カレーを食べに行った話

 

有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER 2019年8月11日

 

有吉:俺、ちょっと休みあったから、アルコの酒井とカレー食べに行ったの。知ってる? カレーさ、今、超人気のところって2時間とか待ったりとか、2時間待ちとか、そんなとこがあるの。

で、いわゆる食べログみたいなやつで1位になってるやつね。いわゆる「カレー 東京」とかで調べたら、必ずそれが1位。4点超える、みたいな。それが荻窪にあんの。その店が。なかなか行けないじゃん。荻窪っていう場所もあるし、2時間並ぶっていうのもなかなかしんどいなと思って。1人で行くのも。酒井も結構カレー好きだから、「どうだ?行ってみようよ」「行きましょう、行きましょう」って言うから、11時半開店だから、9時半に荻窪に集合して。灼熱よ。東京の9時半なんて灼熱地獄。だから、それこそ俺、松崎にもちょっと言ってたから、麦茶2リットルね。

松崎:ハハハハ

和賀:人に言ってしまった手前。

有吉:倒れるわけにいかない。タオル3枚。Tシャツ2枚。で、2時間並ぶ。2時間並ぶし、カレー食べた後、絶対また汗かくから。このスパイスで。絶対2枚は要るなと思って。

荻窪行って、9時半に酒井来て、「よし、行こうか」「ちょっと9時半早いんじゃないですかね」「いやいや、9時半、東京一の点数の名店と言われるとこだし、食べログとか見たら、2時間前から結構行列ができ始めてたっていうの載ってるよ」「いやぁ、まぁ、でも、ちょっと2時間早いんじゃないかなぁ」「いや、もう来たんだから並ぼう」つって、商店街抜けて店の前行ったら、まだ誰もいないのよ。酒井が「ねぇ、やっぱりね」「でも、いい。1番に並んで2時間並ぼう」したらさ、店の前にさ「臨時休業」って書いてある。

松崎・和賀:ハハハハ

 

有吉:だから、9時半に集合して、行ったら9時40分の時点で臨時休業なってるから諦めて。でも、まだ9時40分だから、結構融通はきくんだよ。どこへ行ったってまだ並べるから。あとは、行きたいところもあったんだけど、酒井が詳しいから、したら、「荻窪にはまだあと2軒ぐらい名店と呼ばれてるところがありますから、そっち行きますか? ただし、そんな2時間前から並ばなくていいですよ」っていう(笑)。1位のところは特別行列すごいから。並んでる段階で、開店時間になった時点で、「あ、すいません、ここまででたぶん終わります」というような店だから、どうしても並ばなきゃいけないんだけど。

だけど、あとのところも点数高くておいしいんだけど、2時間並ぶほどの行列はないから、じゃ、次の店行ってみようかつって、行ったら、そこはお店が見える位置、行列が見える位置から喫茶店があったのよ。喫茶店入っちゃえつって、お茶しながら、ちょっと行列ができてきたなと思ったらそこ行けばいいから、これはいいねつって。でも、9時50分。まだあと1時間半ぐらいあるから、ちょっとずつお茶飲みながら見てさ。

俺、食べログみたいなものを見たらさ、結構、正しいかどうかわからないけど、ネットの評判ではね、「めちゃめちゃ緊張して食べるカレー」って書いてあるのよ。

松崎:緊張?

和賀:ほぉ?

有吉:常識的なことなんだけど、常識的なことを店主の人は求めてるんだけど、それにしてもルールを知らない人にとってはちょっと厳しい。まず、私語しないっていう。

和賀:お客さんがしちゃダメっていうこと?

有吉:カレー出るまではいいけど、カレー出てきたからにはちゃんと。なんでかというと、やっぱり回転上げたいから。待ってる人もいっぱいいるから。だから、終わってもダラダラおしゃべりしてたら、回転あれだから、おしゃべりやめてくださいとか、食器は取りに来てくださいとか、いろいろあるんだよ。注文は1回聞いたら変更できませんとか、そういう細々した。別に大したルールじゃない。ただ、ネット的には「緊張する」とか「すばらしい緊張感の中でごちそうさまでした」(笑)

松崎・和賀:ハハハハ

有吉:こっちも緊張高まってきてさ、喫茶店でずっとそれ見て覚えるのよ。まずは、ここに並んで、注文はこれとこれとこれを頼む。やり直しきかないから。「じゃ、酒井ちょっと一回練習しよ」

松崎・和賀:ハハハハハ

有吉:「はい、ご注文は?」「えーと、普通の盛りの、ルーも普通で、辛口です」「トッピングは?」「はい、はい、へ、へー」みたいな。これじゃダメだぞ酒井。

そこ、喫茶店で練習してたらさ、朝だからご近所のおじさんたちがいるんだ、喫茶店には。したらさ、で、ちょくちょくカレー屋さんのほうを見ながらそういうお話ばっかりしてるからさ、「おい!あそこ行くの?」「あ、はい」。俺は無視だから、酒井が「はい、行くんですよ」「うるさいぞー!」

和賀:へえ、有名なんだ。

有吉:「店主がうるさいぞー!」あと、おばあちゃんがさ、その店の前一回行って並ぶかどうかを迷ってたらさ、俺らの様子見てさ、おばあちゃんが「行くの? 辛いよー」

松崎:ハハハ なんかネガティブ情報が集まる。近所のご評判が。

有吉:結局並んでばっかりだからさ、ご近所の人も気軽に行けないからさ、たぶんそういうふうになるんだろうけどさ。でも、あれはおいしいよ、これはおいしいよとか教えてくれるんだけどさ、そんなの余計なお世話なの。俺らめちゃめちゃ勉強してるから。

松崎・和賀:ハハハハ

松崎:決めてますもんね。

有吉:決めてます。結局は、30分前に1人並び始めて、俺らも急いで行って、30分前でよかった。行列自体は。

松崎・和賀:ハハハハ

有吉:めちゃめちゃ復習してたから、めちゃめちゃスムーズだし、完璧だった。一切怒られることなく、俺らは3番目に入って1番に出ていくという。店主嬉しそうだった。(こいつら、いい奴だな)で、まぁ、うまかったし。緊張が乗ってるから、さらにうまく感じてます。

松崎:ネットの記事と一緒のことを言ってますけど。

和賀:ハハハハ

松崎:いい緊張感があるから。

有吉:松崎も和賀もコミケで頑張ってるから、俺もちょっと頑張ろうと思ってさ、酒井呼んでやったんだけど。30分でよかったんだけど。

  

 

 

アルコ&ピース DCGARAGE 2019年8月13日

 

酒井:この間、2週間ぐらい前かな。名古屋で仕事してて、泊まりで。2日目終わって、帰る時に有吉さんからメール来て、「荻窪のカレー屋行こう」つって。

平子:うん? カレー?

酒井:カレー。有吉さん、もうバカみてぇに今カレーにハマってて。

平子:(笑)

酒井:バカみてぇにハマってんのよ。俺もまぁまぁ、わりといろんなとこに食べに行ったりするから。

平子:そうだね。詳しいもんね。

酒井:知ってるから「行こう」って。食べログとかめちゃめちゃ点数高い。

平子:へえ、あるんだ。

酒井:日本で1番と言っても過言じゃないぐらい。

平子:へえ。有名店?

酒井:有名店。そこに行こうつって。で、11時半開店なの、その店が。「2時間並ぶぞ」つって「9時半、荻窪に集合して一緒に行こう」って、俺メール見てぞっとして。

平子:そうだね。

酒井:いろんなシミュレーションをするわけじゃん。2時間殿方と並ぶとか。

平子:並びっぱなし、立ちっぱなしでしょう?

酒井:サシだし。これ、いろいろ考える。

平子:ま、ま、そうだね。

酒井:まず1つ。2時間並ぶ。激暑。灼熱じゃないですか。

平子:そうだね。朝から暑い。

酒井:これはなんか一発気利かしといたほうがいいなと思って。

平子:なるほど、なるほど。

酒井:タクシーの中でどうしようと思って、あ、小っちゃな扇風機みてぇの買ってこうと思って、これ、東京戻ったら店やってねぇわと思って、もう夜遅いから。名古屋の駅前の電気屋行って。

平子:ウフフフ

酒井:ちっちゃなハンディの扇風機見てて、したら、今、首にかけるヘッドホンみてぇな。

平子:うん、あるあるある。

酒井:ファンが2つ付いてて、これいいやと思って、これ2つ買ってって殿に渡せば、バカ可愛い後輩だし。

平子:断っちゃえよ(笑)。

酒井:暑いとイライラしよるやん。

平子:ハハハハ

酒井:したら怖ぇじゃん。最悪な事態。

平子:しないよ。しないよ(笑)。むしろそういうの買ってくる側の人だから。

酒井:(笑)で、買おうとしたら、品切れでとか言われて。

平子:人気だからね。あれはみんなやってる。

酒井:しょうがないから、東京戻って、ドンキホーテ行って、買って、冷えピタも買っとこうかなと思って。

平子:(笑)いい。

酒井:暑くてイライラしたらもうしゃあないから。

平子:しないよ、イライラ。

酒井:これだけはほんとケアしとかないと。

平子:自分から誘ってんだからさ。「悪りぃな、暑ちぃのにな」言う人じゃん。

酒井:万全の、こっちは何言われても「持ってます」っていうスタンスでいこうと。暑さだけは。倒れても困るし。めちゃくちゃ本当に暑いから。全部用意して、自分の分も首かけ扇風機買って。

で、次の日、9時半。朝。早めに行こうと思って、9時15分ぐらいに着くように行ったら、10分ぐらいに有吉さんからメール来て「もう居るから」。

平子:うわっ!(笑)

酒井:いや、早い。早っ! 早っや! 俺、電車の中で道順とか全部調べて、最短距離とか調べて行ってんだけど、もっと準備いい人いたのよ。ちょっと遅れて来いよっていう。

平子:そうだよね。

酒井:先輩なんだから堂々と。

平子:悪りぃなってね。

酒井:悪りぃなつって。で、俺、丸ノ内線からトコトコ上ってったら、有吉さん、荻窪の有吉さんてミスマッチ過ぎて、なんか変な感じするんだ。有吉さんが。

平子:わけわかんなくなるね。

酒井:荻窪にいるって。ハハハハ

平子:CG処理みたいなね。

酒井:CG処理みたい。そっから『正直さんぽ』ですよ。歩いてく~歩いてく~♪って2人でゆっくり歩いて、真っ直ぐ~正直に~♪(笑)

そのカレー屋さん近いから、ワーッて歩いてって、相当並んでんだろうなって有吉さんは踏んでる。ただ、俺、正直、2時間はさすがに並ばねぇだろ。

平子:まぁまぁね。最高で2時間とか記録がネットとかにあるとかね。

酒井:うん。で、店の角まで来たら、角んとこで並んでるイメージだったんけど、「ほら、見てください。並んでないじゃないですか」つって「大丈夫ですよ」つって店の前まで行ったらシャッター閉まってて「臨時休業」ってなってたの。

平子:あの人そういうの多くね? 有吉さんて。

酒井:辛(つら)っ!

平子:9時半でしょ?まだ。

酒井:まだ9時半。

平子:なんにもすることねぇじゃん。

酒井:ただ、「有吉君が食べたかったのは」で最後出てくるやつ。正直さんぽ。ハハハハ

平子:ハハハ 後日スタッフさんが撮るやつ。

酒井:どうしようつって。ただ、荻窪ってカレーの名店結構あるんです。結構あって、もう一つ行きたいとこ、俺はぴんときてて1つ。そのためにもちょっと用意してたの。

平子:ああ、できるね、それは。

酒井:「そこ行きましょう」つって。ただ、めちゃめちゃ店主癖あります。めちゃめちゃ癖ありますって言って、また歩いてく~歩いてく~して。店の前まで行って、シャッター閉まってるんだけど、まだ。そこも11時とか11時半開店で。じゃ、さすがにここにしようつって、待つかつって、どっか喫茶店入る?って言ってたの。したらおばさんが歩いてきて、「あれ、ここのカレー屋さん行こうとしてんの? おいしいけど店主うるさいわよ~」

平子:ハハハハ 荻窪だな。

酒井:「すんごいおいしんだけどね、うるさいのよ」ハハハハ

平子:ハハハハ

酒井:有吉さんしゃべるわけにはいかないから、俺が相手「へえ、そうなんすか」つって結構長い間しゃべって、暑っちぃなとか思いながら。ほんとに暑い日だったから、外で待つのは行列はさすがに無理だわつって、通り挟んで目の前にコーヒー屋さんあったから、2人でコーヒー飲もうつって。

しかも、有吉さん、ずっとその店の掟、メニュー、ルールを見てる。出されたカレーは自分で取りにいかなきゃいけないとか、私語厳禁。なかなか厳しめの。ちゃんとカレーに集中してくださいということなのよ。

平子:ああ、ま、ま、まぁね。

酒井:ずっと見てる。俺、ずっと店のカレー屋さんの前見てんのよ。有吉さんもチラッて、まだ誰も並んでないな。ベテランデカと新人デカの。ハハハハ

平子:あんパン食いながらのやつ?

酒井:あんパン食いながらのやつ(笑)。で、コーヒー飲んでて。したら、隣のおじさん2人組に「あそこのカレー屋行こうとしてんのかい?」

平子:(笑)

酒井:なんだ、このまちは。

平子:RPGの村人だよ。ハッハッハッ 「あんたらあそこに行くのかい? やめといたほうがいい」

酒井:やっぱ厳しいっていうのは地元じゃ超有名。だけど、やっぱりおいしいはおいしい。「このトッピングとかしたら、すごいおいしいよ」とか教えてくれた。「あ、ありがとうございます」。有吉さんもいろいろ調べてて、メニューの仕方とか。怒られるイヤだから。

平子:そうだね。

酒井:「お前怒られるだろう、俺、ラジオでしゃべってやんよ」とか言って。

平子:ハハハハ

酒井:「無理、無理、無理! 俺ヤダそういうの。怖ぇよ」とかって言ってて、したら、1時間前ぐらいかな、40分ぐらい前かな、1人並び出したのよ。「あ、有吉さん並びだしました。行きましょう」つって、2番手俺ら。並んでて「暑っちぃな」とか言い出して。はい、きました。チャンスターイム! 「有吉さん、これ実は首にかける扇風機あります」って言ったら、「お前バカか」と。

平子:えっ?

酒井:「暑さもスパイスだ」って。

平子:ハハハハ

酒井:「はい! (?)!」

平子:完全論破。ハハハハ

酒井:論破。ハハハハ

平子:そらそうだよ。

酒井:冷えピタなんか出す暇なかった。出せなかった。

平子:ほんとだよ。ぶっ飛ばされるよ。

酒井:「俺、麦茶凍らせて持ってきてっから」

平子:ハハハハ

酒井:すげぇ! やっぱりすげぇ、この人。ハッハッハッ

平子:サッカー少年団じゃん。ハハハハ

酒井:開店の時間5分前ぐらいになったらお店の人降りてきて、メニュー渡されて、もうすぐそこで注文する。並み盛りでルーが辛口と甘口、ハーフとかって、「じゃ、ハーフで」とか言ってて、アチャールっていうなんかあんのよ。インドの漬け物みたい。有吉さん、それ頼もうとして。俺頼み終わって、有吉さん次で、並み盛りでミックス。アチャールってトッピング言おうとしたんだけど、アチャ、アチャチャールみたいな。たぶん緊張して、ちょっとね。あんま噛まない人。

平子:そうだね。

酒井:さすがに緊張して噛んでた。ハハハハ

平子:いいだろ、別に(笑)。いいだろ、言い慣れてねぇことだ(笑)。怒られるから。ハハハハ ガタガタ震えてんだな。

酒井:めちゃくちゃビビってんだもん、有吉さん、すげぇ。で、店入って。テーブル席の相席みたいな、前に女の子2人座って、全然有吉さんバレない。カレーも「何番の方」とか言ったら、すぐ有吉さん取りに行って。

平子:予習してるからね。

酒井:なんにもしゃべんなんで、黙々とカレー食べて。まぁ、でも、旨いの。すんげぇ旨くて、一番最初に並んでた人よりも先に食べ終わって完食して、カウンターに置いて、何にもしゃべらず。帰ろうとしたら有吉さんが「あー、ここ5年で一番緊張した」ハハハ

平子:ハハハハ

酒井:「もっと緊張するところ有吉さんはあるでしょう」つって(笑)。なんだかんだで、俺、先週か先々週の月曜日行ったから、そのまま一緒に有吉さんと丸ノ内線に乗って。「電車乗るんだ!?」って、マジでCGみたい。ほんとに。丸ノ内線に殿座ってさ。ハッハッハッ

でも、結局、いい先輩っていうか、ここ5年で一番緊張してるわけないし、なんかちょっと弱いとこ見せてくれたりとか、なんかいい先輩だなって。

平子:あるね。いや、あの人そう。こっちの失敗、自分の失敗を例に出して教えてくれるからね。俺も同じ失敗、緊張したよとか。

酒井:ほんとすばらしい。

平子:実はね、裏、そういう人だからね。

酒井:ほんとの人格者だなって。