本に書く理由

 

オードリーのオールナイトニッポン 2017年5月6日

 

若「僕、本を出すんですけど、7月14日に。キューバの旅行の、行った時の話を書いてて、「なるほど」と思ったんすけど、なんで本に書いたかっていうと、決してネットとかにバレたくないっていう気持ちで本に書いてるんですよね」

春「ネットにバレたくない……?」

若「ネットを見るような人たちにバレたくないっていう気持ちで本に書いてるんですよね」

春「バレたくないって、何がバレたくないってこと?」

若「こんなことを考えていることを」

春「こんな……ハッハッハッハッ(笑)あー、はあはあはあ。なるほどね」

若「それは、媒体のチョイスですね。僕はダ・ヴィンチで連載で書いてあることは、リトルトゥースとかネットのヘビーユーザーの方にバレたくないからダ・ヴィンチの連載に書いているんですよね」

春「はあはあ、自ら形にしてるみたいな」

若「実際に目にするまでに距離がありますから。リトルトゥースの中にも見てくれてる方いると思うんですけど、その方は、僕なんかは本当にお得意様としてね(笑)、これからも一緒にやっていきたいなと思っているんですけども(笑)」

春「なんかね、線引きがよくわからないけれども、まあまあまあ、そうなんでしょうね」

若「だから、自分でここ何カ月間かキューバのことを思い出しながら書いてる時は、本にするっていう気持ちで書いてるんです。本を手にとって買って読んでくれた人にだけ届くから、本に書いてるんですよ」

春「うんうんうんうん」

若「でも、やっぱりこのお仕事ですから、いろんな方かかわっていただけるって、本当にありがたいですよ、それは。俺のエッセイのタイトルがね『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』なんですけど、こういうタイトルがネットに流れると思ってなかったんすよね」

春「ほうほうほう」

若「こういうタイトルをつけちゃうことが」

春「ほう」

若「写真も自分のパソコンに入ってたのをデータをうちの会社に送って、会社から出版社というか。俺は、葉巻を吸ってる写真、俺はもちろん、もちろんネットに落したくないんです。だって、もうこの国は、あんな写真載っけたら、ここぞとばかりに普段のストレスをそこで解消する人があふれるに決まってますから、何やってんだ若林、やってんな~になるに決まってるんです。それでストレスがちょっと解消される。まあ、それもいいでしょうというようなスタンスですけども、私もね。ただ、決してあの写真は、そういうネットに行くと思っていないんですよね、自分的には」

春「うんうんうん」

若「したらやっぱり、葉巻をごりごりに吸ってる写真がいきなりヤフートピックスに載ってて(笑)、おお~お~お~お~と思って。競争社会に疲れた若林がキューバへ、みたいな、もうそんな38歳はダメなんですよ(笑)」

春「はあ」

若「競争社会なんかに疲れてる38歳は、この国のネットなんかに落としちゃダメなんですよ。だから本に書くわけですよね、隠れて」

春「なるほどね」

若「隠れてというか、すごく多くの人の目につかないようにという意味で。やっぱりね、影響力はほんと、これだから半々。痛し痒しですけども、ただ、知ってくれてる方は多いから、山ちゃんから早速LINEが来ましたよ」

春「ほう」

若「私の葉巻を吸っているキューバでの写真が添付されてましてね。ネットニュースから取ったんでしょう。おい、やってんな~おい!っていうタイトルで」

春「いいね」

若「ははははは(笑)」

春「たぶんだから、いったら若林さんの写真がネットに投下された、みたいなところで、最初に取ったのが山里さんよ。バーシッつって。あまたいるネットの住民の中で、ウワーッつって(笑)。山里さんだったというところなんじゃない(笑)」

若「これは俺は恥ずかしいのかなあ。何なんだろうねぇ。そんな奴がダメなのもわかってんの。わかってるからこそ書くんだけど」

春「まあまあ、そうだね。写真だけ見たらやっぱりさ」

若「お前も恥ずかしいだろ?『マッチョでトゥース』の連載のコラムの全部の文章がヤフートピックスに載ったら恥ずかしい?やっぱり」

春「ヒヒヒヒ(笑)」

若「そんなことない?」

春「それは恥ずかしいよね」

若「やっぱそういう気持ちはあるでしょ?多少」

春「ハハハハハ(笑)」

若「春日は別にそんな、いろんな隠してる側面とかないだろうから。タイプ的にはね」

春「『マッチョでトゥース』で言うと、連載の質的にさ、トレーニングの方法とかさ。己の思想とか別に載ってないから(笑)。こう考えてるとかは載ってないから」

若「そうそう。俺が、本はいいけど、SNS系にそれが流れてくのは恥ずかしいっていう気持ちはなんかわかるでしょ?」

春「それはまあまあわかります(笑)」

若「ははは(笑)俺、だから、旅行記のフリを、紀行文みたいな感じのフリをずっとしてたかったの。キューバに行ってすごい楽しかったから、友達がいないから、しゃべる相手もいないから本に書きました。このスタンスでいこうと思ってたの。テレビの告知とか、ネットの告知は。だけど、ダ・ヴィンチニュース、すごかったね。「ネオンに疲れた若林がキューバへ」。ははははは、ははははははは(笑)38年、ネオンなんかに疲れてる奴はダメなんだってことはわかってんの。でも疲れちゃうの俺は」

春「(笑)ものっすごい、なんかもう意味ができちゃうね(笑)」

若「意味が出ちゃう」

春「ハハハハ(笑)紀行文なのに」

若「でも、今この自分をディフェンスする、そういうの大好きだから、そんなところでストレス解消することが、みんなね。それはバレたくない。バレたくないっていうスタンスをとっている人。そんな、投下しちゃうようなものよ、みんなのおもちゃを(笑)」

春「まあ、そうだね(笑)」

若「ネオンに疲れた38歳なんて絶対ダメなのわかる。そんだけヤバいと思ってんだけど、そうなっちゃってることがね。だから俺は隠れて書いてるわけ」

春「うんうん」

若「そこで、やっぱ山里というね(笑)ハイエナが(笑)、赤いメガネをしたハイエナが全力疾走で俺の葉巻の写真に群がって噛みちぎってるわけですよ(笑)」

春「こんなにも身近にいたんだと」

若「身近にいたんだ。まあま、だから、そこで知ってくれてる方がいるから、嬉しいっていう」

春「告知みたいにもちろんなるしね」

 

若「春日さんに「生意気か」って言われるかもしれないですけども、毎日1杯だけカンパリオレンジのみに行くカフェがあるんですけど」

春「ウフッ(笑)生意気か! 生意気っていうかなんか、生意気ではないかもしんない。ちょっとダサいよね」

若「はっはっはっはっ(笑)」

春「それこそウィスキーとかビールとかだったら。カンパリオレンジ、可愛いね」

若「今の発言もそうですよ。ウィスキー、カッコイイ、カンパリオレンジ、ダサい、そんな言葉に対する違和感を本にしたためているわけですよね、俺は」

春「ハハハハ(笑)」

若「そういう気持ちは持ってるっていうことを知られたくないんす。本を買う人以外には(笑)」

春「なるほどね」

若「ははは(笑)」

 

若「この間、収録があったんですよね。『潜在能力テスト』のリハをやってたら、ドキッとしたね。宮司アナがね、「若林さんキューバへ行かれたんですね?」。ドキッ! 俺がネオンに疲れてることがバレたくないのよ。ふははははは(笑)」

春「まあ、そうだな」

若「そこはチョイスしないだろうと思ってね。でも、やっぱお笑いナタリーはさすがだね」

春「あ、そう」

若「その部分は一切書いてないね。「オールナイトのトークでも好評だったキューバの話だけに楽しみだ」みたいな文章になってて。ははははは(笑)」

春「それぐらいのライトな感じがいいよね」

若「そうそう。たぶん気づいてくれてんのかな、ナタリーの記者の方はね。「競争社会に疑問を感じた若林は」みたいな文章になっちゃっているのよ片や(笑)。恥ずかしいよね、もうアラフォーなんだから、さすがに腑に落ちてなきゃいけない部分だってわかりつつなんだけども」

春「そうね。そういう人なんだと思って接せられてもね」

若「これはまずいですよね。恥ずかしい、恥ずかしかったなあと思って(笑)。あの写真は恥ずかしいなあ(笑)」

春「まあまあ、しょうがないね。本が出ればね」

若「知ってくれる人がいて、そんなに俺のことを気にする人もいないでしょうから、まあま、いいんですけどもね。本が出るという話がありましてね、こういう告知の仕方なんですけど、俺のスタイルは。ははははは(笑)ヤダ、ヤダなんて言いながらもね、しっかり本のことは言うというスタンスですけどもね」