禁じられた遊び 2016年12月28日
若林「希望を見つける見方っていうか、目線があればいいんですけどね、若い人にそれぞれ」
林 修「ただ、希望って、ある意味では情報の関数ですから、たくさん情報が入るから希望も抱けると」
落合 陽一「10年ぐらいワクワクできるかどうかという期待値なので」
若林「僕はこんな仕事をしてて、あと芸人で、全然芸人でも何でもない考え方なんですけど、テレビが細くなっていくと思ってんすよ。だから、めっちゃ貯金してますもん、俺」(笑)「希望、俺、全然ないすもん。ギャラも全然安くなっていくと思うし」「先輩に、ブランドものとか車とか高いの買わないと芸人面白くなんないんぞっていうの全部聞き流してますもん」(笑)
林「若林さんに一番希望がなかった」(笑)
若林「どこからどう考えても、テレビがバブリーになるって思えないんですよね」
ERIKO「(日本は)生きていくのは簡単だけど、生きがいはない国だなというのをすごく思います」
若林「それは何でですかね、生きがいがないのは」
ERIKO「やっぱり希望だったりとか、あとは、豊かさを感じるポイントが、外れていると言ったらおかしいですけども、違うほうに流されていってしまっているというのはあると思いますね」
林「だって、こんなに活躍している若林さんが、将来を悲観して貯金していると言ったら、みんな希望を失いますよ」(笑)
若林「そうですかぁ。使わなきゃだめですかね?
僕、キューバについこの間一人旅に行ったんですけど、したら、セメントが買えなくて、道に穴があいてて、みんな避けて通るし、あと、石油が買えないのかな? 電気が夜止まったりとか。僕は海外旅行の経験がほとんどないもんで、それで、いろんなところでびっくりした。
だから、日本人の、道路とか、集中力、一個一個の。あと、お店とか入っても、「会計してください」っていうのを何回言っても忘れて、厨房に入って金払ったんですよ。でも、すごいちゃんとしてるじゃないですか、日本人の何かに対する集中力。すげぇんだなと思って、なんか嬉しかったんですよ。でも、帰ってきたら3週間で忘れますね。当たり前になっちゃって」
若林「僕は、僕の話になっちゃって申しわけないですけど、ルールを破る快感あるじゃないですか。幼稚園の時、みんなで砂場で砂作って教室戻ったら、こっそり抜けて砂場を蹴散らすのが大好きだったんですけど、そういう面はありますか?」「幼児性ですか?」
吉田 たかよし「幼児性ということもあります。それと同時に、ルールを破るというのは自発性が必要なんで、脳の中ではテストステロンが必要なんですね。そういう方が大人になると、エッチなことでルールを破りたくなる」(笑)「浮気なんかは注意ですよ」
若林「今、危ないですからね」
吉田「危ないです、危ないです。「うんこ」とか言いながら砂場を蹴散らすのと同じように、下ネタを言い、浮気をして家庭を蹴散らす」
若林「恐ろしいですね、テストステロン」(笑)
若林「“最低限必要な友達の数を教えてくれ”。林先生は友達は多いんですか?」
林「僕は、ゼロか、ぎりぎり1」「僕は授業でも言っていますよ。人生で一番要らないものは友達だって」
若林「林先生って、例えば、番組の全体の飲み会とかあるじゃないですか。打ち上げとか。そういうのとかって好きですか?」
林「あんまり好きではないですけど、でも、ちゃんと参加しますよ」
「人間の属する共同体を“ゲマインシャフト”と“ゲゼルシャフト”に僕は絶えず分けるんですよ。つまり、“ゲマインシャフト”というのは、血縁家族とか利益なんか関係なく集まってる。だから、友達同士ってこっちなんですね。こいつといると得するからと付き合う友達はいないじゃないですか。それは別に利益を考えなくても、こいつらといると楽しい。これが“ゲマインシャフト”。
一方、“ゲゼルシャフト”というのは、利益を求めて人が集まる。つまり、番組のスタッフというのは、一緒に利益を求めて闘う仲間ですから、その人たちとコミュニケーションがとれて、よりよい結果が出るなら、僕はそこは協力を惜しまないです。そこでの仕事仲間はどれだけいても構わない」
若林「それは仕事仲間ですもんね、友達じゃなくて」
林「みんなで苦労しながら、ああだこうだといって、視聴率が1%でも上がったら、やっぱり嬉しいじゃないですか」
若林「そうですよね、仕事ですもんね」
林「僕はゲゼルシャフトでの仲間は必要ですけど、ゲマインシャフトでの友達はゼロでいい」
若林「俺はね、今の林先生の話を聞いたら、ちょっとブレてきたんですけど。仕事の面の中と、利害関係なしでいくと。というのは、誰にも話せない話ってあるじゃないですか。テレビマンでもないし、芸人、タレントでもない人にだけ話せる話ってあって、その話すことでストレスっていうのは減ってくんですよ。これはやっぱりビジネス……。だから、それでリフレッシュされてまた仕事に凄いポジティブな気持ちになれるからっていうのは、すごいビジネスで付き合ってんだろうなっていうのは、ちょっと聞いてて思ったんで、どっち入れるかなっていうこと」
吉田「心療内科の医者から見たら、友達ゼロの中に入ると思いますよ」
若林「ああ、そうですかぁ」
「友達なんか要らない」というのをここ1カ月の間に3回見聞きした。春日さんとタモリさんと林先生。だから何というのは、何もない。ただ記しておきたいだけ。
(2022.1.20追記)
これを書き起こしたときは、友人と年に3~4回飲みに行くのを楽しみにしていた頃だった。今はというと、そういう機会もなくなってしまった。それが寂しいかというと、そうでもなくて、あの頃はあの頃で楽しかったけど、今は今で全然いいなという感じ。友達、要らないかも。