レベルは低くても

 

フライング!セブンルール 武内舞子編 「マンガの主人公みたい」 2017年7月3日公開

 

YOU「尊敬する人だって。若林君」

若林「めちゃくちゃたくさんいたし、人数が多過ぎるんですけど、僕の場合は。でも、もう一切見ないようにしてますね。ここ数年ですけど」

YOU「誰を?」

若林「尊敬する人を」

本谷「へぇ。なんで見ないようにしたの?」

若林「うーん……なんか学んじゃうし、到底僕が憧れてた人たちの位置には行けないっていうの、もうわかったんですけど、それでも見ないことのほうがいいのかな、みたいな。寄ってっちゃうんですね、ちょっとね、やっぱり」

青木「ああ。影響とか、吸い込まれるんですよね」

若林「そうそう。レベルは低くても自分なりののほうがいいのかなっていうのは。ここ数年ですけど」

 

 

若林さんのいろいろな資質の中で、考えに考え抜いて自分なりの答えを導き出すというところが一番好きで、尊敬している。

 

 

坂のせい

 

伊集院光とらじおと 2017年7月4日

 

伊集院光「何に現れるかわからないなと思ったのは、僕、高校、不登校。完全な不登校だったんですね。それで、途中1カ所すごい急坂。僕は自転車通学だったんだけど、猛烈な坂があって、そこがイヤで、いつもその手前で面倒くせーな、ただでさえ行きたくねーのにっていって、そこで学校へ行かなくなっちゃた。

それが、学校を辞めて、こういう仕事をして20年以上たって、あの坂、行ってみようと行ったの」

名越康文「すごい」

伊集院「何でもない坂だった」

名越「それ、『再突入』って言うんです。心理学用語で『再突入』」

伊集院「俺、すぐそばで会ったおばさんに「あの坂、変わったよね。なだらかに造りかえたよね」「いや、そんなことない。前からずっとこれだ」って」

名越「心理的にそう見えていたということでしょう?」

伊集院「そうなの。自分が「辛くて行かない」って思いたくないんだろうなと。この坂のせいだと」

名越「だから、20度ぐらい角度が違って見えていた」

伊集院「全然ですよ。ほんとですよ」

名越「わかる、そういうものですよ」

伊集院「たぶん5~6度の坂なんですよ。自分の中では30度ぐらいの。こんなもの、人が登れるような坂じゃないと思った記憶があるのに」

名越「この坂か、と」

伊集院「はい」

名越「もうちょっとそれから広げると、人間は今でも絶えず現実をそういうふうに見ているんですよ。今も現実そのものを見ている人なんて世界にほとんど、悟った人以外は、ブッダとかキリスト以外はいないわけ。みんなそういうふうに見てるんです。すごいいい人だと思ったら、いい人にしか見えないし、すごい敷居の高い会社やと思ったら、ごっつい自分に倒れかかってくるようなビルに見えてるし、みんな実はそうなんです」

 

伊集院「今まで名越さんの経験の中で、アプローチの難しかった人っていますか?」

名越「アプローチが難しい人がほとんどなんですけど、それはなぜかというと、他罰的になっているからですね。さっき言ったように、伊集院さんはそれが「坂のせいだ」と言っていたけど、こいつのせいだ、あいつのせいだ、親のせいだとか、あるいは兄弟のせいだとか、学校のせいだというふうに、初めは人間は絶対自分の問題を人のせいにしないと生きていけないんです。それは悪いことじゃない。悪いことじゃないけども、それを、ちょっと自分でも変えれることあるよね、というところまでがすごい長いんです。それは『防衛機制』と言って、そうじゃなくて、俺のせいだ、俺が不甲斐ないってなったら、その人、崩壊するでしょう。だから、初めは鎧を着ているわけですよ。その鎧が「あいつのせいだ」なんですよ。でも、その鎧を脱ぐ時がものすごいストレスなんです」

伊集院「しかも、無理やり脱がすのも危なそうですよね。着る理由があるわけだから」

名越「危ないです、危ないです」

伊集院「じゃ、そのカウンターで全部自分のせいだと思って受けとめられなければ、それはそれで」

名越「そう。でも、それってね、もしかしたら、ちょっと笑いのセンス、必要なんですよ」

伊集院「ああ」

名越「こんなひどい、うちの母親は鬼婆みたいな人で、こうでこうでと言ったら、クッと笑える。それ、すごいなとかっていう時に、なんか波長が合って、お互いにクスクスって笑えたら、次の段階へ行けたりするんですよ」

伊集院「ちょっとそれもわかるような気がする。それこそ落語が救いだった、みたいなところはあるから。これは馬鹿馬鹿しいことなんだ、みたいな」

名越「そうです、そうです。隠居が出てくるでしょ。隠居って社会の損得感情からちょっと引いた人じゃないですか。ほな、そういう人だと、「うちのカカアが」とかって言ってても、どっかでまあまあという時に笑いが起こるじゃないですか。ああいう、ちょっと世捨て人的な人がいたほうが。だから、精神科医でいい人は、大体世捨て人的な雰囲気を出せる人が結構多いんじゃないかなと思うんですけど」

伊集院「そうですよね。そこってあると思うんだよなぁ。カウンセリングにかかって深刻に分析されることがプレッシャーになっちゃうということは絶対あるだろうから、そこに何か適当さ、みたいな」

名越「そう。ギラギラした精神科医、ダメね」

上田まりえ「(笑)」

 

名越「先ほどチラッとラジオで言うてはったでしょ。体と心が一体やと」

伊集院「それ、すごい聞きたい」

名越「これも大事なんですよ。ちょっと教科書的な言い方ですけど、精神科の病気になられる方っていうのは、少なくとも半数以上、いや、もっとかな。僕は自分個人的には100%だと思ってるんだけど、生活習慣がガタガタになっている人多いんですよ。なんで生活習慣がガタガタになっているっていったら、もともとだらしない人じゃないんです。これもポイントで。だらしない人で生活習慣がガタガタ、これはわかるでしょう?」

伊集院「はい」

名越「そうじゃなくて、頑張り過ぎて、勉強ばっかりするとか、恋愛ばっかりするとか、あるいは仕事ばっかりして、それで自分が眠れなくなったり、食事、暴飲暴食しだしたり、それでストレス発散して生活習慣がガタガタになっている人が多いんですよ。だから、それを立て直すだけで、僕、半分ぐらい治ると思います」

伊集院「僕が見た例は、仲のいいお笑い芸人が、生放送のプレッシャーに耐えられなくて、もともとそういうことが苦手なのにもかかわらず、その仕事が舞い込んできちゃったから、毎日、始まる時間になると、時報と同時に蕁麻疹が出るんです」

名越「うわ、すごい。すごいねぇ」

伊集院「こんなことが……。僕は、心は心、体は体と思って、しかも、見てわかる。赤くなっていくわけだから。なんてことがあるんだと思って」

名越「ほんと、そうですね。一体ですね」

 

伊集院「今聴いている人の中でも、まだまだカウンセリングっていうほどじゃないんだけども、自分で気づきたいじゃないですか。ちょっと調子悪い、休んだほうがいいんじゃないかしら、みたいなサインてどの辺から出てくるんですかね」

名越「意外に思われるかもしれないですけど、覚えていただきたいのは、あれ?俺3日間、短眠、4時間ぐらいの睡眠でももってるなっていう時が危ないんです」

伊集院「ちょっと絶好調感あるじゃないですか」

名越「好調感の時が一番怖いですね」

伊集院「はあ。不自然なぐらい絶好調な時は、揺り返しのことを少し」

名越「そうです、そうです」

伊集院「これ、前兆なんだということを考えたほうがいい」

名古「これが、例えば内科だったら、お酒を飲み過ぎたら肝臓が悪くなった。だから、お酒を飲み過ぎてるところからが病気だってすぐわかるでしょう。精神科の場合はわからないんだね。でも、考えたら、その予兆がある時から病気で、それは多くの人の場合は、あれ?普段もうそろそろ、ああ、もう仕事イヤやって言ってたのに、目が爛々として、3日目でも働けてるぞっていうと、もう危険です」

伊集院「これ以上アクセル踏むのやめなきゃと思ったほうがいいし、その時に一度だけお休みとれるならお休みとっておこうと思ったほうがいい」

名越「そうです、そうです。だから、こういう言い方したら怒られるかもしれないけど、40代で一遍倒れておくのがいいのね。そしたら、ひどい目に遭ったと思うから、好調の時に一遍気をつけることできるでしょう。それが年いってからバターッといったら、もうもう復帰できません、というようなことになったら、やっぱり辛いから」

伊集院「ちょっと思ったのは、さっきからちょいちょい、精神的不調が僕にもあったんですという話をしてますけど、それでちょっと波慣れしてくるっていうか」

名越「いつ頃調子悪かったんですか?」

伊集院「一番調子悪い、20代中盤ぐらいですか。その前に僕、不登校もあるんで、(聴き取れず)やっているから、何度か大きな波は来るんですけど、もう何にもできなくなるというのが来るんですけど、でも、その先に急になんかこう、紙がはがれたみたいに素晴らしい時が来るのもわかったんで、そしたら、いつ不調来ても怖くねーな、みたいになったら、不調が来なくなってきた、みたいな」

上田「なんでしょうね、自分の中で少しコツをつかんでくる、じゃないですけど、きっかけのつかみ方がわかるようになってくる」

名越「今日に全てを、というよりは、明日につながる今日にしよう、ぐらいがいいんですよ。そうすると長持ちすると思います」

伊集院「はあ。そんな中で、絶好調な時ほど少し注意したほうがいい。ちょっと好調すぎるなつって。深呼吸したほうがいいんだ、みたいな感覚を持ったほうがいい」

名越「その時は、深酒してるような状態と一緒やと思ったらいいんです」

 

伊集院「そんな中で、精神科医として現代を見てて、今の世の中で何か感じることとかありますか」

名越「(笑)いやもう、ねぇ、例えばですよ、あんまりこんなことを言ってはいけないかもしれません。政治の状況とかそんなことを見ても、なんかみんなエキセントリックになっているっていうかね。エキセントリックになっていることが、本当に自分が好きな人がエキセントリックになっているのはそれでいいと思うんです。でも、そうじゃない人まで、そうじゃないと評価されない、みたいになってて、不思議な行動をとったり、なんか目立つ行動をとることがいいんだというふうになっててね、それは本当に好きなことをやってるのとズレてきてる気がしますよね。

ちょっと前、ほんの10年か5年ぐらい前までは、好きなことをやろう、だから好きな格好をしていいんだ、ということで済んでたのに、変なことをしないと認められない社会になってきてる」

伊集院「ちょっとわかる。わかる気がする」

名越「振り切れてしまった、いつの間にか」

伊集院「よく日本人に個性ないって言われたけど、個性ない、個性ない、個性、つぶされても、つぶされても出てくるような個性、みたいな話じゃなくて、なきゃダメだかんね!みたいなことを言われてる、そのプレッシャーみたいなのが世の中にあるかもしれない」

名越「そうなんですよ。ほんだら、本物が出てこなくなりますよね」

伊集院「その加減て難しいですねぇ」

名越「難しいですね。難しいですけど、僕は早くも個性を伸ばせというのではなくて、振り切れつつあるのかなと思ってます」

 

伊集院「ご本のお話を最後させていただきたいんですけれども、これ、タイトルすごいなと思うのは『SOLO TIME (ソロタイム)「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』。すごいですね。友達100人できるかな、いっぱい友達いたほうがいいと言われて育ったんですけども、これはどんな本?」

名越「他人の目線に振り回され過ぎているというか。しかも、それが目の前の他人じゃなくて、頭の中に他人が住みついていて、あ、こう思われているんじゃないか、ああ思われているんじゃないか、俺イケてるのかな?イケてないのかな?とか、私、このままでいいのかしらっていうのが、絶えず、1人でいる時でさえ支配されているような人が、少なくとも日本国民のうちの1,000万人ぐらいはおられると思うんですよ。そうすると、いつも心が落ち着かなくて、ここで言うところのひとりぼっちになれない。逆に。ひとりぼっちになっているようで、スマホ見てるとか、スマホ切ったつもりで、そろそろ連絡しないと、とか」

伊集院「それ、すごいですよね。スマホ切ってるのに、私に誰かが今LINEを送ってきてくれて、私が読んでいないということを誰かが怒ってるかもしれない、みたいな」

名越「そうなんです。だから、1時間ひとりぼっちになってても、本当に集中しているのは10分ぐらいで、あとは、ほとんど頭の中で他人がうごめいていると。

これ一番まずいのは、そうすると、人間の能力自体が出なくなるんですよ。本当の集中力が出なくなるから、本当にいいことを発想したり、あるいは勉強が進んだり、突然パッといいことが思いついたりというような直感力も鈍ってきて、あ、俺ってこの程度のものなんだって固まっちゃうんですよ。そうすると、本来出る能力の3分の1ぐらいで固まっちゃうから、つまらない人間だと、そうなっちゃうと。だから、ひとりぼっちになるということはね、水をまかれた中でじっと芽が出るのを待っているような状態で、実はエネルギーをすごい蓄えている状態。

ところが、ひとりぼっちでエネルギーを蓄えている状態が全然みんなができないから、どんどん能力が目減りしているんじゃないんでしょうかという、そういうことを解決法を込みで書いている本でございます」

 

 

400回目のオープニングトーク

オードリーのオールナイトニッポン 2017年7月8日

 

若「春日さんて高校生の時、聴いてたじゃん。ナイナイさんとかすごいいっぱい」

春「聴いてた。中・高はすごい聴いてたね」

若「28歳の時、ナイナイさんのラジオ聴いてた?」

春「あのね、聴く頻度はだいぶ落ちてるよね」

若「たまに、あ、と思ったら、家にいたら聴く、みたいな」

春「うん。だってほら、もうむつみに住んでるから、28になっちゃうと。だから、なかなかね、もうお笑いも始めてるじゃないですか。だから、木曜の1時に家にいなかったりするじゃない」

若「ああ。結構春日って20代の時、合コン芸人だったんだよね」

春「ハハハハ(笑)まぁま、いろいろ呼ばれてね」

若「すげぇ合コン行ってたんだよ、春日って。あんまイメージないでしょ」

春「そう。呼ばれてね」

若「春日とHi-Hiの上田さん、すごい行ってたからね」

春「まあ、そうだね。上田さんの立場と私の立場と違うんだけどね」

若「あ、そ~お?」

春「イジられるというかさ」

若「それってさ、どういう意識でコンパ行ってたのかね、当時の春日って」

春「いやだから、ホントやることがないからっていう」

若「はははは(笑)」

春「ところじゃない?」

若「春日ってさ、その時、その時で生きてるじゃん」

春「うん、そうだね。瞬間、瞬間でね」

若「今は、海外ロケ行けつったら行くじゃん」

春「行くね。ナニナニやってくれって言われたらやるし。言われたことをね」

若「レスリングやれって言われたらやるし」

春「やるやるやる」

若「潜れって言われたら潜るじゃん」

春「潜る」

若「何年か後を見越して生きないよね」

春「ハハハハ(笑)」

若「今を生きるじゃん」

春「まあ、そうだね。5年後のために今から何を始めよう、みたいな発想は、まあ、ないよね」

若「え、それ生まれてからずっと?」

春「生まれてから、ずっとじゃない?だってそりゃそうよ。中学受験とかもしたけどさ、それは親に言われてだし」

若「ふふふ(笑)」

春「大学行くっていうのも親に。お笑い始めるっていうのは若林さんからこうね」

若「ふふふふ(笑)」

春「頂いた、頂き物ばっかり」

若「自分から何かをしようって言ったことないもんね」

春「まあ、ないね。むつみに住めばって言ったのも若林さんだからね。ひとり暮らししたほうがいいんじゃない?みたいな」

若「え、そうだっけ?」

春「そうよ。実家、遠いっていうのもあるしさ」

若「稽古ができなかったんだよね、あんまり」

春「そうそう、そうそうそう。事務所にもちょうどお世話になるぐらいの時だったのかな。なった後ぐらいかもしんないけど、なかなか埼玉……。大体渋谷とかじゃん、ライブが」

若「時間かかるし」

春「そうそう、かかるし、そうそう気軽にネタ合わせもできないし、みたいな」

 

若「自分から何かやりたいって言ったことないもんね」

春「まあ、ないか、ないね」

若「マジの話、だってボディビルだってそうだし、水泳だってそうだし」

春「水泳だってやっぱりそうだね。もともとは」

若「なんで自分からなんかやりたいと思わないの?」

春「なんなんだろう、発想がない。欲というかさ」

若「無欲なの」

春「こうなりたい、こうしたい、みたいなのが、そもそもないんじゃないかな」

若「え、モテたい?」

春「モテたい!」

若「モテたいんじゃねーか!お前(笑)。なんだ、この400回で超つまんないやりとり(笑)」

春「ハハハハ(笑)唯一かもしんない、自分から湧き出てくるもの」

若「俺は気づいてたから言うんだよ。コイツってモテたいんだろうなって(笑)」

春「ハハハハ(笑)あ~それバレるぐらい湧き出てくるんじゃない?それが唯一じゃない?」

若「モテたいからさ、フィリピンパブ行ったりしてて、モテたいから、まだ、正式な彼女もつき合ってるって言わないで、狙ってるって言うんだろう?」

春「狙ってる、狙われてる立場ね」

若「狙い合ってる」

春「狙い合ってる、お互いに(笑)」

 

若「(カトチエさんが)“狙ってる”っていう言い方いいよね、みたいな。だって、つき合ってんだもん、春日って」

春「いやいやいや、全然まだまだ。まだその段階じゃないわ」

若「だって、旅行とかしたことあるでしょ?」

春「あるある、あるよ」

若「一夜も共にした話してたじゃん」

春「もちろん、もちろん」

若「つき合ってはいないの?」

春「いやいや、狙ってんのよ。どうにかなんねーかなと思ってんのよ」

若「どうにかなってんじゃねーか!(笑)向こうはどう思ってんのかな?」

春「いつかどうにかなんねーかなと思ってるよ」

若「春日の彼女に聞いたらなんて言うのかな」

春「向こうだって「狙ってる」って言うんじゃない?まだ正式に、私なんかって……」

若「チャレンジしてほしいけども、「春日の彼女に聞いたら」っていうの、そのまま受け入れて答えてる(笑)」

春「いやいやいや」

若「ちょっとチャレンジ頂戴よ。彼女を認めたっていう、認めてる間」

春「言ってない、言ってないよ。そんな若林さん、言ってないよ。そんなことは言ってないよ」

若「彼女を認めてる間だから、今のは。ちょっと聴いてみて」

  若「向こうはどう思ってんのかな?」

  春「いつかどうにかなんねーかなと思ってるよ」

  若「春日の彼女に聞いたらなんて言うのかな」

  春「向こうだって「狙ってる」って言うんじゃない?」

若「ほらね。はははは(笑)」

春「通ってったね」

若「一回「彼女じゃないから」って言わないで」

春「フィルターを通ってったね、華麗に(笑)。いやいや、向こうだって、私なんてまだそんな立場じゃございませんて言うはずよ」

若「メディアとかどう?イケる彼女なの?」

春「いやいや、彼女とかじゃないのよ」

若「ふひははは(笑)何て言えばいいの?何て言えばいいの?彼女じゃなくて」

春「狙ってる女」

若「狙ってる女っていう言い方すんの?」

春「うん」

若「俺、結構ね、なんだろう、カマトトぶってんじゃねーよって言われちゃうかもしんないけど、女性のこと「女」って言うのに抵抗あるんだよ」

春「カマトトぶってんじゃねーよ!40近いおじさんがよ!もういいじゃないか別に。自分より年上の人を言うのはちょっと違うけど、大体年下、20代なんだからさ」

若「俺は女の人のこと、女ってなんか言えないんだよね」

春「じゃ、何て言う? 女性?」

若「いや、オネエちゃん」

春「オネエちゃん!そっちのほうが」

若「はははは(笑)」

春「そっちのほうがちょっとゲスっぽい感じするけどね」

若「オネエちゃんがさぁ」

春「いやいや、もうそれはさ」

若「憧れてるしね、そういう言い方に」

春「それはわかる」

若「芸人さんがそういうふうに言うのに」

春「うちのオネエちゃんがさ、今狙ってるオネエちゃんがいてさ、バカヤロなつってね、そこまでがセットだからね」

 

 

若「お前が結婚するとして、メディアに出ない奥さんとかないからな。春日の嫁で。春日が嫁の話しないタイプの芸人とかない」

春「それはそうだね」

若「俺は結構それイケると思う」

春「嫁の話しないタイプ?」

若「俺は、皆さんがやってるように鬼嫁のフリするかもしれないけど」

春「いやいや、そんなことやってる人一人もいないよ。「鬼嫁」って言ってる人はみんな鬼嫁よ」

若「いや、俺、あり得ないと思うんだよ」

春「んなことたないよ」

若「海千山千のメディアの世界でやってきて、鬼嫁ってあり得る?」

春「あり得るでしょう」

若「逆にあり得るのか」

春「うーん。芸能人同士はわからんけどね。そこはさ、設定があるかもしんないけどさ、かみさんが一般の人だった場合、鬼嫁設定はマジなんじゃない?土屋君とこみたいなさ(笑)。ナイツの」

若「いや、ツッチーは、鬼嫁じゃないけど、ツッチーのほうが権限はないよ」

春「ないでしょう?厳しいよ、ずっと。シモネタも絶対だめだしさ」

若「土屋はさ、でもさ、おでこにホクロがあるしさ」

春「イジられてね」

若「そうそう、イジられて、そういう感じじゃん、だって」

春「まあ、タイプ的にね、不思議じゃないよね。ぽいなっていうさ」

若「ツッチーは熱湯とかやったことあんのかな」

春「熱湯……でも、まあ、あるっちゃあるんじゃない?どうなの?ないのかな?」

若「ゴムパッチンとか」

春「あー」

若「できんのかな?リアクション」

春「どうだろうね」

若「一回呼んでテストしてあげようか。熱湯とかゴムパッチン」

春「望んでるわけだからね」

若「本人はイジられたいって言ってんだから」

春「どこまでやられたいんだろうね。無茶苦茶にされたいのかな。服破られたりとかしたいのかな(笑)」

若「ツッチーの言葉を引き出したいから。どういうタイプのイジられ芸人が向いてるのか」

春「あー」

若「たぶんゲーム性とか要らないんだと思うんだよね」

春「なるほどね、罰じゃなくて」

若「いきなりハリセンで思い切りツッチーを叩いてみようつって」

春「なるほどね」

若「バーン!て叩いた時に何て言うかとか(笑)、財布を踏んでみよう。ツッチーの財布を踏んでみようとか、そういう感じでいいと思うんだよ」

春「ああ。でも、まあ、面白そうだけどね、なんか。おーい!とかじゃない何かが」

若「おーい!じゃないじゃん。どう出てくるかだよね」

春「まあ、そうだね。あー、でも、そこまで望んでんのかね?本人は」

若「だって、お寿司屋さんの個室に呼びつけて「イジられたいんだよ」って言う男だよ、俺とノブさんに」

春「そうだね」

若「びっくりした。ノブさんも、ほんと崩れ落ちてた。着くなり。ツッコミの話かなと思ったら、イジられたいっていう話なんです。はははは(笑)」

春「この間ノブさんに会って聞いたんだよ、それ。「らしいですね」って言ったら、「いや、もう大変だった」つって」

若「はははは(笑)」

春「説得するのに」

若「はははは(笑)」

春「「大変だったんじゃあ」つって」

若「ノブさんは「イジられなくていいんじゃあ、土屋は」っていうほうだもんね」

春「羽鳥さんとかみたいに、みたいな。それを説得するのに大変だったんじゃあ」

2人「はははは(笑)」

春「らしいっすね、つって」

若「そうだよね」

春「本人がそう望むなら、やってあげてもいいかもしんないよね」

 

 

若「お前はどうすんの?もし将来子どもできて、将来二世タレントとして芸能界に入りたいって言ったら。ベタなこと聞くなって言われるかもしんないけど、親として、お前、賛成する?反対する?」

春「ふふふ(笑)ベタなこと聞くな」

若「桑田の息子みたいにさ」

春「Matt君みたいな?Matt君みたいな子生まれた面白すぎるから、出ろって言うよ」「それ以外は反対だよ、やっぱりね、親としたら」

若「なんで反対なのよ?」

春「厳しい世界だぞっつって(笑)」

若「親父の背中見てたらそうは思わないだろう?」

2人「はははは(笑)」

春「俺でもイケるかもしれないつって。ハハハハ(笑)」

若「“俺でもイケるかもしれない”って背中に書いてるよ。後でマジックで背中に書かせてくんない?」

春「何てよ?」

若「“俺でもイケるかもしれない”って」

春「今から書いてどうすんのよ?子どももいないのに」

若「お前でもイケるぞ、になるのか。誰でもイケるぞ、になるのか。背中を見てたら。背中に書くとしたら」

春「まあ、そうだね。“お前でもイケるぞ”じゃない?背中に書くとしたら。それは子どもができた時に書いてくれよ。今からは早いよ。今書かれてもさ、困るわ」

若「俺は、もし自分の子どもが芸能界に入りたいつったら、「それはお前の自由だ」って言って、でも、その後に「一切俺はお前の手助けをしないけど、それでもいいならやれ」って言うね」

春「ベタだな!」

若「ははははは(笑)」

春「ベタだね~」

若「ふははははは(笑)」

春「やれって言うぐらいのこと言いなさいよ。ベタだな~。俺は何も力を貸さないぞ、みたいな」

若「そうそう」

春「そんな甘い世界じゃないっていう」

若「うん、そうそうそう」

春「ベタだな。ハハハハ(笑)」

若「いや、俺はね、甘い世界じゃないとは思ってないけど」

春「甘い世界だと思ってるってこと?」

若「いや、甘い世界とも思わないけど、何の世界だって大変だって思うから」

春「フフ、なるほどね」

若「それは、お蕎麦屋さんだって、お寿司屋さんだって大変だし、車屋さんだって大変だし、ラジオのスタッフさんだって大変だし、芸能界だって大変だ」

春「同じぐらいね」

若「うん。仕事に楽な仕事ってないよ」

春「なんだ!つまんねーな!」

若「ははははははは(笑)」

春「つまんねーな~」

若「あはははははは(笑)」

春「んなもん、んなこと言われても、おおん、としか言いようがない。そうだなって言うしか。ハハハハ(笑)」

 

 

若「お前、モテたいからまだ言ってるわけじゃん。400回にしてもさ、狙い合ってるって。つき合ってるって言っちゃうと、ほかの女性の門が閉まるから、お前、ちょっと開けてるわけじゃん。狙ってるっていうの。それはそれで合ってるね?」

春「へへへ。それは、そんなイヤらしい思いないよ」

若「じゃ、つき合ってんの?」

春「いやいや、それは狙い合ってる仲だけど。そこはね。まだまだ」

若「じゃあ、もう、狙ってる子がいるってことは、ほかの子にもう目もくれないっていうことだね?」

春「いやぁ、それはやっぱりさ」

若「はははは、ははははは(笑)」

春「方向はね、そっちの方向は向いてるけれども、いろんな方向も警戒しておかなっきゃないわけだから」

若「狙ってんでしょ?」

春「うん、狙ってる」

若「狙ってるのは確かなんでしょ? その子しか見えないね?今」

春「いや、それはさ」

若「ははははは(笑)」

春「あらぬ方向からとんでもない球が飛んでくるかもしれないから、そっちも警戒しとかないといけないし」

若「あ、まだ、じゃあ、わかんない。それ、よく平気だね、その子も」

 

若「どう思ってんのかなーと思ってさ」

春「まあまあ、そうね。それは聞いてみたことはないけど」

 

 

春「海外の飛行機に乗った時に、日本発とかだったりすると、日本人のCAさんもいたりするわけ。そういう人たちがたくさんいて、トイレに行った時に声かけられてね」

若「なんて?なんて?」

春「春日さんですよね?」

若「それで?」

春「「えいす」つって」

若「ふふふ(笑)」

春「「えいす」って」

若「うるせーなー(笑)。機内食のトレーでぶっ叩かれろ!お前。はははは(笑)」

春「よかったら写真撮ってもらっていいすか?みたいなことで、3~4人で写真撮って、これ、ちょっとモテたかもしれんと思って。これはクルぞーと思って」

若「電話番号」

春「私に、どっかのタイミングでクルぞーって思ったから、無茶苦茶眠かったんだけどもずっと起きてたの」

若「ひははははは(笑)」

春「チャンスを与えてたの、こっちからずーっと。結構6時間ぐらいあったかな。んで、着陸寸前ぐらいになってバーッと来て、キタキタキタキタって思って、なんか持ってんのよ。「あの、これよかったら」」

若「はいはいはいはい」

春「キタキタキタって、ういーすとか言って」

若「お前、ワゴンで追い詰められろ!端のほうに(笑)」

春「ういーすとか言って、パッと見たら、普通にその会社のマイルの登録の案内だったのよ」

若「ははははは、あははははは(笑)」

春「この話したと思う。それがカモフラージュでどっかに書いてあるんじゃないかと思って、すっごい見たんだから。全然」

若「へー」

春「だから、ないよ。渡されたりすることは」

若「あー、そう。でもさ、海外の外国の女性とかさ、だってお前ぐらい鼻筋がスーッと通っててさ」

春「イエス、イエス

若「セクシーな唇でさ」

春「イエース、セクシーボーイ」

若「輪郭もさ、スーッとしてて」

春「イエス

若「目が落ち窪んでたらさ(笑)そら、海外の」

春「残念だなー!」

若「ははははは(笑)」

春「ほかよくても、目が落ち窪んでたらマイナス1万点だよ!」

若「いや、丸山弁護士ね」

春「誰が24時間マラソンやっただよ!」

若「24時間マラソンした後の丸山弁護士に似てるからお前が」

春「行列に出てる時の?(笑)ヘロヘロになって行列に出てる時の?」

若「うんうん」

 

 

オープニングもそれぞれのフリートークもとっても楽しくて、何回も聴いた。

10年、20年と続いてほしいけど、その頃私は聴けているんだろうか(笑)。

ここで会ったが百年目

 

久米宏 ラジオなんですけど 2017年7月8日

 

久米宏「山が多い日本列島というのは、「大地」というのが、ほとんど「山」というのとほぼ同義語のようにして、「大地」というと「山」でもあったりするんですけど、不安定なところに我々は住んでいるんだということを肝に銘じておいたほうが、いざというときに、九州は今いざで、まだ雨が降っているんですけど、大地が不安定という感じは、今日お呼びするゲストとの関係も少しあるんですけど、今日、7月8日で、昨日は永さんの亡くなってちょうど1年。永さんが亡くなった時、なんかね、大地ではないんですけど、足元がちょっと不安定になる感じが僕個人的にして。

このことはこの番組で何回も言っているんですけど、もう47年前の話なんですけどね、僕は仕事がなくて、ブラブラ……今でもブラブラしているっていうことはあるんですけど(笑)」

堀井美香「ふふふふ(笑)」

久米「一応アナウンス室に出勤はしていたものの、ほとんどというか、全く仕事をしていない時期があって、その時に永さんに拾われて、今から47年前に『土曜ワイド』という番組のお手伝いをすることになって。たぶんね、それがなかったら、僕、転職してたんです。かなりの確率で。兄弟から次の職業をいろいろ、こんな仕事があるからって。

入社して3年たっていますから、それで病気ですからね、転職の可能性があったんですけど、永さんの番組に拾われて、この仕事を続けることになって、今に至っているわけなんです。

だから、言ってみれば、恩人なんですけど、恩人というぐらいの言葉で片づけるものではなくて、なんですかね。生みの親? 親分? 親方? なんて言うんですかね。だから、永さんがいなかったらここにいないんですよ。かなりの確率で。8割以上の確率で。永さんに会わなかったら、ここで君にも会っていないという、それはそれで救いなんですけどね(笑)」

堀井「ふふふふ(笑)」

 

久米「3年、入社してどうしようもなかったというのは、一種の「マイクロフォン恐怖症」というふうに、最近、僕、名づけているんですね。「マイクロフォン恐怖症」というのにかかって、どうも仕事がうまく、マイクの前で話せないという病気になって、それで体を壊しちゃったんですけど、それから47年間、ずっと仕事してるんですよ。ずっといろんな仕事をして、ラジオの仕事以外にも、テレビの仕事も多かったりしたんですけど。

つまり、永さんがいたのでこの仕事をしているわけで、たぶん永さんがいなかったら、この仕事、してないんです。だから、この仕事をしてなければ、僕、47年間仕事をした中に、もちろん楽しいことはありましたよ、いっぱい。仕事をしてりゃ、楽しいがあることは当たり前なんですけど、楽しくないこともいっぱいあったんです。あんな思いしなくて済んだという。血の滲むような、悲惨な、コンプレックスに悩まされたり」

堀井「なんであんなことを言われなきゃいけないんだ」

久米「なんであんなことを言われなきゃいけないんだ。なんであんな目で人に見られなきゃいけないんだ。なんで後ろ指を指されなきゃいけないんだ。そういうことがいっぱいあったわけ。そうすると、永さんに関する考え方もいろいろ変わってきて、47年間仕事をしてきて、僕、今、72歳なんですね、まだ。来週いっぱいぐらいまで」

堀井「(笑)今、とっても感謝してるっておっしゃってましたよね」

久米「それね、難しいんですよ」

堀井「うん、わかります」

久米「永さんがいなければこの仕事をしてなかったということになると、もし永さんがいなかったらってことをどうしても考えざるを得ないじゃないですか。人間。もし永さんがいなかったら、この仕事をしている可能性は非常に低かったとしたら、あの47年間の楽しいことも、辛いことも、いろんなことが、全部なかったんです」

堀井「ああ、そうですね」

久米「そうすると、永六輔という人に関する僕の気持ちは実に複雑なんです。あなたがいたから、今ここにいるのはわかっているけど、あなたがいなかったら、もっと素晴らしい人生が」

堀井「ふふふふ(笑)どんな人生、これ以上あるんですか、久米さん」

久米「もっと素晴らしい人生が、僕が送れたんじゃないかっていう」

堀井「不思議ですね」

久米「わりと具体的な話をすると、たぶん永さんに出会わなかったら、僕、不動産屋さんになっているんです(笑)。これ、さまざまな条件をかんがみてみると、間違いなく、僕、不動産屋さんになっています」

堀井「はい。そしたら、ちょっとこの辺、買い占めてたかもしれませんもんね」

久米「たぶんね、純金のロレックスしてますね(笑)。どっちが幸せだったんだろう」

堀井「(笑)やだなぁ、そんな久米さん」

久米「どっちがいいかわかんないんですよね。ここで会ったが百年目という言葉がよくありますけど、まさに永さんにここで会ったが百年目だったということですね。

今日、永さんのご長女がゲストでいらっしゃいます」

 

 

久米宏という人の華やかな面しか知らなかった。マイクロフォン恐怖症だった時代があったなんて知らなかった。

 

 

バラエティは気持ちが強かったらイケると思う

 

1ami9 2017年6月24日

 

西堀「この人やりやすいとかもあんの?」

菊地「私は、やりやすいっていう、そんな上からのあれはないですけど」

西堀「いたら嬉しいな、とかさ」

滝沢「居心地がいい、とかね」

西堀「単純な感情でいいんだけどさ」

菊地「陣内さんとか。私って別にオチとかつけれるような人じゃないから、誰かがいないと、ほんとにすごいスベってるし、何言ってんの?っていう感じになるんですけど、陣内さんはMCじゃなくてもすごいツッコんでくれるんです。だから、陣内さんと一緒になったら、よかったって思います。

でも、逆に春日さんとか(笑)、私、春日さん男性としてはすごいカッコいいと思うんですよ。顔とかタイプなんです。でも、2人でロケした時、地獄でした」

滝沢「ああ、そういうタイプじゃないからね、春日ってね(笑)」

菊地「2人ともボッケボケで、見たらほとんどナレーションベースになってて、ナレーションでツッコんでました」

西堀「あとさ、春日ってさ、おとなしいよね(笑)」

菊地「おとなしいんですよ!そうなんですよ」

滝沢「自分から何かを発するってあんまりないからね」

西堀「オードリーって2人ともおとなしいんだよ」

菊地「おとなしい。そうなんですよね」

 

西堀「これからマシンガンズがテレビに出るためにはどうしたらいい、なんかアドバイスくれない?」

 

菊地「顔が超イケメンなわけでもなく、凄いブサイクなわけでもないじゃないですか。それだと思います」

西堀「あ、特徴がないということね?」

菊地「特徴がないというか、いい人すぎる? 結構、今、テレビ出てる人って、めっちゃブス、みたいな感じとか」

西堀「パンチある人多いね」

菊地「パンチある人多くないですか? 太いとか。だから、もう顔は変えられない」

西堀「どういうこと? 諦めろってこと? まさかの田舎帰れ宣言?」

滝沢「あははは(笑)」

菊地「(笑)違います」

西堀「ちょっと待ってくれよ、失礼だろ、ゲストに田舎帰れって(笑)」

 

西堀「アイドル卒業するじゃない。なんでみんな女優になるのかな?」

菊地「ほんとですよね」

西堀「これ、悪口じゃなくて言っていい? たぶんほかにやることないんだと思う。だって、自分で曲作れれば歌えばいいじゃん。ほかのこともいろいろあるじゃない。でも、アイドル卒業して何にもできない、とりあえず女優になるかって、そんなことない?」

菊地「でも、一番女優っていう道が難しくないですか?」

西堀「難しいと思う」

滝沢「難しいよね。どこからどうなっていくか、よくわかんないね」

菊地「バラエティは気持ちが強かったらイケると思う(笑)」

 

西堀「きれいとかカッコいいが行き過ぎるとリアリティがないからなんにも思わないね。人間じゃないみたい」

 

菊地「一番この人凄いなと思った女優さんは誰ですか?」

西堀「そんなに会ったことないけど、やっぱ小池(栄子)さんは凄かったよ」

滝沢「それは演技でってこと?」

西堀「人としての迫力があるね。積んでるエンジンが違う感じするよね」

滝沢「そのぐらいのエンジンがないとこの仕事は続けられないのかな? それとも、やってるうちにそのエンジンになるのかな?」

菊地「自分で感じてて、この子、結構気持ち弱そうだなって思う子って、大体バラエティあんま出なくなって、自分的にイヤだってなって女優さんにいったりとかしてるなってすごい思います」

 

西堀「亜美ちゃん、めちゃめちゃ気強いでしょ?」

菊地「私、気強いって自分で思ってなかったんですけど、分析、この間したんです。友達同士で。そうしたら、人に対しては気強くないらしいんです。ガッと言ったりとかはないんですけど、仕事に対しては、たぶんめっちゃ気強いよって言われて。自分で自覚なかったんですけど」

西堀「結構割って入るもんね」

菊地「(笑)そうですね」

西堀「なんかさ、流れじゃない時もグッと肩入れる時、すごいね」

菊地「それで失敗する時が結構あったんですけど、最近ちょっと抑えてます」

 

滝沢「落ち込む?」

菊地「めちゃくちゃ落ち込みますよ」

 

西堀「落ち込んで、もうダメだと思っても次の仕事が来るわけじゃない。そこまでどう立て直すの?」

菊地「入る直前までずっと落ち込んでるんです、私。めちゃくちゃ長いんです。ワーッてなるけど、頑張らなきゃいけない!と思って、その繰り返しだったんですよね」

 

滝沢「そんなもんへっちゃらになれる薬みたいのとかあったらさ、何千万出しても買うよね」

菊地「いまだに私、結構落ち込みますもん」

西堀「今、1個ぐらいスベったって、まあーと思って次行くでしょう。毎回、毎回泣いてるわけじゃないじゃん、もう」

菊地「確かにそうですね」

西堀「それは出てくと変わってくるの?」

菊地「何回もそういう場に遭うと、周りの芸人さんに頼るっていうずるいやり方になるんだと思う(笑)」

西堀・滝沢「あー」

滝沢「それは一つの方法論だね。自分でオチつけようと思わずに」

菊地「あと、たぶん知ってくださっているから関係性でやってくれるじゃないですか、芸人さんが」

西堀「そこまでが結構ガッツが要る。知られるというか、パーソナルな部分をわかってもらうまでが大変だっていうこと」

菊地「だから、いまだに前室とかめっちゃ喋りかけに行きますもん。芸人さんとかに」

西堀「はあ」

菊地「松本さんとかに話しかけてる人いないんですよ、女性タレントさんで。だから、あえて話しかけに行って、お前と俺、そういう仲ちゃうやん、言われたんですけど、それでも、別にたぶんめちゃめちゃ好かれてもないから、もういいやと思って、隣とか座ったりします」

 

西堀「すごい社交的なイメージあったの、俺。でもさ、そうでもないよね?」

菊地「そうでもないかもしれないです」

西堀「北海道会行った時さ、みんなワーッと盛り上がってる時にボーッと突っ立ってる時あるよね?」

菊地「ははは(笑)そうですね」

西堀「どこにも混ざらずに立ってる時がある」

菊地「そうなんですよ。北海道会行った時は、結構アーティストさんとかモデルさんとかいるじゃないですか。だから、どうしよう、どうしようとなって、最終的に私、芸人さんの輪に1人で入ってましたもん」

西堀「でね、俺ね、その時ね、実名とか出さないけど、すごい好感があったのが、ああいう時ってさ、女性の人ってさ、やっぱり、考えてるわけじゃないけどさ、ちゃんとそういうとこに集まるわけ。なんて言うの?」

滝沢「わかる、わかる」

菊地「めっちゃわかりますそれ~!」

西堀「わかるでしょ? ちゃんとやっぱりさ、力のバロメーターってあるじゃない。そうすると、何となくね、そういう女性って鼻利くんだよね。でもね、その時、亜美ちゃんがね、全然しないわけ。ボーッと突っ立ってたりさ」

菊地「ははは(笑)」

西堀「むしろ輪に入れない、みたいの見て、あ、この人、俺が思ってるよりいい人なんだなと思った」

菊地「ほんとですか?(笑)」

西堀「したたかなイメージあったから」

菊地「遠山さんといましたよ、ずっと。グランジの」

西堀「そうそうそうそう(笑)でも、ああいう時の女の人のさ、すごくない?」

菊地「私も思いました。サッと察知するんですね」

西堀「もちろん偉い人いたよ。極楽の加藤さんとかさ、大泉洋さんとかいるじゃない。したらやっぱりさ、サッと行くよね」

菊地「ちゃんとご挨拶とかはしなきゃいけないと思うんですけど、行き方が凄いなって思った」

滝沢「へえ」

西堀「いや、すごい。あの女性の(笑)。思った?やっぱ」

菊地「私も、ほんとそれ凄いなと思いましたね」