武道館の裏話

 

佐藤満春in休憩室 2019年4月27日

 

3月2日にオードリーという友達の、同じ事務所の芸人さんがやっているラジオ番組のイベントで、日本武道館で公演がございまして、少しお手伝いをさせていただいたので、僕も裏側に入っていたんですけれども、まあ、すごいライブで。

ちょうど『オードリーのオールナイトニッポン』という番組が、今年、10周年ということで、2009年の10月にスタートしてて、2019年、今年まる10年になるということで、去年から全国ツアーをやって、青森県、愛知県、北九州とやって、軒並み全部即完で、チケットが。1000人とか2000人単位の大きいハコのイベントを完売させて、最終的に日本武道館も即完。そして全国のライブビューイングを含めて合計2万5000とか6000ぐらいですか、入れたと。

これはもう、ラジオイベントとしてもかなりすごい規模ですし、プラス、お笑い芸人としてやる規模としても、かなりすごいですよ。それだけ彼らに人を惹きつける魅力と実力と、人柄とね、技術と、いろんなものがあるんだろうなあ、なんて思いながら。

僕は、それこそ15年ぐらいのつき合いになるんですかね。若林君とは2人で久我山の街を、人の悪口を言いながらずっと散歩し合ってた仲ですから(笑)。一方、春日とも実はいろんな縁があって、2人で遊びに行ったりもするっていう、何となく僕ってすごい特殊な位置で、2人ともと仲よくさせてもらってて。

あと、オードリーがやってきたライブは、全部一応その裏方でお手伝いさせてもらってて。別に僕が何かを考えてるとかじゃなくてね。ライブが僕は好きなんで、構成で入らせてもらって。構成つったって、別になんてことはないですよ。お手伝いをさせてもらってて、本人たちにおんぶに抱っこでかかわらせてもらってて。

今回も、オールナイトニッポンという番組に関して言うと、僕はもう番組のスタッフとしては動いてないので。そもそもずっとラジオが好きで、僕自身が。オールナイトもずっと聴いてたし、いろんな人のを。その中で、オードリーがオールナイトニッポンを始めるって、それこそ2009年になって、見学に行かせてもらったんですね。2回目から。で、「あ、こういう感じでやるんだ」みたいな。ラジオもおもしろいし、そのままいさせてもらってたんですよ。

毎週行くようになって、半ばボケみたいな形で、じゃあ、もう番組のスタッフになっちゃえば、みたいなことをお誘いいただいたりとか、あと、普通に放送作家の仕事にも興味があって、ラジオの放送作家ってどんなのかなって思いながら、藤井青銅さんという大先輩にいろいろ教えていただきながら、じゃあ、勉強で会議とかも出させてもらって、企画案みたいのも、わかんないですけど、出させていただいてもいいですか、みたいな、勉強させてください、みたいなことで、普通にそこからは番組のスタッフとして構成で名前も書いてもらうっていう温情ですよね。その時のディレクターの宗岡(芳樹)さんの優しさで。

で、かかわらせもらえることになって、そこからどのぐらいかな。4~5年は。だから、別にお金をもらうとかじゃなくて、普通に勉強ということも含めて行かせてもらってたんですよ。

別に特にやることなんかないですけど、ちょっとメール出して何かするとか、あとは、春日とは、春日のフリートークがつまんないって言われてしまった時期があって(笑)、そこを何とか打開しようつって、トークの一回聞き役になる。本番前にね。とか、ぐらいをやってたもんで、基本的に何か役割があったわけじゃないんだけど。

で、6年目ぐらいかな、2014、2015ぐらいに、僕が本当にリアルに放送作家としての仕事がバーッてふえ始めた時期なんですよ。放送作家の仕事を始めて。オードリーのラジオから入って、『カスカスTV』とか、オードリーのCSの番組とかから。で、そのスタッフさんが別の番組に呼んでくれて、みたいなところからブワーッてふえてって、2015ぐらいに、ちょっと忙しくなり過ぎて、土曜の深夜の生放送に立ち会うというのが物理的に難しくなってきて。自分の出る側のトイレの仕事とかもふえ始めてたから。

「これまで勉強で来させてもらってたんですけど、ちょっと行けなくなります」っていうことを皆さんに相談して、それはもうここから巣立っていく、じゃないですけど、仕事もふえてよかったですね的な感じで送り出していただいて。そもそも別にギャランティが発生していたわけでもないし、そんな拘束するあれもないですし、みたいな。大丈夫です、みたいな。

その時点で春日は、春日としてギャラを払うから何とか残ってくれって、あいつだけはずっと言ってくれてて。でも、それもちょっと申しわけなさ過ぎるということで、行くのはやめて。

そこからラジオのイベントはそんなになかったんだけど、オードリーが単独ライブやるとか、若林君がソロでライブやるとかは、大体裏方でお手伝いさせてもらうっていう感じで、ラジオは当然僕は普通に一リスナーとして聴いてたんだけど。

今回の全国ツアーということが始まるに当たって、各所で漫才をやったんですよ。漫才のお手伝いを僕させてもらってて、ネタは若林君が書くわけですけど、それをつくるに当たって、ちょっと会話の相手が必要だったりするわけじゃないですか。そういう時に僕はずっと呼んでいただいてるんで。

だから、番組のスタッフとしてはもう外れてるんだけど、漫才があるので、イベントの現場には毎回来てほしいというふうに誘っていただいて、青森も愛知も北九州も全部行ってて、当然、今回の武道館も漫才をやるっていうことになって、裏側に入らせていただくということになりましてね。まあまあ、ずっと漫才のことをいろいろやってたんですけど。

その中で、イベントの全体の話なんかもチラチラ聞いていくに当たって、“春日が狙っている女”っていう、番組上ずっと出ている女の人がいるんですけど、その人をサプライズで出演させるっていうことになったんですよ。なんかの流れでなったんですということを聞いて、僕は全体の構成にはかかわらないようにしていたから。よその人間として、オードリーの相談には乗るし、漫才のあれはお手伝いするけど、全体のことをやんや言うの、急にまた来た奴が言うとゴチャッとするから、そこは距離をとっていたんですけど。

“春日が狙っている女”という存在の人は、こういう言い方でいま大丈夫かな。僕、春日と一緒に家に来たりとかしてるぐらいの、家族ぐるみのつき合いというか、旅行も行ったりするような仲だから、知ってるわけですよね、連絡先も。で、その子を春日に内緒でサプライズ出演させるってなった時に、あ、これサトミツしかできないなということで、その企画だけちょっと入らせてもらって、何時に呼ぶだとか、何時にリハをやるだみたいなことを全部春日の知らないところで(笑)内緒でやるということで。

片や、オードリーの漫才の打ち合わせもするし、春日のトークゾーンの相談とかもずっと受けてたから。で、若林君のトークゾーンのあれもね。今回、若林君が青森に行った話をしたんだけど、青森にも俺一緒に行ってるし。だから、いろんなところでピンポイントで絡んでて、春日ともずっと話してるんだけど、春日はこうやって今、自分のフリートークの話を俺に一生懸命してるけど、コイツはこの後、俺にだまされることを知らないんだなと思いながら(笑)ずっと話を聞いてて。

春日さんの入り時間が、演者入りが10時ってなってたんだかな。春日が来る前に、若林君に対してバレーボールを当てるっていうアトラクションで急にその方が出てくるというようなゾーンだったんですけど、結構ちゃんとリハーサルはしなきゃいけなくて。その女子をお呼びしてリハーサルをやるというのが、しかもドタバタで、前日に何となく何時とかってなって。

春日が10時入りってなって。10時ってなったんだけど、春日が、あいつ真面目だからさ、「明日10時入りなんだけど、もしよかったら」、春日が言うんだよ。「私、9時に来るので、漫才の稽古とフリートークの要点のまとめを1時間やってくれないか」っていうのを俺にお願いしかけたわけよ。「9時に来ますんで」つって。

それ、言いかけぐらいで、「全然ダメ!」つって。「バカにしないでほしい」っていう。「俺も『スッキリ』を帯で構成してて、年間300個クイズ考えてて、その合間に、申しわけないけど、この武道館を手伝わさせてもらってて、俺は10時って言われたら10時にしか来れない」っていうのを(笑)あんなに春日に強く言うことないんだよ、俺(笑)。

だから、春日もさ、俺がそんなに言ってくることないから、びっくりしてて、「ほんとそうだな」みたいな、「申しわけない」みたいな、「いつもありがとな」みたいな(笑)。「じゃあ、家でやってから10時に来るわ」つって。「そういう姿を見せないほうがいいよ」って俺も言って。「武道館に早めに来てやるとか、プレッシャーだから、スタッフにとっては」つって。「何にもやってない感じで入り時間ぎりぎりに来るぐらいがいいぞ」とかって言って、俺は8時半に入っているわけだから(笑)。リハして、ぎりぎりまで。

で、リハ終わって、その子を別の部屋に隠して、春日の入りを待って、春日と入って。というのがあったぐらいかな。

あとはもう、ライブビューイングで観ていただいたとおりですよ。非常にイベントも盛り上がりまして、いい感じだったんじゃないですかね。そうそう、よかったんじゃないですかね。

あれ以降、またトークのこととかも含めて、ニッポン放送はよく行ってるんですけど、ウロウロはしてるんでね、またあちらのほうの番組も楽しんでいただいて。まあまあ、その後ですから、この番組も、30分空いて、3時半から、もしよければ休憩室も聴いてもらえばな、なんていうふうに思っております。