オードリーのオールナイトニッポン 2015年5月2日
若林:最近、ふと思うんだけど、自分が中学生とか高校生の時って、親父って家にいた?
春日:休みの日?
若林:ずっと。
春日:ずっと?
若林:別に普通に。家で飯食ってた?親父。
春日:まあ、飯食ってたり。週の半分ぐらいじゃない?夕飯を一緒に食うみたいな感じ。
若林:半分は飲んで帰ってきたんだ。
春日:そうだね。大体、私が居間で起きているわけです。ほかの家族は自分の部屋とか、寝たりとかしてて、テレビ、深夜放送とか観てるじゃない。深夜放送ってほど遅くない。遅くても11時とか12時に帰ってきて。父親が。
若林:飲んで帰ってきてるってこと?
春日:そんなに酔っぱらってる感じじゃない。普通に帰ってきて、一人でウイスキーを、風呂入って、パジャマに着替えて、飲んで出ていく。そのたびに私は「寝ろや!」と思ってたのよ(笑)。
若林:テレビ観たいから?
春日:テレビ観たいし、思春期だから、観たい番組とかあるじゃない。
若林:深夜のね?
春日:深夜のね。一緒に観たくなかったりするじゃない。
若林:笑えないからね。
春日:そうそうそう。
若林:竹中直人で思いっきり笑いたいから?
春日:『(竹中直人の)恋のバカンス』で笑いたいじゃない。「ナン(の)男」で。
若林:ハハハハハハハハハハハハハハ
春日:アッアッアッタイッタイッタイッ(?)っていう、10分ぐらいずっと踊ってるやつ。引きで。まあまあ、それを観たいからさ。
それもあるし、帰ってきて、何で一杯を飲んでから寝るんだ?と。帰ってきて、風呂入って、なんで寝ない? なんでそこで一回挟むんだ?って思ってたのよ。ずっと。
若林:アッハッハッハッハッハッハッ
春日:ちょっとつまみ食いながらさ。あしたも早いのにさ。
若林:いや、でも、そんな春日が今やハイボールよ。
春日:いや、そうなのよ! だから「わかるなぁ」と思って。
若林:いやぁ、でもさ、俺ら当時中学生、高校生でさ、親父が家にいるなんてちょっと面倒くさいよね?やっぱり。
春日:まあ、そうだね。
若林:でも、子どもが中学生、高校生で、それこそ死ぬ気で働いて、(子どもが)「早く寝ろや!」とか思ってたとしたら、引っぱたいてやりたいけどな。
春日:ほんとだよね。
若林:そういう時代じゃないとか関係ないよね。
春日:うん。
若林:本当に「誰のおかげで飯食えてると思ってるんだ!って(笑)。
春日:本当に。まさにそうよ。それ以外の何者でもないからね。その時分に生かされて(生かせて)もらってるっていうのはさ。
若林:まあ、なあ。
春日:与えてもらってるからね。
若林:まあなあ。わかんないもんだよな。
春日:そう、わかんないよなあ。
若林:俺の親父、その当時、何とも思ってなかったけど、0回だと思う。中高合わせて一緒に月-金で飯食ったことあるのは。
春日:それなんなの?遅いの?飲んで絶対帰ってくるの?
若林:絶対飲んで帰ってくるし、帰ってこないこともあったし。
春日:へえ~。
若林:今、変だったなって思うね。
春日:ほえ~。
若林:食ったことないわ。親父が当時四十幾つだから。最近、親父に会うと、その話、よく聞いちゃうんだよね。
春日:何してた?当時。
若林:会社の人と毎日同じメンバーで飲んでたわけじゃないでしょ? 誰と飲んでたの?とか、聞いちゃう。
春日:ああ。で、何だって言うの?それは。
若林:得意先の人とかなんかって。帰ろうと思ったことは一回もなかったんだと思って。「帰ろうと思わなかったなあ」みたいな。
春日:それは仕事のつき合いとかじゃなくてっていうことだ。好きなわけだ。
若林:好きなんだよな、うちの親父って。
だって、うちの親父って、俺が小学校の時、草野球チームつくって、草野球の試合の後、チーム全員を俺の家ね、築地の、に呼んで宴会みたいのしてたもん。
春日:はあ、そういうタイプだ!
若林:ユニフォームのまま。
春日:は~。
若林:ビニールシートみたいの、居間にひいて。でさ、大人って声でけぇなって思ってたもん。子ども心に。
春日:はあ、じゃ、若林さんと正反対なんだね。
若林:正反対だわ。うちの親父、一人っ子だから、そういうの、一人っ子の人って好きじゃない? そういうみんなで集まったりするの。
春日:そうなのかな。
若林:まあま、俺の印象かもしんないけど。正反対、正反対。
春日:指揮をとって、みんなでわいわい騒ぐっていうのが好きだったんだね、そうなってくると。
若林:そうそうそう。回してたもん。うちの親父が草野球のメンバーを。居間で。
春日:そうだろうね。主催するんだったらね。てめぇんちに呼ぶんだったら、それはなるよね。
回すよ。は~、あ、そう。じゃあ、いいじゃない。お仕事のつき合いでイヤイヤ行ってるっていうじゃないんだったらさ。
若林:うちの親父、結構そういうの積極的で、バンドも大学の時結成してて。
春日:あ、そうだ!
若林:“バージニア・マウンテン”ていうバンドを結成してて。
春日:(笑)それ、何?
若林:“誰も登ったことのない山”っていう意味でしょうね、青銅さん、たぶんそうですよね? バージンてことだから。
春日:そういう山の名前、山があるわけじゃなくて?
若林:俺聞いてないけど。親父に聞けないじゃん、そんなの。イジってる感じになっちゃうし。
春日:なるほどね。俺たちは……。
若林:処女の山みたいな意味なんじゃないかなあ。
春日:なるほどね。
若林:白黒の山をバックにして4人のバンドの写真があったもんな、家にな。“バージニアマウンテン”の。
春日:4人のあの。
若林:うん。
春日:誰も登ったことない山登って、知らない音楽やって、新しいね。
若林:まあまあまあ、ちょっとイジりすぎ。
春日:(笑)
若林:もうちょい後ろ下がってもらえる?
春日:グイグイ行かせてもらいたいよ、それは。
若林:再結成したんすよ、バージニア・マウンテンがこのたび。このたびつっても、俺らが単独やった頃だから、2年前か。に再結成したんですよ。おじさんバンドを。
春日:はいはいはいはい。
若林:スタジオで練習し始めたんですけど、半年ぐらいたってから、レッスンでうちの親父が厳しすぎるってことで解散しちゃったんだけど。
春日:いやいやいや、もうやめてよ(笑)。
若林:「そんなマジじゃないんだ」ってなっちゃって。メンバーが。
春日:それは、でも、そうだよ。もうおじさんなんだし。どのぐらい言ったの、それ。なかなかおじさん同士で再結成して、方向性の違いで分かれようってことはなかなかないよ。
若林:うちの親父も68なんだけど、バンドの練習中にスタジオで、丸めた楽譜でメンバーの頭叩いちゃったらしいのよ(笑)。
春日:(笑)
若林:間違った人の(笑)。
春日:いやいや、もうやめようよ。68のおじさんが68のおじさんの頭叩くわけでしょう?
若林:そう(笑)。
春日:やめようよ、もうそういうんじゃないじゃない。楽しくやれりゃいいじゃないか。
若林:2人の年齢を合わせると136歳(笑)。杉の木だったら立派な木になってますよね。
春日:そうですよ。御神木だよ。残念だね、それはね。解散しちゃって。
若林:だから、本当に飲むの好きだったんだなと思って。俺、もう、この間、正月グアム行ってから、ビール何杯飲んでも、そんなに次の日だるいとかなかったんだけど、結構ずっとだるくて、あんま飲むのやめようと思ったのよ。俺、もともと強くないけど。やっぱ20代の頃とどう?お酒の量とか変わんない?あんまり。やっぱ減ったよね? でも、俺ら35、6でしょう?言っても。親父に聞いたら、いや、全然イケたねつって。焼き肉もさ、カルビ、カルビの連続っていう気持ちじゃなくない? ねえ?
春日:うん。じゃないね。
若林:だよね?
春日:もちろんです。
若林:牛タンいって、ちょっとロースでいいわ、みたいな。
春日:赤身がいいな。
若林:赤身がいいな。ちょっと気抜いたら、キノコとか焼きだすよな、今。
春日:うん。
若林:野菜焼きとかな?
春日:焼きだす。
若林:でも、ガンガン食ってたの覚えてんだよ。俺が小学生ぐらいだから、親父40代だろうな、たぶん。焼き肉行くっていったら、ガンガン肉食ってんなと思ってたの覚えて。いやあ、と思ったんだけど。
タバコなんか、子どもでも幼稚園児でも真横で吸ってたよね?俺らの世代のお父さんてね。
春日:まあま、そうだね。
若林:外で吸うなんてなかったよな?
春日:まあ、離れて吸うはないね。
若林:全然、親父ずっとタバコ吸ってたもん。俺、幼稚園ぐらいの時から。
春日:うん、吸ってたなあ。
若林:でも、そんなもんなんだろうな。時代だから。
春日:いや、まあ、そうなんだろうね。吸ってたなあ。
若林:ちょうどそんな話しててさ。
春日:そういうのも含めてじゃないけど、菓子とか食べてた?おたくさんとこの親父さん。
若林:お菓子?
春日:お菓子。
若林:お菓子は食べてるの見たことないかな。
春日:あ、そう。うちもあんま食べてないけどさ。ジュースとかさ。全然今、我々、食べたりするじゃないですか。それが自分でもショックなんだよね。
若林:大人なのにお菓子食べてる、みたいな。
春日:自分の父親がお菓子食べてるの見たことない。ポテトチップスとかさ。
若林:ピーナッツとかだよね? 枝豆とか、あと、サラミ巻いてある細い、カルパスだっけ?そんな名前のやつ。ジャッキーカルパス。
春日:サラミね。そうそうそう。
若林:サラミ、タバコみたいにして、タバコ吸う振りみたいの、子どもの時してたけどね。
春日:へへへへへへ
若林:ハハハハハ
春日:そうじゃない。全然食べるもんなあ。
若林:ゲームとかしてなかったよね、絶対。親は。
春日:してなかった。
若林:なかったからかあ。40代とかでもするもんな、今。
春日:全然するしね。何なんだろうな。唯一、うちの父親は漫画は読んでたな。
若林:うちの親父も読んでたわ。『アドルフに告ぐ』読んでた。
春日:(笑)
若林:なんで面白いんだよ?! 俺の親父が『アドルフに告ぐ』
春日:(笑)いいなと思ってさ。
若林:笑うのおかしいだろ!(笑)
春日:(笑)いいチョイス……。
若林:お前の親父、何読むの?
春日:私の父親ね、コミックじゃなくてね、ビッグコミックオリジナルをね。
若林:ああ、読んでそう、読んでそう。
春日:月2回なのかな。隔週で買ってね。「大人になっても漫画読むんだ」って思ってたんだね。