オードリーのオールナイトニッポン 2014年6月21日
若「この間ね、すごい怖い思いして」
春「どうしたんだよ?」
若「『内ざわ』」
春「うん、『ざわつく夜』」
若「『ざわつく夜』で再現V撮ってて」
春「へい」
若「俺がね、『内ざわ』の再現Vは、俺、すごいイヤな役やることが多くて」
春「まぁま、そうだね」
若「すんごいネチネチネチネチ言う人っていう役をやってて」
春「まま、普段の若林さん」
若「まぁまぁ、普段の」
春「近い、原寸大の役ってことです」
若「近いからこそノル、みたいなね。台詞がね。だから、そういうふうにキャスティングされてると思うんだけど」
春「ははは(笑)そうだね」
若「そうそう。それで、部下を書類を丸めたので頭を叩きながら「こういうのは会社じゃなくて親に習うもんじゃねーのか?親が悪いんじゃねーのか?」って言うシーンがあったのよ。ね?」
春「うん」
若「したら、部下がバーン!て立ち上がって、俺のことを無言で睨みつけて、顔を近づけて睨むっていうシーンがあった。そこ撮ってたわけ」
春「うん」
若「したらさぁ、台本は「無言で睨みつける」って書いてんすよ」
春「うん」
若「俺が頭「親が悪いんじゃねーのか?」つったら、バーン!て立ち上がって、俺に、俺のおでこに自分のおでこをそのエキストラの役者ゴーン!とつけて「親がなんすか」ってアドリブで凄まれたんすよ。おいマジか!?と思って。ウソだろう!?と思って。これはたぶん台本が変わってんだと思って、自分のポケットの台本すぐ出して調べたら、「・・・」なんですよ。明らかに。「無言で睨みつける部下」で終わりなんですよ」
春「うん」
若「おかしいなと思って。それがテストだった。カメラテストだったから、まぁまぁまぁまぁ、よっぽど俺の叩き方が腹立ってノッちゃったのかなと思って、本番はやんないだろうと思った。したら、本番バーンと立って、顔ガーン!て近づけて「親がなんすか」つって。したら、これはもう全然、アドリブ言って売れようとしてんじゃねーかな今日、と思って。この子、若い子ね。この子売れようとしてる、と思って。したら、ディレクターも「あのさぁ、何て言ってんの?」って言ったのよ。「親がなんすか」って言ってまーす。ちょっとキレる役に採用された、ちょっととっぽい感じなのよ。「親がなんすか」って言いましたっていう感じなのよ」
春「うんうん」
若「あーん、あのぉ、うん、わかったー、みたいな感じだったの。だから、これは「何て言ってんの?」って言われたってことは、もうそれは要らないよってことで察するかなと思ったら、全然察さないのよ」
春「ほーほーほー」
若「スリーテイク目も「親がなんすかー」。もうおでこくっついてんだよ。俺、だんだん腹立ってきて、こっちも絶対おでこ外さないようにしようと思って、ホント、ガチで押し合いになってんの、おでこで」
春「フーッ(笑)」
若「もう、うーん!ていう状態になってんの、お互いが」
春「台本にない部分だよね、それは」
若「何この子売れようとしてんの、と思って。なんかそういう感じの場所でもないじゃん、と思って。台本どおりやって仕事してきましょうよ、言われたとおりって思ったっていう話を西堀と2人で飲んでてしたのね」
春「うんうん」
若「したら「お前、それは押し返しちゃダメだよ」つって」
春「ほー」
若「「俺たち芸人なんだから、やっぱり怖いってことで笑いにしてかなきゃダメだよ、現場で。「めっちゃ怖いわー」みたいなこと、カットかかった瞬間言えばいいじゃん。なんでお前ムキになっておでこで押し返すんだよ」っていう話になったのよ」
春「うんうん」
若「で、そっから、前、心理学者にガチでキレちゃったっていう話、何カ月か前にしたじゃない」
春「ああ、したね」
若「あの話も西堀にしてて、西堀が「あの話もそうだけど、受ければいいじゃない」つって。俺、総合格闘技結構見るんだけど、「若林が総合格闘技しか見ないの、なんかわかるわ」っていう話になったのよ」
春「ほー」
若「俺は小学校の時からボクシング好きで、流行ってて、テレビで見る程度だけど、ゴールデンでやってたし、ボクシング、K-1、総合格闘技って見てきて、プロレスっていうものを、別に意識してじゃないんだけど、全く見てこなかったのよ」
春「へー」
若「ホントに見たことなくて、なんかゴールデンで小川と橋本がやってて、しこたま後頭部を打ちつけられてたのだけ、チラッと覚えてる」
春「STOね」
若「ご飯食べながら見てた。あれ、どういうふうになったら勝ちかとかもあんまわかんないし、どういう……。意識せずに、プロレスはなんか見てこなかったの。無意識に」
春「はいはいはい」
若「西堀はプロレスしか見れないんだって。逆に総合格闘技見てるとなんか苦しくなって見れないんだって」
春「ああ、なるほどね」
若「そういうこともあんの?春日さん両方見る」
春「あたし両方見るけど」
若「そうですよね。だって、春日さん、中学2年の時、俺たちがラグビー部とかサッカー部とかでバスケやってる時、体育館の端で体操部のマットでさ、「エイシャー!エイシャー!エーーイシャー!」とかって、ずっと4人でプロレスやってて、ラグビー部とかの怖い奴らに「うるせーな!」とか言われてたもんね」
春「そうね」
若「あははは(笑)」
春「三沢と川田の再現とかやってたから」
若「はははは(笑)」
春「エーイシャー! ローリングエルボーとか、ウーーーン!(笑)」
若「そう。俺らがバスケットやってさ、中学生でさ、ラグビー部とかのグループなんだけど、サッカー部の。バスケやってる横で、体操部のマットでさ、4人組、いっつも同じ4人なの。「大仁田っ、大仁田っとか、エー!エイシャー!」とか、ずっとうるせーのよ」
春「やってた」
若「はははは(笑)その時全然仲よくなかったからね」
春「ま、そうだね」
若「仲よくないというか、クラスは一緒で、席が前の席、後ろの席ぐらいだから、春日がいつも「エイシャー!」とかやってるから、越中がどうのこうのとか」
春「ヒップアタックね」
若「「コッシー!」みたいなことやってるなぁっていうのだけ記憶に。俺は別に、何やってんだろう?と思ってたのよ、それを」
春「なるほど、なるほど。そうだね、知らなかったらね」
若「知らなかったから。で、西堀に「若林、プロレス見てみれば」。何の気なしに言われて、そういえば何で見てこなかったんだろうなと思って、俺、CS入ってるからさ、G+でよくプロレスやってるのは知ってて、あと、アメリカのプロレスも違う局でやってる。片っ端から録画して、観てみようと思って観たのよ。4時間ぐらいやってた小橋選手の引退までをドキュメンタリーで追う……」
春「ちょっといいな、それ貸してくんねーかな、そのDVD」
若「あ、そういう感じなの?」
春「小橋選手の引退試合を水Dと観に行こうって言っててさ、結局観に行けなかったからさ。もう引退したよね?随分前にね。そうよ。それ、ちょっといいな」
若「来週やる『たりないふたり』の漫才の構成の仕方が、打ち上げでみんなが「あれはプロレスだよね、プロレスになってたよね」みたいに言ってて、安島さんとかも観たことある。山ちゃんも好きみたいで、全然ついてけなくて、ちょうど西堀にも言われてて、小橋選手の引退のを録画して観たのよ」
(中略)
若「結局、受けの美学っていうのがあるっていうのを西堀君とかも言ってて」
春「うんうんうん」
若「それは言っちゃっていいの? 受けの美学があるっていうことは」
春「それはいいですよ」
若「あ、いいんだ。だから、俺思った。いろんな試合見てて、小橋選手のやつ。ユーチューブでもここんとこずっと観てんだけど、1回戦、2回戦の試合より、メインの人のほうが、ラリアットされた時の受けた側の人の飛び方が全然違うね」
春「すごいし、汗とかの飛び散り方とかさ。ね」
若「あれが受けてて、だから、お笑いで言うと、イジられている側の人がいかにイジられてるのが派手に見せるかっていうこととかが上手とかっていうことにつながるんだ」
春「そういうこと。だから、プロレスが受けでさ、言ったら総合格闘技はどうスカすかっていうスカシの芸なんじゃない?」
若「だから、俺が総合しか見ないのわかるって西堀君に言われたんだ」
春「あ、そうかも。スカシだからね」
若「はははは(笑)」
春「スカシの人だから」
若「スカシの人だもんな、俺」
春「うん」
若「だって、「マジで若林のことちょっとイジろうと思ったら、ホントに1つでも論点ずれてることあったら、そこ、やっぱり突いてくるもんな、お前って、トークライブの時。俺、お前ホント、ヒョードルみたいな絡み方するなって思う時あるもん、トークライブやってて」って言われて」
春「組み立てないといけないからね、若林さんはね」
若「はははは(笑)」
春「きっちりローから入って、みたいな。最後、フィニッシュブロー当てるために、全部きっちりね」
若「あ、受けてくれないから」
春「うん。ていうスカシの芸なんじゃない? 散らして、散らしてさ」
若「受けの芸がある。だから、エプロンて言うの?リングの角っこのところで急に落としたりして、すごい盛り上がりしたりするけど、やられる側としては、そこまでやる?ってこともあるわけ?あれは」
春「そこまで……ま、どうなんだろうね。あるんじゃない? でも、それを受けて立ち上がってくるっていうのが」
若「盛り上がるんだ」
春「盛り上がって、そこをよけられるっちゃよけられるじゃん。ラリアットとか」
若「あ、それ言っていいんだ!よけられるっちゃよけられるって」
春「そりゃよけられるでしょ。だってあれ」
若「あはは(笑)言っていいんだね。俺それドキドキしながら、今、初めてだから」
春「ただ、よけられないように持っていくというか、そんないきなり大技出さないじゃない。試合開始で」
若「見てると思ってる。それはわかってる」
春「疲れてくるからよけられないとか」
若「だから漫才の作り方と一緒っていうことなんだ」
春「うん」
若「だから、サトミツと、レーザーラモンさんの漫才で、いきなり初っぱなにカスカスダンスとトゥースとアパー全部やったから、アレもったいないわ最初にやるのって言ったの、そういうことね?」
春「そういうことよ」
若「奇しくも2人ともプロレスやる2人だけどね」
2人「はははは(笑)」
春「難しいね、やっぱりね。お笑いはお笑いで(笑)」
プロレス(2014年6月21日ANNエンディングトーク)
最近、ラジオで春日さんが若林さんによく突っ込むようになったのは、若林さんがプロレスを好きになったことが少なからず影響していると思う。この前のライブではTAIGAさんに対して遠慮がなくなったとか。受け身をとれる人と認識したのかな。観たかったな。