映画『流浪の月』大阪特別試写会舞台挨拶 広瀬すず・松坂桃李

 

2022年5月2日


――皆さん、こんばんは。ようこそお越しいただきました。ありがとうございます。

さて、『流浪の月』特別試写会でございます。今日の皆様、応募数、ものすごかったんです。それに当たられた皆さんです。おめでとうございまーす!(拍手)

5月13日から公開になります『流浪の月』。これはすばらしい小説の映画化となっています。原作をお読みになった方は、一体どんなふうに映画化するんだろうと、いろいろなことを思わせてくれる小説でしたけれども、この映画は、10歳のときに誘拐事件の被害女児になった家内更紗を広瀬すずさんが、そして、その事件の加害者になってしまった青年、佐伯文を松坂桃李さんが演じています。そのほかに横浜流星さんや多部未華子さんといった豪華キャストでアンサンブル演技を皆様にご覧いただく作品です。

この主人公の2人の生きざま、そして関係性を丁寧に骨太につくり上げましたのは、6年ぶりの新作映画の公開です。『悪人』や『怒り』の李相日監督です。これが国境を超えてすばらしい撮影監督も参加をされています。韓国の映画『パラサイト 半地下の家族』。アカデミー賞を受賞しました。このホン・ギョンピョ撮影監督が参加しているということで、そのあたりもカメラアングルがどうとか、映画ファンにとってはたまらない映像がたくさん出てくると思います。

さあ、これからゲストの方をお呼びいたしまして、いろいろな映画の裏話を伺っていきたいと思っておりますが、久しぶりにこうやって大阪でも舞台挨拶が行われるようになってきました。つい興奮してしまって、キャーッとか言ってしまいたいですね。でも、大変申しわけありません。マスクをしていただいたまま、コロナ感染対策ということで、その思いを拍手にかえて応援をしていただければと思います。

それから、今日はマスコミの皆様もたくさんお見えでございます。マスコミの方以外の写真撮影、録音、録画もご遠慮いただいていますので、最後までご協力を賜りますようにお願いいたします。

さあ、それでは、皆さん、心の準備は大丈夫ですか? なんか皆さんのほうが緊張しているという感じですね。

じゃ、お呼びしたいと思います。皆さん大きな拍手でお迎えください。

広瀬すずさん、松坂桃李さん、ご登場です!(拍手)

ようこそお越しいただきました。ありがとうございます。

いま一度皆さん大きな拍手を。大阪へようこそ!(拍手)

それでは、まずは一言ずつ皆様のご挨拶をいただいてまいりたいと思います。

それでは、広瀬すずさんからお願いいたします。

広瀬すず:家内更紗役を演じさせていただきました広瀬すずです。本日はありがとうございます。久々に大阪に来れてうれしいです。ぜひ、短い時間ですが、よろしくお願いいたします。(拍手)

――よろしくお願いいたします。そして、松坂桃李さんお願いいたします。

松坂桃李:皆さん、本日は貴重な時間の中、わざわざありがとうございます。佐伯文役を演じさせていただきました松坂桃李です。すずちゃんと同じように、久しぶりに大阪へ来れてうれしいです。今日は最後までよろしくお願いします。(拍手)

――よろしくお願いいたします。

さあ、それでは、映画の話をいろいろ伺ってまいりたいと思います。

久しぶりの大阪で、興奮してしまって、皆さん思わず声が出ちゃったりという感じですが、5月13日公開。来週公開が迫ってまいりました。東京の舞台挨拶で、松坂さん、ちょっといつもの作品に比べて緊張感漂う、そんな感じもするとおっしゃっていましたが、いま、お気持ちをお聞かせいただいていいですか?

松坂桃李:そのとき言った気持ちと本当に変わらず。というのも、この作品が皆さんにどう受け取ってもらえるかというのが本当にわからなくて、演じた更紗と文の関係性、言葉にもなかなか言い表すことができない、何とも言えない強いつながりの形というものが皆さんにどう受け取ってもらえるかというのが、本当に気になるというか。本当だったら上映後に皆さんにお会いしたかったなというのが正直なところで。

――広瀬さんは、いま、どんな感じでいらっしゃいますか。

広瀬すず:どんな感じ……。すごく取材していただいたりとか、この映画についてお話しさせていただく機会がふえればふえるほど、どんどんわかんなくなってきちゃって(笑)。話したいことはいっぱいあるんだけど、思い出すと、ああだったな、こうだったなというのがどんどんふえてきて、私的には客観的にこの作品を観れなかったんですよね。感情が蘇ってくるというか。なので、今日、見る限り、結構年齢層が若い感じもするので、同世代の方だったりとか、どんなふうに伝わるのかなという、どういうふうに見えてるのかなというのが、桃李さんと同じく気になります。

――いまおっしゃったように、広瀬さんも体当たりの演技、体力的にも大変だったというふうにもお見受けいたしますけれども、李相日監督とも久しぶりにご一緒されたということで。

広瀬すず:そうですね。7年ぶり。

――前に『怒り』でご一緒されて、今回は、こうなったな、ああなったな、監督にこういうの言われたなとかって覚えていらっしゃることはありますか?

広瀬すず:ずっと心配されてました(笑)。

松坂桃李:(笑)

――どういう心配ですか?

広瀬すず:「お前大丈夫か?」みたいなことを結構頻繁によく言われていたんですけれども、どんなときも、私であり、そして更紗の味方でいてくださる監督なので、すごく心強かったですし、嘘をつくとバレるので、お芝居ってこういうものだったな、『怒り』のときもこう思ったなと、改めて再確認できる時間だったなと思いますし、だからこそ、いま、文のこの手で、この目線でガーッと心が動いたときに、「あれだね、オッケーテイクは」と後から言われたりとか。『怒り』のときは、演じるがままにやってたんですけど、そういう感情的な会話を冷静に今回はすることがふえて、ある意味新鮮でした。

――東京舞台挨拶では、監督が「広瀬すずさんの代表作をつくらなければならない」みたいなことをおっしゃっていて、広瀬さん、ちょっと照れていらっしゃるような感じ。あのときどういう感じでいらっしゃったんですか?

広瀬すず:怖~っ。

――(笑)

松坂桃李:(笑)

広瀬すず:動揺が隠せなくて。すごくうれしかったのもありつつ、えっ、どういう意味? すごい考えちゃいました(笑)。

松坂桃李:ああ、その言葉の意味というかね。

広瀬すず:意味を考えちゃいました。

松坂桃李:絶対そのまんまだと思うよ。

広瀬すず:(笑)

松坂桃李:そこは素直に喜んだほうがいいと思うよ。

――これから皆さんにはご覧いただきますが、代表作になりそうですよね?

松坂桃李:間違いなく、なると思います。

――松坂さんも、今回、また見たことのない松坂桃李さんの演技を見ること。毎回作品のたびに、どういうふうに変わっていくんだろうという期待があるんですけど。

松坂桃李:いやいやいや、何にもないです。本当に何にもないですから。

――李相日監督とは初めてでいらっしゃいますよね?

松坂桃李:そうですね。李さんとは今回初でしたね。

――最初、どういうお声がけがあったんですか?

松坂桃李:最初は、「一回お会いしてお話ししましょう」というところから言われまして、僕自身も李さんの作品を何本も見ていて、いつかご一緒したいなと思っていたので、「あ、これはもしや」と思って、「じゃ、ぜひお会いしてお話ししたいです」ということで、うちの事務所のある一室をお借りして、最初はマネージャーさんとかプロデューサーの方とかを交えての談笑じゃないですけど、トークを繰り広げ、最終的に「じゃ、あとはお2人でどうぞ」みたいな感じの空気にされ、2人きりになった瞬間、お互い終始無言、みたいな。沈黙、みたいな。ウーン。というところから始まったんですけれども。

でも、そこで、李さんの、役とか作品とかもそうですけど、対人に対しても、ものすごい真摯に向き合ってくださる、そういった熱量みたいなものもそこで改めて感じることができて、『流浪の月』という、本当にどの役も難しいんですけれども、どう乗り越えたらいいか、いまだわかっていない、僕が李さんとだったら乗り越えていける気がすると思わせてくれた、そんな方でしたね。

――私は皆さんより先に作品を拝見していますけれども、お2人もキャストの皆さんも監督への信頼がすごくある上で演技されているんじゃないかなというふうに感じたんですが、広瀬さん、そのあたりはどうですか?

広瀬すず:この作品に参加する上でも、このお仕事をする上でも、特別に私が信頼している方というか。それがたぶんすごく大きいので、「おお、李組か。明日からクランクインだ」とか思っても、諦めないでくださるので、道しるべをちゃんとつくってくださって導いてくださる、そこの独特な李さんならではの演出があったりとかもあるんですけど、それがすごく特別な感じがします。

――松坂さんはいかがでしょう。初めて現場ご一緒されて、監督の演出とか、こんな感じかと思われたことはありました?

松坂桃李:すずちゃんの言ってくれたように、最後まで見捨てないでいてくださるので、僕にとってはもう一人の文みたいな感じの――。文も優しい人間なんですけれども、監督も文のように底が見えない包み込み方で支えてくれるというか、手を差し延べてくれる感じというのは、何とも言えない、居心地のよさというか。現場へ入る前は、「すっごい厳しいよ、大変だよ、李組は。やるんだ、へー」みたいなことをいろんな方から言われたんですけど、そういった印象ではなく、実際に現場をご一緒してみると。とっても愛というか、本当に愛にあふれた方だなと思いましたね。

――そのあたりも映像の端々から皆さん感じていただけるんじゃないかなと思うんですけれども。

それにしても、お2人は今回ハードな役どころで、お2人の心の距離の縮める方法とか、何かお2人で最初にお話しされたりとかはあったんですか?

松坂桃李:縮める方法あったっけ?

広瀬すず:ありましたっけ?

松坂桃李:なかったよね。

広瀬すず:役柄的にも、現場が一緒でも、しゃべれない時間のほうが最初は多くて。

松坂桃李:多かったね。

――それは精神的にという意味ですか?

広瀬すず:シーンによって、まだちゃんとしゃべれない距離感のときが結構あったので、すごい現場の端と端にいて、挨拶以外しゃべらないみたいな(笑)。

松坂桃李:そうそうそう。

広瀬すず:という感じがちょっとあったりとかもして、どんどん感情的なシーンのときとかに、勝手に自分たち同士がというよりかは、テイクを重ねれば重ねるほど、これは別で桃李さんもおっしゃっていたんですけど、お芝居でやればやれるほど語り合っているような感覚に近かった。何かを……。

松坂桃李:したというよりかは、お互い、僕は、端と端にいたときとかでも、絶対視界に入っているんですよ。視界の端っこに。「あ、いまいるな、ここに」みたいな。必ずどこかで意識をしているというか。そのシーンも、まだお互いそんなにコミュニケーションをとらないシーンとかでも、実際、端と端で意識していることによって、それをどんどんどんどん積み重ねていくことによって、お互い、ちゃんとお芝居で会話をするときに、違和感なくそこでぶつけ合うじゃないですけど、漏れ出す感じというのは、溜めていたものというか、だから、お互い溜め合っていた感じかもしれないですね。

――なるほど。それが最後のほうにいくにしたがって、どんどんお2人が融合していくみたいな感じになっていったんですかね。

松坂桃李:はい。

――ほかにもすばらしいキャストが今回は出ておられますけれども、広瀬さんは横浜流星さんとは初めての共演でいらっしゃって、ご一緒されてみていかがでしたか? それぞれの恋人役の関係性もまたこれ大変な複雑な感じだったりもするんですけど、いかがでしたか?

広瀬すず:すごく難しかったというか。でも、私たちはもともとお互いすごく人見知りなので、はじめましてから、わりと短い期間で婚約者になってね、ちゃんととずっと監督からは言われてて、「はい」しか言えなかったんですけど、全然しゃべれなくて。その分、今日はリハです。亮くんと距離を縮めてくださいって場所を設けていただくのとはまた別に、スタッフさんが誰もいない、現地集合、現地解散で、ハウススタジオをお借りして、1日だらだら過ごしてみたり、撮影のクランクインの前日に長野を2人で回ってみたり、1日一緒に、カメラとかお仕事関係なく、とりあえず過ごしてみるというのを結構繰り返してたら、ちゃんとしゃべれるように、皮膚感覚としてすごく信用できる人にどんどん変わっていって、すごく亮くんには感情を乱されました(笑)。

――多部さんとは松坂さんは何度も共演していらっしゃいますが、今回はまたちょっと違った関係性で。

松坂桃李:そうですね。

――いかがでしたか?

松坂桃李:久しぶりの再会だったんですけれども、多部さんて、あんまり緊張を表に出さないタイプなので、今回もスッとクールな感じで「じゃあ、よろしくお願いします」みたいな感じで来るのかなと思ったら、意外と、たぶん久しぶりだったんですよね。映像の作品が。李さんということもあって、こそこそっと聞いてきて、「(声をひそめる感じで)李監督ってすごい厳しいって言われてるけど、どれぐらい厳しいの?」「いや、あのね、厳しいとかじゃないよ。一言で言うと心強い。だから大丈夫だと思う」みたいな。珍しく、今まで見たことないような緊張をまとっている感じがしたので。でも、久しぶりということもあって、しかも李さんでということで、確かにそれはわかるなという感じで。李さんもそこをくんでくれて、作品の中で文が営んでいるカフェがあるんですけれども、そこでカメラが回っていないところで実際に多部さんにコーヒーを淹れてみたりとか、そこでちょっとおしゃべりしたりとかという時間はあったりしましたね。

――ああ、なるほど。コーヒーのお話もいま出ましたけど、長野の松本で撮影されていたということで、これだけハードな撮影だったら、何か息抜きが必要だったりとか、コロナですからなかなか外に出れなかったかもしれないですけど、撮影中、合間、合間で楽しみを見つけたということはありましたか?

松坂桃李:楽しみありました?

広瀬すず:よく焼き肉を食べにいってました。

松坂桃李:出た!(笑)

――お肉好きでいらっしゃる?

広瀬すず:そうです。焼き肉食べるとなんか元気出るじゃないですか。

――出ますよね。

広瀬すず:だから、桃李さんが食事制限されたので、こっそり、よく行ってました。

松坂桃李:いやいや、全然。『情熱大陸』観てましたから。

広瀬すず:(笑)そうです。監督とも1回長野で行ったりとかして。

――松坂さんは、いまおっしゃったみたいに減量しながら。

松坂桃李:食事制限とかあったんですけれども、唯一、この日は大丈夫で、この料理だったら大丈夫だろうということで、長野なんで、お蕎麦をいただきましたね。十割蕎麦。うまかった。

――現場とかではどうなんですか? 待ち時間とか、最初、離れていらっしゃるとおっしゃってましたけど、じーっと役にずっと入り込んでいらっしゃるタイプなのか、撮影、今日終わりました。ホテル帰ります。スッと自分に戻れるタイプなのか、どういうタイプでいらっしゃいます? お2方は。

松坂桃李:たぶんどっちもスッという感じで。

――あ、普通にスッて、役はあまり引きずらない。

松坂桃李:「お疲れさまでした~」。

広瀬すず:「数時間後~」って言って(笑)。

松坂桃李:「では、また~」みたいな。

――引きずったりすると大変ですもんね。

松坂桃李:そうですね。特にこういった作品だともたない感じですよね。きっとね。

――ああ、なるほど。

実は、さっき「久しぶりの大阪で」というお話がありましたけど、今日は実は朝からずっとご取材で。

松坂桃李:はい。

――ハイヒールのリンゴさんのインタビューにお答えになったり、浜村淳さんのインタビューにお答えになったり、よ~いドン!に生出演されたり、いわゆる大阪で言うところのコテコテ全部味わっていらっしゃいましたね。

松坂桃李:あれが全部という感じですか?

――あれ、ほとんどですね、皆さん。

松坂桃李:フルコースみたいな感じなんですね?

――フルコースですよ、今日。

広瀬すず:すごいうなずいてます。

松坂桃李:ありがとうございます。

――(笑)みんなすごいうなずいていますけど。

松坂桃李:そうなんですね。

――大阪というと、どういうイメージがありますか?

松坂桃李:僕は朝ドラで大阪に住んでいた時期が一時期あって、そのときに、これは僕が見たわけではないんですけど、一緒に共演していた濱田岳という男が、朝、撮影で集まったときに「ねえ、ちょっと桃李ちゃん、桃李ちゃん」、僕のこと「桃李ちゃん」て言うんですけど、「今日さ、すごい人見たよ」「何?」「信号待ちしてたらさ、信号の向かいにピンクの下着姿のおばちゃんがずっと俺のこと見てんの。大阪ってすごいね」みたいな。「へえ、そういう場所なんだ」みたいな。

――そういう場所だったりします。

松坂桃李:違うと思うんですけど(笑)、そんな方もいらっしゃるんだなっていう、そこは結構衝撃でしたね。

――松坂さんご自身が何か関西人に、うわ、びっくりしたというようなこととかありましたか?

松坂桃李:今日とかも浜村淳さんのラジオを一緒にやらせていただいたんですけど、お話が上手過ぎて、映画の解説を僕ら2人とも聞き入っちゃうぐらい、お客さん側みたいな感じで聞き入ってしまうぐらい、滑らかなトークで、出演した側のはずなのに、えー、ああ、そうなんですね、それで、それで? ぐらいの軽快なトークというか、そこは本当に関西の方ならではの乗せ方と言うんですかね、すごい心地よかったですね。

――そうですか。じゃあ、なかなかしゃべりしろがなくて大変だったという……(笑)。

松坂桃李:いえいえ、そんなこともなくて、気づいたら終わってた、みたいな。

――広瀬さんはいかがですか?

広瀬すず:それで言うと、今日、リンゴさんに取材していただいたときに、東京ではなかなかないなと思ったのは、最後に聞かれましたね。「逆に何聞かれたい?」って言われて(笑)。

――逆インタビューですか?

広瀬すず:そうです。

松坂桃李:逆逆インタビュー。

広瀬すず:桃李さん考えちゃって、ずっとお鼻をこうやってやってて(笑)。これ、なかなかないなと思って、ちょっと変化球のある質問が多いですね。

松坂桃李:ねえ、多い。

広瀬すず:楽しいです。

松坂桃李:楽しい。

――ありがとうございます。

ほかに何か食べたものとかは。いつも大阪にお越しになったらこういうことをするとかってあったりしますか?

松坂桃李:今日とかは、スタッフさんがカレーを差し入れてくださったんですけど、そのカレーが出汁をかけて食べるカレーだったんですよ。それが恐ろしくおいしくて。また次大阪来たときに、店舗に行ってみたいなと思ったんですけど。

――出汁というのは、日本のお出汁ですか?

松坂桃李:お出汁ですね。

広瀬すず:とろみのある感じでしたよね。

松坂桃李:とろみのある感じで、鰹節をかけて出汁をかける。

――それ、カレーっぽくないですね。

松坂桃李:それがめちゃくちゃおいしかったんですよね。

――松坂さんのおすすめと言えば、明日から行列ができますね。

松坂桃李:ただ、何と言う名前だったか、いま思い出せなくて。しゃべりながら、ずっと思い出そうとしてるんですけど、出てこないんですよ。なんだったかなあ。

――言うと大変なことになるから、思い出されないほうがいいかも(笑)。

松坂桃李:いいですかね。

広瀬すず:行けなくなっちゃうかも。

――広瀬さんはどうですか?

広瀬すず:私は、大阪に来たら絶対に行く串揚げ屋さんがあって、昨日行ってきました。

――行きつけが。

広瀬すず:すごい早くこっちに来て。

――それを食べるために。

広瀬すず:食べるために。行ってきました。

――すばらしい! やっぱり大阪はおいしいですか?

広瀬すず:おいしいです、そこの串揚げ屋さんが。串揚げはもともと大好きなので、どこへ行ってもおいしいんですけど、そこのは特に好きで。舞台で大阪に来たときに、劇場の方にサラッと教えてもらったところだったんですけど、来たら、毎回行っちゃいます。久々に行けてうれしかったです。

――よかったです。ありがとうございます。

まだまだお話を伺いたいところではありますが、上映時間が迫っておりまして、この後、フォトセッションを撮らせていただこうと思いますが、最後に、まずは締めのご挨拶をいただいて、フォトセッションに入りたいと思います。

それでは松坂さんからお願いいたします。

松坂桃李:この作品は、形のないつながりというものを李さんがしっかりと原作の世界観を受け継いで映画化にしました。あとは、皆さんの感想を添えていただいて、ようやくこの映画が完成すると思うので、ぜひ、観終わったら、SNSなどを駆使していただいて、皆さんの協力を得たいなと思っております。最後まで映画楽しんでいって帰ってください。今日はありがとうございました。(拍手)

――ありがとうございます。

では、広瀬すずさんお願いします。

広瀬すず:スタッフさんと全員で丁寧に丁寧に、文と更紗のように丁寧に紡いでいった映画なので、ぜひ1人でも多くの方にいろんなものを感じ取っていただき、SNSですかね?(笑)

松坂桃李SNSですね(笑)。

広瀬すず:この2人の真実と事実と、ずっとレッテルを貼られて生きてきた2人の苦しさであったりとかもどかしさを、どうか皆さんに解消してほしいなっていう思いがあります。ぜひ余韻にたっぷり浸ってください。今日はありがとうございました。(拍手)

――ありがとうございます。