幸せになる才能がない

 

ACTION 2019年10月9日

 

DJ松永:先週は私ロンドンにいたために、相方のR‐指定さんに代打を務めていただいて、幸坂さんどうでしたか?

幸坂:いや、よかったですね~。(スタッフ:笑)

DJ松永:フーン。フーン。フーン。

幸坂:初めてだとは思えないぐらい。

DJ松永:フーン。フーン。

幸坂:何?何?どうしました?(笑)

DJ松永:相方のR‐指定さんのパーソナリティ代打の評判がすこぶるいいですね。

幸坂:ほんとそうなの。

DJ松永:私、その時ロンドンにおりましたので、ラジコが海外では使えないんですよ。だから、間接的にずっとエゴサーチして追っかけながら、リアルタイムエゴサーチをして、番組、リアルタイムでどんなふうになっているのか追っかけてたんですけれども、皆さんね、R‐指定さんのことをほめる、ほめる。ほめる、ほめる。比較する、比較する、で。

幸坂:ハハハハ

DJ松永:「松永より」「松永なんかより」「松永に代わって」などという。

幸坂:そんなことありました?

DJ松永:俺、R‐指定さんのことを肯定的につぶやいた人たちのアイコン、マジで一生忘れません。(スタッフ:笑)心のスパム報告済ませてます。

幸坂:何それ?(笑)

DJ松永:本番うまく行き過ぎて、本番終わりのスタジオの空気がよかったことも一生忘れません。

幸坂:なんで知ってんの?(笑)なんで知ってるんですか?(笑)

DJ松永:やっぱりよかったんかい!(笑)よかったんじゃねーか!ほんとに。

幸坂:そうなんです。

DJ松永:俺、世界一をとって、世界一って、一生しがめるというか、この先どんなにネガティブなことが起こっても、俺、世界チャンピオンなんだって、ちゃんと自分と向き合えば、どんな辛いことも乗り越えていけるような気がした。すごく大事なお守りを手に入れたような気持ちでいたんですよ。だし、世界一とった時って、俺、無敵だなと思ったんです。俺、ロンドンの街で暴漢に遭って暴行を受けた後、身ぐるみを剥がされて財布も取られて、裸ですっぽんぽんの状態でロンドンの街に捨てられたとしても、俺は笑顔でいれる自信があると思ってたんです。なのにもかかわらず、R‐指定さんの代打の評判がいいことに私はひどく落ち込み。

幸坂:なんで?(笑)

DJ松永:これ、ギャグだと思っている人いませんか?

幸坂:ギャグでしょう?

DJ松永:俺、ほんとに膝に力入んなくなって立てなくなっちゃったんですから。

幸坂:ウソ!盛ってる、盛ってる(笑)。

DJ松永:すごく素晴らしいことじゃないですか。相方の不在をR‐指定さんが代打をこなしてしっかり守ってくれて、Creepy Nutsにとっていいことなのに、それに対してムチャムチャ凹んで、そんなことに対してさえネガティブな感情を抱いてしまう自分と向き合って、それでさらに凹む、みたいな。

幸坂:へへへ~(笑)

DJ松永:2~3日前の人生で最良の時間より、2~3分前のちょっと嫌な出来事のほうが勝つんだということに気づいてしまって、俺はつくづく生きるのが下手くそ過ぎるなと思って。俺、マジで、俺、本当に立てなくなったんですからね。俺、帰りの飛行機全然面白くなかった。全然面白くなかった。

幸坂:ハハハ 帰りの飛行機で? じゃ、ラジコで聴く前に?

DJ松永:俺はラジコをまだ聴いてないですよ、本番を。Rさんの代打は聴いてないです。俺がRさんの代打を聴いてしまって、Rさんがすこぶるよかったということに対して物理的に向き合ってしまったら、俺はもう立てなくなる。

幸坂:えー? でも、まだRさんでよかったじゃないですか。ほかの全然違う人がやるより。

DJ松永:全然違う。全然違う。R‐指定さんだからこそこんなに凹んでるんすよ。俺、本当に「R‐指定いい」ってつぶやいてる人、Creepy Nutsファン、特に俺に対して肯定的なつぶやきしてくれてる人たちが次々とR‐指定派に寝返っていく瞬間、俺、憎しみの感情が芽生えましたからね。マジで。凹むとかいうよりブチ切れてましたから。

幸坂:ええ? でも、私も凹んだんですよ、Rさんとやって。

DJ松永:凹んだんか? なんで?

幸坂:私がお姉さんだし、アクション水曜日のアシスタントをやって半年なので、引っ張っていってあげようと思ったんです。

DJ松永:確かに確かに。俺も多分そういう構図になるんだろうなと思ってました。

幸坂:見事に引っ張られました。引っ張ってもらっちゃって。いっぱいのワードが次々出てきて、頭がいいんですよ、Rさん。昼にぴったりの進行をされて。(スタッフ:笑)

DJ松永:名前はR‐指定なのに?

幸坂:Rなのに。もうね、やられましたね。

DJ松永:ほんとにR‐指定さんが頑張れば頑張るほど、2人の人間が深く傷ついていることに彼は傷ついていない。

幸坂:ほんとに。

DJ松永:ほんとに俺、代打、次、Rさんに頼む前、次またもう一回、Rさんに今回頼むけれども、もう一回、またそれより俺が休まなきゃいけなくなったら、友達の朝井リョウとかに頼みたいなとかって思ってたの。(スタッフ:笑)

幸坂:なんで?(笑)

DJ松永:でも、今回の聴いて思った。朝井リョウも超優秀なわけですよ。絶対頼まないって。俺、ほんとに。

幸坂:じゃ、もう休んじゃダメ!

DJ松永:そう。俺、一生休まない。(幸坂・スタッフ:笑)俺、逆ストライキですよ。怒りの座り込み。俺はこのブースから一生どかない。優秀な友達に代打を頼んじゃダメ。ロンドンでの俺の躁鬱の激しさ、尋常じゃなかったんですからね。

幸坂:世界一なんだから、もっと心を広く持っていかない…

DJ松永:そう思うじゃん。世界一になったことよりも、2~3分前に起こったちょっと嫌なことが勝ってしまう、俺の人生の下手さ、人生を進む下手さ。(幸坂:ね)俺、本当に幸せになる才能がないんですよ。(スタッフ:笑)

幸坂:なんで?(笑)

DJ松永:世界一とっても幸せだと自分のことを思えないって、多分一生この自分とつき合っていかなきゃいけないわけですよ。だって、世界一になって…

幸坂:そっか。頂点だもんね。

DJ松永:そう。これ以上ないわけじゃないですか。これでこんなに落ち込んでるんですよ。本番前、いろんな人がR‐指定さんよかった。それこそ『たまむすび』の掛け合いの部分がすごいよかった。

幸坂:あ、そうそうそう!

DJ松永:「そう」って言ってる…。「そう」って言った、この人…。

幸坂:ごめん、ごめん、ごめん。

DJ松永:俺、何回もやっても、(幸坂:難しかったけどね)赤江さんと大吉さんと何回もやってる俺より、初対面のR‐指定さんのほうが円滑に進んでいたというのをさっき俺聞きたくなかったんですけども、ディレクターの福田さんが(から)無理やり聞かされて、俺、もう泣きそうでしたよ(笑)。俺、今泣きそうだよ。

幸坂:あれで台本読んでなかったんだよ、Rさん。すごいよね~。

DJ松永:泣かす気? (「ラジオデイズ」イントロ♪)え? ちょっと曲行くってことですか? やだ! 俺、帰りてーよ、もう…。あーもう…DJ松永がお送りするアクション水曜日、この後も5時半までお付き合いください。帰りてーよ!

幸坂:ハハハ

 

 

R‐指定さんの代打パーソナリティ、とってもよかったです。その評判のよさを素直に讃えることのできない松永さん。松永さんの気持ちもわかるから、痛みとしても捉えられるけど、それを言ってしまえる強さ、面白さもあって、松永さんは松永さんでラジオスターですよ。

そして、月曜から金曜まで、癖の強いパーソナリティのアシスタントを務める幸坂さんの距離感が好きなんですよね。武田さんにも「面倒くさい」と言ってしまえるところとか、何か尋ねた時の返しのエピソードに毎回驚かされるところとか、幸坂さんも実に興味深い方です。