコいいと思ってた。(春日:わかる、わかる)ヒップホップとかパンクとかロックのジャンルができて、売れてんじゃない、その服自体が。で、デパートの中にも入ってるから、全然そんなの反体制じゃないじゃない。むしろ寄り添ってる。春日こそロック・パンク・ヒップホップだと思ってたの。

春日:ありがたいね、そうやって支持くれる人がいるっていうのはね。あの時は1回だけ行って、時期的にもやっぱりこのぉ、身を固めなきゃいけない時期だったから。

若林:あの時期はね、オードリーとしても最大の危機だった。

春日:最大の危機だ。

若林:ハハハハ

春日:で、どうしようってなって、ミツと相談して、だったら大きく、正しい、正しいというか、いい方向に、振りが強くないと、180度違う方向に行ったほうがいいんじゃないかと。

若林:だからロンハーマンまで飛ばしたわけね?

春日:そうそうそう。私はだって

若林:徐々に春日スタイルに。

春日:ジーンズメイトで行ってたんだから、その時。したら、それだとあんまり変わりがないぞってなって(笑)。

若林:お前、そういうのあんまがっつり名前出すな!

春日:ハハハ あ、そうか。

若林:お前なんか、たぶんジーンズメイトさんも狙ってたと思うよ。広告塔として、次の。

春日:ハハハ いや、だから、ほんとそれでも

若林:狙ってるわけねぇーだろ! いいかげんにしろお前! 出ていけー!

春日:なんでだよ!

若林:ハッハッハ

春日:ただ、行くとこまで行ったほうがいいってことでそうなったわけで、それはやっぱり徐々に。いきなり戻しちゃうと、見つかっちゃうから。ハハハ

若林:ハハハ

春日:徐々に徐々に。若林さん、それはさ。

若林:ハッハッハッハッ

春日:お願いします、それはね。

若林:俺はでも口では言うからね。「なんだお前、その週刊誌で撮られた時の」って。それはさ、オンエア中に言うことじゃないけど、それはさ、気にしないで。

春日:ハハハハ

若林:ハハハハ

春日:あんま言うことじゃない。

若林:あんまり言うことじゃないけど(笑)。

春日:電波に乗せて言うことじゃない。

若林:上田さん的に一番言っちゃいけないやつ。

春日:言っちゃいけない。

若林:確かにね。ハハハハハ

春日:実はねっていうね。

若林:じゃあ、待ってればいいのね? 春日のあのヒップホップスタイルを。

春日:うん。また帰ってくるから。I'll be backだから。

若林:エミネムの『8 Mile』のさ、古い話だ。パッケージ、DVDの。あのごみ袋持って、背中。あれと春日っていうのは、俺、一緒だったのよ。それがあんな…。俺はガッカリして、「靴を履いてる!」と思って。もっと裸足で、流行のファッションとか踏みつけてほしいね。まやかしのパンクファッションを。

春日:ハハハハ

若林:ハハハハ

春日:しばらく時間が欲しいね。

若林:ああ、待ってます、待ってます。

春日:帰ってくるから。しっかりとね。

若林:ハッハッハッハッハッ

春日:ハハハハ

若林:いやぁ、楽しみになってきました。