金曜の深夜、カスミン③

 

朝井リョウ加藤千恵オールナイトニッポン0(ZERO) 2015年10月23日

 

加藤「(メール)若林さんの一番好きなところはどこですか」

春日「いや(笑)ちょっと待ってくださいよ」

加藤「私たちたまに若林さんと飲みに行かせていただくことあって、若林さんて、さっき朝井君も言ったけど、確かに熱い方なんです。結構」

春日「そんな話になるんですか?」

朝井「私たちと話してる時は、お笑い芸人さんたちの飲み会じゃないからかもしれないですけど、アッチィなっていう話になるときはあるんですよ」

加藤「感情として振れ幅があるのかなと思っていて。で、たぶん若林さんて春日さんに対して愛憎入り交じるものがあると思うんですよ。若林さんから春日さんは」

朝井「清濁合わせ飲む、みたいな存在というか」

加藤「そうそうそう。だから、春日さんのこと、物すごく大好きだろうし」

朝井「こんな勝手に(笑)」

加藤「わかんない、想像だけど、嫌いなところがあったりとかもするのかなって思うんですけど」

春日「ふーん、へ~」

加藤「ないのかな?」

朝井「私たちと飲んでる時に春日さんの話になる時もありますし、ラジオで、若林さんが春日さんのことを、お前こういう奴だなとか言う時っていっぱいあるじゃないですか」

春日「はいはい」

朝井「でも、春日さんから若林さんの話を聞いたことってあんまりないなぁと思って」

春日「あぁ、そうですね」

朝井「ちょっと聞いてみたいですね」

加藤「なので、若林さんの一番好きなところはどこですか?」

春日「『お笑いポポロ』じゃないんだから」

朝・加(笑)

朝井「虎のかぶりものを被っていただいて」

春日「お互いの好きなところ。よくされたよ(笑)。おじさんがおじさんの好きなところを言うっていうね(笑)」

 

加藤「まず、若林さんのこと好きですか?」

朝井「これ恥ずかしいと思う」

加藤「いやいや、でも、普通に聞きたいな」

春日「何をもって好きか嫌いかってあるじゃないですか」

朝井「あ、説明を始めた。好きか嫌いかという答えは出さないようにしてますけど、まず、じゃあ答えてください」

春日「好きです」

朝・加「ははははははは(笑)」(パチパチパチ拍手)

春日「やめなさいよ」

朝井「嬉しい!なんか」

加藤「なんか嬉しいね」

朝井「凄い瞬間に立ち会えた」

春日「やめなさいよ。ハハハハハ(笑)」

加藤「なんか嬉しいね、これ」

朝井「楽しい(笑)」

加藤「好きですって」

春日「それはね、本気で嫌いだったら一緒にお仕事もできないでしょう?」

加藤「あ、これは」

朝井「あ、漫才みたい。漫才の最後に」

加藤「オチに」

春日「本気でだったら」

朝井「今のいいこと聞きましたね」

加藤「よかったぁ」

朝井「若林さんのことは好きです」

加藤「その上で、一番好きなところ(笑)」

春日「(笑)笑っちゃってるじゃない」

朝井「フラットに聞いてみたい。リスナーも聞いてみたい」

春日「何だろうなぁ。やっぱいろんなことに敏感なところじゃないですか。私は気づかない男だから」

朝井「若林さんは確かに西加奈子さんが「世界オンチ」と名づけましたけれども、あらゆることがなぜか初体験になってしまう」

加藤「童貞マインドが(笑)」

朝井「そこは春日さんからするとキラキラしてるということですね?」

春日「いろんなものに気づいて、答えが出るまでグーッと考えるじゃないですか。真逆なんです。そういうところはね」

朝井「考えてる若林さんを見て、春日さんは「考えてんな」って思うんですか?」

加藤「(笑)確かに。どう思うんですか?」

春日「そんな考えてるところに立ち会わないですけどね」

 

朝井「僕ね、オードリーさんのラジオの中でまた怖かったなっていう話が、泣いてる人を見てどう思うかっていう話を1年から半年ぐらい前のたぶんオープニングトークでされてたんですけど、飲み会の中で泣き始める人がいて、注目を集めたがってるのかわからないけど、泣き始める人がいて、その人についての話をたしかしてたと思うんですね。その時に、泣いてる人のことを見て、お前はどう思うの?みたいなことを若林さんが聞いた時に春日さんが「泣いてんな、やってんなって思う」って答えたのがすげぇ怖かったんですよ」

加藤「あぁ、怖いね、その答えは怖い」

朝井「そうそうそう。すげぇ怖いなと思って。やってんなって思うって」

春日「怖いねぇ。やってんな、まで言ってました?私」

 

朝井「若林さんの単独ライブとか最近ありましたよね。若林さん一人語りでワーッと、それこそ思考を全部ワーッと表に出すみたいなことを観に行った時にも、一人でやってんなとは思ってはいないということですね?」

加藤「ああいうのってどういう感情なんですか?嫉妬とかはあるんですか?凄く面白くて、ウケてたりとかもあるわけじゃないですか。そういうのって自分もやりたいなとかになるのか、やってんなになるのか(笑)」

朝井「そうそう。どっちなんだろうな?やってんな、なのかなと思ってる?」

春日「やってんなっていうか、まぁまぁまぁ、自分がやりたいなとは思わないですけどね。可能、不可能の話ですから、そこは。ハハハハ(笑)」

加藤「不可能なんですね」

春日「私も“春日の夏 日本の夏”という、私が4曲ぐらい歌を歌うっていう」

朝・加「はははは(笑)」

朝井「ディナーショーですよね」

春日「そうですよ。歌を歌って登場して、なんかやって歌歌ってみたいな、全く全然違うものですから、ああいうのをやってみたいなとは思わないですけど。できる、できないの話ですからね」

 

朝井「リスナーからの質問でもあったと思うんですけど、春日さんが10年後、芸能界でどういう立ち位置にいたいですか?みたいな質問があったんですよ。若林さんは、今、MCをたくさんやられてたりとかする中で、若林さんは何となくそうなのかなぁみたいなのがあるじゃないですか。MCをやられてたりとか、漫才も舞台に出てやられてという感じでいくのかなと思うんだけど、春日さんてホントに想像つかない」

加藤「あぁ、確かに。例えば、ボディビルもずっと10年後とかもやられてるのかとか」

朝井「そうそうそうそう。全然想像つかない。そういう話って若林さんとはされたりとかするんですか」

春日「ラジオですることはありますけどね。楽屋ではすることはないですね」

朝井「へぇ、やっぱりそうなんだ」

加藤「普通にファンの質問だよね、これ」

春日「誰も聴いてないところで2人でするってことはないですけども、10年後、46とか7とかでしょう。ムキムキにはなっていたいですけどね。ゴツゴツの」

加藤「そこはあるんですね、イメージ(笑)」

春日「そこはありますね」

朝井「(笑)怖い人ですよね。人として形が怖い人ですね」

春日「怖い人。でも、仕事でどうなってるか、わから……。何かやってはいたいですよね。何かやってはいたいっていうか、とにかくとんでもない受け身の男なんです、私は」

朝井「あ、なんか、今、いいですね。深い話を今聞いてるような感じが」

加藤「うん、聞きたい。じゃ、自分でこういうお仕事やりたいとか、あんまりないんですか」

春日「あんまないっすね」

朝井「もう一回俳優としてシーサイド、仲井戸健的なことをもう一回というのは特にないんですか?」

加藤「(笑)キスシーンとかもね」

春日「それはね、よくないですよ。そのイジり方は」

朝井「え!イジってないじゃないですか」

春日「このタイミングで仲井戸健はね」

朝井「全然違います」

春日「いや、100%。大体の話が、呼んでる時点でイジってんだから!この番組に呼んでる時点でイジってる。トークを学ぶ、みたいな」

朝井「打ち上げでキャストの方々がバンドをされてたんですよね?」

春日「いやいや、イジってるじゃない」

朝井「いや、違います。聞いた話を今私は」

春日「(笑)やりましたけど」

加藤「でも、確かにやりたいお仕事で演技だったりとか」

春日「演技は別にやりたくないです。やりたくないっていうほどでもないけど、そんなやりたいということはないです。何かをやってくれって言われたら、長いスパンであれ、やる。やるっていうことですよ」

朝井「1年後のこの大会に出てくれとかでも、やるんですね」

春日「やるんです、それは」

朝井「凄いね」

加藤「やっぱ、でも、心ないのかも」

朝井「うん、そう。だから、やっぱそうだと思います。結果的に。機微が」

春日「死ぬこと以外は全部」

朝・加「はははは(笑)」

春日「死ぬのはさすがにNG出しますけど」

加藤「死はNGなんですね?(笑)」

朝井「マネージャーさんでたぶん止まってるから、止めていただいているのかな」

加藤「マネージャーさんもさすがにオッケーしない(笑)」

春日「いや、でもマネージャーもわからないですよ。この間恐ろしい話聞きましてね。世界番付の部族に行かせてもらってるスタッフさんから、まぁまぁ、毎回ちょっと危険なことをやるんですけど、「すいません、いつも」みたいな。「いや、全然大丈夫ですよ」って言って。「いやいや、やっぱり心配、怪我とかね。マネージャーさんにもそれを言ったんですよ。こういうのがありまして、大丈夫ですか?って言ったら、「いや大丈夫。骨の1本2本持ってっちゃってください」って言われたんだけど、どういった感じでマネージャーさんと打ち合わせというか、してるんですか?」「聞いたことない、そんな話」つって」

加藤「持ってっちゃってくださいって(笑)」

朝井「持ってっちゃってくださいって凄いですね」

春日「私の知らないところで(笑)」

加藤「人の骨をそんなふうに」

春日「全然大丈夫です、骨折、全然大丈夫です、みたいな(笑)」

朝井「折れたほうが面白いぐらいに」

春日「おいしいと思ってるんです、たぶん」

朝井「折れたほうが面白いぐらいに思ってますよね」

春日「10年後ぐらいになってくると、「死ぬのも、あ、面白いんじゃないですか(笑)。いっちゃってください」とか言ってる可能性があるんですよ。知らないところで」

 

朝井「危機的状況なのかなって、実は第2弾のDVDを観た時も思ったんですけど、お餅食べて予想どおりのものがきたという話をした時に、春日さんが「予想どおりのものがくるっていうのがいいんですよ」と言ってたんですけど、予想どおりのものがくることが大切だというのは、凄く親からひどい虐待を受けた子どもの精神状態なんですって」

加藤「あぁ、普通のものが幸せっていうのがね」

朝井「寝れる時間に寝られるとか、ご飯を食べる時間に食べられるとか、そういう状態にまずもっていってあげるのがケアの一歩目らしいんです。だから、春日さんにとってボディビルとして体を鍛えるというのはそれぐらいきつかったんだなというのが、ほんとに、そんなにやりたくないのかなって、聴きながら思うぐらい(笑)」

加藤「確かに春日さんの危機的状況って、頭で考えたんじゃなくて体が先に言うのかもね。体が先にSOSを」

朝井「ご本人は言わないから」

加藤「ご本人は、そう。中身は普通じゃないですか、ずっと起伏がないまんまだから」

春日「慣れちゃうんです。その状況に」

朝井「凄いですよね」

春日「泥水の中でも気持ちよく泳げるんですよ。慣れちゃって」

朝井「住めば都状態」

春日「ええ。麻痺、わかんなくなってきちゃう」

加藤「でもそうですね。むつみ荘に住み続けるとかも」

春日「だから、体の反応というのは、我々のラジオでよく話しますけど、マエケンさんにね」

朝・加「ふふふふ(笑)」

春日「朝まで6時間7時間説教されて、次の日朝起きたら蕁麻疹ができたっていう」

朝井「はははは(笑)」

加藤「体に出ちゃうんですね?」

春日「体に出る」

加藤「心じゃなくて」

春日「その時はわかってない。あ~なんか長かったな。今日は長かったな。早く寝よう!と思って」

3人(笑)

春日「それぐらいなんですけど、体が。とかはちょこちょこありますね」

朝井「対ヒトだとあんまり反応が出ないとおっしゃられたのに、マエケンさんだと、対ヒトであっても蕁麻疹が出たという」

加藤「マエケンさんは対自然のような反応が(笑)」

春日「芸人というよりも人としてだめだ、みたいなね、ずうっと言われたんでね」

朝井「いい言葉が聞けましたね。幾つか金言が聞けてますよ」