チョコレートプラネットの東京遊泳 2020年7月6日
長田庄平:ちょっとね、この間にだいぶトピックスが増えましてね、いろいろしゃべることあるんですけども、まずは松尾さんおめでとうございます!(拍手)
松尾駿:ありがとうございます。
長田:本当に、またこれで1つものまねのレパートリーが増えたということで本当におめでたいですね。
松尾:えっ?どういうことですか?
長田:新海誠監督のものまね公認されたって。
松尾:あ、そっちですか?
長田:違いましたか?
松尾:それは今日あったんですけど。新海誠監督……
長田:今日、『ニノさん』でやりまして。新海誠監督がツイッターでね、「うわあ光栄です」みたいなことをつぶやいて、そこに返信したら。
松尾:返信したら。「これからもやらせてもらっていいですか?」と言ったら、「もちろんです」と。
長田:おめでとうございます!
松尾:いや、違うんだよ。子どもが生まれたんだよ。
長田:あ、それもありましたね。
松尾:いや、軽くきたな~。いやいやいや、まあまあまあ。
長田:いやいやいや、どうですか?
松尾:やっぱ可愛いっすねぇ。
長田:可愛いでしょう? でも、まだ生まれたてだからね。
松尾:そうなんです。だし、ずーっと寝てるからね。
長田:そうだよね。だから、泣き声もまだ弱いんじゃない。
松尾:うん、まぁ、そうだね。あんまり泣き声も聞いてないしね。
長田:そうでしょう。意外と泣かない。最初は。あ、こんなもんかなと思ったら、急にくるから。
松尾:やっぱそうなんだ。
長田:急に腹から声出してくる。ガーッて。うちもそんなに泣かへんほうやった。まだ。
松尾:でも、調べたりしたら、ガンガン泣いてる、同じぐらいの子ども、ガンガン。だから、人によって違うつって。
長田:本当に人によって全然違う。
松尾:「全然泣かないねぇ」とかって抱っこしながら言ってたら、子どもが「もうちょっとしたら多分泣くんだよ」みたいなこと自分で言ってたんで。
長田:ええ?
松尾:子どもが。
長田:もう言ってましたか?
松尾:喋ってました。もうちょっとしたら泣くんで、その時はお願いします。
長田:謙虚やねぇ。天才やん。
松尾:いや、でも、可愛いね。
長田:めちゃめちゃ可愛いやろ?
松尾:めちゃくちゃ可愛い。
長田:本当に目に入れても痛くないって、こういうことかと思うよ。
松尾:うん。やっぱりみんなが言う「子どものためなら死ねる」。
長田:マジやろ、あれ。
松尾:うん。だけど、死んだら死んだで迷惑かかるしなとか思うしね。
長田:ハッハッハッ 迷惑とかあんまり考え……
松尾:なんかいろいろと迷惑かかるしなとか思うけど……
長田:そういうことではないと思う。
松尾:でも、やっぱりめちゃくちゃ可愛い。
長田:めっちゃくちゃ可愛いけどさ、可愛いもすごいんだけど、心配エグない?
松尾:めちゃくちゃ! 俺もう、しゃっくり?
長田:しゃっくり心配(笑)。
松尾:めっちゃ心配なの。
長田:めっちゃ心配になるの。本当全部心配になるの。
松尾:なんだ?みたいな。
長田:ずっとしてるやん。
松尾:そう。で、ベコンベコンてなるじゃん、体が。おーおー、なんでこんな体がヘコヘコするんだ?とか思いながら。
長田:で、全然止まらへんやんと思うやろ?
松尾:そう! あと、頭洗ってたら、なんか柔らかいところあったりして、大丈夫か?うちの子は、みたいな。そういうのとか全部。
長田:変な話、死なないかな?と思うじゃん。
松尾:わかる。
長田:本当に弱いから。世のお母さんとかも、それが本当に怖いって言うもんね。うちの嫁さんも、本当にいつ息が止まるんじゃないかっていう。その恐怖心。
松尾:わかる。寝てたら確認するもん。あれ?動いてねぇとか思いながら。
長田:そうそうそうそう(笑)。
松尾:わざと足ペンペンペンて触ったりして、ウンて動いて、あ、よかった、生きてるとか。
長田:本当にずっと心配になってくるよ。
松尾:だと思うわ。
長田:いつ安心できんだろうっていう。
松尾:いや、だから、できないんだよきっと。俺らがこの年になっても親が「あんた太り過ぎじゃない?」とかすげぇ言われて「うるせぇな」と思ってたけど、結局そういうことなんだと。
長田:そういうこと考えたら、本当に単身で東京とか出てきてお笑い芸人やるとか言い出して、本当にもう。
松尾:最悪だよ。
長田:最悪やと思うで(笑)。親からしたら、最悪やと思うで。マジで。25とかで俺出てきてるやん。25、めっちゃええ年やん。それで、東京行って芸人になるって何を言うてんの?と思うもん。あかん、あかん!て思うもん。そんなこと絶対にあかんで。でも、俺は反対されてへんから。
松尾:俺も反対。イヤだよ。
長田:自分がやで。
松尾:何が?
長田:自分が。反対された?
松尾:俺はされなかった。
長田:そやろ? 俺もされてへんから、そこはすっごい感謝あるけど。
松尾:でも、わかるよね。すごいいい学校出させてもらった--。例えば、それこそ田畑藤本の藤本が東大まで出て吉本入るってなった時に、多分親は止めたって。そりゃ止めるよと思うもん。
長田:止めるよ。常軌を逸してるよ、そんなもん。
松尾:本当に親不孝もんだよ。藤本なんて親不孝もん。お金をかけて。
長田:親不孝の塊や。
松尾:そうだよ。
長田:マジで台無しやもんな。
松尾:本当だよ。夜中にそれでコンビニの弁当食って、これは美味いって言って。
長田:ほんまに、すっごいフランスのフルコース、ガッと並べて、ワゴンで運んで来て、ガッシャーン!て崩すようなもんや。台無し!
松尾:本当に心配になるんだなと思った。
長田:これ、いつあれなのかな。
松尾:ないんじゃない?
長田:本当にないと思う。俺(の子どもは)、今、2歳半になるところだけどさ、じゃ、ここから幼稚園、小学校とかになっていくやん。したら、いじめとかあるんじゃないかとか、いじめられるもあるし、いじめるとか、そういうふうにいってしまうんじゃないかとか、また、勉強とかもそうだし、ひょっとしたら……
松尾:事件に巻き込まれるとか、交通事故なんかもそうだよ。
長田:事件に巻きこまれるなんて、交通事故なんてのもそうだし、いやあ、たまらないよ。それでも、やっぱ可愛いというのが勝っちゃうからね。結局は。
松尾:そうなんだよなあ。可愛いしか話がないからね。今、家の中でしか。今日初めておしっこひっかけられました。
長田:ああ、なるほどね。
松尾:ビャーッて。なんにもできなかった、俺。
長田:ハハハハハ
松尾:朝、ちょっとシャワー浴びさせて、汗かいてたから。それでおむつとか、着替え替えようと思ったら、本当に綺麗な曲線でピヤーッてかけられて、俺、ハァ、ハァ……ってなんも。それを見てた奥さんが「何やってんの?」つってピャッて押さえて、「なんで何もしないの?」みたいな。「いやぁ、へへへ~」みたいな。情けねぇと思いながら。
長田:なんか男って情けないですよ。そういう時何にもできないの。本当に。
松尾:女性の強さもわかったね。
長田:わかる。本当に。
ふと、息子と嫁と手繋いで公園とか行ってさ、あれ?めっちゃ幸せちゃう?とか思うわけやん。あれ?と思って。あ、ヤッバと思って。これ、芸人として腑抜けになりそうで怖いもん。芸人目線でいくと。
松尾:わかるよ。
長田:腑抜けになるぜと思って。
松尾:これでいいのか?と思っちゃうんでしょ?
長田:そう。これでいいのかと思っちゃう。こんな奴が、変な話、おもろいこと考えつくか?と思う。
松尾:それ、なんかね、芸人としてもあるけど、人としてのやつもあるらしいよ、それって。30代までに自分の境遇が恵まれてないと、それ以降幸せになってくると、それが怖くなっちゃう“幸せ恐怖症”というのがあるんだって。
長田:なるほどね。
松尾:それ、ムロツヨシさんに言われた。
長田:そうなんだ(笑)。ムロさんはそれになるの?
松尾:ムロさんはそうだって。ムロさんもちょっと遅咲きじゃん。
長田:ああ、確かに。
松尾:ムロさんと2人で飯食ったのかな? か何かの時に、「今、いいことがありそうなんですけど、怖いんですよ」つったら、「それは幸せ恐怖症だよ。俺もそうだった」つって。
長田:恐怖症です。本当に。
松尾:それがもし20代バリバリのイケてる人たちだったら何も思わないんだって。
長田:確かにね。
松尾:それが後からグッとくると、あれ?俺らはこれでいいのかなって思っちゃう。
長田:思っちゃう。いろんなものを見ちゃうじゃん。周りの。それで比較しちゃうじゃん。考えたら、幸せな感じを出してる芸人てやっぱりリスペクトされてない気がする。俺の中でなんか。
松尾:それはね、俺もわかる。
長田:幸せって、パパ芸人じゃないけど、なんかそういう感じの表出してるところが、なんかすごく芸人としてあんまリスペクトされてないニュアンスなんすよ。これがいい悪いじゃなくて美学の話ですけどね。
松尾:それはね、俺も思った。これは本当に別に出す人もいると思うんだけど、まあ、ま……ちょっと、やっぱ今まではズバッと言ってたけど、子どもができると、あんまり人のこと悪く言うのもイヤだなって思うんだよ。
長田:そうなんですよ。そこがもう出ちゃってんじゃん。ほら、もうな。
松尾:あ、よくない。
長田:そういうとこなのよ。丸くなっちゃうの、やっぱり。
松尾:ダメだ。ラジオで丸くなってどうするんだ。
長田:ハッハッハッ
松尾:じゃ、戻るね、一回。
長田:ハッハッハッ
松尾:奥さんとかが同業者というか、表に出る人だったら、奥さんを出すのは別に当たり前だと思うしアレなんだけど、俺の持論で、一般の方で奥さんが出てる奴っていうのはたいていがつまんない。
長田:ハッハッハッハッ
松尾:僕の持論です、これは。
長田:これは俺も大乗っかりですけど。なんかね、これは本当に。
松尾:いやいや、もちろん面白い方もいますけど、結構なパーセンテージ、つまんない奴だし、奥さんを出して仕事をもらおうとしているみたいなちょっと風潮が感じられる。面白いと思ってる人は大体家族を出してない。
長田:出してないの、本当に。
松尾:と思う。
長田:これは俺が思うね。俺が思う面白いって思う人は出してないの。
松尾:俺もそうなんだよ。もちろん面白くて出してる人もいるんだけども、大体がちょっとこう。
長田:そう。大体がね。パーセンテージで見ると、出してないほうが面白いっていう感じ。例外はあるけどね。
松尾:そうなんだよなあ。
長田:難しいんだよ、これは。だから、俺絶対出したくない。俺は。
松尾:俺も思う。
長田:極力、家庭を。
松尾:だからもう、結婚式の映像、もちろんモザイクかけてと。
長田:そうそうそうそう。そこがギリだな。
松尾:ぐらい。ちょっとね、皆さんの自分の中で思う面白い人っていると思うんです。芸人で。その人が出してるか出してないか、一回自分の中で確かめてみてください。
長田:ちょっと考えてみてください。
松尾:で、出している人を見て、その人は面白いか面白くないかも、ちょっと一回自分の中でちょっと調べてみてください。
長田:もちろん、そっちも面白いっていうなら、それはそれで全然大丈夫。
松尾:もちろん。全然います。そういう人もいますけど。
長田:そのあなたの考え方が間違っているとかではないです。ちょっと考えてみてよっていうやつですよね。
松尾:ちょっとだけ、子どもがいない時に戻って、今ちょっと言わせてもらいました。
長田:そうなんですよ。だから、これは本当にピリッとしとかんと足元すくわれるなっているのがね。
松尾:だし、ないけど、万が一悪いこととか何かあった時に、子どももバレるわけじゃん。奥さんがバレてたら、あ、あの人の息子じゃんとかになって、イヤじゃん、そんなの。
長田:なんかイヤなんだよね。しょうがないんだけどね、それは別に。
松尾:いや、でもやっぱ、なんか。やっぱ出してるのは。ま、自由だから。
長田:それは自由。それは自由な話ですよ。これは本当に俺らのただのなんか戯れ言です。
松尾:っていうことなんですよね。