佐久間宣行のNOBROCK TV 2021年8月28日配信
1994年~2009年
オークラ(20):岡山天音
設楽統(20):松坂桃李
角田晃広(20):仲野太賀
小木博明(22):井口理
佐久間信行(18):賀来賢人
ビビる大木:ハナコ 岡部大
オークラさんから見た“東京芸人の青春時代”
設楽さん役の松坂桃李さんは、“狂気を演じられる”ことと、設楽さんの間を崩す感じが出せる。(『あの頃。』を演じているのを観て?)
1995年、オークラさんが“細雪”というコンビで何かのライブで優勝した時、ダウンタウンの『ごっつええ感じ』を観ながらコントを考えていた頃、上手くやれている自信があった自分に、お笑いファンの女の子が「最近バナナマンていう天才が出てきたよ」言ってきたことから、バナナマンを意識するようになる。
初めてバナナマンを生で見たのは、自分がやっているライブに、日村さんが見学に来た。リハ中だから客席に誰もいないのに、壁際でポケットに手を入れながら、片足を壁につけながら格好をつけて立っていた。
日村さん役の染谷将太さんは、『3月のライオン』のイメージから。
この当時、お笑いファンの女の子と豊本さんと飲みに行った。女の子が「長井秀和さんは天才だ、バナナマンはフェイク」と言っていたので、バナナマンとまだ会ったこともないのに「バナナマンのほうが天才だ」と大喧嘩した。豊本さんが、まあ、まあと仲裁役に。
このドラマの矢作さんは、悟りを開いた人みたいに、とんがっているみんなをまるめてくれるので、大事なキーマンとなるが、出会いは2年後ぐらい。
設楽さん役に高橋一生さんという案が来るが、オークラさんの中の年齢制限に引っかかる。菅田将暉さんは、違う配役にしているし、設楽さん役にすると、オークラさんの中ではありきたりになってしまう。
バナナマンより先にザキヤマさんと仲よくなる。この頃のザキヤマさんは人見知りで斜に構えていた。斜に構えてた同士で仲よくなった。
ザキヤマさん役は間宮祥太朗さん。間宮さんは、ザキヤマさんの適当さも演じられそう。
設楽さんに成田さんの案が出るが、成田さんは、もう一人の主役級の人に当てている。
1996年、バカリズムさんほか、いろいろな人に出会う。
ボキャブラブームが起きて、ネタを頑張っていた人たちがちょっとだけ低迷する。
10月、猿岩石がヒッチハイクから帰ってくる。
有吉さん役は菅田将暉さん。
中村倫也さんはオークラさんの中の年齢制限で入れなかった。
スープレックス時代の劇団ひとりと会う。豊本さんと3人で飲みに行った時に、“わかる奴にわかればいい”という考え方のオークラさんと、“ちゃんとウケたほうがいい”という劇団ひとりさんで喧嘩になった。ピンになってからは、“女子ウケ”を言っていた人間とは思えないような面白いネタになるが、その手前が1996年。ひとりさん役は新田真剣佑さん。
1996年、ボキャブラブームの頃、ザキヤマさんは千歳烏山に住んでいた。千歳烏山軍団(有田さん、X-GUNさがねさん、アンジャッシュ渡部さん)にイジられまくって、ザキヤマさんがへこたれていた。
ラーメンズとも出逢う。
有田さんがいろいろなアドリブコントをやるDVDがある。最初は、マエサワさんが2時間くらいに編集したのを、有田さんが設楽さんとオークラさんを呼んで、プレビューを観ようと。最終的には4時間半あった。
オークラさんにとっては千歳烏山軍団は怖い集団なので、おっかない人たちでつくってほしい。
1997年、人力舎に入る。
アンダンチャブルと細雪がライブをやっている時に、アンダンチャブルについてきた当時の人力舎の校長が、細雪を見て「人力舎に入りなさい」と言ってきた。
渡部さんはめちゃくちゃピリピリしていたが、オークラさんの中で一番ピリピリしていたのが、もう一人のこのドラマの主軸、飯塚さん。オークラさんが嫌いだった頃の飯塚さん。行った瞬間に「おめぇなんて興味ないからさ」と喧嘩を売ってきた飯塚さん。めちゃくちゃ怖かったが、オークラさんも、同い年だったので「ぁあ~?」みたいな感じだった。
飯塚さん役は成田凌さん。設楽(松坂桃李)、飯塚(成田凌)の話。
角田さんは、プラスドライバーというトリオで、プロデューサーハウスあ・うんという事務所にいた。コントがわかりやすくてウケていたので、ああいう形でウケているのはあんまよくないよねという目線が働いてダサいとよく言われていた。
角田さん役は仲野太賀さん。
豊本さんは思いつかなかった。清水尋也さん?
演じてほしいシーン①
1996年に、シティボーイズのライブで最高傑作だと思っている「丈夫な足場」というライブを観てから、シティボーイズのような、お芝居をベースとしたコントがやりたいという夢があったが、自分の演技力じゃできないと思った時に、バナナマンとだったらできるんじゃないかとずっと思っていた。
1997年、人力舎に入る。「バカ爆走!」というライブにバナナマンが出た。その時のネタが「怖い話」。設楽さんが怖い話を言うが、あまり怖くない。「怖くねぇよ!」と日村さんが突っ込むだけのネタ。今見てもすごくよくできたネタで、お芝居で見せている。設楽さんが怖い話をするのに、話すのが下手くそというだけ。それを観ながら「すげぇな、この域までいっているんだ、バナナマンは」と。佐久間さんもそのネタは衝撃だった。めちゃくちゃ面白い、と。
1996年にボキャブラブームがあって、ボキャブラに出ていない人はお客さんから興味を持たれていなかった。バナナマンが「バカ爆走!」でそのネタをやった時に、オークラさんは袖から見ていて衝撃を受けたが、お客さんの反応は全然。一番前にいた女の子がペットボトルを飲みながら、ステージにペットボトルを置いたりして隣の人とお喋りをしている。
その日からバナナマンは「バカ爆走!」に出ないと決めた。オークラさんは、その日にバナナマンに「一緒にやりましょうよ」「僕と一緒にやったら、もっといろいろできますよ」と。出会いのシーンなので、そこはぜひやりたい。
バナナマンにとっては屈辱的な事件が起きた直後にオークラさん(岡山天音)が走っていって、「設楽さん、俺とライブやりましょうよ」と。めちゃくちゃいいシーン。
「バナナマン、一緒にやってくださいよ」と言ってやったのが、バナナマンと僕と長井秀和さんと女優1人と一緒にやった「ピンク・マニュアルズ」というユニット。その時にオークラさんがつくったチラシ
左からオークラさん、設楽さん、長井さん、日村さん、ラブタン
演じてほしいワンシーン②
「一緒にやってください」と言った2カ月後、オークラさんの相方がいなくなってしまう。下北沢の設楽さんの家で、落ち込んでいるオークラさんに設楽さんが「だったら俺たちのこと手伝えよ」「はい」。そこで初めてバナナマンのチームに入る。
おぎやはぎとの出会い
おぎやはぎは、オークラさんが人力舎に入って、ある時、相方がいなくなった時に、「バカ爆走!」というライブのほかに、「バカ爆走inシアターD」という、当時、アルファルファなどが出ていたライブで、好きなコーナーをやっていいと言われ、自分のコント企画を毎月やるようになる。その時にシアターDに出始めたのがおぎやはぎ。まだフリーで各地を回っていた。
「オークラさんの好きな企画をやっていいですよ」と言ったのは、当時のアンタッチャブルのマネージャーが「バカ爆走!」を仕切っていた人で、その人がおぎやはぎを人力舎にスカウトした。そこで初めておぎやはぎと出逢う。「面白いじゃん、オークラ」と上からほめる感じで、「なんて偉そうなやつなんだ」というのが最初のイメージ。
尖った人間たちを優しい気持ちで包み込む矢作さん役は、「HiGH&LOW」の達磨一家の時の林遣都さん。(ああ見えて狂気な顔をしている時がある)
小木さんは思いつかなかった。(後にKing Gnu井口理さんに決まる)
佐久間さんと出逢うのは、2004年か2005年。
佐久間「24の時の俺は結構カッコイイ。今より20キロ痩せていた」
オークラ「たしかにイケメン。だから俺はすごい嫌いだった」笑
佐久間さんが登場するのは第2部。
佐久間さん役は、賀来賢人さん。(本人の希望 笑)
飯塚さんは、バナナマン、おぎやはぎ、ラーメンズがライブシーンで活躍しはじめ、ザキヤマがテレビシーンで活躍するあたりから苦悩の時期に入り、豊本さんに対して悩み始める。
主題歌は星野源さんにお願いする。
星野さんは2006年に登場。
ビビる大木さんは、ハナコ岡部さん。
飯塚さん役の成田さんと角田さん役の太賀さんが居酒屋でずっと喋っている感じはドラマが生まれそう。
第1部、バナナマンまでの出会い。
第5部作で東京03がキングオブコントを獲ったところ。オークラさんが泣きながらコーヒーをこぼしたところ。
このキャストは無理だとしても、企画書を書く。
妄想芸人キャスティングは、これにて決定。
オードリーのオールナイトニッポンでも、初期、キャスティング王というコーナーがあって、毎回楽しみにしていた。最後のほうは語感のよさから「ピーター」が多用されていた。
オークラさんは脚本も書くので、主役の設楽さんに狂気性を表現できるとして桃李くんがキャスティングされたのがまず嬉しかったけど、設楽さんのSな感じが出るかな?と。でも、岡田将生さんと一緒にいる時の桃李くんを思い浮かべると、それは杞憂だなとすぐに思った。
鈴木亮平さんは、これからプロフィールに『孤狼の血 level2』は必ず載るだろうなと思わされる。
また、オークラさんの中の“ありきたり”というのも何となくわかる気がした。“きれい過ぎる”という理由で入れなかった俳優さんもいたが、それもわかる気がした。
佐久間さんは、客観的に自分がイケメンであることを認めていて、それによって芸人さんに信頼されていない感じをわかっていたようだけれど、コンプレックスだったりしたのかな。その頃はオークラさんに対してどう思っていたのだろう。
妄想キャスティングは楽しい。