結局漫才

 

ネガ⇒ポジ 2017年4月1日

 

滝沢「大学生ぐらいの時にいっぱい恋しときゃよかったなぁって思うわ。なんか学生の時からお笑いやろうと思ってたから、スノボーとかやる奴をね、俺、バカだと思ってたの」

西堀「いや、わかる」

滝沢「そういうのね、全力で楽しんどきゃよかったなと思っちゃうんだよね、今考えると」

西堀「あと、そういう風潮もあったよ。お笑い自体。なんか普通のことをしない、みたいなさ。お笑いを一本でやっていく、みたいな気概を」

滝沢「あった、あった、あった。当時あったんだよ、ほんとに」

西堀「あったよ。ほんとにあったよ」

滝沢「それがカッコイイとされてたのよ」

西堀「うん。でも、やっぱり違うんだろうね、もうね」

滝沢「今はもう違うだろうね。いろんなことを楽しんで、趣味があったほうがテレビ局に食いつかれたりするもんね」

西堀「マジでさ、ネタが面白けりゃいいと思ってたからね」

滝沢「思ってた、思ってた」

西堀「だから、みんな、エンディングとか平場の時、頑張らなかったよ」

滝沢「そんな頑張らなかったね」

西堀「だって、ネタがやっぱり一番と思ってたから」

滝沢「そうそうそうそう」

西堀「むしろ、しゃべんないことが美徳みたいなさ」

滝沢「まあ、あったね、そんなんね」

西堀「だから、イジられる芸人なんかイヤだったよな」

滝沢「うん」

西堀「でも、やっぱ変わってんじゃない?」

滝沢「そうだね。だから、それが良しとされてたのに、時代が変わって、趣味がなきゃダメだよって言われても、今さら何をって思うんだよね」

西堀「だからさ、今、ユーチューブとかネット系のやつ多いじゃない。うちで言うとパーマ大佐とか凄いじゃない。この間、くじらと喋ってて、その話をして、そういうのを俺たちの世代の芸人はバカにしてるし、やらないっていう話だったの」

滝沢「そうなんだよね」

西堀「でも、それじゃいけないと思って、パーマ大佐に頭下げて、くじらが全部システムを聞き出したんだって(笑)」

滝沢「俺もね、それはいいと思うよ」

西堀「そういうふうになってきてるわけ、今度」

滝沢「そうそう。そっちの戦いになってきてるからね」

西堀「そっちの戦いになった時にさ、我々、その文化に触れてないっていう、凄く大変なんだなと思ったの」

滝沢「うん、うん」

 

西堀「生で観る、通り越した。家で観れるようになった。今度は自分のスケジュールで観るようになった。この後って何だろうね」

滝沢「何があるんだろうね。これを思いついた奴が本当に一攫千金を手に入れるっていうことだから」

西堀「そうだね。マジであれしかないもんね。今、頭の中でVR」

滝沢「ああ、そうだね」

西堀「あと、実感しかないって思っちゃうよね」

滝沢「だから、そのぐらいだと、みんなが思いついてるはずだから、今度はテレパシーとかそういうことになってくるんじゃない?」

西堀「凄い時代だな」

滝沢「凄い時代よ。だから、もとに戻って漫才をやるのが一番いいんじゃないかな(笑)」

西堀「はははは(笑)」

滝沢「そんなん考えたらきりがないもん(笑)」

西堀「そうだな」

滝沢「俺の考えることじゃねーわ!って思っちゃう」

西堀「大きな流れのことまで考えてるもんな」

滝沢「考えてるから。周りのお前らが考えろ!って思っちゃうわ、俺。そういう奴が金稼げるようになったりするからね、今の時代はね」

西堀「結局よ、オイラたちにはよぉ、漫才しかないねぇもんな」

滝沢「なっ」