ミドリと小4の男の子

 

オードリーのオールナイトニッポン 2018年3月11日

 

若「先週はスペシャルウィークで、ふかわりょうさんに来ていただきまして、ずいぶん言われた。この1週間で。テレビのスタッフさんに」

春「ほう、なんて?」

若「「ふかわりょうさん、めっちゃ面白かったす」みたいな感じで」

春「まあ、面白かったもんね」

若「よく、ふかわさんね、「自分の中に小さい女の子がいる」って言ってたじゃない」

春「そうだね」

若「よく、自分の中にいる人間が、小学生かとか、中学2年生かとか、大学3年生かとか、大人なのかとかいう話するけど、小さい女の子っていうのは初めて聞いたね、俺は」

春「うん、確かにそうだね」

若「だから髪が長いって言ってたもんね」

春「そうだね。だから、ちょこちょこ、漏れてるというか」

若「ははははは(笑)」

春「抑えきれない、滲み出してる……滲み出してる、だね」

若・春「はははは(笑)」

若「滲んじゃってんだね、外に、あの長髪は」

春「そうね。それでも、音楽活動で何とかそっちに放出してるけど、でも、やっぱり滲んでじわーっと滲むものが、やっぱり長髪だったり、物腰のやわらかさだったりするんじゃない?」

若・春「はははは(笑)」

若「だって、あれで髪短くしたら、メイクとかしゃちうって言ってたもんね?」

春「そうだね。あれで何とか本当に」

若「はあ、小さい女の子がいる人もいるんだなぁ」

春「抑え込んでるっていう、クロスみたいな、鎧みたいな」

若「小さい女の子がどういうもの好きかとか、あんまわかんないじゃない。シルバニアファミリーぐらい?やっぱり小さい女の子っていったら」

春「ああ、まあ、そうじゃないか? リリアンとかね、なんかそういうことだろうね」

若「なるほどね」

春「ちょっとした、やってるかもしれない、そういうのをね」

若「もしかしたらね。滲んでるかもしれないね」

春「家で人形遊びとかしてるかもわかんない。全ては聞けなかったけど」

若「春日はどういう人間がいるわけ?春日の中に」

春「どういう人間……まあ、でも、私は、まあ、一つとは言い切れないよね」

若「あ、そう」

春「1人というのはさ」

若「何人かいるの?」

春「やっぱり、そのぉ、お姉さんみたいなね」

若「(笑)ちょっと待って。なんでみんなオネエなの?」

春「いやだからそれを」

若「女の子なのか?みんな」

春「ふかわさん、それはやっぱりね、手放しで笑えない部分はあるよ」

若「ああ、そう」

春「そんなはずないじゃないですか!って本気で言ってはいたけどね」

若「(笑)ラジオで流されてるからね。電波に乗って」

春「そうそう(笑)自分に振り返った時に、ゼロではないなって。女子の部分が」

若「小さい女の子」

春「小さい女の子だったけどね、ふかわさんは」

若「お前は?」

春「オネエだよね」

若「あ、自分の中にオネエがいるの?」

春「オネエなのか、おばさんなのか。おばさんに近いかもね」

若「おばさんがいるの?お前の中に」

春「うん。だから、節約とかもそういうのがかかわってきてんじゃないかとか」

若「心の中のおばさんが」

春「おばさんがね」

若「お前、ふとした時にさ、生放送とかでフリップとか落とすと「キャー!」って言うじゃない」

春「言うね」

若「咄嗟に出ちゃうんだ、おばさんが」

春「おばさん。少女でもなければ、若い女性でもなく、かといってオネエでもない。やっぱおばさんの部分ね」

若「それ、名前は何て言うの?その人は。俊彰なの?やっぱり」

春「俊彰ではないんじゃないの」

若「春日なの?名字は。名字は春日でもないの?」

春「名字とかないんじゃない?」

若「名字ない?」

春「概念みたいなもんだからさ、何々何々じゃないんじゃない?そこは。ミドリ、みたいな、なんかそういうさ(笑)」

若「え?ミドリっていう人がいるわけ?」

春「片仮名でね(笑)。春日じゃないのよ。それはなんか、それ、なに? 人物、なんていうかな」

若「じゃ、ミドリが「安いから買いなさい」とか言ってんだ、春日に」

春「そうね。「ちょっと待ちなさい、あんた、これよりも安いとこあるんじゃないの?」みたいな」

若「ふはははは(笑)」

春「はっきりと対話はしてないよ」

若「お前、ふかわさんより怖いよ(笑)」

春「ハハハ(笑)それは若林さんだって絶対あるはずだよ。1人に決められないと思うよ」

若「女の子いるのか、俺の中にも」

春「やっぱいるんじゃない? 男はみんな多少なりともね」

若「ああ、でも、いると思う。嫉妬深かったりするし」

春「ああ、はいはいはいはいはいはい」

若「ちょっぴり弱虫だったりするし」

春「ハハハハ(笑)」

若「笑ってんじゃないぞ(笑)。ははははは(笑)」

春「そうね。ふとした時に泣いちゃったりとか、そういうの言ってたけど」

若「ふかわさん言ってた。10年たつとすぐ泣いちゃう(笑)」

春「泣いちゃう(笑)。それはやっぱり女性的な部分。考えようだけどね。ふかわさんの話聞いて、自分に置きかえたというか、振り返ってみると、そういう部分もあるし、中学生、高校生ぐらいの春日も、あの時の春日もさ」

若「はあ、高校生の時の」

春「やっぱりいたりもするしさ」

若「小学4年生の男の子は、いるはいるよ、やっぱり」

春「ああ、そう。それはどういう時にわかるのよ」

若「なんか、おしっこひっかけてやろうかなとか思うんだよね。ちょっと腹立つとさ、本当の怖い男の人は、ぶっ飛ばしてやるとか思うと思うんだけど、ションベン引っかけてやろうかなとか思う時に、なんか、ちょっと幼いんだろうなって思う時があって」

春「なるほど。いたずらじゃないけど、ちょっとしたね」

若「そうそうそうそう。なんか、ランドセル、本当は背負ってテレビ局入りたいのよ。だけど、ちょっとやっぱりキャラになっちゃうっていうか」

春「いや、そうだね。シノラーじゃねぇんだからさ、今さらね」

若「うん、まあねぇ。いるかもしれないけどね、心の中のシノラーが」

春「ハハハハハ(笑)シノラーが」

若「クルクルだっけ?グルグルだっけ?」

春「クルクル~じゃない?」

若「クルクル~とか、まあ、言ってる時あるしね。リングとかいっぱい手首に付けてる時あるし」

春「ああ、じゃあ、シノラーだね。ランドセル背負って」

若「ふふふははは(笑)」

春「クルクル~なんつって」

若「グルグル~」

春「クルクル~グルグル~なんて言って」

 

若「結構ヒルナンデスの生放送の中でね、今週のヒルナンデスでは筋肉ドライバー、通称筋ドラ?かけさせてもらったけど」

春「あんま言わない筋ドラって」

若「あの時には小4の俺がやってんだよね」

春「ああ、確かにそうかもね。急に出てくるところあるんじゃない? 南原さんも不思議がってたけどね」

若「なんて?」

春「不思議な顔してたよ」

若「筋ドラかけてる時?」

春「おい、どうした?どうした?みたいな(笑)」

若「だって、あれ、逆さの文字を見るやつだから、理由はあるじゃない」

春「ま、そうだけど」

若「俺がそうなったから? 俺がテンション高いからかな」

春「若林さんもそうだし、私もかけられたままだし(笑)。あそこだけ、ポン!と浮いてるような感じ(笑)」

若「いや、スベってんだよ!」

春「お客さんも笑ってねぇーし」

若「生でスベってんだよ」

春「そこそこの長い時間やってたからね」

若「ふはははは(笑)ああいう時はさ、どう思ってんの?筋肉ドライバーかけられてウケてないわけじゃん。生放送でヒルナンデス。心の中は、それは、おばさん、ミドリはなんつってんの?(笑)」

春「ミドリは、距離とって、そこはほんとに、お母さんみたいな目線で「またぁ、しょうがないね」みたいな」

若「ふはははは(笑)」

春「「またやってるよ」みたいな」

若「ミドリが?」

春「うん」

若「しょうがないわねぇ」

春「「んとに、くだらない、しょうがないわね、何が面白いんだか」みたいな、やっぱあるよ」

若「お前の母ちゃんじゃねぇーか!それ。静江じゃないでしょ?それ」

春「静江ではないんだよね。静江に似てる部分あるけどね」

若「春日の中のミドリが「何してんのよ」」

春「「何してんだ、しょうがないね」なんつって」

若「それは春日が答えるんだ、それに対しては」

春「答えるというか、まあ、そうだね。受け手は春日だけど、でも、春日は別に動かないよね。ミドリがそう言ってたところで、「まあね」みたいな(笑)感じだから。対処しないじゃん、あの時だって別に」

若「動かないもんね(笑)。若林さんがやりたいみたいよ、みたいな」

春「そうなっちゃってるからしょうがない。何か取り返そうとしないもんね。ハハハ(笑)ああいう空気になっても」

若「俺は筋肉ドライバー、ヒルナンデスでかけてるときは、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へって感じ」

春「それ何(笑)。それ小4でいいの?」

若「小4の俺が、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ、へ」

春「いや、ちょっとわかんない。それはよくわかんないけどね(笑)」

若「いや、小4てこうだから」

春「うん、まあ、まあ、うん、まあ」

若「小4て今みたいな感じじゃないの?」

春「まあ、そうかも、そうかもね。あんま理屈じゃないよね」

若「小4がほら、給食のワゴンとか全速力でバーッと押して、ガッシャーン!とかなって、押してる時とか、へ、へ、へ、へ、へ、へ」

春「ああ、そうだね。とにかく廊下をスライディングしてるとかね(笑)。ずっとスライディングしてたわ。ジャージ、下穿いてたから。小4の時。でも、大体みんな膝が溶けてるっていうね」

若「あの、ツルツルしたやつね?」

春「ジャージのツルツルした(笑)。とにかく」

若「ヒルナンデスで椅子が壊れた時とかも、やっぱ小4のへ、へ、へ、へ、あ、あ、そうだ、やべぇ、やべぇっていう感じだから。はははは(笑)」

春「ああ、でも、そうかもね」

若「小4でしょう?(笑)」

春「うーん、小4だねぇ」

若「同い年でやってる人っているのかな、自分を」

春「ちょうど?」

若「自分を同い年でやってる人」

春「同い年だし、その人そのものみたいな?」

若「だって俺、美輪明宏さんに、初対面の時「あなた8歳?」って聞かれた」

春「ウソでしょ?(笑)」

若「いや、これ、ほんとマジだよ」

春「ほんとに?凄いな。凄いね、美輪さんね。小4じゃん」

若「初対面の時、31~32だったけど」

春「小3?小4ぐらいだよね?小2? いや(笑)小2だって、8歳だと。小4よりも下じゃん」

若「あはははは(笑)」

春「ちょっとかっこつけた。小4て言って。ダメだ、かっこつけちゃ」

若「2つ上に言ったけど(笑)」

春「小2だよ(笑)」

若「したらさ、「あなた8歳?」って聞かれて「いや、32です」みたいに答えたの。したら美輪さんが、「8歳の男の子が鉄人28号を操縦してるみたいね、あなたたちって」って言われたの」

春「はあ。えっ?それどういうこと?鉄人28号は私ってこと?」

若「そう、そう。お前はだから別に人間じゃないの。ミドリとか言ってるけど、お前、俺の2歳分かっこつけてんだよ。お前は鉄人28号で、AIだから、お前は」

春「28号か。ちょっとよくなってるね」

若「ロボットだね」

春「鉄人28号はレバーが2つしかないからね、あれ。ハハハハハ(笑)あ、そういうコンビなんだねぇ」

若「鉄人28号が、8歳の男の子が操縦してるみたい」

春「ああ、でも、それはそうかもしれない。だって、鉄人、自分の意思はないわけだからね」

若「意思ないの?お前」

春「意思ないよ。だから、いろんな、東大受験とかさ、ハッハハ(笑)フィンとかボディビルとかになってるから」

若「でも、それは俺別に操縦してない。お前が勝手に暴走して、コンピュータ、エラーして」

春「操縦のやつDちゃんとかに渡してない?」

若「渡してない(笑)」

春「体育会TVとか、いろんなところに渡してるでしょ?」

若「でも、テレビに出始めてから、いろんな奴がリモコン持ってるよ」

春「いや、そうでしょう!」

若「はははは(笑)お前の。混線しちゃって、エアロビとか東大受験とか漫才になって、なんかがんじがらめにして、全部失敗してるみたいな感じ(笑)」

春「失敗してないわ!いい方向に行ってると思ってる。私はね。鉄人は思ってるよ」

若「はははは(笑)鉄人は、鉄人は思うのね?」

春「鉄人は」

若「鉄人28号があるじゃん。ロボットが。ミドリはどこにいんのよ?その28号の中にいるわけ?コックピットにいるわけ?」

春「コックピットにはいない。だって、それはメインみたいになっちゃうからね」

若「俺はリモコンで動かしてんだもんね」

春「まあ、そうだね。だから、へその下ぐらいじゃない?」

若「ミドリがいるんだ。あの中に」

春「中に。がらんどうのイメージね。中、がらんどう。胴体は。だから、へその下ぐらいにいて、「まーたー」みたいなことを胴体で言って(笑)、胴体の中で響いてる、みたいなね」

若「ああ」

春「メインではないよ、もちろん。メインは何もないんだから(笑)。メインは電波を受けるところ、みたいな、アンテナみたい」

若「ロボットだからね」

春「そうよ。ミドリだけが胴体のところに」

若「混線して、ってことだね?」

春「そうね。だから、どっかでリモコンが動かされると、ゴォーーーッて、そっちに急に(笑)」

若「はははは(笑)」

春「汐留方面に飛んでったりとか、赤坂方面に飛んでったりとか。フフフ(笑)」

若「お前、電車で通ってるだろう?」

若・春「はははは(笑)」

春「いろいろするんじゃない?」

若「夜さ、エロパソやってる時はさ、鉄人28号、ミドリがやってんの?」

春「ミドリはやってない。だって女性だから。そこでようやく出てくるんじゃない?」

若「誰が?」

春「私が」

若「春日が。それはもう春日が?」

春「春日が。その時だけが本当の自分。まっさらな飾りっ気のない本当の(笑)」

若「寂しいよ。話が寂しい」

春「全部終わったら、ずっと隠れてて、騒動を。昼間の騒動をずっと見てて(笑)」

若「じゃあ、鉄人28号の中でもないし、かなり離れてんだね?」

春「離れてんだよね」

若「でもお前なんだよね?」

春「うん。だけど、鉄人28号が見えるところにいるの。でけぇじゃん。だから、見える、目の届く範囲にはいるけど、こうやって見てんだよ、たぶんね」

若「じゃ、お前がむつみ荘のノブを握り、玄関を開けて、靴脱いだぐらいで本来の春日とスーッとフィットするんだ」

春「ああ、そうかもね。だから、あのむつみ荘のドアが、ちょっとごっちゃごちゃになるけど、アニメが違うけどさ、鉄人28号がでかいまま帰ってくるじゃん。あそこがガリバートンネルみたいな感じで」

若「ああ、縮小して」

春「シューンて春日。裸だよ、イメージとしてはね。素っ裸の春日が帰ってきて、パソコンの前に座って、で、また出ていく時は鉄人28号にワーッとでかくなって出てく、みたいな(笑)」

若「でも、春日がやってることって、結構きつめだね」

春「まあ、そうだね」

若「自分磨きになってくるもんね」

春「まあ、磨くためだけに本体に戻る、みたいなことなんじゃないのかね」

 

 鉄人28号

www.youtube.com

両方ある

 

伊集院光とらじおと 2018年3月14日

 

安田美香「本日のゲスト、きたやまおさむさんは、1946年、兵庫県淡路島生まれの現在71歳。京都府立医科大学在学中に加藤和彦さんの呼びかけで「ザ・フォーク・クルセダーズ」を結成。解散を記念して300枚制作した自主制作アルバムに収録されていた『帰って来たヨッパライ』『イムジン河』が関西のラジオでオンエアされると、人気に火がつき、1年間限定でメジャーで活動しました。

一方、1968年の解散後、大学院に進学したきたやまさんは、作詞家として『戦争を知らない子供たち』『あの素晴らしい愛をもう一度』、ベッツイ&クリスの『白い色は恋人の色』、堺正章さんの『さらば恋人』などの名曲を生み出しました。

また、精神科医としては、クリニックを開業し、大学の教授や副学長などを歴任。多くの著書を執筆してきました。精神科医で現在もミュージシャンとして活動する作詞家のきたやまおさむさんが本日のゲストです」

 

伊集院光「番組冒頭から盛り上がったんですけど、アシスタントの安田も僕も、教科書で、それこそ数々の、『あの素晴らしい愛をもう一度』と、僕の時は『風』を知った世代で、後から『帰って来たヨッパライ』も同じ人という」

安田「びっくりしました(笑)」

伊集院「びっくりするっていう(笑)」

きたやまおさむ「そうですね。私もちょっとおかしいんじゃないかと思うぐらい、まとまりがないんですよね。でも、それがありがたい。自分の精神衛生にはいいんじゃないかなと思ってます。ジャンルこだわらないでいいでしょう。生きるの死ぬのとか、愛や恋や友情やら何歌ってもいいっていうのがフォークソングだったと思うのでね、僕たちの。だから、あれを喋らなきゃいけない、この歌を書かなきゃいけないという期待に応えなくてもいいっていうのがありがたかったですね」

 

伊集院「『継続が力』という言葉があったりとか、それでも歯食いしばってやってるうちに何か見えてくるよ、みたいな世代もいるし、もしかして、そういう生き方で今頑張れている人もいるじゃないですか。でも、それって全員に当てはまらないじゃないですか。

僕、高校やめたんですけど、やめてよかったです。もっと言うと、一旦休学して落語家になって、落語家が動き始めてやめてるんですけど、それ、すごい卑怯なことだと最初思ったんです。でも、僕、それでよかったって今は思えるんですね」

きたやま「だから、そういう幸せですよね。皆さん、多くの悩んでおられる方が、この列車に乗り遅れたら、もう二度と列車はやってこないと思ってる。だから、必死になって、この列車に乗ろうとして、あれだけ満員の列車になっちゃうわけでしょう。でも、大抵1時間ずらしたらまた来るんだよ、電車。これ知らない、みんな。知らないんだよね。1年たったらまた同じ春が巡ってくるの。でもね、今のこの目の前の電車に乗り遅れたら最後、もう人生全部乗り遅れてることになるというふうに思いがちですよね。

だから、電車は何度も待ってるとまた来るというのを信じることができたらば、待てます。待てます。それで、来ます。

1960年代の青春は、それが確実にあった。だから、ドロップインしてドロップアウトと言っていたんですけど、この頃の若い人たちはやめられない。降りれない」

伊集院「降りれないですよ。だから、芸能人が不倫会見一発で終わるじゃないですか。次の電車が来ないわけですよ。この会社やめたら、次の電車来ないっていう例を見ちゃうから、そうすると、やっぱり怖くてしょうがないし。

もっと言うと、僕なんかはえらい後ろ向きの考え方だから、次の電車が来て、そこそこ乗り心地がよくても、前の電車に乗ってたら、もっといいことがあったんじゃないかっていうことで、この電車は楽しめなかったりするんですよ。何ですかね、これは」

きたやま「悩ましいね」

伊集院「ゲストを迎えているというよりも、カウンセリングを受けている感じになってきちゃうんだけど」

きたやま「もうちょっとそれは別室で個人的にお話を伺わないと」

伊集院(笑)

きたやま「それはすごく大事なこと。これは一般論として話をしているだけであって、個別の方はまた特殊な事情がありますよ。今日は列車の話をしたけど、それは、ひょっとしたら別の話、会社の話かもしれないよね。だから、それは、ちょっと個人的にお目にかかってお話を伺いたいと思いますが」

伊集院「でも、表現がとても助けられるところは、逆に僕、普通に精神科の扉をノックするのは勇気が要ってできないんだと思うんです。だけど、ラジオだと喋れるっていう、普通の人とちょっと逆なところがあったりとかしておもしろいんですけど」

 

伊集院「自分の若い頃書いた歌詞を見て感じること。今、71歳から見て感じることって何ですか?」

きたやま「僕はね、今、一番感じるのは、一時期、やっぱり恥ずかしかったですよね。若いなあというのを見て。だって、青空が好きで、花びらが好きで、いつでも笑顔の素敵な人なら、誰でも一緒に歩いていこうよ、とかって『戦争を知らない子どもたち』で歌うわけだ。

当時、フラワーチルドレンというのがあって、「花」というのは「平和」ということを意味してたのね。でも、今、もう一遍そういうことを考えて、その歌をみると、やっぱり今でも変わらないんだよ。ただ「花」とは言わないだけだよね。今は「平和」と言ったり、今は、心が安寧というか、落ち着いてのんびりできることを「花」と言っていたんだなと思って読めば、ああ、僕はあまり変わらない。考え方は。

やっぱり苦労するよりも楽するほうがいいし、楽しいことも大事で苦しみがあるんだっていう、その人生観、両方だっていう。

「どちらか」と考える人がいる。英語で言うと“either or”という、どちらか選べ。でもね、僕ね、“both”、両方同時にあると思うんだよ、いつも。裏もあれば表もある。いいこともあれば悪いこともある。

だから、みんな悩み過ぎてるのは、この道、どっちかというふうに思うからでしょう。両方行けばいいじゃない。自分が人生を送ってみて、それは、大したできなかったけど、二兎を追うもの三兎でも四兎でもつかまえればいいと思うんだよ。だめかもしれないけど」

きたやま「一個だけ確実なことは、人生は1回だよ。命は一個しかない。これだけは確実ですね。一つしかないんだよね。これ、いろいろな意味で使っていこうよという提案だったなあ」

 

伊集院「古くなることで、1機種型落ちって、すごいボロい気がするじゃないですか。5年前のギャグ、まあ、つまんないんですよ。だけど、それってえらく長くかかると、いろんなもの削ぎ落とされて、ちょっと、あれ?もともと発した意味と違ったり、逆に言うと、芯のとこで全く一緒だったりとかしておもしろいと思ったのは、今回、ゲストをお迎えするのに、新しいアルバムの、2013年のアルバムの『若い加藤和彦のように』という曲を聴いて、すごい僕思ったことなんですけど、これ、加藤和彦って知らない人にも響くっていう。一緒に20代の若手芸人、加藤和彦わからないんですよ。申しわけないことに。なのに、匿名の人としてかっこいいんです」

きたやま「ああ」

伊集院「某加藤としてかっこよくて。「じゃ、加藤和彦ってどんな人だと思う?」って聞いたら、「たぶん革命戦士みたいな人だと思う」って。そいつ、アニメが好きだから。「立ち上がって、真ん中で、おそらく明るくて」。そいつの言い方ですよ。全然答えを言わないまま。「明るくて、腕力は強くはないんだけど、それでも先頭を切って行く人だと思う」って。すごくないですか?なんか。だって加藤和彦を知らないんですよ。全く。こういうことって、とても不思議で美しいことだと僕は思う」

きたやま「なるほど。僕はリアルな加藤和彦っていうのを知ってますからね。だから、ちょっと今そういうふうに言われると、いや、こんな弱い面があった。腰砕けで、野球場に連れてったら、「後ろから見られてることが嫌だ」なんて言ってた奴なんです」

伊集院「そうなんですか?(笑)」

きたやま「そうですよ。で、ペットロスに悩んでましたね。そして、新しい作品が生まれないということに悩んだりね。そういう形の人ですよ。戦っているイメージは実はないんですよね。でも、本人としては戦ってましたね。私にとっては、「お前逃げてるじゃないか」と言いたかったけど、戦ってたね。でも、そう言われたら。外から見ると「革命戦士」。うん、なるほどなあ。

というのは、同じ曲を同じアレンジやるのが嫌いだったんです。だから、『帰って来たヨッパライ』をボサノバでやったりね。そんなもの誰も望んでないよ。『帰って来たヨッパライ』をボサノバでやってどうするんだよ。でも、それやったりして楽しんでました。だから、そういうところがあるんで。僕に言わせれば、同じ曲を、同じアレンジで、同じふうに歌ってほしいわけだよ。多くのファンは」

伊集院「まあ、そうですね」

きたやま「それをやらないんだよね」

伊集院「でも、それでクヨクヨするんですか」

きたやま「だから、「新しいものが評価されない」って言うのね。そんなものは、だんだん年老いてくるわけだよ、ファンは。でも、それに応えることに意味を感じない。だから、むしろ新しいお客さん、新しい曲で、新しいやり方でっていうことをずっと考え続けた人です。だから、それは“戦い”ですよね」

伊集院「そうですね。それもまた感心するのは、きたやまさんが「その考え方違うんだよ!」って突っぱねじゃないですか。もう一回フィードバックしてみると、そうでもあると、今、おっしゃるじゃないですか」

きたやま「まあ、だから、それもあってもいいと思う」

伊集院「それが凄いと思う。俺、その若い奴、とんちんかんに聴いてんなっていう話で切り捨てる先輩方のほうが多いと思うんですけど、それをもう一回フィードバックなさるじゃないですか。それはそれで、そういう面があったかもって、凄いなと思うんですよね」

きたやま「まあまあ、でも、そういうふうに申し上げているのは、さっき言ったように、あれかこれかじゃないんだよ。両方あるんだよ」

伊集院「強くて弱い」

きたやま「そうだよ。みんなヒラリーに入れるって言いながらトランプに入れるんだよ。だから、そういう奴らは結構いるんだよ。両方であるくせに片方しか言わない。でもね、現実はやっぱり両方なんだよ。あれもこれもなんだよ。あれとかこれとかあるんだよ。いろいろ」

伊集院「うわあ」

きたやま「やっぱりそれは自分の考え方がわかられないとか、お前の言っていること、わけわかんないとかって言われている人たちを相手にしてるわけでしょう、僕らは。そういう方々のことを考えると、そういう考え方もあっていいんだって言ってもらえないと」

伊集院「だから、健全なのは、1票入れたのはこっちだけど、だけど、この人の言ってることのここは違ってるし、しっくりこないし、逆側の一番嫌いな奴だけど、この部分に関しては合ってる、みたいな、そういうことですよね、おそらく」

きたやま「おっしゃるとおりです」

 

伊集院「CMの間も『コブのない駱駝』という歌が、最初聴いた時に、コブのない駱駝は楽だからいいな、みたいな、ダジャレか?と思ったんですけど、聴くと、沁みますよね」

きたやま「沁みますか? 僕、あのタイトルで伝記を書いたことがあるんですよ。今から2年前に『コブのない駱駝』という伝記が出ているんですけど、これのタイトルにしたぐらい、あれが僕の代表作というか、僕の人生です」

伊集院「何歳ぐらいの時に作られている曲ですか?」

きたやま「23歳か24歳だと思いますけど、自分てコブのない駱駝みたいで、みんなは「駱駝だったらコブがあるだろう」とかってみんなに言われるんだけど、実はコブがない駱駝もいるんだって。それはあなたの思い込みだって。駱駝がコブとあると思い込んでいるのは。だってコブのないほうが楽だよ、みたいな。なんやそれ?みたいな。これ好きなんですよ(笑)」

伊集院「しかも、奴、コンプレックスに思っているし、周りの奴はどう思っているかわかんないけど、楽だろうって言ってるのを、おそらくコンプレックスある人間はバカにされていると思うかもしれないけど、あの歌で「馬なんだぜ」って言ってくれるじゃないですか」

きたやま「本当は馬なんだよとか、馬なんだからコブがなくたっていいじゃないか。馬だったらいいだろう、みたいな対話になっていく歌なんですけど」

伊集院「すっごい哲学的」

きたやま「でも、それは、人っていうのは、男か女かどっちなんだってはっきりしろって迫ってくるのよ。社会というのは。大人か子供かはっきりしろって。でも、本当はみんな子供でありながら大人だったり、男でありながら女みたいな要素を持ってるんだよ。これを切り取って、削って出しちゃいけないと思ってるから苦しくなる。まあ、そういうようなことが僕が若い時にずっとあったんだよね、きっと。それでああいう歌になりました」

 

(エンディング)

伊集院「『コブのない駱駝』の歌がとてもよくて、アラビアに“コブのない駱駝”と“鼻の短い象”と“立って歩く豚”がいました。コブのない駱駝は、自分がどんなに醜いとコンプレックスで、周りの人間は「コブのない駱駝は楽だ」って言うと。でも、神様が「お前は馬だ」ってある日言う、みたいな話で。

最後、「“立って歩く豚”っていうのは人だよ」って言われる歌なんだけど、それがまた、わりとおもしろ調子なんだよね。わりと、すごい架空のアラビアっぽい感じの軽い歌なんだよね。だからこそちょっと響いたりとか。

あと、途中も出てきた『若い加藤和彦のように』っていう歌もまたいいんで、よかったら機会あったら聴いてみてください」

 

戦争を知らない子供たち

www.youtube.com

白い色は恋人の色

www.youtube.com

さらば恋人

www.youtube.com

あの素晴らしい愛をもう一度

www.youtube.com

www.youtube.com

帰って来たヨッパライ

www.dailymotion.com

帰って来たヨッパライ(ボサノバ調)

www.youtube.com

コブのない駱駝

www.youtube.com

www.youtube.com

若い加藤和彦のように

www.youtube.com

イムジン河

www.youtube.com

悲しくてやりきれない

www.youtube.com

 

ひとりラジオ

 

オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD 2018年3月2日

 

春日「3月2日金曜日、時刻は22時を回りました。皆さんこんばんは。春日でございます。

いやいやいや、1人のラジオ始まりましたけれどもね。へっへっへっへっ(笑)

あ、お聴きの放送は、ダイヤル1242ニッポン放送でございますね。

全然緊張してない。全然緊張してないよ。いや、全然緊張してないよ。うーん。余裕ですね、余裕。ええ。

いやあ、こんな感じになるんだね、なるほどね。いや、席がね、そもそも違うんですよ。皆さん聴いてる人はわかんないと思うんですけど、我々オールナイトニッポン、土曜日の深夜1時から、あれどのぐらい? 8年、9年目ぐらいですか? 8年半やってて、もちろん決まった席に、毎回毎回決まった席に座ってるんですけど、私が座っているのが、放送室、放送席?ブース? ふふふ(笑)放送席、放送席でしょう、ここだって! 「放送席からお送りします」って野球の中継とかで言うでしょ? ブースからお送りしますなんて言わないでしょう! 放送室は違うな。部活じゃねぇんだから。学校の部活じゃないから放送室は違うわ(笑)。だから言い直したのよ。放送席。放送席ね。あ、ブースね。

ブースの扉の近いところに座ってるんですよ、私は。その向かいに若林さんが座ってて、ずっと8年半やってきたんですけど、今日もいつもの感じで、座ってるブースの近い席に座ろうとしたらディレクターさんが「いやいや、違います。今日は違います」つって。「いつも若林さんが座ってるほうの席です」。「何?席の違いなんかあるの?」自分がいつも座ってる席のほうが景色も同じだし、やりやすいから、「自分の席のほうがいいんだけどなぁ」なんて言ったら、「いやいや、基本的にメインの人がこっちの席になってますんで」。へへへ(笑)言われて。

「ちょ、ちょっと待ってくれよ」と。ということは8年半――。初めて聞いたんでね、そのことを。「8年半、私はメインじゃないという扱いでやってたのか?」って言ったら「まあ、そうなりますねぇ。だからメインの人とサブ? サブっていうか雑魚の席です」みたいな。「なんだ雑魚っていう言い方!」つって。「三四郎で言ったら、相田さんが座ってる席」。確かに雑魚だなつって、それはつって。

全然そんなの知らなくて。今日はメインのほうの席に座ってやってるわけですよ。そんなことも知らない。景色が違う。確かにメインの感じだね。見渡せるもん、全部スタッフさんとかも。私、壁しか見えなかったからね。真っ暗な窓と。そういうのもありましてね。

あと、何がびっくりしたかって、ポスターね。スペシャルウィークなんですね、今ね。スペシャルウィークでポスターが2月26日月曜日から3月4日はなんつって張ってあるんですよ。いろんなそうそうたる目玉番組が載ってる中で、私の番組、今やってる3月2日金曜日22時から24時、載ってますけど、私の右隣がたけしさんのオールナイトニッポン、その隣がさんまさんの番組つって、並びで、春日、たけし、さんまで載ってるんです。ポスターが。もうイジってるでしょう、ちょっとね(笑)。

www.instagram.com

その近くに鶴光師匠もいるしさ。さっきお会いしましたけどね。さっき何もボケずに終わっちゃったわ、さっき、そういえば。ははははは(笑)すぐ終わっちゃって。なんか申しわけない。暗雲立ち込める(笑)。今からやるゴールドに向けて、ちょっとそこで鶴光師匠と絡ませていただいて、ちょっとエンジンをかける、じゃないけどね、いい感じで突入しようと思ったらね、何も言わずに、なぜオールナイトニッポンゴールドをやることになったのか、説明だけして、鶴光師匠も「ああ、そうなんや」つって言って。ははははは(笑)終わっていって、こっち来て、バタバタしてましてね。

あと、今日入ってびっくりしました。ニッポン放送の裏口から入ったんだけど、裏口入ってすぐの、ぱっと目上げたら見える突き当たりの壁のところに私の、オードリー春日俊彰オールナイトニッポンゴールドのポスターがバーン!て張ってあって、誰でも目につけるような、来た人、来た人が必ず目に入るような位置に私のポスターが張ってありましてね、完全にイジってるんですよ。「やれんのか?」みたいな。

twitter.com

今日、この放送が始まる1時間ぐらい前かな。ニッポン放送の偉い方々がね、上層部の方々が来てね、部屋入ってくるなり、みんなニヤニヤしてるの(笑)。「いやあ、このたびは~」なんて言って。はははは(笑)ほんとみんなで「やれんの?」みたいなね。まあ、でも、まあまあ、そうでしょうね。1人でやるっていって、ネットにも載ってましたからね。「オードリー春日、ひとりで生ラジオ2時間」なんつっていって。

twitter.com

正直、ラジオを1人でやったことはあるんですよ。2回ぐらいは。経験は。それは我々のオードリーのオールナイトニッポンの番組の中で、若林さんがちょっと体調が悪いだとかいうことで来られなかった回が2回ぐらいあって、その時は急遽私1人でやって。やったことある。でも、その時はたくさん芸人さんを呼んでね。知り合いの。で、みんなでわいわいやったんだけども、今回、本当に1人だから。ゲストなし。私のラジオパーソナリティとしての力を見せつけようじゃないかということで、1人でやってるわけですよ。

構成が、そうそう。でも、とはいってもよ、完全に私1人でいろいろ考えてやるっていうわけじゃなくて、番組っていうのはいろんな人の力で、チームプレーですから、「オードリー春日俊彰オールナイトニッポンゴールド」は、我々の「オードリーのオールナイトニッポン」のスタッフさん、俗に言う「チーム付け焼き刃」と我々は呼んでいるんですけども、その同じスタッフでやっているわけですよ。

で、一応番組ですから、台本書いたりだとか、何やるか決めるっていう構成という人が、作家さんがいるんですけど、それを、あの「チェ・ひろし」にね。皆さん、あの「チェ」ですよ。あのチェが全部考えたんです。いかがでしょう!これ。ははは(笑)

ほとんどの人が知ってると思いますけど、チェのことをね。あえて説明させていただきますと、我々の番組についてくれてる一番若い、歳の頃は幾つだ? 20? 31。31歳というね、その(笑)、結構いってんな!(笑)。そこ、23とかにしてくんねぇーかな? すごい若手感が出ないんだよ。本当のことを言うな! な? 本当のことを。本当のことは要らないんだ、別に。

31歳の若手のね(笑)、31歳のこれからの作家さんなわけですよ、チェというのは。

で、我々の番組のコーナーもね、ひろし、何でしたっけ?あのコーナーの名前。(笑)そうだ、「ひろしのコーナー」だ。非常にシンプルなタイトルでね。「ひろしのコーナー」っていうコーナーをいろいろ考えてくれて、いろいろゲームというかね、を考えてくれいる人なわけです。そのチェ・ひろしが今回全面的にこの番組の『GOLD』の構成をやってくれたというね。やってくれたというか、ま、頼んだというか。私が。

チェという男はね、見た目は結構ぼやっとしてる、こいつできんのか?っていう感じなんだけどね、内面が凄い尖った男なんですよ。野心に燃えているというか、自信があるというか。そのせいで、よっぴと喧嘩して番組を下ろされるとか、あったんですけどね。『ミュ~コミ』を一番若手の作家の奴がメインパーソナリティに文句を言うというね。面白くない、みたいな発言をしてしまうというね。飲み会で、ですよ。そういうことを言って、きれいに降ろされてましたけどね。そういう尖ったところ、自分の確固たる笑いというか、信念がある、哲学が。

で、まあ、そのチェという男とやったっていうのは、チェ・ひろしはいろいろと自分の力を発揮したいと。いろんな場で活躍して。それは当たり前の話ですよ。若手の作家さんだからね。だけど、いまいち自分の力を見せられていないという思いがあって、私も、春日も、オードリーのオールナイトニッポン、8年半、9年近くやってる中で、それだけ長く続けているということは、深夜ラジオをニッポン放送が春日に任せてもいいという証明なわけです。8年半ずっと。(奥田(笑))

形としては「オードリー」としてやっていますけども、やっぱり春日……じゃ、春日と若林でいいですわ。春日と若林に8年半もの長い間、深夜放送を任せてくれてるっていうことは、それはもう証明なわけじゃないですか。認めてくれているというね。

だけど、ですよ。春日という男は、まだまだいろいろできると思ってるんですよ。深夜以外も。いろんな番組ありますよ、ニッポン放送の。それは1-3時だけ放送してる放送局じゃないからね。朝から晩までやってるわけです。数々番組ある中で、この番組やりたいな、できるな、これ春日だったらいいのにな、っていうのを、タイムテーブル見るたびに思うわけ。そうそう。あれもできる、これもできる。朝の番組だってできるしね。勇気を持って任せろよ!って思うわけ。知らんぞ、ニッポン放送、本当に。ほかの局に取られるぞ、っていうふうに常に思ってるから。

だけど、でも、それがニッポン放送が春日に任せられないっていう意味もわかるんでね。知らないから。春日がどれぐらいできるかっていうことを。それを今回『GOLD』でいろいろと見せてあげようかなと。披露しようかなとは思ってるわけです。思っていたのよ。

だから、チェと思惑が一致したわけですね。チェもいろいろできると。深夜放送じゃなくて、いろんな番組の台本書けるよと。だけど、誰もそれをチャンスを与えてくれてないと。私もチャンスがないということで、転がり込んできたチャンスわけですよ、この『GOLD』がね。

『オールライブニッポン』というイベント。最初にしなきゃいけなかったですね(笑)。なんで春日1人でやってんだよ!って思ってる人もいるでしょうから。

いわゆる春日のご褒美なんですよ、これは。決して罰ゲームではない! 1人でやれっていう罰ゲームではない。これはご褒美なんです。私がゲームに勝った『オールライブニッポン』というイベントがありました。1月に横浜アリーナであって、今やってるこの時間の『GOLD』の枠をかけた、誰がこの番組できるかというゲームを、勝負をしまして、そこで私が勝ちましてね。で、この番組ができることになったという。ご褒美の番組。

で、目標。そう。春日とチェは目標を掲げたんですよ。目標は「ラジオっぽいラジオをやり、優勝すること」。(奥田(笑))ふふふ(笑)うん、大事だからね、やっぱり。やっぱ優勝したいもんね。

そして、後々、「春日・チェ」のコンビでいろんな時間帯の番組をやっていきたい。(奥田(笑))そうよ!ただのイベントの一つとしてやってないからね、この『GOLD』を。だから、変わるぞ!ニッポン放送が。春日の『GOLD』以前・以後でガラッと変わるぞ、タイムテーブルが。今の番組やってるMC、パーソナリティ、ウカウカしてらんないぞ! ねぇ、この放送しちゃったら。とめたかったら来てもらっても構わないけどもね。「やめろ、やめろ」つって「危ない、危ない」つってね。うん。ふっふふ(笑)それぐらい気合入れて、チャンスだと思ってますから。やっていきますよ。いろいろチェも考えてくれてますしね。

ただ、やっぱりなんか正直ね、何だろうな、ちょっと楽しみではあったんですよ。ずっと。1人でやるってどうなるんだろう、みたいな。だから、軽く考えてた部分もあるのかなあ。意外に注目度が高いのね。今週凄い言われた。いろんなスタッフさんとかテレビとか共演者の方に。「1人でラジオやるんだって?」なんつって。ちょうど22時-24時だから、深すぎる時間じゃないからね、深夜っていう深夜じゃないから、「生で聴けるから聴きますよ」みたいな。「頑張ってくださいね」なんつって言われて。だけどね、みんな顔がニヤニヤしてんのよ。「やれんのか?おい!」っていう顔をね(笑)してきて、「ナニクソ」と思ってましたけど、ただ、その数が多いから、「あれ?これは結構な大ごとなんじゃないのかな?」って日が近づくにつれて思い始めて、ドキドキしてきちゃって。

母親からもね、1週間ぐらい前からかな、毎日メールがくるのよ。「単独ラジオまであと7日ですね」。(奥田(笑))ふっふふふ(笑)「頑張ってください」。その時は、「ああ、まあ、ありがとねー」みたいに返して。「あと6日ですね」。ははは(笑)カウントダウンしてくるの、勝手に。で、こっちはさ、いろんな人に言われてさ、ちょっとプレッシャー。「あれ?これ結構凄いことなんじゃないかな」と思ってるから、母親のそのカウントダウンがさ、死の宣告みたいにだんだんなってきてさ、緊張してきちゃってさ、2日前ぐらいの時に「もうやめろ!」つってさ、「うるせぇ!」つって返してさ。いろんな人に言われんのよ。

今狙ってる女からもね(笑)。えっ?今狙ってるさ、ドッグカフェの女がいるでしょう?いるのよ。まだおつき合い大事な時期なんだけどね。ずうっと、ここ何年も。春日が好きな人ね。はははは(笑)どうにかしたいなって思ってる人がいましてな。その女性からも、昨日か、「1人ラジオ頑張ってね」なんて言われて、普通に緊張してるから「うるせぇ!」と思ってね(笑)返してないですけどね。(奥田(笑))それぐらいプレッシャーになってきましたけども。

まあまあ、でも、ちょっとさっき打ち合わせしましてね、ああ、これならいけるぞと。本当に30秒前まで打ち合わせしてましてね。あんなにバタついたの初めてだな。あんなに。怒号が飛び交うなか。カカカカ(笑)「お、まだか!?チューニング、おい!いつまでやってんだ!おい!ひろしおーい!」とか。いろいろわいわいやりながらね、何とか始まりましたけどもね。

あ、タイトルコール? あ、そうか。タイトルコールがあるのか。じゃ、いきましょうか。タイトルコールね。まいりましょう。

オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

(ビターウィートサンバ♪) 

www.youtube.com

改めまして、オードリーの春日でございやす。時刻は22時17分となりました。

あ、そう、言わなくていいの?これ。こういうのもできるよって見せたいの。言うじゃん、パーソナリティの人って、ただいま時刻は何時を。昼の番組とか特にね。そういうのもやっていきたいから、やれるぞっていうのを見せたいからね。いやいやいや、本当にね(笑)楽しみですよ。

ただね、この番組が決まってからね、あんまり調子がよくないんですよね。いろんな番組に出させていただきましたけどね、これの勢いつけられるようないい結果を残した番組がなかなかなくてね。ここ1週間、普通に寝坊するしね。久しぶりに送った。久しぶりに送ったよ。「すいません、今起きました。急いで向かいます」っていう。ははは(笑)LINE、久しぶりに送ってね、やっちゃったりだとかね。

まあ、いろいろ番組でね。『東大王』とかね。クイズ。TBSのクイズ、オンエアされましたけどもね、あれもちょっとやっちゃってるんすよね。私の中でね。結果的には東大王の人たちに、オンエア観てもらった人はわかると思うんですけど、東大王に勝ったのよ、私が。やっぱ東大落ちた奴がね、東大生に勝つっていうサクセスストーリー? ロッキー、日本版ロッキーですよ、だからね、それを体現したわけだけども。

あれ、オンエア観たけどね、いい感じに、「春日活躍!」みたいな、「東大を破る!」みたいになってたけどね、現場はなかなか壮絶な空気でね。私が感じたことだから、スタッフさんはどう思ってるかわかんないけど。

最後ね、1対1で対決するんです。「東大医学部のプリンス」と呼ばれてる水上君と私で、ボタンの前に陣取って、東大王、芸能チームやって、同じ問題を早押しでやるんだけど、パーン!て、何となくわかったから押してさ、「森鴎外!」って言ったのよ。そしたらよ、本当になんか、何にも音がしなかったの(笑)。スタジオ、すごい人がいっぱいいて、スタッフさんも目の前にワーッといっぱい、何十人もいて、ワイワイやってるのに、その瞬間だけ無音になったのよ。シーンて一瞬なった後に、スタッフさん何人かの声で「えーーっ」。クイズ答えて、シーンてなって、えーーっ。ピンポンピンポンピンポン♪っていう独特の空気ね。「当てやがったよ」みたいな。その瞬間、だから、「ああ、やっちゃった……」っていうね。

やっぱり番組としたら、東大王のチームが10週勝ち抜いたら世界旅行、修学旅行で行けると。それを目指してて、その私の回が6週目なのよ。8週、9週までたぶん行きたかったんだろうね。中途半端じゃない、6週だと。それはわかってた、自分でも。でも、やっぱりわかっちゃったから。そういうとこあんだよね。

 

だから、これもそうなんだよ、『GOLD』も。ついついさ、三四郎の相田君とさ、ビーチフラッグみたいなやつでさ、本気出しちゃったんだよねぇ。それが今こういうことになってるんだよ。うーん。ふふふ(笑)。

www.m-on-music.jp

f:id:imadokiyuuka:20180312174609j:plain

いろんな大人が動いてさ、うちの石井ちゃんね、ディレクターさんが、LINEきましたよ。「この番組やることになった」っていってね。で、私も冗談でよ? 冗談で「今から返上できないかね?」って返したのよ。「それは申しわけない。返上できないかね?」って返したら、石井ちゃん、文字面だからね、どういう感情かわかんないけど「できるわけないじゃないですか!」つって。「俺だって本当はやりたくないんです!」つって。ははは(笑)いや、メインパーソナリティに向かってよ、担当ディレクターが「やりたくない」なんつって(笑)言われてさ、「ごめんね」つって。「何とかお願いしますよ」っていってここまでこぎつけてね。

本気出しちゃうところがあるんですよ。

だから、『東大王』の時もやっちゃった。その後、いろんなスタッフさんから、「いや、全然別によかったですよ。そういう勝負だし、真剣勝負だから、逆にガチ感が出て、本当に芸能人チームが勝つんだと。東大王チームずっと勝つっていうシナリオじゃないんだっていうのを見せられたから、よかったですよ」っていうのをたくさんのスタッフさんに、そういう言葉でなぐさめられてね。ふふふ(笑)「大丈夫ですよ」「あ、本当ですか?」つっていって。また呼んでもらえる感じではあるんですけど。

そういうのとか、あと、『さんま御殿』にこの間行かせてもらいましたね。あ、そうだ!だから、この番組が、『GOLD』が決まってから、ちょっと調子が狂ってるっていう話。テーマね。そういうテーマで今話してますけどね。

『さんま御殿』行かせてもらってね、あれ、いろんな人が喋るじゃないですか。一番名誉というか、ありがたい、やりがいがあるポジションといったら、最後に、「じゃ、最後、春日」みたいな、さんまさんに、これラストにしましょう。それが一番名誉というか、一番見せ場というか、とりたいわけ。トリを。それで番組が終わっていったり、次のコーナーに行ったりするからね。それを任せてもらいましてね、これはすごい緊張はもちろんするけど、ありがたいことだなあと思って、ずっと待ってたのよ。自分の順番を。

「じゃ、最後、ラスト春日」つって振られて。自信のあるトークを持ってくじゃないですか。ラジオで、オールナイトニッポン、我々の番組で試した。ふふふふ(笑)あそこで出した。えっ? あそうか。あっちも本番だけど、初出しということでね。ラジオが初出しだから、毎回毎回お試しになるわけですよ。リハーサルできないから。そういう意味よ。あそこを別にテレビのためのステップと思ってないからね。ラジオを。そんなつもりはないよ。失敬な!

で、試した、ウケた話を持ってったのよ。だから、自信はもちろんあるわけですよ。こう、話してたらね。あれ今思うと、何でなんだろうなあと思うけど、ラジオで話した時間の倍の尺で話してんのよ(笑)。途中で気づいてさ、あれ?これ長げぇなと思って。楽しくなっちゃったんだろうね。芸能人が全員私のことを見てさ、さんまさんも含めて。私の話を聞いてくれてるわけですよ。あの華やかな舞台で。たぶん楽しくなっちゃって、気づいたら、だいぶ長い尺しゃべってて、最後のオチをドーンて言ったら、無茶苦茶な滑り方をしたんですよ(笑)。『さんま御殿』何回か出させてもらったけど、あんだけ滑った人見たことないね。自分でも。それが私でしたよ。春日史上、一番『さんま御殿』で滑ってたよ、春日が。

もちろん、さんまさんですからね、そこで「何の話やねん!」つっていってウケたんだけど、いや、本当、さんまさんを困らせてしまったなということが申しわけないなって思うわけですよ。若林君を困らせたっていうのとわけが違うからね、やっぱりね(笑)。終わった後、「すいませんでした」みたいに言ったら、「全然ええで」つって。「逆におもろかったで」って言ってもらったからね、「ああ、よかった」って思ったんですけど。「ああ、じゃあ、全然大丈夫だぁ」と思って。ふふふ(笑)気持ちよく帰っていったんですけど。

そういうのがあるのよ、この番組が決まってから。なんか調子が狂うみたいな。まあまあ、だけどね、あと1時間半やったら終わりますから、これもね。ふっふふふ(笑)ちょっと長めに話しちゃいましたけどね。

そうだ!ラインナップを紹介しなっきゃいけないんだわ。

あんまりこういうこと、こういうことするのかな?ラジオって。する?あ、昼の番組はするか。我々の番組ではあんまりしないんですけど、今日のスケジュールを発表いたします。

まずね、『オープニング』が10時からありまして、10時15分頃『フリートーク』。これはめでたく終わりました。(奥田(笑))もちろん終わったやつも発表していくよ、そりゃ。今の。今の。フリートークは10時15分まででいいよって言われたフリートークが何とか終わりました。10時26分ですね。ええ。

で、10時30分頃、『時事ニュースぶった斬り』。ふっふふふ(笑)あ、違う!『フリートーク』は30分までやるのか。10分までが『オープニング』で、『フリートーク』がそっから15分やって、10時半頃から別なコーナーになる。なるほど!ちょっと、この『フリートーク』のコーナーで話そうと思ったやつ全部話しちゃったんで、ちょっと巻きまーす(笑)。

ちょっと巻いて、早めに『時事ニュースぶった斬り』になりますね。10時半から、10時30分頃、『時事ニュースのぶった斬り』。

10時45分頃、『ラジオドラマ』!これもチェ・ひろしが考えてくれたラジオドラマでございますね。生ラジオドラマ。こちらはお相手が登場しますけれども。誰をお相手にやるのかっていうのはお楽しみにということで。

そして、10時50分頃、『ラジオ実況』。なんだラジオ実況って? ラジオ実況っていうのがあるの? ああ、そう、ラジオ実況。

そして11時頃、『生歌』。やっぱラジオといったら生歌よ。ミュージシャンの人のラジオ聴いててね、羨ましいなぁ。リスナーからちょっと悩みみたいな、恋の悩みとかを受けて、なんかごちゃごちゃ言って、歌を歌って、またなんかごちゃごちゃ言うでしょ? てめぇの恋愛観をさ。ごちゃごちゃっと言って、それをね、いいなぁと。聴いててね。聴きつつ、いいなぁと思いつつ、春日にもできるなって思ってたんで、これは私のリクエストで入れてもらいました。チェにね。

そして11時10分頃、『リスナー電話人生相談』。これね。生でつないで。やっぱラジオつったらこれよ! うん。生でつないで、我々の番組でもそういったことやりましたけど、がっちり人生相談やんないと。垣花さんに見せつけたいよね。垣花さんに。アナハピ(『あなたとハッピー』)ね、アナハピでやってますから人生相談。垣のアナハピでさ。垣のアナハピでさ、テレ相談やってるじゃないですか。今日も聴きましたよ、私。どういうもんかなつって。結構重めの相談してました。66歳の方が。でも、そういう結構深刻なお悩みでも答えていこうと。

あと、そう! 人生相談とかっていうのは、春日がお昼、午前中のラジオ、それこそ本当のアナハピとかの枠で、枠もやりたい。やれるっていうアピールとしてやるんで、そういうテンションで聴いてもらいたいんですよ。聴いてる人も。23時とか夜のテンションじゃなくて、昼のテンションで聴いてもらいたいの。ラジオドラマとかもそうよ。深夜にやることもあるか。時事ニュースとかも、だから本当にザボイなわけですよ。ね? ニッポン放送の『そこまで言うかザボイ(ザ・ボイス)』をやれるぞっていうので、アピールする感じだから、そういうテンションで聴いてほしい。説明した……証明したいの。うん。ニッポン放送及びリスナーに、できるんだぞと。どの時間帯でもできるんだ、ラジオパーソナリティとして優秀なんだぞ、春日は。そして、ラジオ作家としてチェ・ひろしは優秀なんだぞっていうのを、やっぱり知ってもらいたい。知らしめたいわけ。

そして、11時半頃、『マッスル天気予報』。これもラジオっぽいでしょ? これはやっぱり『ビバリー昼ズ』とかでやってるでしょ? 高田先生の。マッスル天気予報みたいなことを。そういうことなのよ。

天気予報も伝えたいし、あと、11時45分頃、『詩の朗読』ね。これが一番やりたい。ここは揉めました、正直。正直、スタッフが、何が面白いんだ?と。どうするんだ(笑)。読んだところでなんなんだって言われましたけど、これこそラジオだと思うんですよ。私が聴いてた頃のラジオですね。正統派のアイドルの方とかが詩を読んで、明日の活力に、やっぱりなりましたから。少年春日は。そういうことをしたい。詩を読んで、いろいろ元気づけたい。これも朝のテンションなんですよ。朝のテンションで聴いてもらいたいの。

だから、7時とか8時とか、これから一日頑張るぞっていうところでやる、ミニ枠もやりたいのよ、だから。わかりますか?皆さん。箱番組って言うんですか? アナハピで言ったら、『榊原郁恵のハッピーダイアリー』とか『うつみ美土理のおしゃべりしましょ』よね。キンケロシアタープレゼンツですよ。「キンケロシアタープレゼンツ『うつみ美土里のおしゃべしましょ』」とかもやりたいの。短いやつも。いろんな多方面を見越してやっていきますから、今日はね。

で、この2つはない? 『ラジオ実況』と『マッスル天気予報』はない。ひろしの書き間違いです。いや、消しとけよ!じゃあ。なあ。言っちゃったよ。流れてるぞ、全国に。なあ、ひろし、なんでこっち向かねぇんだ!ひろし!貴様!ずっとパソコンに向かってんじゃないかよ!振り返れ!なあ。なんだよ。あの男のテンパリ具合が尋常じゃなかったんでね、ニッポン放送、本番直前まで姿が見えなくなってね。逃げたかと思いましたけどね、ギター抱えて戻ってきたよ。直前にね。

あ、メールね。メールテーマ。メールテーマは? メールテーマはこれですね。メールテーマは、3月ということで、「あなたが卒業したいこと」。これね。やっぱり3月ですからね、いろいろ別れ。人との別れ。卒業なんかありますよ。ただ、何でもいいですよ。日常の。

私なんかで言ったら、毎日、毎日、夜中、家帰ってから2時間、いや、3時間超。ちょっとそのぉ、ウェブブラウジングをやっちゃうんですよね。(奥田(笑))わかりやすく言うとネットサーフィンですね。大人のサイトのネットサーフィンをずうっとやっちゃって、気づいたら『スッキリ』始まってるみたいな。そういう、2時間、3時間どころじゃないですよ。それぐらいやっちゃうんで、その時間を何かに使ったら、もっとね、人として成長するんじゃないかと思って、卒業したいんですよね。ちょっとずつ、でも、時間を削減してるんですよ。昨日よりも短く、昨日よりも短くってやってて、今、1時間58分ぐらいになりました。ようやく。それでもやっぱり、前には進んでるから。

そういう「あなたが卒業したいこと」。こちらを待っております。

これも昼のラジオを意識して、メールテーマでね。お願いしますね。ネタメールとかじゃなくていいからね。ほんとのやつが欲しいの。ほんとのやつ。ほんとのやつが来て、どうふくらますかっていうのを見せたいから。ねっ? いやでも、そうじゃない? 昼の番組も。本当に、「私は間食から卒業したいです」みたいなやつを、垣花さんとかは上手くいじってふくらませてるからね。そういうしょうもないメールでいいんですよ。昼のラジオに送られてくるしょうもないやつで、どうすんだこれ!?って。お、お、おい!っていうやつがいいの。ほうがいいのよ。そのほうが力が見せられますから。ということでございますな。

あ、曲? そうだ。曲もかけるんですよ。曲もね、かけられるぞっていうのを見せたいわけよ。(奥田(笑))いや、誰でもかけられる、じゃないのよ。やっぱりラジオパーソナリティの人は、曲を紹介する前に、なんだかんだ与太こいてから曲紹介して、終わった後も、この曲の思い出みたいな、「ああ」っていう話をするのよ。曲ごとに。それをやりたいわけ。

じゃ、1曲目、こちらはね。これ、本当に「1曲目何にします?」つってディレクター石井ちゃんから聞かれた時に。これ、これしかないつって、すぐ決めた曲ですね。私のために作ってくれた曲。まいりましょう。

『ライブ・ファスト・ダイ・ヤング』miwa

 

 

お聴きいただいた曲は、miwaで『リブ・ファスト・ダイ・ヤング』。訂正がございます。

私、ちょっとね、先ほど、しきょく、曲紹介のとこ、時に、ふふ(笑)今のしどろもどろも訂正します。すいません。(面白すぎるw)

曲紹介の時に『ライブ・ファスト・ダイ・ヤング』って紹介したんですけど、正式には『リブ・ファスト・ダイ・ヤング』でございました。お詫びいたします」

 

(CM)

ニッポン放送をキィャスティーションに、全国ナッ、放送中。オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

(CM)

皆さん、春日がメールを待っていますよ。全世界注目のメールアドレスkasuga@allnightnippon.com たくさんメールを送りなさい。オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

(CM)

ニッポン放送をキィャスティーションに、全国ナッ、放送中。オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

 

春日「『俺のコメントは日本刀だ!春日の時事ニュース斬り!』

さあ、「春日さんが、春日が、ザ・ボイスよろしく、時事ニュースをバッサバッサと斬り伏せられたら優勝です」というね、こういうのがありますね。ひろしの手書きのね、毎回そうなんですけど、手書きの台本、原稿なんですけどね。絵もいつも描かれてて、今回も絵描かれてますよ。刀持った私なんですかね? バサーッつってね、「TPP!」って言いながらバサーッて。へへへへ(笑)いう絵が描いてありますけど。そういうことなんだね。斬っていこうじゃないかと。

はい、いきましょうか。あ、これ。これを? ひろし、これ読むの?

あ、まずはこちら!

ホワイトハウス広報部長が辞任。トランプ政権4人目!」

これはよくないっすね。

 

続いてはこちら!

「G20(にじゅう)サミット、大阪開催を決定。福岡から変更!」

2019年に日本で初めて開催されるG20(にじゅう)サミットを……(笑)何? トゥエンティ? トゥエンティなのか(笑)。

 

続いてはこちら!

「G20サミット、大阪開催を決定。福岡から変更!」

2019年に日本で初めて開催されるG20サミットを大阪市で開催することを政府が決定。福岡での開催で最終調整をしていたがあ、宿泊施設の確保が難しく、大阪市となった!

うーん、あーん、これもよくないっすね。バタバタしちゃうんだ、福岡のほうが。バタつくよ。それこそ、この『GOLD』が始まる前のスタッフよろしく、バタバタしちゃう。これは福岡が……宿泊施設の確保が難しいっていうのはどういうことなんだろう? わからなかったのかな。だってさ、G20サミットをやりますよーなんてことを言われたのって昨日今日じゃないでしょう? で、福岡に決めてさ。今になって宿泊施設が、ホテルがねぇなんつって、初めからわかってなかったのかね。これは喝だなあ。うん、これ言っとこう。これはね、喝っ!

キーン!(斬った音)

喝ですよ、これはね。

まあまあ、大阪市の人たちも頑張ってもらって、なんとかね。言っても同じ日本のことですから、なんとかね、頑張ってもらいたいものです。

 

続いてはこちら!

ザギトワ、秋田犬(けん)にとても興奮している」

平昌オリンピックフィギュアスケートで金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワが記者会見をし、秋田県知事や秋田犬(けん)保存会が秋田犬(けん)を贈呈する意向を示したことに対して、その知らせを聞いて『興奮している。とても感謝しています』と語った」

ちょっと秋田が多かったすけどね。秋田が多いな。秋田県知事、秋田犬(けん)保存会、秋田犬(けん)。うーん。ああ、好きなんだね。ザギトワ選手がね。秋田犬(けん)。それはでも、嬉しいことだよね。日本犬(けん)が好きだっていう。いや、これは嬉しいことだよ。結構ね、ほら、『どうぶつピース』あるじゃないですか。あれでね、日本犬(けん)、海外に旅立つ日本犬(けん)みたいなVTRを観るのよ。そうするとね、結構人気なんだよね。秋田犬(いぬ)とか。それこそ、秋田犬(いぬ)。そうだ、秋田犬(けん)じゃないんだ、これ。やっべ。動物番組やってんのに。カーッ。アー、柴犬(いぬ)、北海道犬(いぬ)、沖縄犬(いぬ)、うん、秋田犬(いぬ)だった。あー、ウーン、ウーン、秋田犬(けん)て言っちゃったなあ。ウーン……謝罪いたします」w

 

(CM)

ニッポン放送をキィァスティーションに、全国ナッ、放送中。オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

春日「いやあ、ほんと、バッサバッサでしたね。うーん。ほんと斬り捨てたね。いやあ、気持ちよかったなあ。うーん。いやあ。いけるね。ザボイ。ザボイいけるわ。あそこの枠。だから、まあ、でも、いきなりニュース番組持つっていうよりも、週替わりのところに入れてもらおうかな。ザボイの水曜日の週替わりっていうところにいけますよ。ニュースね。勉強しなっきゃないな。ふっふふふ(笑)

すごいね。ね? だってさ、間違った情報も言えないわけじゃないですか。ね? その上で自分の意見みたいなもの、ね? 今は叩かれちゃったりするでしょう? 今の時代、変なことを。自分の強い意見言っちゃったら叩かれたりするでしょ? その中でも的確にニュースを斬っていくなんてね、うん、カーッ、ま、これは後々できるようになればいいな。ニュースはな。

 

テーマメール「あなたが卒業したいこと」

あ、メール。メールがきております。ペンネーム:芝山にのぼるバンザイタクヤ。「私は、朝なかなか布団から出られないから卒業したいです」

くっ(笑)。くーっ(笑)。しびれるぜっ! ああ、そうだよなあ。てめぇで言ったことだもんなあ。うーん、春日が言ったことだあ。うーん。いや、ほんとに、やっぱ辛いよね。この時期ね。やっぱね、私なんかむつみ荘、風呂なしのアパートに住んでますから、外と同じぐらい寒いんですよ。冬なんか。夏は外と同じぐらい暑いしね。だから、本当に出られない、布団からね。だから、私は母親から毎日毎日電話で、かけてもらって起こしてもらってるっていうね。タクヤちゃんもね、人に頼ってもいいんじゃないか?

うん。よしっ!

 

続いて、ラジオネーム:キャンタ「僕が卒業したいのは、ティッシュを足で取ってしまうことです。いつも行儀が悪いとお母さんに怒られてしまいます」

これはよくないよ。だってそれはさ、キャンタ、てめぇのティッシュじゃないんだろう? あ、自分のティッシュじゃないんだろう? みんなで使う、ファミリーのキャンタファミリーのティッシュなんだから、後から使う人のこと考えなきゃだめよ。自分一人で回ってんじゃないんだ!世界っていうのは。なあ? 他人がいて、ほかの人がいて、キャンタが今成り立ってるっていうことをな、肝に銘じろ!馬鹿野郎が!

昼のラジオっぽくなってきた。アナハピっぽいなあ。かけようかな、あなたとハッピー♪っていうやつかけようかな、途中で。

 

ラジオネーム:クリックとワトソン。

なんか発見した人だ。これ、やったぞ、勉強で。細胞のなんか、発見したんだよ。クリックと。すいません、ちょっと学があるとこを披露してしまいましたけど。

「口の中を噛む癖です。僕が卒業したいのは。イライラした時、暇な時は、口の中を血が出るまでかんでしまいます。卒業したい」

(笑)これはやめたほうがいいよ! ようやくきたよ。本当にやめたほうがいいなと思うものが。これはよくないよ。自分を傷つけてるってことになるからね。これはよくない。なんか別のことに変換したほうがいいかもな。口の中を血が出るまでかんでしまうというよりも、イライラした時に自分の腹を殴るとか、ケツを叩くとか、何か別のことに変換したほうがいいな。これはよくない。これは卒業したほうがいいっすね。

 

ラジオネーム:でたらめ人事「私の卒業したいことは、何でもパルメザンチーズをかけてしまうことです。春日さん、どうしたらいいですかね」

ふふふふ(笑)ウーン、おー、パルメザン、おいしいけどね。私なんかもかけちゃうけどねぇ。どうしたらいい?

ここで曲にまいりましょう。(急!w)私がね、そうそうそう、私が人生で初めて買ったシングルCDですよ。部屋にポスターも貼ってましたからね。あと、他局になっちゃうんですけど(こんな~♪)あっ(笑)牧瀬里穂『Miracle Love』」

(曲~♪)

 

春日俊彰オールナイトニッポンGOLD特別企画

ラジオドラマ「俊彰のプロポーズ」

東島衣里アナが狙っている女役でゲスト出演

 

(CM)

 

春日「『響け春日の生歌』!「春日さんが、あ、春日がmiwaさんよろしく生歌を披露して、リスナーを感動させます。上手に歌えたら春日さんの優勝です」ということですね。優勝したいですね。

歌いましょうか。ひろし、頼むな。あ、ギターがひろしが、チェが生ギター。チェ、ギターできんだもんな?」

チェ「はい」

春日「どのくらいやってたのよ?歴」

チェ「中2から15年ぐらい」

春日「ああ、ああ、ああ、じゃあ、もうミュージシャンだね。ミュージシャン作家だ。うん。じゃあ、じゃあ、いけるね? 何でも弾ける? 大丈夫?」

チェ「何でも弾けます」

春日「じゃあ、いきましょうか。歌いましょう。でんでん太鼓さんに送るのは、福山雅治さんの『家族になろうよ』これを私が歌わせていただきます。じゃいきましょう。OK?」

チェ「はい」

春日「OK。

(ガサゴソガサゴソ、ガサゴソガサゴソ)

ちょっと一回止めて!」

チェ(笑)

春日「歌詞の紙どこ行った!?歌詞の紙。おい!ひろし!」

チェ「ははははは(笑)」

春日「あった、あった、あった(笑)。すいませんね、バタバタしてしまいました」

チェ「ははははは(笑)」

春日「こんなはずじゃなかったんですけどもね(笑)。いやあ、これが生の醍醐味ということで。えー。ああ、びっくりした。

さあ、じゃあ、改めてまいりましょうかね。でんでん太鼓さんのプロポーズのちょっとしたお力添えになれたら嬉しいなと思います。春日が歌う、福山雅治さんの『家族になろうよ』」

(熱唱♪)

 春日「センキュー。センキューねぇ。ちょっとひろし間違えたな。ちょっとな。うん、間違えてもいいけど、「あっ」って言うな。入ったぞ、「あっ」ていうのが」

 

(CM)

ジングル

このラジオを私にやらせた若林君、たいしたもんだ!オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

春日「「生歌」どうですか? よかったんじゃないですか? 私は初めて成功したと思いましたよ。もう1時間20分やってきてるけど。オープニングも含めてね。全部の中で今の生歌がよかったと思うけど、どう?ひろし」

チェ「よかったと思います」

春日「これはよかったな。これはよかった。

はい、じゃあ、パソコンのとこに戻ってもらって。あと、呼びかけたらこっち振り向いてくれ。(奥田(笑))な? なんかすごい無視されてるみたいな感じでさ。チェと私でやるラジオっていうことだからね。頼むね。風穴開けてやるっていう気持ちでやってるわけだから、ニッポン放送の。な?」

 

春日「続いてのコーナー。続いてまいりましょう。『春日兄貴のアドバイスに震えろ!リスナー電話人生相談』「春日さんがリスナーに直接電話で悩みを聞いていきます。テレホン人生相談よろしく、ばっしばっしと素敵なアドバイスを送り、悩みを解決できたら優勝です」

 

①女子高生からのお悩み「3年つき合っているけど、手つなぎから進展しない」

春日「どっちが一方的に悪いっちゅうことはないんだよ!恋愛っちゅうのは。やめてくれ!男のほうが悪い、女のほうが悪いっていう。100じゃないんだよ!責任て。5:5、半々だから! ミコ君にも原因あるし、彼にも原因ある。それは2人まとめてお見舞いするよ。『喝だ!』」

相談者「かすが?」(世代間ギャップで「喝」が通じずw)

 

②46歳母親「高校1年の息子が全く勉強しません。どう声をかけたら将来を見据えてしっかりとしてくれるようになると思いますか?」

「点数につけられるもので高い点数がつくものはない」という相談者に、春日「息子さんの誇れる部分というのはどういうところですか?」

相談者「性格がめちゃめちゃいい。優しい。顔がいい」

春日「何がやりたいとかっていうのを聞いたことないですか?」

相談者「フジテレビが番組が終わるから俺が何とかしなきゃいけないとか、そんなことは言うんですけど」(奥田(笑))

春日「なるほど。今、だいぶ落ちてますもんね、フジテレビがね。フジテレビが元気じゃないとテレビ全体が盛り上がらないんですよ。それは、他の局の人も言ってる。ライバルでもあるけど、“バラエティといったらフジテレビ”みたいなイメージがあるから、8チャンがよくなると、ほかも頑張ろうと全体が盛り上がるけど、今ね、ほんと、地の底ですもんね。それは悔しいですよ。お祭りが見れるのはやっぱりフジテレビですからね。現実離れしたお祭り、楽しい……そうか、じゃあ、じゃあ、そしたら勉強しないとね」「しないとダメですよ。したほうがいい」「勉強しろというだけだと、目の前のことだけどね。フジテレビに入りたい。そのためには何をするのかと、どんどん下りてきたら、今日やることがわかるじゃないですか。これをね、東大受験の塾の先生にすごい言われました」

相談者「(笑)時田先生」

春日「そうそうそうそうそう。それをまるまる言わせてもらいましたけどね。ただ「勉強しなさい」じゃなくて、これこれこうしたいためには、今勉強しないとダメだぜって」「しっかりしてくれ!○○子さんがね。じゃあね、頑張って!」

 

ジングル

ニッポン放送が春日を試しているんじゃない。春日がニッポン放送を試しているんだ!ニッポン放送、たいしたもんだ!オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

春日「さあさ、ここでメールを読みましょうか。テーマが「あなたが卒業したいこと」でございますけれども、この時間で東北放送でお聴きの方とはお別れでございます。

さようなら。

(メールを読む)

 

この曲はね、小学校の時、なんかわかんないけど友達といっつも歌ってきた曲。聖飢魔IIでMJoker ~非力河童人間~。え? あ、M(笑)。あ、MはミュージックのMか(笑)。ああ、すいません。ミュージックっていう印のMを読んでしまいました(笑)」

『Joker ~非力河童人間~』♪

 

ジングル

このラジオを聴いているそこのあなた。たいしたもんだ!オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

春日「ラジオに欠かせないもの、それは心の叫び。『ポエマー春日』!「心に響くポエム読みができたら、春日さんの優勝です」ということですね。

やっぱりね、ちょっとした朝のミニ番組とかで子イメージありますから。このポエムによって、今日一日頑張ろうっていうね。思ってもらいたい。そういうことができるということを見せつけるコーナーでございますな。

じゃ、まいりましょうかね。

ペンネーム:ふじつぼ

(BGM♪)

ねえ、気づいた? 穴のあいた靴下すけ……

ちょっともう一回お願いします。(奥田(笑))くそっ!(奥田(笑))絶対にダメだ。(奥田(笑))今のは絶対にダメだ!(奥田(笑))ウーン。ちょっと時間がないからサクッといきます。すいませんね。大丈夫? じゃ、もう一回いきましょう。すまんな、ふじつぼな。しっかりと読むからね」

 

ペンネーム:ふじつぼ

(BGM♪)

ねえ、気づいた? 穴のあいた靴下捨てたこと

ねえ、気づいた? 鞄にお守り入れたこと

ねえ、気づいた? あなたが寝てから手をつないでいること

気づいてなくてもいいんだよ

気づかれないようにしてるんだから

 

ジングル

オ~ルナイニッポン 50周年夜を~飛んで~ゆけ~♪

オードリー春日俊彰オールナイトニッポンGOLD

 

BGM

www.youtube.com

 

春日「さあ、エンディングでございますけれども、いや、よかったな、今の詩。あのね、イメージどおり。うん。何人かジングルが鳴った時は笑ってた人いましたけどね、スタッフの中で。うん、これだよ。朝のテンションで聴いたら全然おかしくないからね。それはもう番組の頭に言っている。いろんな、いろいろ企画、私の力を見せようつって、いろいろ企画考えて、コーナーやりましたけど、そのコーナーがやっていそうな時間帯のテンションで聴いてもらったら、全然おかしくないから。

いやあ、生歌と詩の朗読はよかったなあ。うん。もうちょっと、でも、踏み込めたなあ。ちょっと悔しいな。自分がちょっと夜のテンションだったからなあ。もうちょっとさわやかな朝のテンションでいけたけど、まあまあまあ、ちょっと、どうだったんだろうな。なんだかんだ言ってあっという間だね。ベタなこと言うけど。始まったらあっという間だったな。(奥田(笑))始まる前はね、ほんとにね、地獄の苦行が始まると思ってたけど。はっはは(笑)意外にあっという間だった。

ちょっとチェ! チェ!ちょっと!いらっしゃいよ!カムオンだ、カムオン。聞きたいね、君の意見というか、感想を。チェよ」

チェ「はい」

春日「ちょっとエンディング、時間ないけどもさ、どうだった?」

チェ「最高だったと思います」

春日「ふっふふふ(笑)いや本当に? 本当のやつ言ってくれよ」

チェ「本当に楽しかったです」

春日「ずっとコントみたいな感じになってきてたけど、ちょっとマジな部分あるからね。本当に。本当にいろんな番組やりたいから」

チェ「はい」

春日「朝とか昼とか午前中、夕方。なんならミュージック10とかもやりたいんだ」

チェ「あ、そうなんですね」

春日「そう。だから曲紹介も入れたんだよ。曲紹介ね、聴いてる人はね、我々の番組聴いてる人は知ってるかもしれないですけど、ほとんど曲かけないんですよ。レギュラー放送のほうでは。だけど、こんなに曲かけたっていうことは、ミュージック10だとか、ビルボードジャパンとかやりたいから」(奥田(笑))

チェ「(笑)はい」

春日「曲紹介込みでやったのね」

チェ「よかったと思います」

春日「何がいけると思った? リアルに」

チェ「リアルに、ラジオドラマいけるなと」

春日「いやいやいや(笑)ラジオドラマが一番ないんだよ!」

チェ「そうですか(笑)」

春日「ここの局の女子アナが言ってたろ!ここの局の女子アナが(笑)。ラジオドラマないですねって、今」

チェ「ああ、そうですかね」

春日「時代かもしれないけどね。昔、聴いたことある。こういうテイストのやつ。はちゃめちゃなね、奇天烈なラジオドラマ、そういうイメージで書いたの?」

チェ「そういうイメージですね」

春日「そうか、そうだよね?」

チェ「はい」

春日「ちょっと時代と。でも、時代っていうのは回ってくるっていうからな」

チェ「そうですね」

春日「これ、また来るかもしれない」

チェ「はい」

春日「じゃ、いいよ。あと、だから、言ったら生歌かな? 生歌で、まあま、ギター失敗したのはしょうがないよ、それは。その後だよね。こんなこと言いたかないけどさ、『どのぐらい練習したの?』って言って『2時間』て。中途半端」

チェ「(笑)はい」

春日「あんまりラジオで言っちゃいけないけど、普通に『ああ』」

チェ「ふっふっふっ(笑)」

春日「(笑)ショーにしようぜ!っていうね。これはこっちの席だとそういうのが見えるね」

チェ「あははは(笑)」

春日「若林君の席だと、ほんとに、言いたかないよ。何せそういうことを毎回私が言われてんだからさ」

チェ「はははは(笑)」

春日「ははは(笑)。自分に向かっても言ってるけど、こっちの席だとそういうのが。やっぱりさ、雑魚だよね、そっちの席に座ってる(笑)。向かいの席は。メインと雑魚の席のラインはきっちりあるわ。そのこともわかったね。いろいろ勉強になりましたよ。でも、ちょっと、あれだな。ちょっと突っ込み過ぎたというか、息巻き過ぎたね。そういう部分もあるな」

チェ「はい」

春日「いろんな番組、やってやる、やってやるとか、その辺をちょっとね、いろいろと、特に垣花さんに謝らなきゃいけないな」(奥田(笑))「ずっとあなたとハッピーで言ってたもんね。だって、レオナルドでよかったんだもん。例を出すの。ずっとアナハピ言ってたからな。

まあまあまあ、この辺もね、どういう反響があるのかわからないですけど、とりあえず明日、レギュラー放送、オードリーオールナイニッポンございますから、そこでね、ふかわりょうさんがゲストでいろいろと楽しいお話をしたいと思います。

とりあえずよかったね」

チェ「はい」

春日「ありがとうございました。

といったわけで、この後また土曜の夜お会いしましょう。アディオス」

 

 

そういう世界で生きてきている

 

伊集院光とらじおと 2018年2月27日

 

伊集院光「今朝は、中日ドラゴンズ松坂大輔投手にお話を伺います。よろしくお願いします」

松坂大輔「よろしくお願いします」

伊集院「練習が終わったばかりのところなんですけども、どうですか?今のところ、キャンプの仕上がり具合みたいな」

松坂「すごい周りがかなり早いペースで仕上げていっている中で、のんびりやらせてもらっているんですけど、焦らないように、順調にやれています」

伊集院「たぶん若い頃だったら、どんどんそういうのに巻き込まれていっちゃうじゃないですか」

松坂「やっぱり、逆に自分が見せてやる、ぐらいの感じでいっちゃうと思うんですけど、もうそれも、それやっちゃうと自分の体に無理がくるので、自分の気持ちを抑えながらやっています」

伊集院「本当にそのあたりのシビアなことを聞きたいのが、けがとつき合うここ何年かって、すごく調子がいいと思ったら、自分もすごく期待が自分の中で上がっているところに、また衝撃的な痛みとか、出るわけじゃないですか」

松坂「はい」

伊集院「ここ何年かの気持ちみたいなところから聞かせてもらいたいんですけど」

松坂「7~8年ですかね、肘の手術もあって、肩の手術もあって、その都度その都度、いい状態をつくろうといろんなことを試しながらやって、年によっては、あ、今いい状態できてる、今年は大丈夫そうだな。去年なんかはそうだったんですけど、やっぱり自分が経験したことのないまた痛みが出たりして、正直、どう進んでったら投げられるようになるんだろうなって思いながら過ごしてる毎年ですね。ここ何年かは」

伊集院「そんな中で、松坂投手が今目指してる完成形みたいものって、先発完投なのか、もっと言えば、中継ぎでもいいのか、どういうピッチャーになるんですか」

松坂「やっぱり僕の理想としては、先発をやらせてもらって、先発するなら最後まで投げ切りたい。ただ、若い時とは違って、最初から最後まで力で抑えられるかどうかっていうのは、正直難しいと思うので、年齢なりというか、今年20年目なんですけど、それなりの経験をしてきたので、そういうものを使って、どんな手を使ってでもバッターを抑えて、先発できるんだったら、最後までマウンドに立っていたいですね」

伊集院「僕、50になって、すごく興味があるのは、体力は当然ピークでは、僕らの仕事ですら、なくなってくるんですよ。だけど、勘だとか経験値で絶対補えるっていう意地みたいなものがいつもあるんです。なんか、野球の中でそういうバランスってありますか」

松坂「絶対ありますね。若い子が元気のあるボールを投げていて、昔の自分を見ているようだなって思うんですけど、周りの人に、実際、試合で投げてどうなんですか?っていうと、なかなか試合じゃ難しいんだよ。なかなか勝てないんだよというと、やっぱりそれを見て僕はぴんとくるというか。僕は体さえしっかり整えることができれば、彼らよりはゲームをつくることはできるっていう自信はありますね」

伊集院「僕ら、やっぱり数字が高い、何キロが一番いいストレートだと思ってるんです。でも、今の松坂さんにとって、いいストレート、いい球って何ですか」

松坂「やっぱり、スピードが出てなくても、空振りはとれないかもしれないですけど、ファールだったり、バッターがちょっとタイミング、野球だと「差し込まれる」って言うんですけど、これはバッターが思ったよりもピッチャーの球が速く感じることで振りおくれることなんですけど、そういうのは見てもわかるところだと思います。

例えば、僕でもいいですけど、「松坂140キロぐらいしか出てないけど、全然前へ飛ばないな」とか「あ、振りおくれてるな」っていうのは、そこが長年培ってきた技術というか、うまくタイミングをずらして、バッターに気持ちよく振らせないようにしてることなんですね」

伊集院「それは、投げてる感触でもわかるんですか」

松坂「わかりますね。僕らは、バッターの反応だったり見てるので、あ、ちゃんとできてるなっていうのは、そこで確認はできますね」

伊集院「モデルにするピッチャーはいますか」

松坂「やっぱり真っ直ぐをいかに速く見せるかっていう意味では、ドラゴンズのレジェンドである山本昌さんとか。昌さんなんかは、たぶん140キロ出ないと思うんですけど」

伊集院「本人言ってました。「130キロ出れば抑えられるんだ」って断言してました」

松坂「僕もライオンズで対戦してるんですけど、野手の方が「昌さん速い」って言うんですよね。それこそ150キロ投げるピッチャーよりも速く感じる。これから目指す、これはそこだなっていうので。もちろん投げ方とかは真似できないんですけど、そういうふうに見せることっていうのは僕はできると思うので、そういうところを目指していきたいですね」

伊集院「我々外野は、期待ももちろんあるし、ファンなりの不安と期待があるから、煽るし、過度にがっかりもするし、まあまあ大騒ぎするじゃないですか。やっぱり気になるものですか」

松坂「見ても、いいことなんかほとんどないので、見ないようにしたり、なるべくなら耳に入らないようにしたほうが、日々ストレスを感じることなく過ごせるのかなと思うんですけど、ストレス自体は、もうもう、まともに投げられないことで毎日ストレスは感じているんですけど、自分で聞きたくないと思っても、当然耳に入ってきますし、ふとしたときに目にしてしまうこともあるんですけど、でも、そういう世界で僕は生きてきていると思っているので、何も興味を示されないよりは、厳しいことを言われたとしても、自分に興味を持ってくれてるほうが、選手としてはありがたいと思ってます」

伊集院「そんな中で、これは聞いといてほしい、僕が昨日拾った情報なんですけど、すぐそこにグッズ売り場があるじゃないですか」

松坂「はい」

伊集院「そこで小学校の低学年ぐらいの子が「99番」買うんです。でね、なんで99番買うのか聞くわけですよ。そうすると、やっぱりまだわからない。だけど「お父さんが、このピッチャーがいいピッチャーだって言うから」っていうの、よくないすか?なんか」

松坂「はっはっはっ(笑)」

伊集院「めちゃくちゃ嬉しくないですか」

松坂「いや、嬉しいです。僕と同い年ぐらいのお父さんとかお母さんがちっちゃい子どもを連れてきて「松坂選手サインください」って言うんですけど、「おじさんのこと知ってる?」とかって言うと、「うーん」みたいな顔するんですけど、「ちゃんと覚えられるように頑張るからさ」って言うんですけど、そういうのを見て、まだまだ頑張ろうって思えるので」

伊集院「そうなんですよ。よけいな情報よりも、そういう情報を僕らはすごく伝えたいです。すごく伝えたくて」

松坂「(笑)はい」

伊集院「あの子の買った99番のユニフォームが自慢になるのか、そうじゃなくなるのかは、その肩にかかっているわけじゃないですか」

松坂「はい」

伊集院「クラスの子の誰よりも俺先に99番買ってっかんね、ということになってほしいですよね」

松坂「そうですね。持ってることで、「いいなお前」って言われるようになりたいですね」

 

伊集院「いろんな聞きたいことが凄い渋滞してるんですけど」

松坂「(笑)」

伊集院「ドラゴンズの若手と積極的に交流なされているって聞くんですけど」

松坂「はい。特別、なんか意識して仲良くなろうとかじゃないんですけど、ただ、新しいチームなんで、万遍なくみんなとコミュニケーションとりたいなあと思う中で、みんなとご飯行ったり、ゴルフ行ったりとかはしてるんですけど、すごくみんな性格もよくて、明るくて、自分が思ったよりも早くなじめたのかなあって思ってますね」

伊集院「最初はみんなビビッてるんですか?相手は」

松坂「僕は「気遣わないでほしい」って言うんけど、「いや、そう言われても、やっぱり無理ですよ」って言われるんで」

伊集院「絶対そうですよ。裏行ったら「やっぱ松坂だし」ってなりますよ。それは」

松坂「だったら、なるべく近い感覚でというか、若い子たちのほうに近づくというか、自分なりにちょっと考えて、「同じように喋って」とか「友達感覚でいいからさ」って言うんですけど」

伊集院「一番グイグイくるのは誰なんですか? ドラゴンズだと」

松坂「最初は大野雄大。あと、雄大、(聞きとれず)田島とかがそれにくっついてきて、そっからどんどん若い子に派生していく感じですね」

伊集院「そろそろ来過ぎの奴はいないんですか?」

松坂「この間、食事会をした時、ちょっとお酒も入っていたんですけど、二十ぐらいの子に「大輔」って言われてましたね」

伊集院「すげぇーな!いますね」

松坂「(笑)僕も全然それでオッケーだったんで」

伊集院「でも、自分ら想像すると面白いのが、自分の年にスライドさせると、松坂さんが高卒で入った時に37、8だった選手って、見てみると、伊東さんとか」

松坂「そうなんですよ」

伊集院「そういう感じで見てるんですよ」

松坂「そうなんですよね。だから、僕が入った時を思い出すというか、入った時に伊東さんとか、金村さんていたんですけど、「すげぇおっさんだな」って思ったのを覚えてるんで、今の子たちからどう見られてんのかなあと思って、気になりますね」

伊集院「でも、あのおっさんたち凄かったでしょう?やっぱり」

松坂「凄かったですね。雰囲気というか。やっぱりなかなか僕は話しかけられなかったんですよ。伊東さんとかも。それこそ伊東さんに対しては、「おい、勤!」とか絶対言えなかったんで。僕は言えなかったです。お酒が入ったとしてもたぶん言えなかったです(笑)」

 

伊集院「でも、その頃を思い出してほしいのは、あれだけ高校でスーパースターで入ってくるじゃないですか。そうすると、見た目おっさんが、40代近い選手がいて。でも、それが動き出すと凄いっていう衝撃があったと思うんですね」

松坂「はい」

伊集院「誰、凄かったですか?入った頃。やべぇ奴いるな。ただ、いきなり通用しましたからね」

松坂「当時、ライオンズの投手陣、みんな球の速い先輩たちが多かったので」

伊集院「それは、あの松坂大輔から見ても「うわ、速ぇな」」

松坂「そうです。そういう環境でピッチング練習とかしたことなかったので、楽しかったですね。ほかの人と張り合いながら投げてるのが凄く楽しかったですね」

伊集院「へぇ。誰とかですか?よく覚えてるの」

松坂「僕が入った時は、デニーさんとか、石井貴さんとか、去年亡くなられた森慎二さんとかいたんですけど、みんな150キロ以上投げてたので、楽しかったですね、一緒に投げてて」

伊集院「いるんだ、いっぱい!っていう感じの」

松坂「そうですね」

伊集院「負けらんねぇ奴がいっぱいいるわっていう」

松坂「はい」

伊集院「その後、今までの野球人生の中で、松坂さんが見てきた、バッターでもピッチャーでも、やべぇ奴」

松坂「野手ですと、一緒にライオンズでプレーした松井稼頭央さんですね。僕は、内野手であの人以上の人は見たことないですね。僕は「野手だったら松井稼頭央になりたい」とずっと思ってましたね」

伊集院「そのレベルですか?」

松坂「はい」

伊集院「だって、メジャー行くわけじゃないですか。メジャーのショートなんて化け物みたいのいっぱいいるじゃないですか。それでもやっぱり松井稼頭央の衝撃なんですか」

松坂「いやぁ、稼頭央さんみたいな衝撃を超えるのはなかったですね。稼頭央さんもメジャー行きましたけど、肩の強さとかも遜色ないですし、もちろんもっと凄い選手もいたんですけど、やっぱり、打っても凄い、走っても凄い、守っても凄い。僕の中でスーパースターでしたね」

伊集院「メジャーでは誰ですか?外国人選手」

松坂「メジャーですね、これも僕と同じチームでやってたんですけど、レッドソックスの外野手でマニー・ラミレスっていう選手がいたんですけど、僕は右バッターじゃナンバーワンですね」

伊集院「今、松井稼頭央マニー・ラミレスの名前が出て思うのって、なんかね、僕らファンからするとね、2人とも「野球好きだな」と思うんですね。独立リーグに来ると思わないじゃないですか」

松坂「そうですね」

伊集院「マニー・ラミレス、おそらく野球が好きなんだと思うんですよ。自分の中で、大金を稼いだ選手たちがそれでも野球を好きな理由って、ひと回りもふた回りもして野球が好きなんだと思うんです。僕らが食うためにお笑いをやめられないっていう、そういうレベルじゃないと思うんですね。本当にビッグマネー稼いでいる先輩方がそれでもお笑いやる理由って、「さんまさん、お笑い好きだな!」っていう感じ。で、松坂さんも、僕、その一人だと思うんですよ」

松坂「はい」

伊集院「野球、好きですか?(笑)」

松坂「大好きですね」

 

伊集院「なんかまた、楽しい雰囲気の中、またシビアな話に戻りますけど、やめてもいいかなって思ったタイミング、ないですか?」

松坂「あー、そうですね、やめてもいいかな、やめたほうがいいかなとかって、やっぱりいろいろ考えましたね。でも、うーん、小さい時から好きで野球やってきて、それがたまたま僕は仕事にできて、ここまでやらせてもらってるんですけど、だからこそ、好きな野球をこういう形で終わりたくないって思って、続けようって思いましたね」

伊集院「ここ、グイグイ行きますけど、一番「もういいかな」に寄った時、いつですか」

松坂「やっぱ去年は」

伊集院「あ、去年ですか」

松坂「去年は辛かったですね。1月から順調に投げられてて、確かに2月、3月でちょっと調子は落ちてるなと思ったんですけど、自分の中で、少し休めばまた戻れるって思ってたんですけど、それが結局、半年以上何もできなかったので、そのとき、本当に、完全にあそこで気持ちが切れるようなことがあったら、僕は、やっぱり進めなかったというか。本当、最後の最後で、やっぱりまだ好きな野球を続けたいっていうので踏みとどまったっていうんですかね。去年が一番危なかったと思いますね」

伊集院「そのとどまれる薄皮一枚って、何ですか」

松坂「あー、子ども、僕3人いるんですけど、長女と長男は、まだたぶん僕が投げてるのは記憶にあると思うんですよね。でも、たぶん次女は、僕がまともに投げてる姿を見てないというか。たぶん父親が野球選手だっていうのはわかっていると思うんですけど、変な話、もしかしたらポジションもわかっていないかもしれないですね。野球に大して興味もないですし。だから、せめて家族に対しても、もう何年も投げてる姿を見せることができてないので、もう一度ちゃんと仕事してるところを見せたいっていう思いも強いですね」

伊集院「どっかのタイミングでナゴヤドーム、呼びますか」

松坂「普段は僕は離れて暮らしてるので、夏休みで長くいるんで、その時に、やっぱり投げる試合に呼びたいですね」

伊集院「そうなると、あのTシャツを買ってる子たちの絵すら、松坂さんの家族に見せたいですよ」

松坂「はい」

 

伊集院「なんか、この番組聴いてて、野球全く興味ないけど、今、リハビリ頑張ってるとかという人、いっぱいいるんですよ。病院で聴いてるんだ。たぶんそういう人のほうが、おそらく中途半端に野球知ってる人よりも、回復の途中でまた痛いっていうことがどれだけきついかって、わかってるような気がするんです。今までの野球用語、一切興味なかった人でも、「それはわかる」っていう人、いっぱいいると思うんですけど、なんでしょう、そういう人たちに一緒に頑張ろうっていう、コツとは言わないけど、自分はどういうふうに保っているっていう」

松坂「そうですね、けがすることで投げ方変わったり、やっぱり痛みがどうしても出てしまうので、痛みが出ないようにいろいろ考えながらやってきたんですけど、そういう苦労とかも、けがしたことのない人にはわからない部分なんですね。リハビリやってる過程も、よかったり悪かったりで。でも、ここに来るまでにたくさんのサポートがあって、僕は野球を続けてこられたので、そういう人たちに対して、感謝の思いを伝えきれてない、恩返しができてない、そういう思いがあるので、なんとか諦めずに、感謝の思いをマウンドで伝えられるようになりたい!と思って、毎日リハビリしてましたね。

でも、それも最終的にはもしかしたら叶わないかもしれないんですけど、その時、いろいろ考えて、前を向いてリハビリとかをやってきたことっていうのは、僕はこれからの人生にも生きてくると思いますし、今後、後輩が同じように苦しむ時がきた時に、なんかアドバイスができるんじゃないかなって、自分のためにもなるし、もしかしたらこれからの人のためにもなると思って、リハビリはやってましたね」

伊集院「僕は、凄く今勝手にグッときて聞き入っちゃうのは、やっぱり野球なんか全然わかんない人が今の言葉に僕は一番グッときてるような気がして、そうだ、リハビリつき合ってくれてる人いるなとか、そう思うと頑張れるなとか、そういう番組に僕はしたいと思ってたし、ゲストに松坂さんをお願いして、僕は野球が好きだから、野球の話ばっかりについなっちゃうんだけれども、そういう話が聞けるととても嬉しくて。

今、でも、お話しになっている中にも、元気出したり、弱気になったり、すごい振れてたじゃないですか。まさか松坂さんからね「もしかしたら無駄になるかもしれないけど」って、すごい真摯に今おっしゃってたと思うんです。そういうものも当然ありますよね」

松坂「ありますね。回りからどう見えてるのかわからないですけど、すごく、自分で言うのもなんですけど、やっぱりものすごく、こう、戦ってるというか、本当に、いつ、やっぱり心が折れてもおかしくない時もありましたし、うーん、ほかの人と比べたりするとよくないのかもしれないんですけど、やっぱりその、たまたまテレビで病と戦ってる人たちの番組とか観たりした時も、自分が感じてる苦しさなんて、この人たちに比べたら大したことないんだなって思ったりもしますね。逆にそれで頑張れたりもするんですけど。

あとは、今言われたように、本当にいろんな人に助けられながらやってるので、その人たちのためにもまだまだ頑張りたいですし、ホークスのスタッフの人たちも、本当にいろいろ助けてもらったんで、それはホークスでは恩返しできなかったんですけど、何とかその人たちのためにも、チームは変わってしまったんですけど、いい報告ができるように、今年は頑張りたいですね」

伊集院「なんか、「なぜ、テストを受けてまで野球を続けたのか」の答えが全部入ってたような気がします。いい結果を楽しみにしてますので」

松坂「はい。楽しみに。はい。待っててもらえたら。気長に、いや、できれば早くに、いい報告できるように」

伊集院「この言葉が響いたじいちゃん、ばあちゃんから手紙がきたら、また報告に参りますので」

松坂「ぜひ、よろしくお願いします」

伊集院「今日のゲスト、松坂大輔投手。ありがとうございました」

松坂「こちらこそ、ありがとうございました」

 

 

ナタってこいよ!

 

オードリーのオールナイトニッポン 2018年2月24日

 

若「サトミツと9年ぐらい前に2人でトークライブやって以来なんだけど、まぁ、春日も「かっこいいな」みたいに思わないでほしいんだけど、ここからの話。別にかっこつけてるわけじゃないから。サトミツと俺って話が合い過ぎちゃうんだよね。何話してても「いや、わかるわぁ」の連続になっちゃうから、30歳ぐらいの時に、30代はそれぞれ別の場所に行って、お互い、なんか経験しようと。「そうだね、そうだね」ってやっててもしょうがないからつって、トークライブやったんだけど、このこび9年ぶりに再結成ということでさ、オールドファンはテンション凄い上がってんだけど」

春「フッ(笑)そうなの?」

若「うん。いや、温度低いな、お前」

春「(笑)」

若「そんなのまずいよ」

春「いや、そんな、なんかさぁ」

若「もっとさ、ナタリーの記者みたいに聞いてこいや!お前」

春「それは無理よぉ! うん。それはやっぱ無理よ」

若「ナタってこいよ!」

春「いや、ナタれないって。それは。うん」

若「ナタれない?」

春「ナタれないねぇ~」

若「お前ナタらないよなぁ」

春「いや~、ほんとにナタってんのかな?とも思うしね。う~ん。ていうぐらいナタってるからさ、それウソなんじゃないですか?っていうぐらいナタってるじゃん。ナタの人って」

若「まあね。ナタだからなぁ」

春「う~ん。そこまでは無理よ」

若「あのナタ、凄い切れ味だもんな」

春「うん」

 

春「それをやると。ライブを9年ぶりに」

若「うん」

春「ま、いいじゃないですか」

 

若「サトミツの子どもももう5歳とか」

春「おお、結構。もうそうだろうね。もう子ども、そうだ、幼児だよね。赤子じゃないよね」

若「そうだねぇ~。一緒にお風呂入ったりしてるって」

春「ああ、そう。ま、そうだろうね」

若「言ってたもんねぇ~」

春「そう考えると、凄いなって。子どもの話とか聞くと、ちょっとやっぱり、自分とは違うなって思うよね」

若「そらそうだよ」

春「人の親ってちょっとでかいよね(笑)」

若「人の親って」

春「谷口もそうだけどさ」

若「そらぁ、全然違うよ」

春「人間を育ててる奴なんだって思うと、急に、なんかもう、上の人っていう感じになるよね」

若「まぁ、ま、並列ではないよ、そらぁ。春日みたいに、飲む・打つ・買うのさ」

春「いやいやいやいや、昭和の芸人じゃないんだからさ」

若「昭和の芸人さんみたいに。そういう感じで売りたいのもわかるけど」

春「いや、全然そんなことないじゃない」

若「俺はそれ邪魔するつもりないけど」

春「(笑)そんな破天荒なさ」

若「久しぶりに現れた、昭和っぽい芸人みたいな感じでやってるけどさ」

春「(笑)いや、全然やってない」

若「こっちは大変よ、つき合うの」

春「全然(笑)いやいやいや」

若「はは(笑)」

春「逆。真逆。金使わねぇーし、引っ越さねぇーし、気持ち悪いって言われて」

若「飲まない・打たない・買わない」

春「買わないっていうね」

若「はははは(笑)」

春「スケールの小さい。ハハハハ(笑)地味なさ」

若「ははは(笑)」

春「憧れるよね。そういうのはね。派手な。

凄いよだから」

若「そら、そうだろうなぁ。子どもを育ててんだもんな」

春「人の親。食わしてんだからね。かみさんを食わせるのも凄いけどさ。子どもってなると、いやまあ凄いですよ」

若「栗坂もそうだしね」

 

若「春日は、子ども5~6人欲しいって昔から言ってるよな。もし結婚するとしたら」

春「いやいや、言ってないよ。5~6人をいつ言ったの?私」

若「言ってないっけ?」

春「言ってないよ、そんな5~6人なんて。つるのさんじゃないんだからさ。無理よ」

若「無理?」

春「5~6人は無理よ。そんな自信ないよ」

若「ど、どっちがいいのよ?何人きょうだいぐらいがベストだとか考えたことある?」

春「まあ、2人。ベスト2人じゃない?それはね、リアルに」

若「2人って言われちゃうとね、トーク止まっちゃってますけど」

春「そうね。だとしても、5~6人は中途半端。9人とかさ。ベタに言うじゃない」

若「全然ウソでいいよ」

春「野球できる、みたいなさ」

若「ウソでいいよ、別に」

春「え~、じゃあ、11」

若「ウソつくなよ!お前」

春「いや、どっちなの?」

若「ふははは(笑)」

春「どっちなの! 11。アメフトができるからね」

若「っていうね」

春「うん。無理よ」

若「叱れるか?ちゃんと」

春「子どもを?」

若「うん」

春「そら叱れるよ。自分の子だから。悪いことしたら」

若「娘ね、娘。春日の娘。お風呂上がりに服着ないで、ビチャビチャのままリビング走り回ってます。ちょっと注意してみて」

春「おーい!風呂上がりに、ビチャビチャのまま、リビングを走るんじゃない。な~」

若「ははははははは(笑)」

春「ほら。もうもう、私んの中では、謝ってすぐ体拭いてる絵が見えるよね」

若「あ~」

春「それぐらいよ」

若「「な~」万能説ね」

春「「な~」は入るよ。「な~」で入れてくからね」

若「あぁ」

春「体にね」

若「娘。中3、15歳」

春「おお!でかくなったずいぶん」

若「門限破って、夕方5時半に帰ってきました」

春「(笑)門限何時なのよ?うちは。5時半じゃ早いほうだよ」

若「早い? 中3」

春「中3でも5時半は早いよ。部活やったりしたら。そんな厳しくしないよ」

若「門限早い?」

春「門限早い。塾とかもあるだろうしさ」

若「何時?門限」

春「ウーン、9時。9時だな」

若「(笑)なんかお前、変なこと言えよ!」

春「へへへへ(笑)聞かれたから。大体9時ぐらいでしょ」

若「見送っちゃったよ。ストレート過ぎて見逃し三振」

春「振りなさい、振りなさいよ」

若「9時ね?」

春「9時だな」

若「じゃ、10時に帰ってきました、娘が。ちょっと叱ってみて」

春「おい!今何時だと思ってんだ! そうだな、10時だな!ダメだぞお前、9時って言ってんのに1時間も遅れて、何してたんだ!心配するだろう!な、門限はきちんと守りなさい。な~」

若「違うのよ」

春「何?」

若「その前に、ちっちゃい「な」が入っちゃったからぁ」

春「カカカカ(笑)」

若「「二重なあ」になっちゃってんのよ」

春「いやいや、二重に置いていない。「2な」はしてないよ」

若「「2な」したって。「2な」ってたって」

春「いや!「2な」してない!」

若「いや、「2な」ってた」

春「いやいやいやいや、言葉の、だから何?「な」で置いてない」

若「チャレンジしましょう」

春「ナントカだからな、ナントカナントカだから」

若「大坪さん呆れてるよお前」

春「最後の「な~」に命かけてんだからさ、その前に「な」置かないよ」

若「ちっちゃい「な」が入っちゃってるから(笑)」

春「いやいや、入ってない、入ってない。そんなさ、バカみたいなことしてないよ」

若「行きましょうか」

(チャレンジ)

  春「ダメだぞお前、9時って言ってんのに1時間も遅れて、何してたんだ!心配す

   るだろう!な、門限はきちんと守りなさい」

若「ははは(笑)」

春「なんだよコイツ!」

若「はははは(笑)」

春「普通に入ってるじゃん。「な」」

若・春「ははははは(笑)」

春「なんだコイツ!申しわけなかったね。フフフフ(笑)」

若「まあまあまあねぇ、すいませんね。余計な話して」

春「申しわけないね」

 

 

喜びの入り口って無駄なところにいっぱいある

 

伊集院光とらじおと 2918年2月26日

 

伊集院光「所さんて、もはや歌わなくてもいいじゃないですか、別に」

所ジョージ「そうなんだよね。人がいいんだよね」

伊集院「(笑)うん?」

所「きっと求めてる人がいるんじゃないかなと思ってね。ボランティアみたいな気持ちだよ。もう。かかわった以上、やめられないっていうことだよ。かかわって途中でやめるのは誰でもできるし、初めからやんないっていう人もいるよ。大人になるとさ、結果が若干見えるじゃん。そうすると、あ、これはやったってしょうがないよと。やったところで意味ないわとか。やんないんですよ」

伊集院「うん」

所「僕はやるの。やらなきゃ意味も生まれないから、そうすると、いろんな意味が出てきて、それで歌になる。今、一番やってんのが輪投げ」

伊集院「うーん?(笑)途中納得しかけたけどな」

所「輪投げをアマゾンで1080円で買ったの。そうしたら画像よりだいぶちっちゃいのがきたんだよ。びっくりしちゃって、ええー!?こんなちっちゃいのと。また、輪っかが紐でぐにゃぐにゃなの。これ、3本が入んないぞと。3メーターぐらい離れてみようかなと思って。3メーターのルールを決めたわけ。それでやりだしたの。3本入れるのが約束だから、1回目が入んないと……」

伊集院「ごめんなさい、ごめんなさい。誰との?(笑)誰との約束?」

所「自分との! そうすると、普通、1本目が入んないと、大人はリセットしちゃう」

伊集院「しますよ」

所「それをしちゃダメ! 3回は投げるっていうルールで俺はやってるわけ。そうすると、2本目、3本目が入る時があるわけ。意味ねぇーじゃん!」

伊集院「ないです」

所「これの時の落胆の大きさ! それで、2本入るじゃん。そうすると、3本目が外れると振り出しに戻るじゃん。ね? 成功すれば上がりじゃん。そのどっちなんだ、俺は気持ちが、がウロウロして歌になるの」

伊集院「リスナーの方にも同じ気持ちの人いると思うんですけど、所さんの今言ったことには、哲学が入ってるのか、何にも入っていないのか、どっち?(笑)」

所「入ってない、入ってない、入ってない。それは単純なことなのよ。輪投げなんていうのは、偶然しかないわけ。偶然入るってことを喜ぶってことだけなの。だけど、大人は、どうしても自分の動きに必然性が欲しいわけ」

伊集院「わかりますよ。俺そっちだもん(笑)」

所「俺の技術だったりとか、輪投げの形で方向性だったり、投げ方であったりとか。でも、結論としては、偶然しかないの、これは」

伊集院「この話の凄いところは、もはや最初の輪投げにも意味はないじゃないですか」

所「ない!輪投げは意味ない!」

伊集院・新井麻希「(笑)」

所「今は、輪投げをやっては、それを録画しているわけじゃない。証拠として3個入ったっていうのを」

伊集院「してるわけじゃないって、してるんですね?(笑)」

所「してるんだよ。してんの。それを後で編集するから、1個の動画が20セットやっちゃうと、編集の時凄い時間かかんの。だから、大体20セットでまた次のテイクにするわけ。それが大体1日のうちに20テイクぐらい撮るわけですよ。そうすると、400セットやってるわけ。その都度拾いに行ってるから、400回はスクワットしてるわけ。俺は」

伊集院「そうですね。立って、座って、取りに行って、3つ持って」

所「初日は4時間ぐらいやったから、1200セットやってるわけ。だから、足がパンパンで、前に富士山を6時間ぐらいで往復した時の次の日よりもパンパン!」

伊集院「所さん、年は下ですけど、こっちは大人だから、今の話をまとめたがるわけ。で、結果的になんか体鍛えるのによくなりましたよ、みたいな」

所「いや、そうじゃない、そうじゃない」

伊集院「ほらね、違うでしょう?」

所「ほかの人はやんないほうがいいと思う」

伊集院(笑)

新井「あははは(笑)」

所「俺はそうじゃないのよ。勧めてるわけじゃないの」

伊集院「そうすると、僕みたいに考え過ぎるタイプの人は、おそらく、これ、所さんは輪投げっていうものを人生に例えているんだろうなとか」

所「いや、違う違う違う!」

伊集院「“輪投げは輪投げ”でしょう?」

所「輪投げ。輪投げをどういうふうに3個一遍に入らないかなっていうことだけ」

 

伊集院「所さん、すぐ売れてるでしょ?ある意味。10年かかってやっと、みたいのに比べると」

所「僕はね、ジャンジャンで宇崎さんの前座をやって、2カ月後にレコードデビューして。キャニオンで。レコードデビューしたらオールナイトニッポン1部やって、『うわさのチャンネル』やって、その後、『ドバドバ大爆弾』の司会をやって、みたいな」

 

伊集院「売れなくなったらどうしよう?みたいな、普通の人は思うじゃないですか。それはならないですか?」

所「ならない。うちが農家だし、かみさんのところも農家だし。畑やっても別にいいし」

伊集院「でも、一回、人間、芸能界でいっぱいお金ももらいました、人気も出ましたってなったら、なんかわかんないけど、地味な仕事できなくなっちゃう人のほうが多いじゃないですか」

所「ああ。でも、今もいろんなこと、気になること、全部やりますよ。見かけちゃったものはやるもの。でもね、皆さんね、見たものを、例えば、見かけても、「いいや、俺やんなくて」とか、あと、思いついたことも、「別にやったって意味ないからやんない」とかってやっちゃうと、つまんないの。暮らしが。とにかく一回かかわると、面白い物語になるの。

よく「会社がつまんない」なんて言って会社変えてる奴いるじゃない。あれ、会社がつまんないんじゃなくて、会社に行くまでのアプローチとかルーティーンがつまんないんだよ。例えば、護国寺から乗って。最寄りの駅で。通っている人がいたとするじゃない。会社がつまんなかったら、これはルーティーンがつまんないんだなと。じゃ、これは丸の内線の初っ端の池袋に一回戻ろうと。ゼロからスタートする、みたいな。ルーティーンを変えることによって面白くもなる。いろんな物語もあるし、誰かと知り合いになれるかもしんないし。やらないことにはわかんない。無駄なところにいろんな物語が隠されてる可能性がある。喜びの入り口って無駄なところにいっぱいある」

所「かかわると無駄じゃないんですよ、やっぱり。何かが生まれる」

 

新井「楽しむのが勝ちなんだなって何となく思ったんですけど」

所「そうよ。だって、つまんない人は何やったってつまんない。お金がたくさんできても、俺、名誉ねぇなとか、つまんながる。面白い人は、道具がなくても全部面白い」

新井「落ち込むことはないですか?」

所「落ち込まないよね。落ち込む時間がない」

 

伊集院「僕、今も文章書く仕事もやるんですけど、所さんに昔、何十年前にされたアドバイスで、いまだに文章を書く時に守ってることがあるんです。俺、そのことを守ったおかげで凄い書けるようになったんです」

所「へえ。何言ったの私。教えて。俺も書きやすくなるから」

伊集院「所さんが、「原稿が書けない」みたいな話をテレビ始まる前の雑談でしてたら、「簡単だよ。たぶん伊集院君みたいな人は真面目だから、途中まで書けて、ここが、あ、違ったな、書けないな、つってまた書き直すでしょう。例えば、原稿用紙をくしゃくしゃに丸めて、次に書き直すでしょう。『あまりうまく書けなかったから、くしゃくしゃに丸めて捨てようと思ったけど、それももったいないんで、最初から書き直します』って続けて書くことだよ」。

それ言われてから、もちろん全部はできないけど、そういうことか。「ここまで書いても上手く書けないということは、僕の頭の中でまとまっていないんだろうか」と書いて、もう一回書き直すと、意外にちゃんとする、みたいな」

所「リセットしないよね、私は。自分のやったことだから。ないものにしない。人生からマイナスにしなきゃいけないじゃない。だから、マイナス面はなくす。充実したいから」

 

伊集院「俺、若い頃、所さんのことが好きすぎて、構えてるじゃないですか。しかも、「所さんの言うことには哲学があって」って勝手になってるじゃないですか」

所「あ、そう(笑)」

伊集院「それで入ってきた時に、初めて所さんの前でなんかやるでしょう。所さん、今思えば、本当に普通のこととして、あと、もっとすれば、優しいかもしれないことで、レポートの終わった俺に向かって「あれでしょう、もっと面白くなる予定だっでしょう」っていう。それを僕は「つまらない」って言われたんだと思っちゃうの。だけど、今思えばそうじゃないじゃない。全然そうじゃないじゃない」

所「そうじゃないんだよね。面白いんだけど、本人はもっと上手く流れに乗ってやりたかったんじゃないの?っていう」

伊集院「これ以上のポテンシャルある話じゃん、て言ってるだけなのに、俺、勝手に傷ついて」

所「でも、そのくらいアンテナ張ってる人のほうが仕事は向いてんのかもしれないね。自分を高めていくのにはそっちのほうが向いてると思う」

 

伊集院「所さん、凄い怒ることはあるんですか?」

所「私? 私は、「なんだよ!」とは思うけど、面白がっちゃう」

伊集院「所さんが凄い怒ってるのをあんま見たことないです。あ!俺、1回だけ。思い出した。『所ジョージの足かけ二日大進撃』のある日のトークの話を思い出したんですけど」

所「えっ?そんなの覚えてんの?」

伊集院「所さんの自分でカスタムしたバイクのガソリンキャップが盗まれて、チョー怒ってた」

所「ああ」

伊集院「「フジテレビの駐車場に置いといたら誰かが盗っちゃって、パーツの中でも一番盗っちゃいけないやつだよ!」つって。「砂漠でラクダを盗んじゃダメ!」って言い出してた」

所「そのくらいのことだと」

伊集院「て言ってた」

所「言ってた?」

伊集院「その時、凄い怒ってた」

所「例えが凄いな、その頃から。ガソリンキャップね、たしかね、アルミで削りだしで作ったんですよ。自分の中では、そのキャップがバイクよりも、今、一番大事なわけ」

伊集院「言ってた」

所「だから、バイク盗まれる分にはいいの。キャップ残しといてくれれば。その時に一番大事なものがあるわけ」

伊集院「それ以外に怒っているシーンが思いつかない」

 

 

 

世の中わかんないもんだからね

 

佐藤満春in休憩室 2018年2月10日

 

サトミツ「かれこれ7~8年出させてもらってるんですけど、漫画家のしりあがり寿先生の「さるハゲロックフェスティバル」というイベントがありまして、通称「さるフェス」っていうのが新宿のロフトでやっているんですね。大体土日で、土曜の夜から日曜まで夜通しでやる、みたいな感じなんですけど、知り合いを通じて、2010年とかぐらいから出させてもらってまして、最初は会場内に電波を飛ばして、すごい奥のほうから『佐藤満春のジャマしないラジオ』という名前で、会場内で聴こえる短波ラジオみたいなことをやるっていう企画でやってて。

そのうち、会場内じゃなくて、それがネットの音声配信みたいなものを、「さるフェス」に来れなかった人向けに今の状況を伝える、みたいなことをやって、そっから、会場内で「トイレ講座」をやったりとか、何となく毎年かかわらせてもらってて。

すごい不思議なイベントなんですよ。いろんな役者の人が、峯村リエさんとか鈴木砂羽さんとか、あの辺の人が普通に豚汁作って売ってたりとか、カレー作って売ってたりとか、その辺ウロウロしてたりとか。あと、本当に、あ、こんなところに急に普通の大物がいる。松尾貴史さんとかが普通にその辺ウロウロして、お酒飲んで、ああだこうだ言ってる、みたいなとか。

で、毎年、満席というか、溢れてるの。チケットが完売して。まあまあの値段する。

いつも思うのが、この客層は普段どこにいるんだ?っていう話なんです。で、いろんな漫画家の知り合いとかに聞いても、わかんないと。全然どこの人……。漫画家ファンでもないし、演劇ファンていう感じでもないし、何となくちょっと、サブカルっていう括りにするのが正しいかどうかわかんないけど、そういったちょっと面白が好きな人が新宿ロフトに年1回集まってる、みたいな空気でやってるんですよ。

僕も何となくそこにかかわらせてもらってて、今年はテーマがカレーだったのかな。カレーだつって、「カレー大喜利をやります」ということになって、それ、俺、当日聞かされるんだけど、それを。で、よしもとの芸人さん何人かと、あと、それこそキッチュね。松尾貴史さんと横並びでカレー大喜利をやって。

で、キッチュって、俺、その時はキッチュ……キッチュなんだよ、俺の中では。俺の中ではというか、あのねえ、松尾貴史さん、で、あのねえ、中学生の頃なんだけど、『Oh!デカ』があるわけですよ。王道のラジオ好きが『Oh!デカ』を聞くわけ。『伊集院光のOh!デカナイト』ですよ。で、『岸谷五朗の(東京)RADIO CLUB』、『レディクラ』って言われるのもあって、『Oh!デカ』が多数派で、『レディクラ』がある。ちょっと大人。下ネタ多い、みたいな感じ。

で、『Oh!デカ』派主流で、『レディクラ』があって、もっと少数派に、文化放送だったと思うんだけど、キッチュがラジオやってたんだよ、たしか。で、クラスに1人だけ聴いてた人がいて。キッチュを。「何そんなマニアックなの聴いてんだよ、お前よぉ!」とかって、俺言ってたんだよ。「『Oh!デカ』が面白いだろう!」みてぇな。そういう論争があるわけ。ラジオ好きからも。

それで、俺さ、それが中学の時だから、幾つよ? 中学か高校だな、たぶん。15とかでしょう、たぶん。俺がもう40になるからさ、25年前とかになるわけ? 恐ろしいな。その時、25年後にまさかキッチュとカレー大喜利をやることになるとは思わず、「何そんなマニアックなの聴いてんだよ!」って言ったのを、俺チョー覚えてて(笑)。知らないよ。当時から大人気番組だっただろうけど、俺のコミュニティだけで言うと、『Oh!デカ』派が多かったから(笑)。

キモト君ていう、後にどっか国立の大学へ行く、チョー頭いい彼がいて、私立の中学(?)へ行ったんだよ。穎明館というめちゃくちゃ頭いいところに。その彼がキッチュ派だったんだよ(笑)。で、俺は、チョー秀才の頭いい奴に「お前、何その頭、なんだ勉強ばっかして、そんなの聴いて!」みたいなこと、ああだこうだ、ぶつくさ言ったっていうのを、その「さるフェス」でカレー大喜利をしながら、すごいいろんなことを思い出して。

だから、キッチュが出した答えに異様に笑ったの。その時の謝罪も込みで。はっはっはっ(笑)「あん時はなんかすいません」ていうのを、いや、大喜利の回答もめちゃくちゃ面白い。絵も上手いから。面白いんだけど、よりたくさん笑うということで、謝罪を2018年一回してきたっていう。25年前の(笑)。たぶんやってたと思うんだよなあ。今、インターネットで調べたら出てくるんだろうけど。しかも、そんなことを言ってるのを明確に覚えてるんだな、俺はと思って。

翻って、自分の番組『佐藤満春in休憩室』だって、ともするとそういう対象になりかねないわけだから、今、皆さん聴いていただいてて、「お前、何そんなの聴いてんだよ!」って言われてる方も多いかもしれないけど、25年後、俺がその彼と大喜利をする羽目になるかもしれないから(笑)。世の中わかんないもんだからね。いろんなこと言われてるかもしれないけど、25年後言ってる人と俺は新宿ロフトで急にカレー大喜利をしてるかもしれないんだから、世の中、出会いとかってわかんねぇもんだなと思いますよね」

 

サトミツ「そんないろんな出会いがあった2018年のスタート、あっという間に2月ということなんですけれども、僕は、先ほどもお伝えしましたように、『Oh!デカナイト』という伊集院さんの番組がラジオの原体験になっているわけで、そもそもお笑い芸人になろうと思ったのも、お笑いがすごい好きだったのは当然あるんだけど、ラジオ番組を自分でやりたいとか、ラジオにかかわりたい。

当時、伊集院さんがラジオをやってて、何の人か知らなかったんだよね。オペラ歌手がどうこうみたいなことを言ってたりとか、なんか、ただの面白いおじさんだ、みたいな。おじさんて言ったって、当時の伊集院さんは20代とかだと思うけどね。俺の10コ上だから。それで、どうやらなんかお笑いの人らしいぞ、みたいなことになるわけです。

で、伊集院さんて今ほどテレビに出てなくて、すごい面白い話をするだけの人だつって、で、忘れもしませんけれども、中学2年の時に、僕が14とかだから、伊集院さんも当時24とかなんだよな。『Oh!デカ』のイベントがあって。神宮球場だったと思うけど。ARBっていうのをやってたんすよ。ARBって、荒川ラップブラザーズのほうのARBね。

で、ARBのイベントだったかなあ。か、『Oh!デカナイト』のイベントだかなんか忘れたけど、それで、「伊集院光を生で見れるぞ」っていうことになって、申し込んだんだっけなあ。抽選で当たって、見に行くぞって友達となって、行ったのよ。

初めて生で見るわけじゃん、伊集院光を。「どんな人なんだろうね」とかいって、クラスの友達と話しながら行って、どうしても、すごい面白い話をする大人、みたいなことだから、結構かっこいい渋めの俳優さんみたいな感じの人が出てくるようなイメージでいたのよ。それこそどっちかっつうと岸谷五朗さん的な人を想像していたというか。見た目で言うと。出てきたら、すげぇデブだからさ、ええーっ!?つってびっくりした思い出がある。

それでさ、ARBのラップを聞いて、ribbonていうアイドルが、3人組。永作博美さんがいたグループのライブがあって、伊集院さんが話してたの覚えてるなあ。

で、後に、そうやって将来のことを考えたときに、ラジオをやってこう。やっぱそういうのを仕事にしたいなと思ってお笑い芸人を目指して、27の時かな、俺が。伊集院さんに初めてお仕事でご一緒するんだけど、当時、『虎の門』という番組がやってて、「お笑い Tiger's Gate」っていうところに出て、それの審査員だったかな、ゲストで伊集院さんが出てらっしゃって。

俺、本当にほかのタレントさんにこんなことしたことないけど、『虎の門』が生放送だから、終わって、伊集院さんが来るであろうエレベーターの前でずっと待ち構えて、伊集院さんて絶対「ファンです」って言われるのあんま好きじゃない人だから、それでも、なんかいても立ってもいられなくて、「『Oh!デカ』からずっと聴いてて、実は伊集院さんに憧れて、僕、芸人になって、今、こういう仕事をしてて、今日初めてご一緒できました。ありがとうございました」っていのうを、目は見れなかったけど、言って。

「幾つ?」って言われて「27です」って言って、「ああ、そうなんだ」とかって、「おじさんはね、37になったけど、今でも喋ってるからさぁ」みたいな話を優しくしてくださって、「ああ」って思いながら、帰り原付で帰ったんだけど、泣きながら帰った思い出あるな。六本木から久我山の家まで。当時、風呂なしのアパートに住んでたけど。

やっぱり生きてるといろんなことあるっていう。さっきの松尾貴史さんとの出会いもそうですけど、ラジオの原体験のところから、こうやって何となく続けて、お笑いも頑張って、ラジオの仕事もこうやってやれるようになって、みたいな。それで、トイレが好きだつってこういう番組やらせてもらって、いろんな人と出会えてっていうのが、すごい幸せな話だし、すごい贅沢だななんていうふうにもすごく思うし。

逆に、自分がさ、出る側の仕事もさせてもらってて、わかんないけども、いろんな人が、僕がこういうとこでお話をさせてもらってる以上、いろんな人の耳にこれが届いててさ、いろんな人の生活に本当に1ミリでも2ミリでも影響を与えてる可能性があるわけじゃないですか。だから、そういう仕事をしてるんだなと思うと、なんかすごくありがたくもあり、身が引き締まる思いというか、すごい考えさせられるなあ、なんていうふうに思う年始でございました。

松尾貴史さんの出会いから、あの時伊集院さんに会えたなとか、いろんな思い返せる年の始まりでございました」