滝沢「お便りがきているんですよ」
西堀「ほんと?」
滝沢「きてるよ!なんかもう最近結構きてるよ。2週に分けて読もうと思って」
西堀「マジ、グイグイきてるな」
滝沢「グイグイきてる。同じ人から何通もきてるよ」
西堀「同じ人(笑)」
滝沢「一方的に。ほんとにね、なんかね、太宰治の『斜陽』を読んでるような感じするよね」
西堀「ああ、あれ、あの一方的に手紙を」
滝沢「お便りくださ~いのやつ。まだ届いていないんですね、この手紙、っていうやつ」
西堀「あれメッチャ怖いよな」
滝沢「あれ名作だよね」
西堀「うん」
滝沢「あの頃からストーカーみたいの、いたんだろうね。昔のほうが激しかったのかもしんないね、そう考えると」
西堀「あれ、すごい面白いじゃない。
あとさ、小説でさ、トンツカタンだっけ?トントントン?」
滝沢「何だっけ?俺読んだような気がするな」
西堀「俺、全くわからんかったの、それが。太宰の」
滝沢「何だったかなぁ。俺わかんないやつ大体忘れちゃうんだよね」
西堀「なんか結構さ、俺たちが知ってるような、例えば『金閣寺』とかさ、結構読めるね。あと、怖い」
滝沢「ああ、怖い、そうね。
だって、考えてみればさ、『蜘蛛の糸』とかもよくわかんないっちゃわかんないよね。誰がどういう視点で、どういうことになったのかがよくわかんないよね」
西堀「いろんなことした罪人が地獄の底に落ちて、クモを助けたんだよね?」
滝沢「クモを助けて」
西堀「クモを助けたから、1本お釈迦様が(滝沢「神様がね」)かわいそうだなと思って糸を垂らしたんだよ。(滝沢「垂らして」)で、そいつが登ろうとしたら、ほかの地獄にいるやつも一緒に上ろうとして、糸が切れてしまうわけじゃない」
滝沢「この糸はわしものじゃ~って言った瞬間にブチッと切れるじゃない。これ一体何が言いたいのかな?と思っちゃうんだよね」
西堀「だから、考えたのは、みんな静かに上れば上れたのか?ということだよね」
滝沢「ああ、なるほどね」
西堀「それとも、その糸1本を何とか利用するという可能性をあげたのかわかんない」
滝沢「自分だけが得しようと思ったら神様は怒っちゃうよということが言いたいの?クモを助けるっていうのがよくわかんないんだよね」
西堀「そう解釈すると、すごくお釈迦様が意地悪になっちゃうんだよ」
滝沢「そうなのよ。よくわかんないんだよね、これね、結局ね。まあ、いいや、いいや」
西堀「文学コーナー」
滝沢「文学コーナーおしまい!」
西堀「文学コーナーやろうか?」
滝沢「文学コーナーやる?」
西堀「(笑)」
滝沢「意外とでもね、マシンガンズ読むんだよ。西堀とか、村上龍とかよく読んでたもんね」
西堀「そう。中上健次とかね」
滝沢「中上健次とか、そんな話をしてもいいですよね、いずれ」
西堀「知的っていうのはな」
滝沢「昔、でもな、ほんとにまだ友達だった頃、よく小説の話したよな」
西堀「したしたした」
滝沢「中上健次のあそこのあれがよかったとかね」
西堀「俺たち友人出身だから。友人出身……はっはっはっ(笑)」
西堀「通が選ぶのと、一般的なのはわかんないからね」
滝沢「またわからんよなぁ」
西堀「例えば、お笑いでも、この人技術凄いなっていう人がさ、俺たちの身近レベルでもお客さんが思ってる人と違うと思うよ」
滝沢「そうだろうね」
西堀「あの人器用だな、とかさ、この人は喋り上手いなっていうのは、やっぱりわかんないよね」
滝沢「思った以上に評価されてないなぁっていうのが事務所の中でもいるしね」
西堀「いるね」
滝沢「火災報知器なんか、俺、もっと評価されてもいいと思うんだけどね。能力で言えば」
西堀「相当だよ」
滝沢「2人とも凄いのよ」
西堀「2人ともトップ5に入るんじゃないかな。太田プロの中で。売れてない若手ランキングで言うと」
滝沢「そうだね」
西堀「凄いスキルだよ」
滝沢「この2人が手を組めば何とかなるんじゃないかって思ってたんだけど、なかなか手を組まないんだよな」
西堀「あと、やっぱりさ、天ぷらとスイカみたいなもんで、食い合わせ悪いんじゃないの?」
滝沢「そうなんだろうね。だから、2人とも出来てるっていうのが、それがお笑いコンビにとっていいことなのかどうなのか、これはわからないのよ」
西堀「その話さ、昨日、ライブ終わりにちょうどしてて」
滝沢「してた?」
西堀「してた。和賀と風藤と話してて、じゃ、爆笑問題さんが2人ともスキル100、100同士で200になってるかってことなんだよ」
滝沢「そうなのよ!」
西堀「たぶん技術的なことで言うと、田中さんより上手かったり、田中さんよりいい声だったり、いっぱいあると思うんだけど、その収まりってことで考えたら、なんか上手く割れないんだよね」
滝沢「うん。だから、ホントに太田さんができないことを縫って、これ全部やってるのが田中さんだったりとかするから」
西堀「そう。例えば、じゃあ、ツービートとダウンタウン、どっちが面白いかなんかわからないじゃん」
滝沢「わからないよね」
西堀「ダウンタウンさんは2人ともすごいじゃない。でも、やっぱりツービートも、きよしさんも凄いんだけど、やっぱりたけしさんが1人で喋るって感じ」
滝沢「そうだね」
西堀「これ、わからない」
滝沢「これ、わからないんだよね。そうそうそう。まあ、だから、やすきよパターンみたいなのもあるしね。やすきよさんみたいなね。両方とも出来てて面白いっていうパターンもあるし、これってホントに稀だよね」
西堀「稀」
滝沢「五分五分の力って」
西堀「だから、どっちなんだろうと思って」
滝沢「まずは、1人がこのコンビの代表ですよっていうのがあるべきだと俺は思ってるの」
西堀「フロントマンがね」
滝沢「まず、あるべきだと思うな、俺は。わかりやすい、それが」
西堀「今の若手とか、今から始める人って気づいてて、結構片方変な格好してない?」
滝沢「してる。多いね」
西堀「記号としてわかりやすく。昔はかっこ悪かったの、それ」
滝沢「うん」
西堀「2人とも普通の感じでTシャツ着て、ダラダラやるのがかっこよかったから」
滝沢「うん」
西堀「でも、我々みたいなコンビだとさ、わりとフロントマンが見えにくいじゃない」
滝沢「うん」
西堀「見た目が、例えば、何メートルか先から見て、どっちボケってわかんないでしょ」
滝沢「うん」
西堀「これはやっぱ大変なんだよね」
滝沢「そうね」
西堀「だから、ネタとかで覚えてもらわないと、なかなかなんですね」
滝沢「そうだね」
やっぱり2人だけで話しているほうが面白いな。胸キュンの話も面白かったし。