二世帯住宅

 

あちこちオードリー 2020年7月14日

 

宮下草薙コンビ結成前のお話 

若林正恭:じゃ、学生時代、どんな感じだったの?

草薙航基:2人とも学校は中学までしか行っていないです。

宮下兼史鷹:そうですね。中卒。2人とも。

春日俊彰:そうなの?

若林:高校は?

宮下:高校は行きましたけど、僕は中退。

若林:めちゃくちゃヤンキーとかじゃないでしょ?

宮下:じゃないです。僕はヤンキーは全く通らなかったです。

若林:学年に2人ぐらいだけいたけど、ヤンキーじゃなくて、ただただ学校を辞める奴いたな。一番怖いやつ。辞めたーーっていうやつ。それが宮下だよね?

草薙:それが宮下ですね。

春日:なんかやりたいことがあったとか、そういうこと?

宮下:いや、母親がうつ病になって、仕事をしなきゃいけなかったんです。

若林:なるほど、なるほど。原因があるということね。

宮下:結構まじめな話になっちゃうんで。

春日:なるほど、社会に出なきゃいけなかったんだ。

若林:だから、本当ゴリゴリのラッパーみたいな出なんだよね? ハハハハハハハ

宮下:レペゼンを大事にしてます。

若林:川崎のラッパーみたいな出なんだよね?

草薙も高校は途中でっていうことなの?

草薙:入学式、身体測定ぐらいまではいた。

春日:なんで辞めちゃったの?

草薙:すごいイジられたんです。結構太ってたんで、 「顔のわりに胸板厚いな」みたいな感じですごいイヤで。

若林:そいつ面白れぇな。

草薙:すごいイヤで、2日目ぐらいでもう。

若林:そういう時って結構親は困るでしょう?「行きなさい」って言うでしょう?

草薙:関係ねぇよ思って(笑)。

春日:親に強ぇな。

 

草薙:芸人も、とりあえず何かしたほうがいいかな、みたいなので養成所に行ったんです。

若林:それで行って、ここで出会ったんだ。

草薙:もともとよしもとを受けたんですけど、それも落ちて、NSC

若林:NSC落ちるなんてあるんだっけ?

春日:何したの? 別に面接して、ネタとかやんないでしょ?

草薙:履歴書に「落ちたら死にます」みたいの書いたら落ちました(笑)。

春日:「落ちたら死にます」で落とされるんだね。ハハハハハ

草薙:ひどい会社だなと思って(笑)。

若林:すごいよなぁ。高校辞めてる2人で組んであの漫才やってんだもんねぇ。

 

宮下草薙は先のこととか考えるの?

宮下:僕はもちろん考えてますけど、多分、草薙はここ数年で辞めるつもりでやってます。

春日:ハハハハハハ

若林:草薙が?

草薙:あんまり、ダメだよ影響されたら。

若林:この場の空気に?

宮下:もう言ってるよ、お前は。

草薙:僕らずっとここで出てたから、言い過ぎで後悔して帰っていく人とかも見てきたし。ハハハハハハハ

春日:背中を見てきた? ハハハハハ なるほど警戒してるのね。

ファーストサマーウイカ:出し過ぎるのよくないです。

若林:草薙は言わないほうがいいかもな。宮下は考えてるだろう?

宮下:僕は趣味とかがすごい豊富な自信はあるんです。おもちゃに詳しくて、おもちゃ屋でバイトしてて、いろいろ資格があるんですよ。男の子のおもちゃだったら男の子のおもちゃマスター、女の子だったら女の子マスターとかあって、僕だけ取りきったんです。全部を。僕に合うやつないなってなって、店長が特別に「バトルトイグランドマスター」って僕だけしか持っていないすごいやつをくれた。

春日:カッコイイ! カッコイイなあ。

宮下:おもちゃの趣味とかを仕事にしたいなっていう。所ジョージさんみたいにそういうガレージを1個欲しいですね。

若林:まだ披露してないの? がっつりはそれ。

宮下:ちょくちょく出してて、一応おもちゃの仕事はまたちょくちょく入ってきてることはきてるんですけど。

草薙:だから、本当は「一緒に辞めてくれる」ってずっと言ってたんです。

若林:(笑)

春日:どういうこと?「一緒に辞めてくれる」それいつ話したの?

草薙:僕は気が弱いし、こういう番組とかに出る時も、「明日辞めてもいいや」って思ってないと出れないよっていうのを最初に言って、明日辞めても、それこそおもちゃすごい好きだから、一緒におもちゃ屋で、宮下が店長で雇ってくれるっていう約束でずっと出てたんすけど、最近、おもちゃ一人の仕事が増えてやっていって、こいつ続けようとしてるぞ。

宮下:それはそうだろ!

春日:普通そうなんだよ。

草薙:話が違うから、そこだけすごい続けようとしてる。

宮下:なんで俺がおもちゃ屋やろうとしているんだよ。

若林:やっぱりちょっとすごい。草薙のほうが刹那的に生きてんだろうね。俺、あんまりこんなの言ったらいけないけど、『アメトーーク!』のそれこそ若い世代の人見知り芸人の子が集まってる時に、「出たくない」って言ってんのよ。みんな人見知りではもちろんあったし、あるけど、芸人のスイッチも持ってるから、それを塩梅しながら出して笑い取っていくじゃん。

春日:はいはい。

若林:こんな内訳言っちゃいけないんだけど、草薙だけ「出たくない」って言ってて、俺、この人どういう感じで収録に来たんだろう?と思うぐらい。

草薙:結構ひどい空気になって。でも、若林さんがすごい助けてくれようとしてて。

若林:いや、俺は面白かったのよ。だって、俺たちの世代は『アメトーーク!』に、初回でだよ、「出たくなかった」って言えなかったもん。

春日:そうだね。仮にそうだとしても。

草薙:お笑い真剣勝負みたいな番組がすごい嫌いで。

若林:ハハハハハハ お前、それ、ブレーキ踏めよ! まさに。あんまり好きじゃない?こういう番組。全部出さなきゃっていうやつ。

草薙:もう、そう。だから、委ねられてもそんなできないよというのがすごいあるし、大喜利とかも本当に一番嫌いだね。

若林:一番嫌いって何だよ!

草薙:よくやるなと思って、みんな。

若林:宮下は大喜利とか好きなんじゃないの?

宮下:好きというか、普通に芸人としてはストイックに挑みますし、あれですけど。

若林:そっちじゃなかったりすんの?

宮下:ハードルが上がり過ぎちゃうんすよ。僕が出すと。好きっていう……。

若林:今まで言ってるキャラもあるし。

春日:ああ、なるほどね。できるだろうと。

宮下:だから、僕は、芸人になってテレビとかで大喜利をやる機会が多くなって、ちょっとスベって、嫌いになりました。(笑)

若林:一番楽しい仕事は今は何なの?

宮下:でも僕は本当に2人で『宮下草薙の15分』というラジオ。

若林:ラジオは人気出るだろうな。

宮下:やってるんですけど、テレビ番組とかそういうのだと、あんまりこういうのを言うのはあれですけど、僕がどれだけ喋ってウケようが、草薙が頭抱えてワーッてやってるやつが放送されるっていう。(笑)

イカ:あー、切ないな。

草薙:申しわけないけどね。

若林:マネージャーさん呼んできたほうがいいんじゃないの? ここ座ってもらってほうがいいんじゃない?(笑)

宮下:そういう意味では、2人だけのラジオだと、すごい2人とも平等に取れ高の部分を放送してくれるって言うのがやっぱり一番。

若林:なるほど。ラジオだとね。

宮下:平等というところが一番好きです。

 

ラジオへの思い

「自分で全部やろうと思わないで喋ったほうが(いい)」

「秘密基地があってよかった。精神衛生上、かなりいいです」

春日:やっぱりラジオはやっていったほうがいいということだね?

イカ:ラジオがあって、今、かなりよくなりました。

若林:わかる! 秘密基地っていうか、なかったら俺、無理だと思う。ここにいたことが無理だと思う。それこそおかしくなって。草薙もラジオは楽しいんじゃないの? 宮下と2人の。どう?ラジオ。

草薙:ラジオは、最初は楽しかったんですけど。

春日:えっ?ずっと楽しいでしょ?最初から今までずっと。

草薙:途中からエピソードトークを強要されるようになって……。(笑)

若林:草薙! 俺は本当にラジオをお前には好きでいてほしい。

春日:唯一のね。

若林:テレビはいいよ。わかるよ。だけど、ここはなあ。

春日:唯一ラジオだけはさ。

草薙:喧嘩すごいしたもんね。ラジオ始まりの時とか。宮下がラジオがすごい好きだから、完璧にこっちがやりたいっていうので、僕が何かちょっとその、宮下がトークのここを掘って欲しいっていうのを言ってきた時に、「いや、気づかねぇよ、そんなの」って。(笑)あそこはもっと延ばせただろう。

宮下:15分しかないラジオで。

草薙:気づかないんだ、だから。

宮下:トークを全く持ってこないんです、こいつ。

草薙:全く持ってこないわけじゃないよ!

宮下:全く持ってこない。

春日:やめなさい、やめなさい。

草薙:こういう感じで。(笑)

若林:こういう感じで(笑)。

草薙:めちゃめちゃ喧嘩になって。

若林:ああ。だから、仕事になっちゃってんだね。「ここ掘って」って宮下に言われた瞬間から。

草薙:そうです。

宮下:それから言わなくなりました。

若林:宮下がわかったから。

宮下:せめてラジオだけでも楽しくやってほしいのがあるので。

若林:そうだよね。ちょっとハラハラするはハラハラするよね。急に「辞めたい」って言い出す可能性がある人と組んでるから。

宮下:そうです、そうです。

草薙:「それでもいい」って言ってくれたから組んだけどね。最初。

宮下:何が?

草薙:宮下が「それでもいいよ」って言ってくれたから俺は組んだけど、「いつ辞めてもいいよ」って言ったから。なんかすごい続けたい感じになってるけど。(笑)

宮下:それはそうだよ。ここまでせっかく来たんだから。

若林:だから、「宮下草薙の○○」っていうテレビのレギュラーが始まっちゃったら、草薙、それはもう、それが契約ですから、毎回絶対来なきゃいけないし、掘る側になってくるもんね、それこそさっきの話じゃないけど。

草薙:本当にだから、真っ暗ですね。(笑)

若林:ちょっと待って。

春日:今?

若林:みんな冠番組目指してた時代があったんだぞ!

春日:どういうこと?

若林:俺たちは古いのか!

草薙:なんか違ってきてるなっていうのがすごくあって。宮下と僕の方向性が違ってきてるなっていうのはすごくあって。

宮下:どういうことよ?

若林:宮下は下手したらMCとか狙ってんじゃないの?

宮下:それは目指していきますよね。MCの座とかはやっぱ。

若林:若いからあれだけど、5年後とか10年後とか、クイズ番組とかもし来たら、やるはやるでしょ?。

宮下:それは受けたいですね。

若林:そうなってきたら、草薙もそこにいることになるからさ。

草薙:どう……どういうこと? 俺は、俺は、俺はいつまで頑張ればいいの?(笑)

宮下:一緒に頑張ろうよ。

春日:なんで辞めたいんだよ、そんなにさ。

若林:普通、いつまでいれるかで悩んでんだよ。

春日:そうよ。いつ、どれだけ、長く。

若林:契約書が要るよな、2人の間に。オフィシャルの。だって、宮下結婚して子どもできたりして、ちょっとどうなんだよと思わない?

草薙:確かに、こっちの家族も気になっちゃうから、幾ら1人で仕事があるっていっても、僕が辞めたらちょっとは減るだろうし、その分、子どもが栄養のあるご飯食べれないとかなった時に、責任をすごい僕が感じるから、辞めれなく……。

春日:そういうのでも続けたくないんだ。責任背負って。

草薙:いやでも、そういう時は多分、続けちゃうから。

若林:そうだよね。いろいろで続けるしかない。

春日:そうだよね。生活もあるしね。

宮下:続けてくんだよ、そうやって人は仕事を。(笑)

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イカ:正論(笑)。

春日:それだな! どうする?さあどうする?草薙!

草薙:人のことまで説かれるほど、なんでお前上から言ってくる。

宮下:上からというか、別に俺も生活かかってるし、言ってるだけよ、それは。

若林:これがもっと年重ねていくと、状況が変わっていくと、もっと草薙がパニックになるかもしんないよな。

草薙:ずっと一緒にいたいなとは思うんですけど、ただ、芸人でずっとっていうことはあんま考えてないというか。

若林:いやあ、すごいなあ。面白いね。

草薙:すばらしい仕事が幾らでもあるし。世の中には。

春日:じゃあ、一緒にいるためだったらお笑いじゃなくてもいいってこと?

草薙:そう。

若林:さっきのおもちゃ屋さんとかということでしょ?

草薙:だから、宮下が「辞めたい」って言ったら、僕は全然辞めれるし。明日。

若林:すごいね、あなた。

春日:すごい。何がそんなにいいわけ、草薙にとって宮下は。(若林:いやあ、すごい。)

草薙:宮下は本当に優しいんですよね。(笑)

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春日:もっと頂戴よ。もっと。 フフフフフ

若林:俺、30年後とか姪っ子のプレゼントとか思っておもちゃ屋入って、宮下が店長で「いらっしゃいませ」。奥で草薙が10円玉こうやって数えてたりして帳簿つけてたら号泣して崩れ落ちる。

イカ:泣けてきちゃった、なんか。感動してきちゃった。

春日:確かに、オオー!つって。

若林:でも、草薙がウソじゃないのはさ、人生を救ってくれた人ではあるからさ、なんなら、関係性が断たれた世界で、その世界線で草薙1人で生きてくは、お笑いやるにしろ、違う職種にしろ、怖いだろう?

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草薙:無理。無理ですね。

若林:もう無理なんだよな。

草薙:無理。1人でとかは。

若林:結婚しても、ケースで聞いたことないけど、二世帯住宅だよ。

春日:そうだね。コンビ同士の二世帯。親じゃないよ。コンビ同士の二世帯。

草薙:全然ありだと思いますね。

春日:そうね。それか、今のところに住みながら、2人の家を建てる貯金を2人でして、今から。で、いきなり2人の家、表札が「宮下草薙」っていう。(笑)1枚の。1枚だよ。1枚で「宮下草薙」。

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草薙:いいですね。入りますもんね。

若林:玄関から出てきたら漫才始めるんじゃない?(笑)

春日:お互いにこう出てきて、「はい、どうも~」って。(笑)

イカ:カッコイイ!

若林:ちょっと間遅らせて。(笑)

春日:それがいいね。

 

宮下草薙の気になる発言

春日:「このコンビに宮下は必要ない」。『アメトーーク』の今年が大事芸人での宮下の発言。宮下本人の発言ね。番組内で宮下草薙のコンビ格差について触れ、「このコンビに宮下は必要ない。解散してピンになって自分の力を試したい」と終始落ち着いた口調で語った」(笑)

宮下:ハハハハハハハ

若林:しっかり言ってたんだ。

イカ:怖っ。

宮下:爪痕を残さないとと思って、騒ぎ立てました。

若林:1つ欲しかったんだね?

宮下:はい。

春日:なるほどね。

宮下:なんか、なんだろうな、話題になるようなことを『アメトーーク!』だと言わないと、みたいなことで、多分かかって。

若林:これでも、この番組、いつかテレビに怒られるぞ。お前らがそんなことテレビで言うから、なんか伝わりにくく、編集しにくくなってるぞ、みたいな。怒られる時は俺だろうなあ。

春日:そうね。若林筆頭に、みたいなね。

若林:半分は佐久間さんと斉藤さんだよ。

春日:そうだね。

若林:俺は50だよ、あったとしても。

春日:なんかないかって、こんなほかの番組から拾ってくるんだから。

宮下:これ結構、『アメトーーク!』なんて、わりといろんなところでその真意について聞かれたりするんですよ。あの発言どういうことだったんですか、みたいな。けど、なんか取材とかは恰好つけて、「今まで“じゃないほう芸人”が貯めていた世の中のフラストレーションを僕が口にしました」みたいにカッコつけた感じで取材は受けちゃってたんで、実を言えば、かかってただけです。(笑)

春日:なるほど。ちょっとSHOWにしようとね。

宮下:そうです、そうです。

春日:TV SHOWをやったという。ハハハハハ それはそれで恥ずかしいけどな。ごめんな、そんなこと言わせちゃって。

宮下:あんまり言いたくないです。

若林:チョイスすんなよ!こんなの。このコーナー辞めろ!もう。ハハハハハ

草薙:よかった、聞けて。これ聞いた時何も知らなかったんで、急にこれ言い出して、裏ではさっきのように「かかっただけだよ」って言うんですけど、取材とか見ると、毎回これを言ってるんで、どう、どうなの?

若林:全ての“じゃないほう”のって。