四千頭身の位置

 

新道竜巳のごみラジオ第255回

 

www.youtube.com

新道:始める頃にはどのぐらいで売れていると思ってた?

坂巻:もっと早かったと思いますよ、イメージは。

新道:俺、18で上京して、23までに売れると思ってたもん。その時、俺、役者志望で、芸人じゃなかったけど、何やってても23ぐらいにはどっちにしろ出てるんだろうなっていう根拠ない自信。

坂巻:そうね。根拠ない自信があるよ。始めたて。ネタも何もないくせにね。もっと早いイメージだったけど。

新道:自分だけ特別扱いするじゃん、夢追い人て。俺は違う、と。

坂巻:ほかとは違うんだと。俺はまだ本気出してないんだ、みたいなね。

新道:本気出せば売れるし。ま、絶対売れるだろうからという。それから13~4年たち。

坂巻:現実が見えてきて。

新道:でも、楽しんでるね。10年過ぎてきつそうにやって人もいるからね。

坂巻:(笑)

新道:いましたよ。僕、NSCとか養成所いろいろ行っているんですけど、NSC東京7期生も出てまして、そこにいたバッチグー伊藤さんという方がいたんですけど、その人がある日辛そうに「いつまで続けてんの?」みたいな。一時は結構楽しそうにやってるんだけど、急にガクンてくる時期があるらしくて。「こんなの、いつまでやってるんだ?」。僕がすごいダラダラやってるように見えた。実際やってたから。でも、全然やめる気配がないから、その人は鬼気迫ってきて、これをいつまでやっててもしょうがないんじゃないかって思ってて、同期なのに、もっと余裕でやってる奴がいるから、多分疑問でしょうがなかった。「いつまでやるの?それ」っていう、ちょっと怒られかけたもんね。「そんなんでいつまでやってんの?いいのそれ?やめないの?」「別にやめないけど」「このままやっててもしょうがないでしょ?」みたいな。急に。そういう時が来るかもしれない。

坂巻:まあ、そうだね。

新道:だって36? 40とかになったら考えるでしょう。俺、考えてないんだけど。

坂巻:本当に何にもうだつが上がらない、……何だろう、すごい中途半端な位置にいるじゃないですか、俺らって。

新道:行きそうで行かない。

坂巻:行きそうに全くないレベルだったらやめてるかもしれないですけど、多少可能性を見てるんでしょうね。

新道:たまにヤフーニュースに載ったりとかね。

坂巻:そうね。

新道:なんだかんだで単独埋まったりとかね。

坂巻:それは、「もうキング・オブ・コント無理だよ!」ってなったらあれですけど。

新道:ネタも徐々によくはなってきてるからね。

坂巻:行けないって思っちゃったら。

新道:これが止まったときにどう考える人か。

坂巻:そうね。それはあるね。

新道:続けれてる人って、どっかしら常に成長が続いている人だと思うんだよね。かつ、成長が続く場所を見つけれる人。

坂巻:えらい真面目な話だな(笑)。

新道:そらぁ、今後、坂巻さんがこれを機に飛躍してもらわないといけないですから。

坂巻:ちゃんと光を見てるからでしょうね。全くなかったらやめる。

新道:地下芸人でやめるっていうのは、ある一定時期、10年ぐらいきた時にずっと平行線の人がやめるんですよね。このままだと来年も再来年もこのままだ。そこで、じゃ、「このままだから何かをやる」んじゃなくて、「このままだからやめる」ってなる人だけやめるんだよね。自分を変えようとしない。僕だったら、養成所へ、別のところへ行くっていう、ちょっとしたもがきとか、何かしら変えようとして、ま、変わらないという取り組む姿勢があったから続いたのかなっていう。ない人もいっぱいいるしね。もう20年以上やって、たまぁにエントリーライブで見かける人もいるしね。

坂巻:ふふふふ(笑)

新道:でも、やっぱ楽しいんだよ。人前に出てやるって。一個のストレス解消だから。

坂巻:まあ、そうね。

新道:だだすべりだけどね、その人はね。

坂巻:そのラインに行きだすと考えるかもしれないけどね。

新道:まあ、ウケてるから。

坂巻:また、周りも結構同じぐらいじゃないですか。年。っていうのもある。周りがみんな若くなってきてってなると。

新道:日本人の悪いとこだね。周りがいるから自分がいる。

坂巻:ほんと、それはある。たぶん。

新道:周りがみんな20前半とかだったらきついかもね。

坂巻:きついと思うよ。

 

新道:今、知らない人もいますけど、お笑いライブの最前線というところにいるのが、わりと35前後なんです、実は。

坂巻:平均年齢が上がってるから。みんなくすぶっちゃってる。

新道:長い人がいたら40後半とか。錦鯉さんとか、47、8ぐらいになるのかな。片方の人。若くても30過ぎてるよね、たぶんね。これから売れそう、例えば、モグライダー、ランジャタイ、エル・カブキ、虹の黄昏、マッハスピードもそうだけど、そこら辺だと30半ばから後半。

坂巻:その辺が続々とやめだしたら……。

新道:そこと分離しているのが、四千頭身、ストレッチーズ、さすらいラビーなんていう、20代前半で結構ライブに出たら普通に張れるような人たち。だけど、若手だから、できているところとできていないところの落差が激しいから、トータルバランスが悪いから、まだテレビのメディアがちょっと見えづらい人たちというか。こっちは、芸歴があるがゆえの、ネタとほかの平場、それ以外の思考(?)の人が、ほか、全体的にトータルバランスができてきてるから最前線だと。その中で四千頭身なんていうのは、わりとその中でもできてるほうだから、ちょっとテレビに出かかってるみたいのもありますけどね。東京ホテイソンとかも若いもんね。

坂巻:やっぱね、いいっすね、若くて。

新道:でも、細かく言うと、吉本がいると、その間にラフレクランとかいるのかな。ニューヨークなんて、若くもないけど、年取ってもないっていう感じ。30ぐらい?

坂巻:30ぐらいの人。

新道:なんなら20後半とか、そこら辺も探せばいる。でも、そこら辺て、うちらの世代と同じぐらいのところで、最前線で戦ってたんですよね。それこそAマッソだったり、尼神インターとか、これはもうテレビ出ちゃったけど。

坂巻:そうね。

新道:最近、大自然さんが上京してきて。そこら辺もわりと一緒の感じなのかな。

坂巻:周り見ちゃうというのもあるでしょうね。正直。

新道:継続性は、周りが自分とできるだけ近い人がいることによって継続するというね。

 

新道:個人的な希望だけど、ランジャタイ、15年超えて決勝行ってないの嫌だけどね。絶対1回は行ってほしい。

坂巻:それよく言うよね。

新道:行かなくても、売れてりゃいいから。行かないっていうのは。劇場とかでまあまあ面白いとされてる。玄人も好きで、知らない、面白い人がわかんない人もいると。攻めてるみたいな感じの、ワクワクする感じの芸風でいる人たちが、普通ににっちもさっちもいかなかったところは見たくないね。面白いから全然ありそうなんだよ。ありそうなんだけど、現在行ってないから、行ってたらいいんだけど。わかんない、今年は行くかもしれないし、わかんないけども、どうなんだろうねっていう。ファン心で見るとね。

 

新道:これ、もうちょっといったら1世代変わりますからね。バン!て急に。

坂巻:そこが結局同じ世代なんですよ。みんな同世代なんです。

新道:僕がフリーエントリーライブでにっちもさっちもいってない時は、この最前線が響だったり、EE男さんだったり。スパークスター(?)とか。ハローとか。

坂巻:懐かしいね。

新道:ロケット団ハマカーンとか、そこら辺が最前線だね。

坂巻:上の世代ですよね、気持ちとしては。

新道:そうそうそうそう。その時の四千頭身の位置が三拍子だった。若いのにすぐ行っちゃう。売れそう、売れそうと言いながら、はや何年。

坂巻:(笑)

新道:売れる気配がない。

坂巻:苦労してますよね、三拍子さんも。

新道:最初、化けもんだと思うよ。三拍子っていったら。

坂巻:凄いですよ、あの人たち。

新道:あと、磁石もそう。最初からでき上がってて、化けもん。

坂巻:流れ星さんとかね。

新道:流れ星さん、意外と時間かかってると思う。何気に。

坂巻:ハマカーンさん。

新道:ハマカーンさんはどうなんだろう。まあ、コンビ名がハマカーンになる前から面白かったけど。そこら辺、器用だよ、やっぱり。タイムマシーン3号とかも1~2年目でテレビ出ちゃってた。下手したら。そこら辺、凄いね。

坂巻:そこはその世代っていう感じがしますね。エルシャラさんもそうか。

新道:そう。四千頭身がいろんなとこにいた、みたいな。東京ホテイソンでもいい。そこら辺が、ちょうど三拍子さん、タイムマシーン3号とか、今のストレッチーズ、さすらいラビーとかが同じというか、当時のほうが強かったかもしれない。なんだったらもうちょっと。ちょっと後か、でも、同じぐらいの時期、火災報知機さんと風藤松原さん。マシンガンズさんとか。

坂巻:ああ、そうね。

新道:そこら辺が。そこら辺が出たら、観たいなあっていうライブだったんだよ。だけど、その観たい人たちがいつの間にか、売れないで痺れ切らしたのか、あんまりライブにも出なくなった。そこの入れ代わりぐらいにエル・カブキだ、モグライダーだの、あなたたちだのとかが入ってきて。

坂巻:そうね。兄さんの世代がいたね。

新道:それでがむしゃらにやってるハリウッドザコシショウとか、急にバーン!と行くパターンもあるし。関係ないと。という人もいるし。もうちょっとでライブ市場の世代交代がありますんで、そこにまたいろいろ。

坂巻:中には兄さん世代で解散する人も出てきますね。エレファントジョンさんとかね。

新道:そういうのもあります。それがうちらの期では誰になるのかとか、それとも全員なのか。ありますよ。

坂巻:チャーミングさんは兄さんなんだけど、本当は。

新道:チャーミングさんもいましたけどね。

坂巻:解散とかもあるわけだからね。

新道:その中でも、そこはいいほうなの、実はね。そこに行かないけど同世代ぐらいの人たちも。モダンタイムスさんとかもいるわけ。

坂巻:モダンさんもそうだね。

新道:そこら辺の、べっこちゃんですか、わかんないですけど。

坂巻:べっこちゃんはまだ新星っていう感じ。

新道:や団とか。

坂巻:ああ。や団も同じぐらいですね。いっぱいいるなあ。

新道:いっぱいいるよ。山のようにいますよ。

坂巻:みんな面白いんだけどね。