THE TRAD 2023-05-17
――『オバケのロックバンド』はどういった経緯で全員で歌うことになったんですか?
草野:アイデアとして昔からあっためてて、みんな1人1人歌って、ドリフみたいな感じで。
田村:それ、草野、SMAPって言ってたよ。
草野:SMAPも。最近、ハマ(・オカモト)君がベース弾いてた、桑田さんの『時代遅れのRock'n'Roll Band』、ああいう感じの、“気持ちは全員オールスター”みたいな。気持ちだけは(笑)。そういう感じでね。
――もともとアイデアとしてはあったんですね。
三輪:マサムネの中にね。俺らは全然知らなかったの。
――3人は突然というか、この曲はみんなでどう?って言われたという感じなんですか?
田村:どう?じゃなくて、「歌うから」っていう。「レコーディングするから」。
三輪:曲はみんなで決めるんだよ。マサムネのデモを聴いてね。けど、この曲は「やる」っていう。最初から。
草野:既定路線だった。
――歌割りもマサムネさんがここは誰々。
草野:そうですね。歌詞もわりと1人1人の。
三輪:だから、キー設定も俺らが歌いやすいように、いつもキーよりも低くしてもらって、歌いやすいメロディで。
田村:崎ちゃんは、小さい頃にごみ箱を叩く。テツヤはギターを拾う。俺は爆音で踊る。
三輪:踊ってるけどね、ライブはね。
草野:そういう歌詞になってます。
――じゃあ、もともとあって、マサムネさん的には、これだ!と。ここでみんなでやろうというので決め打ちで。
草野:そうだね。
――実際、どうでした? 3人は歌うってなったらなったで。
三輪:今からボーカリストとして喋ったほうがいいのかな?
――(笑)お願いします。こっぱずかしさみたいなのは。
三輪:あるある。
草野:でも、極力恥ずかしさを出さないようにみんな頑張ってたね。
――めちゃめちゃよかったです。
崎山:あとね、結構マサムネがアドバイスしてくれたんだよね。音程にとらわれずにリズムとかニュアンスとかを大事にとか。
草野:ノリノリでやったほうがいいよ、みたいな。
――いい話だな。そういう決定事項を言い渡された3人だったんですね。実際、かなってどうでした? マサムネさん。
草野:思った以上にいい感じでできたなと。あと、男4人のユニゾン、おじさん4人のユニゾンが意外と歌っててぐっとくるなというか。いつも1人で歌ってるから。
――これ、ライブで聴けるんだろうとみんな思ってるわけですから。
田村:わかんない。俺ら踊るだけかもしれない。
――(笑)
三輪:この4人のボーカルのスケジューリングが合わないかもしれないから。
田村:オールスターが揃わないかもしれない。
――まさかの全部ドウキ(?)になるかもしれない。演奏しない、みたいな。
草野:4人目、横に並んで、後ろで組んで応援団みたいな、カラオケで歌うっていう。
STEP ONE(PART2) 2023-05-17
――未来を変える1曲に『オバケのロックバンド』を選んでいただきました。なぜですか?
草野:これね、4人一人一人がメインボーカルをワンコーラスずつとっているような曲なんですけれども。
――これ、初めてだそうですね。
草野:そうですね。なので、引っ込み思案の人でも……
田村:俺らだね?(笑)
草野:そうそう。俺にもできるかも! 私にもできるかも! みたいな、そういう感覚を持ってもらえたらいいなと。
田村:結成した当時に、自分たちが歌うなんて考えなかったもんね。
三輪:そうだね。1つのマイクを囲んでコーラスみたいなことはやったことあるけど、まさかマイマイクで歌う日がくるとは。
崎山:そうね。
草野:だから、自分には向いてないとかいって諦めているようなことでも、ひょっとしたら意外と向いてることとかもあるかもしれない。
――草野さんから見て、誰が一番向いてました?
草野:いや、3人とも結構ちゃんとしてるなと思いましたよ。
田村:上からだね(笑)。
三輪:よかったです!
――これだけキャリアを重ねてもまた何か新しいことをやってみようという、その気持ちが素敵ですね。
草野:いっぱいアイデアだけはあるんで、今後もいろいろやってみたいと思います。