…おもちゃ屋になる!

ハライチのターン! 2019年12月26日

 

岩井:この間、夕方に千鳥の大悟さんから連絡があって、「今日何しとる?」って言われて、「もうちょいで仕事終わります」「飲もうや」みたいな感じになって「はい」って言って、仕事終わりで大悟さんがもう飲んでるっていうから、店に向かったんだよ。しゃぶしゃぶ屋だったんだけど、入って案内されて、席に大悟さんいてさ。ほかに宮下草薙の草薙いて、草薙の隣に禿げたおじさんが座ってたから。(笑)えっ誰?と思って、見た感じ50ぐらいの禿げたおじさんなんだよ。ついに大悟さん運転手とか雇ったのかなと思って。

澤部:志村イズムを継承してるから。

岩井:そしたらおじさんが、急におもむろに立ち上がって、「7年目のきしたかのの高野です」って言って、「芸人?」ってなって、そんで「後輩?」って。「何なの?おじさん幾つなんですか?」って聞いて。

澤部:「おじさん」て言ったの?

岩井:うん。

澤部:やめなさいよ。

岩井:そしたら「30です」って言うの。

澤部:えーっ!?

岩井:それで「年下?」ってなって。見た目凄いんだよ、本当に50歳ぐらいの運転手の感じなの。「後輩なんだね」って言って、「そうなんですよ。昔ワタナベコメディスクールにもいたことありまして」とか言って。

澤部:きしたかの、聞いたことある気もするな。

岩井:「よろしくお願いします」って言うから、「めっちゃ老けてんじゃん」て言ったら、高野が「なんだ老けてるって初っぱなから!」って。(笑)「怖っ怖っ」てなって。「なんだ老けてるって初っぱなから!」「違う違う、先輩なんだよ」ってなって。初めて会ったし、急にウワッ!ってなって。(笑)ツッコミの強さが会話を通り越しちゃってる。わかる?

澤部:なるほどね。会話の温度を超えちゃってるというね。

岩井:そうそう。いつもこのトーンで突っ込んでるから、会話じゃなくなっちゃって、自動的に「なんだよその老けてるって!」ってなっちゃって、怖い怖い怖いって話できない人だったなって。

澤部:先輩にイジられたからね。返したんだろうな。

 

岩井:そうそうそう。草薙もさ、俺初めて飲むんだよ。こんなとこ来るようなイメージなかったから。「来んだね、こういうところ。飲み会とか。大悟さんと飲んだりとか」。

澤部:そんな感じだよね。お酒好きなんだよね、でもね。

岩井:なんか好きらしいね。でも、なんかそんな感じだから、「楽しんでる?」って言ったの。そしたら「い…楽しんでます!楽しんでます!」(笑)「いやいや、大丈夫かお前、本当に本当に楽しいか?」つったら、「いやぁ…楽しいです」って言うから、「違う。別にパワハラしてるわけではない俺は。追い込んではいないから」つって。「すいません、すいません…」て言うの。「全てをハラスメントにさせるハラスメントじゃねぇか」(笑)。

澤部:ほんとそういう、あの感じなんだよね。草薙ね。

岩井:被害者ハラスメントなんだよ、あいつは。(笑)「大変だなお前のその感じだったら。学校行ってた頃とかどうしてたの?」って聞いたら、「いや、学校はちょっと、あの、高校で辞めちゃいまして」って言って「中卒です」つって。「なんで?」って言ったら、「入学して2日目で「胸板が厚い」ってイジられて、このスタートでずっとこのイジりされるんだなと思って辞めちゃいました」(笑)。

澤部:なるほどね。

岩井:2日目で辞めちゃったんだって。

澤部:すごいね。

岩井:「お前、その顔でその胸板かよ」みたいにイジられて。身体測定の時に。

澤部:そうか。胸板イジるほうもイジるほうだね。なかなかだね、なんか。

岩井:「そっかあ」「中学の頃もいじめられてて」みたいなことを言うからさ、「じゃ、よかったな、お笑いって誰もいじめる人いないから、みんな面白がってくれる幸せな世界に入ってきたな」って言って。「はい」って言って、で、「なんでお笑い始めたの?」って聞いたの。そしたら、「うっ、覚えてないです」(笑)。

澤部:そんなばかな!

岩井:「何?何?何それ?」ってなって、「いや、覚えてない…。ほんとに覚えてないんです!」(笑)そんなことないじゃん。

澤部:まあね、普通はね。

岩井:やってんだから、今お笑い。「覚えてないんです。ほんとに、ほんとにすいません、ほんとにすいません」とか言って、「いや、パワハラじゃないから、だから」。

澤部:そこまで別にキャリアも長いわけじゃないのにね。覚えてない。

岩井:「普通の会話なんだよ」って言って、大悟さんも「憧れた人ぐらいるおるやろ」って言ってさ「いや…あぁ…あぁ…い、いないです! いないです、憧れてた人は!」。いや、いないっていうのもどうなんだろうと思って。

澤部:まあね。

岩井:誰か見て入ったとか。「いないです、ほんとにいないんです、僕」って。

澤部:ほんとにこの感じだからね。

岩井:「なんかほかの人格あんの?お前の中に」ってなってさ、「じゃ、この先どうなろうと思ってんの? どんなふうになりたいとかないの?」って言ったら、「ないです! ないない、もういいです。僕辞めたいんです」って。(笑)

澤部:本当にそうらしいね。あいつはね。

岩井:辞めたいになっちゃってんじゃん。

澤部:辞めたいってね。

岩井:「怖いよ」ってなって、そしたら、「うぅ…おもちゃ屋!」(笑)「おもちゃ屋になる! おもちゃ屋になる!」って。

澤部:素敵。

岩井:って言い出しちゃって、急にネジ外れちゃってんじゃんて。急に子どものやつが出てきちゃってんだよ、あいつの中のなんか。そうしたら、「どういうことなの?」って本当にやわらかい感じで聞いてったら、どうやら相方の宮下のほうはおもちゃ屋でバイトしてるらしいんだよ。

澤部:へえ。

岩井:で、ベイブレードっていう駒のおもちゃとかの棚をすごい上手い具合に陳列して、そこだけで200万とか収入を店にもらたしたりしてるらしくて、要領いいらしくて、だから、「おもちゃ屋あいつ出すって言ってるんで、そこで雇ってもらいます」って。(笑)

澤部:かわいいな。

岩井:「お前辞めんのかよ」って言って、「辞めます。もうやりたくないんです」とか言って。「やりたくない、すごいモチベーションでやってんね」って言って。

澤部:すごいね。本当に楽しくないらしいね。

岩井:らしいよ。

澤部:仕事が。